東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学1年生から6年生)

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2015年11月 アーカイブ

2015年11月06日

押し葉ができたぞ!

タイトル: 静かなともだち
探究領域: 万象究理
セントラルアイディア:
見れば見るほど見えてくる。

[1年生]

先週押し葉にした葉っぱを新聞紙から取り出してゆっくり見てみるときれいに乾燥してきれいな押し葉が出来上がっていました。

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広げてみると大変美しく、様々な色や形・大きさの違いなど見ているだけで楽しくなってきます。

「ぼく10枚もあるよ!」
「私は30枚!」
「私は32枚もあるよ!同じ種類の葉っぱもあるけどね。」
「みんなで同じ種類の葉っぱってどれくらいあるかな?全部でみんな合わせて何種類くらいの葉っぱを集めることができたんだろう?」

たくさんある押し葉をずっと取っておけるようにそれぞれの子がラミネートして一枚ずつにカットしていきました。

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一つ一つの作業に大盛り上がりの一年生たち。
ラミネート加工できた押し葉をカットしていくのは工場長のHくんの得意な仕事。

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手際よくみんなで協力しながらどんどんカットしていきました。

翌日はそれぞれの採集してきた葉っぱを一覧できるように広げ、まずは自分たちなりの観点で分類してみることにしました。
楽しそうに話し合いながら分類をしていく子どもたち。


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「モミジと分裂がある葉っぱは同じ仲間にしようよ!」
「えー、でも黄色とか赤とか緑とか色で分けたほうがいいんじゃない?」
「でもモミジが分裂のところにも色で分けたところにもあったら変な気がするな。」
「これは”細い葉っぱチーム”!」
「この緑色がどんどん変わっていく葉っぱは”不思議チーム”だ!」

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組み合わせを変えながら話し合ってそれぞれの葉っぱを分けていきます。
自分たちが集めてきた葉っぱを改めて並べて見比べてみるとそれぞれの葉っぱの違いと似ているところが一覧できてとても面白いですね。
ながめていると”この葉っぱはこのギザギザで濃い緑の葉っぱの近くだ”、”この丸い葉っぱはこれと似ている”などと自然に分類したくなってくるのが人の習性なのでしょうか。
初めてとは思えないほどすんなりと自然に分類を楽しんでいることに少々驚かされました。

大体の分類ができたところで今週は終了。
来週は大きな模造紙に今の段階での分類した葉っぱを貼り付けていくところからスタートしていきます。

YI

TCS2015年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

継続からうまれる考え方の変化

タイトル:ゴミ・アミーゴ♪
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:『情けは人のためならず』

[2年生]

テーマ学習「ゴミ・アミーゴ♪」の折り返し地点。
されど、今週も徹底的にゴミを拾っていきます。
今週は特に、「スクールから中野駅までの間」を重点的に拾っていきます。
先週の終わりにも拾った中野ZEROの前、火曜日に見てみると、ゴミは落ちていませんでした。

「案外一回拾ったらもう綺麗になっちゃうんだな」

そんな声が上がる中、さらに中野に近づいて拾ってゆきます。
案外ゴミは落ちているのですが、量はそれほどたくさんは落ちていません。

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細かいところを注意深く見ると、ゴミは落ちていますが人の歩くところには落ちていないようです。
ドブにかかっている網を持ち上げて、その下に落ちているタバコのゴミを拾ったり、
自販機の裏にあるごみを、一生懸命に体を突っ込んで拾ったり、
ゴミは「ある」と思えば見つかります。
拾えど拾えどたくさん落っこちていて、きりがありません。

でも、一度拾ったところは翌日見ても、あまりごみは落ちていませんでした。

それぞれの振り返りでは、他人への価値、自分への価値が固定しだしてきました。
・帰り道が綺麗になって、帰りは気持ちよく変えることができた
・道が綺麗になって、他の人は無意識に捨てている、ってことに気づいてくれたんじゃないか。

と、子どもたちの中に達成感が生まれ始めました!
達成感を感じつつも、「どんな価値を他人へ提供できるか」「どんな価値を自分で得ることができるか」について考えるとともに、自らの行動のGoodとBetterを考えていく中で、
・「今まで毎日頑張ってたんだけど、そしたら疲れちゃった」
・「今まではあんまりがんばれてなかったけど、今回は頑張っていろんなところ拾えた!」

と、今まで気合を入れて利他行動をしていた子は、停滞を感じ、
ずっと停滞を感じていた子はその停滞から抜け出した、かのように感じ、

いつもとは違った振り返りが出てきました。
それぞれが自分の考え方の変化に気付き始めています。

ただただ、ゴミを拾い、人のために行動する。
そんなシンプルなことであっても、繰り返してゆく中で自分の中に起こる変化にアンテナを張り巡らせてゆくことで、考え方は変わってゆきます。
徹底的に自分との対話を繰り返してきた子どもたちの「行動」と「考え」は更にどのように変化し、発展してゆくのでしょうか。

TY

TCS2015年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

価値の移転

タイトル: 信じるカネ?
探究領域: 社会寄与
セントラルアイディア:価値の移転は信頼によって成り立つ。

[3・4年生]

「お金が大事っていうよりお金が通用することが大事なんだね」

お金を集めたり、貯めたりすることにのみ関心があった子どもたちの視野が次第に広がってきました。どんなに多くの札束を持っていようが、その札自体の「価値」がなくなってしまったらただの紙くずです。

「じゃあお金をやりとりしている人どうしの関係ってどう考えたらいいんだろう?」

物々交換の時代からクレジットカードの時代に変わっても、結局、お金を介してやりとりされているのは「物」と「物」との交換が基本です。お金を出せば「物」をもらえる。お金を受け取った人は「物」を渡す。

「取引してるんだね」

おお、「取引」ですか。いい言葉が出てきましたね。そこでたとえ話をしてみることに。

メンバーの一人は、ガンプラを大事にしていました。この子にとってガンプラはとても「価値」のあるもの。さあ、そこにやっぱりガンプラに興味を持つ子が現れました。そしてこう言いました。

「ねえ、ガンプラちょうだい!」

さあ、君は、「いいよ!あげるよ!」って言えるか……

「言えるわけないじゃん!」

子どもたちみんなが即答します。

じゃあ、どうしたら「取引」できるか。

「お金だよ!」

みな当然でしょという顔つきで答えます。しかし、その後、すぐに別の子から、

「プレゼントすることもあるよ」
「ありがとう!もらってっていうのもあるよね」

「価値」のある「物」が「取引」されるのは、お金のやりとりがなされる場合だけではないということが明らかになってきました。

「取引」が行われているというのは「お金」のやりとりではなく、「お金」を仲介としてやりとりされる「価値の移転」である。

と、私が伝えると、子どもたちは、もやもやとした感じを前面に出して、価値の移転か???とつぶやきます。

どう考えても3・4年生にぱっとなじみのある言葉ではありません。明らかにまだ子どもたちには意味は伝わっていません。しかし、何か深い意味がありそうだということは明らかに感じとっています。よく、難しい言葉は、子どもにわかるようにかみくだいて説明しようとするケースが見られます。しかし、それは逆効果。

(なんか大事そうな感じ……)

呪文のように感じられて、ぱっと意味はわからないけれど、だからこそその言葉の意味をわかりたい!と思わせる「場」をつくることが不可欠です。

「大事なガンプラがA君からBさんに渡った。これが価値の移転だ」

カチノイテン……ちょっと面白い語感……そうか、イテンって引っ越しみたいなことじゃん……価値の引っ越し……なるほど……

「おっちゃん!ていうことは、私の消しゴムを○○ちゃんに渡したら価値の移転だよね」

説明せずとも、子どもたちはモヤモヤしつつ、面白がって「仮の理解」を語り始めます。

「そうそう!きみ、わかってきたね!」

なんて返せば、得意顔。こうして、語りながら、子どもがみんなとやりとりしながら理解してゆく。とりあえずの理解を恥ずかしがらずに語りあってゆきながら、みんなで頭ぐるぐるしながら知識をつくりあげてゆきます。

「じゃあ、ガンプラの箱の中に実際に物が入ってなかったらどうなる?」

「約束を守らなかったり、うそついちゃう関係だと取引成り立たない」
「そっか、それが信用ってことだよね」

そこで、信用をつくりあげる取引の条件として

「継続」

という言葉を黒板に書きます。これは「けいぞく」と読むけど、どんな意味か想像できるかな?とたずねると、「続く」という字が入っているので、「つづける」ということだとすぐわかります。

「信用はね、うそつかず、約束を守るということの継続によって生まれるね」

壊れているものを売りつけたり、ないものをあると言ったり、お金を払うと言ったのに払わなかったり。でも、逆に「信用」があれば「お金」がなくても、君に「お金」あげるからやってほしい!と言われるかもしれないし、今、すぐ払えなくても待ってくれる。

「お金」があっても、取引する両者に「信用」がなかったら取引は生まれない。だから「お金」を増やすことはできない。だから「盗る」しかなくなっちゃう。でも、そんなことしたらさらに「信用」を失って、誰も「価値」を「移転」しなくなっちゃう。

ということは世の中全体が「信用」できない人々の集まりだったら……「価値」の「移転」は生まれない。お互いに自分の「お金」だけ握りしめて、取引が行われない、動かない社会……物と物のやりとりも、アイデアのやりとりも生まれない、つまらなくて、貧しい世の中になってしまう……

「お金が使えるためには信頼関係がないとダメなんだ」

どうしてうそをついてはいけないのか、約束を守るのは何のためなのか。これまで、ただの「お説教」としか聞こえなかったことが、社会を動かす根幹なのだということを、お金の探究から少しずつ気づき始めました。

次週から早くも後半。価値の移転をスムーズにする信頼関係をどうつくるか、それがなかったら世の中はどんなに混乱するか、について追究を進めます。

RI

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繋がりを面白がる

タイトル:似て非なるもの
探究領域:自主自律
セントラルアイディア:「私たちは過去を受け継いで、未来を創り出す。」

[5・6年生]

先週に引き続き、DNAに関する資料をkey conceptsで読み解いていきます。
今週はchangeとconnection。
DNAの塩基が突然変わる「突然変異」はなぜ起こるのか。
「そりゃ、コピーミスでしょ。」と、もうそんなことは知っているよといった様子。
でも、それだけではないことがわかってきます。

そのひとつが活性酸素。
体の中で有機物が分解されたときや放射線にあたったときに発生し、突然変異を引き起こすとされています。 専門的になるほど内容も難しくなってきます。
「有機物が分解される」ということよりも「放射線にあたったとき発生」の方が印象に残ります。テキストと並行してNHKスペシャルの映像を見たとき、酸素を吸うことで体内に活性酸素が作り出される場面があり、「放射線だけじゃないんだ。」とつぶやきが聞こえてきます。7人いれば7通りの理解の仕方があり、自分の知らないことを知ったり、意外性があったり、知っていることと繋がったりしたときの発言もまた様々な視点であることが伺えます。

突然変異によって、病気になりにくいタンパク質を生み出すこともあれば、病気を引き起こしてしまうこともあります。また、爆発的な遺伝子の変異から生物は進化を遂げてきたこともわかってきました。
「爆発的に変異が起きたときは、爆発的にガンになる生物がいたってこと?」
確かに、変異の積み重ねはガンに繋がるならば、起こり得るかもしれません。
変異にはいい面もあれば悪い面もある。本来は、コピーミスが起きれば修復するようになっています。

DNAの傷を修復する酵素があり、それを監視する酵素もある。さらには、直しきれないとわかれば、それを破壊する酵素が出てきます。説明では、細胞の自殺「アポトーシス」とあります。
「自殺じゃないよ。殺されてるし。」
「でも、全部自分の体の中で起きているよね。」
「体の中だけで物語が書けそう。」
「修復に監視に破壊?!すげーな。」といってメモを取る子もいます。
「修復されないとガン細胞になるんだ。」
始めに言っていた「突然変異がコピーミスによって起こる」という理解が「突然変異はコピーミスを修復できなかったことによって起こる」という理解へと変わっていきます。

また、遺伝子の突然変異に関係しているとされる早期老化症が幼い頃に発病する場合もあれば、30歳で発病する例もあることを知ると、「じゃあ、今、持ってるかもしれないんだ。」と病気になる遺伝子を持っていても、すぐには発病しない場合があることを自分に置き換えて理解していっています。

DNAと体質・外見・能力・性格との関係に関する話では、スポーツの能力を左右する遺伝子で盛り上がりました。テキストには「筋肉をつくるタンパク質の一種“αアクチニン3”は速筋にしか存在しないタンパク質であり、速筋が多い人は短距離型といわれている。このタンパク質の設計図である遺伝子には、正常なタンパク質をつくれるR型と正常なタンパク質をつくれないX型があり、オリンピック選手では、R型を2個もつ人(RR)はスプリント系の種目の選手に多く、X型を2個もつ人(XX)は持久系種目に多かった。」と書かれています。

「オレは短距離・長距離、両方とも得意だからRX型だ!」
「速筋!あれ、何かで出てきた。知ってる。」
「「Body & Soul」いや、「心に栄養」かも。」
「速筋」という言葉に反応して、ここでその言葉を聞くとは!と言わんばかりの驚きよう。ほかのテーマ学習のときに話題になっていた「速筋」が遺伝子と関係していたことに意外性を感じ、思わぬところで繋がったことを喜んでいるようにも見えます。

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前半は知らないことを知る3週間となりました。
ときにはダラっとしてみえることもありますが、自分の中で理解しようと頭をぐるぐるさせているからこそ、自分の言葉で置き換えて解釈が合っているか確認してみたり、何かと繋がったときには多いに盛り上がったりと理解を深めていってるようです。

IMGP6653.jpg理科でも繋がるトピックを扱っています。
鶏レバーからDNA抽出実験!
白くなっているところがDNAの束です。
「DNAって色ついてなかったんだ。」
「CGの映像はわかりやすくするために色がついてたんだね。」
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AN

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2015年11月13日

葉っぱを細かく見てみよう!

タイトル: 静かなともだち
探究領域: 万象究理
セントラルアイディア:
見れば見るほど見えてくる。

[1年生]

今週も紅葉山公園へ出かけると、花々以上に葉っぱたちの美しさが目をひきます。
ますます色づき、一年の内でもこれほどにたくさんの色にあふれている公園をなかなか見ることができません。

子どもたちは気に入った葉っぱを集め、スクールに戻ってきてからじっくりとスケッチをして葉っぱの葉脈や形などを細かく観察したり、集めてきた葉っぱをラミネートして模造紙に分類していきました。

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「この葉っぱは一枚ずつが交互についているなあ。」
 葉のつき方は採集する前によく見ておくことが大切です。

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何度も書き直しながら丁寧に葉っぱの分かれ方や幅をスケッチしています。

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「葉っぱのまわりのギザギザがけっこう難しいなあ。」「これは太さもうまく書けたぞ!」

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じっくり集中してスケッチしているな、とふと見てみるとビックリするほど細かく葉脈をスケッチしていました。

先週に引き続き、集めた葉っぱを模造紙に分類していきました。
今のところおよそ70種類ほどの葉っぱが集まっていることに驚く子どもたち。これは分類も腕がなります。(といっても1年生には初めての分類作業)

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「ギザギザチームの中にさ、ギザギザというよりはニョロニョロの葉っぱも混ざってるんだ。だからニョロニョロチームっていうのを別に作りたいんだけどいいかなあ?」

分類した葉っぱを眺めているとだんだんこだわりや違和感が生まれてくるようです。
パパっと整理するのとは正反対にじっくりしぶとく考え続けることがこのような分類では求められ、だからこそ自分たちなりの詳しい分類へとつながっていくはずです。

「なんか変な気がするんだけどね、この赤くて小さいモミジは”ギザギザチーム”でいいかなと思ってたけど、”ちびっこチーム”にも入れるし、しかもね”色変わりチーム”にも入れるんだよー。」

子どもたちはなにかに気がついたようです。

「あ!じゃあこの”黄色と黄緑チーム”にいる葉っぱも”先っちょが面白いチーム”にも入れるよね!?わあ、どうしよっかなあ?」

と悩み始める子どもたち。するとある子が言いました。

「じゃあさあ、もう分けちゃったけど”色変わりチーム”と”ちびっこチーム”と”ギザギザチーム”の場所をもっと近づけてみる?それであっちにもこっちにも入れるようにすればいいんじゃない?」

「それいいね!そうしよう!」

それぞれの葉っぱやグループの位置についても考え始めた子どもたち。
だんだんとこだわりのある分類ができてきましたね。MAP作りはまだまだ続きます。
簡単にグループを決めるのではなく、他の葉っぱとの関係性も考えながらじっくりと作っていきましょう!
さあ、来週も葉っぱを集めるぞ!!

YI

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情けある社会と情けない社会

タイトル:ゴミ・アミーゴ♪
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:『情けは人のためならず』

[2年生]

今まで利他行動である「ゴミ拾い」をして、自分を振り返ってきた子どもたち。
今週は自分と利他行動から、一歩俯瞰をして、「情けある社会」と「情けない社会」について考えを巡らせました。

ある子が持ってきたポケットティッシュ、街頭でよく配っているような「広告」とは違って、市役所が配っているポケットティッシュのようです。
そこには「ポイ捨て禁止」と書いてありました。

「なぜこんなティッシュを配る必要があるんだろう?」

そんな疑問から、スタートしました。

「ゴミを捨てないように、ってことじゃない?」

確かに、そうなんだけれど、ほとんどゴミを捨てている大人に、なんでポケットティッシュを配るほどのことをしなきゃいけないんだろう?なんで言うだけじゃダメなんだろう?

「でも、言うだけじゃ捨てないようにならないんじゃないの?」
「みんな無意識で捨てちゃってるんだよ、見てないこととか多いもん。」
「悪気はなくても、ポイって捨てた後に、落ちた、までは思うんだけど、もういいや、って拾わないことが多いんじゃないかな。」

ゴミを拾っていく中で発見した、「なんでこんなところに落ちてるんだろう」、「誰がこんなところに捨てるんだろう」、「どうしてゴミは減らないのかな」といった疑問に対する自分なりの仮説、そんな仮説を結びつけていきます。

「情けある社会、情けない社会その違いはどんなところにあるのかな?どんなイメージがある?」

「ゴミ拾いとつなげると、やっぱり環境が悪いとか、そういうのが情けない社会だと思う」
「自分はいいところも悪いところも持っている。他の人は自分の持っていないいいところを持っている。そんなのが情けある社会なんじゃないかな」

「それってもっと詳しく言うとどんなことなのかな?」
「前ね、AさんとBさんが遊んでて、そこに混ぜてもらおうとしたんだけど、その二人は違う考え方をする僕とは遊びたくないって言ったんだ。」
「でもそれだと新しいアイディアが生まれないよねー。みんな同じ考え方だと予想通りになっちゃうというか。」
「そうそう、だから、いろいろな人がいることで新しいアイディアが生まれると思う」
「それぞれが自分なりにできることを頑張るってことなのかな」

そして、「情けある社会」について話しているうちに、「なぜ利他行動をするのか」という話になりました。
「利他行動は報いのためにはやっていない」
「みんなのためにやりたい、みんなに役立ちたい」
「自分と他人ではなくて、みんなで協力して行動することが利他行動なんじゃないか」
「前は利他行動の意味がわからなかったんだけどだんだんわかるようになってきた」
そんなことが、「情けある社会と情けない社会」の比較から振り返りました。

さて、考えてばかりはいられません。今回は何と言っても行動あるのみ!
来週もまた「考え方」と「行動」を磨いてゆきます。
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TY

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信頼をどうつくる?

タイトル: 信じるカネ?
探究領域: 社会寄与
セントラルアイディア:価値の移転は信頼によって成り立つ。

[3・4年生]

「お金」について知れば知るほど、だんだんと「お金」の影が薄くなってゆくことを子どもたちは感じとり始めました。

「大事なのはさあ、お金自体じゃないってことなんだよ」
「そうそう、お金を使う人どうしの間に信頼がないとお金に信用があっても意味ないもんね」

もし人どうしの「信頼」がない状態で「信用」ある「お金」が使われたらどうなるか?

ということについて考えてみました。

「信頼」がないということは「だましあい」が横行しているということ。相手が自分に偽物や欠陥品を売りつけてくるかもしれない。反対に、自分が相手をだましてうまく相手の品物を巻き上げようとするかもしれない。そうなると、いちいちチェックしなければならないから、取引に時間がかかるし、とっても面倒。もっと生産的なことに時間を使いたいのに、だまされないためにいちいち気を遣わないといけない。いつも疑いの気持ちを持って生きる……ああ、なんて殺伐とした世の中なのでしょう。

もっと身近な例で考えてみると……

ICカードの中にチャージしてあるお金で勝手に買い食いしたり、おもちゃや本を買ってしまったら……

これは、誰しも思い当たる節(というか、実際にやってしまったことがある……)事例です。非常時のためにチャージされたお金を、欲望に任せて勝手に使ってしまうということは、いったいどんな「信頼」を壊していることになるのか……改めて子どもたちに問うてみます。隠れてこそこそこういう行為を働くということは罪悪感があるから。しかし、同時に、大したことないじゃんという「軽い気持ち」も働いています。

「家族でお金をどう使うか計画しないととんでもないことになるかも」

ある子が口火を切ります。決まった額のお金は、毎日の食べ物だったり、家賃だったり、お医者さんにかかる費用だったり、いざというときの貯金だったり、「計画」に基づいて使われています。しかし、その「計画」を無視して、自分の欲望のみにしたがって使ったらどうなるか……。安定した暮らしができなくなってしまいます。「たかが100円」だったとしても、その100円が失われたところで特に困ったことがなかったとしても、そういう無責任なお金の使い方をする人が「仲間」にいるとなると、「信頼」してお金を託せなくなる。目の前のお金への「自制心」が働くかどうかは、安定して取引が行われるためには不可欠な要素なのです。

バスの運転手さんが料金箱のお金をちょこっと盗んだら……集金のお金の一部をちょろまかしたら……コンビニのレジのお金をわからない額だけとったら……

大がかりな万引きや窃盗、あるいは悪どい強盗ではなくても、むしろ、そうではなくて、普段は「いい人」の仮面を被っているから余計始末がまるいのです。

では、どうやって「信頼」は構築できるのか……

これは口にすると簡単です。

うそをつかないで、責任感を持って、誠実にふるまう

ことです。そんなことはわかっているのです。しかし、これができない。そのうえ、いつもできないならまだ事は簡単かもしれません。普段は結構できているのですが、ちょっとしたことをきっかけに、つまらないことでうそをつき、無責任に、衝動に任せた行動をしてしまうのです。

ちょっかいだされて乗っちゃった……
なんとなくごまかした方がいいなと思った……
面倒だし、やらなくても大したことなさそうだから……

これらの「ちょっとした心の隙」が「信頼」を構築するために不可欠な「責任感あるふるまい」をぶちこわしてしまうのです。

「我慢できないんだよな……」

まったくその通り。「我慢」というより「自制心」と呼んだほうがよいかもしれません。「我慢」にはどうしても「無理して行う」という感じが伴ってしまいますが、「自制心」は「身体がそうしてしまう」という状態になっている感じがします。「無意識の衝動」に対して「無意識のコントロール」が働く状態。それが「自制心」があるということです。では、いったいどうすれば「自制心」は身につくのでしょう。今年もスクールで数々のいざこざやトラブルが起きていますが、なんとなく話し合って、ごめんなさい、もうしませんって謝って、とりあえずその場は収まって、でも、ほとぼりのさめないうちに同じ過ちを繰り返しているのです。

「向上心」と「自制心」はセットになっている。つまりどうして間違えたかをしっかり見つめ、間違いを繰り返す自分をどうしようもないなと思い、そんなダメな自分を認識しつつ、なんとかこんなオレでもなんとかならないだろうか、という後ろめたさの感情を持てないだろうか。そのために一人ではなく、みんなで支え合っていけないだろうか。

「とりあえず、起きたことを『他人のせい』にすることからの脱却だよね。反射的におれこれでよかったのかなと思える。そして、ああだからオレはダメだでネガティヴモードに陥ってしまうのではなく、変わるために挑戦しようとする。そのための工夫をする。そんなことができないだろうか」

「お金」の話などどこかに飛んでしまったかのような展開になりました。しかし、世の中に満ちている国家や企業の不祥事は、「お金」にばかり目が眩んで、「お金」のやりとりの根本にある物やサービスの価値を無視し、「信頼関係」などないがしろにして、自己の利益、それも帳簿上の数字を追ってしまった果てに起こっています。マネーゲームの心理とテロを生み出してしまうような社会の矛盾は同じ地平にある。大人が相変わらず「自制心」を働かせられない世の中で、子どもに「自制心」を求める。そんななんとも深いテーマが「信じるカネ?」の底流にあるとつくづく感じた1週間でありました。

RI

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変われないのは遺伝子のせい?

タイトル:似て非なるもの
探究領域:自主自律
セントラルアイディア:「私たちは過去を受け継いで、未来を創り出す。」

[5・6年生]

DNAのメカニズムが少しずつ見えてきたところで、それがどのくらい自分の生活に影響しているのかについて考えていきました。考えるきっかけとして、映画『GATTACA』を観ました。

IMG_0765%20%281%29.jpg 遺伝子操作をして生まれた「適正者」だけが優遇される近未来を描いた世界。 いわば、デザイナーチャイルドが当たり前であり、自然出産で生まれた者は「不適正者」として生きていくことを強いられてしまいます。主人公は、暴力的な傾向がある、心臓が弱い、寿命は30歳等のデータが出された「不適正者」。周りからは不可能だと決めつけられつつも、彼は宇宙飛行士の夢を持ち続けます。すべては遺伝子情報で決まり、あらゆる場面で遺伝子鑑定が行われる中、彼は「適正者」に成りすますことで宇宙へ行くことを実現可能にしていく内容となっています。「適正者」に成りすましたとはいえ、本人の遺伝子情報が変わるわけではなく、夢を叶えるためにたゆまぬ努力をしていく姿が描かれています。

子どもたちは、主人公が生体偽装して宇宙局の採用試験を受ける場面に強い衝撃を受けた様子でした。
尿検査と血液検査のみで採用されてしまうからです。
「面接とかしないの?」「あれだけ?」
不適正者というだけで社会的差別を受ける世界に驚き、観た後の感想が2つに分かれました。
「本人の力で宇宙局に入れたわけではないのだから、
いくら努力しても認められるのは遺伝子情報だけ。本人の努力は宇宙飛行士になれるものだったのか疑問。」という見方と、
「宇宙に行けたのは、本人の努力があってのこと。たとえ、偽っていたとしても努力は本物。」
という見方。 でも、一致していることは、遺伝子情報だけで左右されたくないということでした。

次の日、ある事件(?)が起こります。
5・6年生の中の一人がちょっとしたことで嘘をつき、それを隠そうとごまかし続けてしまったのです。
「自分の問題はごまかすことにある。変わりたい。」そう、思っているにも関わらず、また嘘をついてしまった。本人からしたら、信頼回復に努めたく、必死に「反省している。もうしないようにする。」と訴えます。

嘘をついてしまう、ごまかしてしまうことは誰にでもあることです。本人が「次から気をつける」といえば流されてしまう話かもしれません。でも、今回は『GATTACA』を観た翌日。なんというタイミングなのでしょうか。

「もしかしたら、嘘をつきやすい遺伝子が突然変異で出てきてしまったせいなのかもしれない。」との、おっちゃんからの問いかけに5・6年生全員が頭を抱え込みました。

遺伝子のせいにしてしまえば、それはもう直せないことなのか。それを認めてしまうと、自分ではもう、どうしようもできないのか。それぞれが自分の直したい問題点に置き換え、悩み出しました。友達が変われないということは自分自身の変わる可能性をつぶしてしまうことになると理解しているのです。遺伝子情報だけで左右されたくないとはいっても、こうした問題に直面し、それを自分ごととして捉えたときには、気持ちが揺さぶられます。変わりたいと思っているけど、変われない。どうせダメだと思ってしまう。親から受け継いでなくても、突然変異を起こしてしまった遺伝子があり、それが原因となっているのかも。変われないのは遺伝子のせい?

「違うと思う。」考えてから一人が言い出しました。
「孔子先生もおっしゃってる。
“秀でて実らざる者あり”(才能があっても、実らない人がいる。人は努力が必要だ。)って。
ということは、秀でていなくても実る者がいるってことでしょ。遺伝子がよくなくても、努力すればよくなれるってことだよ。」
「誰にでも変わりたいことはある。遺伝子で変われないと決まっちゃったら、誰も信用されなくなっちゃう。」
「◯◯は前に事件起こして失敗してから変わってきたと思う。だから、変われるよ。」

変われるといっても、どうしたら変われるのだろうか。
そんな疑問も出てきます。
「強い意志を持てば変われる!ショックを受ければ、強い意志が持てる!」
「ドカーンって大きなショックでなくても、
小さな失敗をちょくちょくして、少しずつ変わっていく場合もある。」
「そう、ドカーン型とチョクチョク型があると思う。」
「強い意志って、遺伝子には関係ないんじゃないの?」
「でも、新しもの好きの遺伝子があるって(テキストに)書いてあったよ。」
「何かを感じるときにも、ホルモンが関係しているでしょ。
ホルモンはタンパク質でできてるって書いてあったから、やっぱり遺伝子に関係していると思う。」
「成績も遺伝子が関係しているって。」
「何!!」

IMGP6670.jpg先週まで読んできたテキストをもう一度読み直すことで、まだ読んでいなかった部分から新しい情報を得ていきます。

「デザイナーチャイルドに生まれたかったなー。」
おやおや?遺伝子情報だけに左右され始めてる??



51JpswG8pWL.jpgこちらの本も参考にしています。
『遺伝子が語る「命の物語」』
著書の村上氏は眠っている遺伝子をオンにすることで可能性が広がることを提唱されています。 「遺伝子のスイッチ」の節を読んでいくうちに、話に引きつけられていきます。

「やべ、変われるかもって可能性を感じてしまった。」

これまた揺さぶられているようです。

遺伝子の中に眠っている部分があって、それを呼び起こすことで人は変われる・・かもしれない。
「ポジティブになりたいって毎日声に出していってみよう。」
「プラス思考がいいなら、ニコニコしてればいいのかな。」

変われないのは、遺伝子がオフになっているせいなのか。オンになれば、変わりたい自分に変われるのだろうか。やはり遺伝子が関係しているのか。具体的にどうすれば変われるのだろうか。
来週も引き続き悩んでいきます。

AN

TCS2015年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2015年11月20日

見れば見るほど見えてくる

タイトル: 静かなともだち
探究領域: 万象究理
セントラルアイディア:
見れば見るほど見えてくる。

[1年生]

あっと言う間にテーマ学習も5週目に入りました。
来週末に行われるプレゼンも視野に入れて今週も集めてきた葉っぱの分類と、葉っぱの中でも気に入った葉っぱについて特徴をより探っていきました。

まずは先週分類してみてモヤモヤしたことから考えていくことに。
集めてきた葉っぱを模造紙に分類してみると、”ちびっこチーム”にも”ギザギザチーム”にも”色かわりチーム”にも該当する小さくて赤いモミジのような葉っぱはどこに貼ればいいのだろう?という疑問がわきました。

そこである子が出したどのグループにも入ることができる葉っぱ同士を近づけるというアイディアを採用し、葉っぱを並べ替えてみることにしました。

「あのさ、”ちびっこチーム”と”ほそながチーム”は大きさで分けてるから近づけたいな。」
「そうだね。たしかに!そうしようよ。でさ、ほそながチームの隣に”長い葉柄チーム”を並べようよ!」

並べ替えを始めると他のことも気になり始めたようです。

「やっぱり真ん中はきれいな色の葉っぱを並べたいな。」
「じゃあ、”赤チーム”にしない?それで”赤チーム”と”オレンジチーム”は隣になってその隣に”茶色チーム”がいいと思うな。」
「あ!私いいこと考えたよ!”茶色チーム”の上にはだんだん緑の葉っぱになっていくように”先が目立つ葉っぱチーム”を並べようよ!」
「針葉樹の”ギザギザチーム”と”ニョロニョロチーム”は他の葉っぱと全然似てないから右上に置きたいな。」
「それじゃあ、その下に葉っぱが分かれてる”分裂チーム”を並べたらなんか近いんじゃない?で、その下に”モモチーム”がきて”ウチワチーム”がきて”ほそながチーム”につながるから、この辺は”大きさ”とか”形”で分けられててすごくいいじゃん!」

一度出来上がった分類を並べ替えることでだんだんですがさらにこだわりがあり、納得性の高いMAPに近づいてきたようです。
しかし、まだこれでは”見た目”という特徴でのみ分けられた分類です。
”見た目”以外の特徴も見て取れるようなMAPに作っていくことができるかどうかがここからさらなる彼らのチャレンジです。

翌日、今まで集めてきた葉っぱの中で特にお気に入りの葉っぱを選び、その葉っぱについて特徴やおすすめ情報をプレゼンできるように再調査を行いました。
それぞれ選んだ葉っぱは”モミジ”、”イチョウ”、”シャリンバイ”、”プラタナス”、”ヤブソテツ”などです。
じっくりと再度観察するためにもう一度葉っぱを採集してみるとやはり今まで気づいていなかったことも見えてきました。

「すごい!ヤブソテツの裏のブツブツを触ってたら手に茶色い粉がついたよ!」
資料で調べてみるとこの粉の正体はなんと胞子であることが判明!つまり葉っぱの裏にびっしりとついている焦げ茶色のブツブツは胞子だったのです。

「え!じゃあ種ってこと?花じゃないのに?」
「種って普通、なんかの実にできるじゃん。」
しかもさらに調べるとこの一つの小さなブツブツの中に約60個もの胞子が入っているとのこと。

「そんなに入ってんのー!!じゃあさ、1枚の葉っぱに100個のブツブツがあったらなんこの胞子が入ってんの?100かける60ってなんだろう?」
「1かける100が100。6かける100が600でしょ。ということは60かける100は60000?いや、6000か!!すごい!」
「でもヤブソテツが生えてたところにはもうヤブソテツは他に無かったから、そんなに沢山胞子を出してもなかなか育たないんだね。だからたくさん胞子がついてるんじゃないの?」

ヤブソテツはソテツという名前がついているがソテツとは全く違う種類で(見た目が少し似ているだけ)シダ科の植物。
つまり種ができる以前の太古の植物だったのだ。
葉っぱの裏にあるブツブツへの好奇心から広がった思わぬ発見に大興奮の子どもたち。
これぞまさにフィールドワークの醍醐味。

また他の子もモミジの葉っぱを並べながら何かに気がついたようだ。

「あ!見てみて!このモミジ葉柄も真っ赤できれいだよ。」
「わあ本当だ。きれいだね。あれ?この隣のモミジの葉柄は半分赤で半分は白いね。」
「あれれ?こっちの緑色のモミジの葉柄は普通に白いね。ん?でもさ、この葉柄が赤いモミジってよく見ると葉脈も真っ赤だよ!」
「ひょっとしてモミジって葉柄が赤くなって、それから葉脈が赤くなって、それで最後にだんだん葉っぱ全体が赤くなってくるんじゃないの?」
「わあ!よく見てみるときっとそうだよ!すごいねえ!これは大発見だ!」
この紅葉の時期のフィールドワークならではの発見です。
同じように見える葉っぱでも何枚か見比べてみることで見えていなかったものが見えてくるものですね。
今週も自然から貴重な学びをさせて頂きました。
さあ来週はいよいよプレゼンテーションです。やりきるぞ!

YI

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「私たちごと」は「まずは自分から始めること」から

タイトル:ゴミ・アミーゴ♪
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:『情けは人のためならず』

[2年生]

四週間にわたって利他行動を続けてきた子どもたち
今週は、今までの利他行動全体を振り返り、そこから「私たちごと」にするためにはどうすればよいか、考えてゆきます。

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「私たちごと」ってどんなことなんだろう?

そんな疑問に対して、子どもたちはそれぞれ考えを口にしていきます。
朝の会では毎日のように小さな問題について話し合われている内容とも近しいものがあります。
「後ろめたい」、「他責」など、自分がやっちゃったかもしれない、そんな考え方の欠如が生む事件が、毎週のように話題になります。
だからこそ、子どもたちからの意見も日常の経験から生まれます。

「私たちごとっていうのは、相手が悪い、って考えるんじゃなくて私たちが悪いって考えることだと思う。」

それをもっと詳しく言うと、

「たとえばゴミを捨てている人が悪いんじゃん?ってさっき読むの時間におっちゃんが言ってたんだけど、それだと思う。」

でも、ゴミを捨てている人がいるからゴミが落っこちてるんじゃないか。それだったらやっぱりゴミを落とさないように工夫する必要があるんじゃないかな。そんな揺さぶりに対抗して。。。

「それをほったらかしにしている私たちも悪いと思う。それが私たちごとにするってことなんじゃないかな。」

「そうそう、お互い様なんだとおもう。ゴミを捨てちゃったひとは、どうせ誰かがやってくれるって思ってるんだよ。」

つまり、ごみを捨てても、捨てなかったとしても、どうせ誰かがやってくれるって思っている時点で同じということなのか。それは深いなぁ。と思いながら、さらに子どもたちの話は進んでいきます。

「よくあるのが、アメとかを舐めたあとのゴミなんだけど、それも気づかないうちにおっこっちゃってたりするでしょ?無意識のうちに自分もやっちゃってるかもしれないっておもうことも私たちごとにすることだと思う。」
「確かに、だから意識して歩くってことが重要なんじゃないかなぁ」
「やっちゃったかもな、って思うことが大切なんじゃない?」
「他の人の意見も取り入れるとか?そんなことも重要かもよ」

という具合に話が進んできました。

そして話は、「私たちごと」にするためにはどんな行動が必要なのかに移っていきます。

「私たちごと、についてのイメージはついたんだけど、そのためにどんな行動ができるのかな?」

「んーゴミ袋を毎日持つってことかな?」

えーでもそれってできる?キレイごとで言ってない?

「まずは自分から始めることなんだと思う。」
「たとえば、ゴミ拾いを私たちから始めたとして、友達を誘うとするじゃない、そうしたらその友達のまた友達に広がるじゃない、そうやってどんどん広がってって・・・」

「あ!そしたらもしかして自分に帰ってくるんじゃない!?」
「どんどん他の人を後押ししていくと、どんどん一つづつレベルアップしていくから他の人にも広がってどんどん広がっていくんじゃないかな?」
子どもたちは、実際に輪になってその後押しが広がっていくのか、実演してくれました。
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まさに、ペイ・フォワードの世界観に近い、利他行動がどんどん広がっていく、話に広がっていきました。

「でもね、いいことばっかりじゃなくって悪いこともどんどん広がっていくよ」

確かに、現代の戦争・テロ・暴力の連鎖はこれに当てはまるかもしれません。
物事を両面的に捉える、そんなところも「私たちごと」を作っていくためには不可欠なのかもしれません。
子どもたちの中でもよくある小競り合いはこのあたりの話にも合致しますね。
そんな自分たちから好循環を作っていくためにはどうすればよいのか、どんな行動をとればよいのか、そして、どんな考え方がその行動を後押しするのか、さらに深めてまいります。

TY

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コミュニティマネーの可能性

タイトル: 信じるカネ?
探究領域: 社会寄与
セントラルアイディア:価値の移転は信頼によって成り立つ。

[3・4年生]

お金の歴史を追究してゆくと、「金貨」だろうが「紙幣」だろうが、モノやサービスのやりとりをするときに「信頼」関係がないとどうにもならないということがよくわかってきます。「お金」が私たちに与えたインパクトは、顔の見えない人、普段関わりのない人、遠く離れた人との「取引」を可能にしたことです。身の回りの、気心の知れた人だけとの「取引」では実現できない、さまざまな種類のモノやサービスを効率よく循環することが、「お金」のおかげでできるようになり、経済活動は活発化しました。

技術が進歩に伴い、私たちの生活は間違いなく安定し、豊かになりました。と同時に、個人は、大量のモノや情報が循環する巨大システムの中の一部、いわゆる歯車の一部となり、仕組みがどう動いているか見えない「ブラックボックス」のまま生活しています。

「まあ、生きていかれるからいいじゃん!」

と日々惰性に流されてもがあまり害が起きなかったのは、人が「貧」から「富」へのプロセスを体感していたから。あんな貧しい中から、よくここまで来たよなという実感があったときは「お金」の「価値」に感謝できました。さらには、お金のおかげで手に入れられた「ささやかな幸せ」に感謝できました。しかし、高度成長でみな豊かになり、ベーシックな幸福では満足できず、もっと、もっとと「欲望」を増大させ始めておかしくなってきたのです。そんな大人たちのむきだしの「欲望」の傍らで、苦労知らず、貧しさ知らずで、「毎日、食べられるのは当たり前だよ!」「お金出してよ、お金で買えるでしょ!」と、あたかもみんなが「打ち出の小槌」を持っているかのような幻想の中で育ちつつある子どもにとって、「お金」のやりとりの「背景」で循環している実態を知り、意識することは、とても大事な探究テーマです。

彼らが直面しているのは「成長」が期待できない社会。むしろ「縮小」しつつ、みなで限られらパイを分け合って生きてゆく社会です。そんな社会でも、心豊かに生きてゆくときに注目されるようになったのが地域通貨のようなコミュニティマネーでした。なぜ、ローカルでしか流通できない「お金」をわざわざ使うとよいのか……「お金」の歴史を逆まわし再生して、わざわざ物々交換の時代に戻すなんてどうして?

ということを子どもたちともに考える一週間でした。

「円とかドルとかはいつでもどこでもどんなモノやサービスに対しても使えるよね」
「でも、コミュニティマネーは、ある特定の場所と、人々としか使えない」

なんで、そんな不便なことをするのか……その「理由」を探り出そうとしますがもちろん子どもにはピンと来ません。わざわざ面倒なことをするメリットはなんだろう……

そこで、ちょっと perspective を変えてみます。

「お手伝いにしろ、いらないもののやりとりにしろ、わざわざお金を使わなくても『おたがいさま』っていう感じでできるんじゃない?」
「むしろ、そこにお金が関わると、お金のためにやってるっていうことになってよくないんじゃないかな?」

お互いにポイントを貯めあって、なにかをしようというのは、なんとなく楽しそう。だから「TCSコミュニティマネーをつくってみたい!」という気持ちは満々。でもそれってポイント集めゲームしたいだけで、そんなことしててても信頼なんて生まれないんじゃないか……

このゆさぶりに対して、子どもたちは大いに反発します。

「お金のやりとりが生まれるから仕事になって責任感がかえって出るんだよ」
「もし、もめるようなことがあったら、その時点でお金を使えなくなるし、仲間には入れないわけだから、気をつけるようになると思う」

なるほど、「信頼」をつくりだす装置としてコミュニティマネーは役立つのではないかという主張ですな。でも、やっぱり、それでも「お金」のような「ポイント」をもうけないとそのような関わりができないというのはちょっと悲しいような……

やりたいことだけでなく、やるべきことをきちんとする「自制心」を持ち、質の高い「仕事」を「継続」することで「信頼」になることはわかった。しかし、そもそも「信頼」がない状態から「信頼」を生み出す方便がはっきりしない……だったら、レコーディングダイエットがうまくいくように、数値化されたポイントを稼ぐことに没頭してゆくうちに、「価値」がしっかり移転された「仕事」ができるようになるんならいいじゃないか。

「TCSコミュニティマネー」を導入して、いちいち「数値化」し、「価値」の移転を評価することが、そのうち、自発的に質の高い仕事に没頭することにつながるんじゃないか……う〜ん、なんか言われると、そういう理屈もあるかもしれないけど、はたしてどうかなあ……まだモヤモヤ……

とはいえ、次週は最終週。ここまで考えてきたことをまとめ、「価値の移転は信頼によって生まれる」ということについてどう理解したかを明らかにしてゆかなければなりません。ああ6週間hは早いなあ!

RI

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デザイナーチャイルドになりたい?

タイトル:似て非なるもの
探究領域:自主自律
セントラルアイディア:「私たちは過去を受け継いで、未来を創り出す。」

[5・6年生]

変わりたいのに変われない自分。どうしたらいいのかわからない。
変わることなんてできるのかな。
そんな素直な思いから、ついつい、
「デザイナーチャイルドになりたかったなー。」とつぶやく声も。
果たして、デザイナーチャイルドは本当に幸せなのか。
そんな疑問を今週はディベートの形で考えていきました。

彼らは前回のテーマ学習においてディベートの型を学び、それを通して自分の考えを磨くということをやってきています。 「デザイナーチャイルドの方が恵まれている」という論題で肯定側と否定側に くじ引きで分かれました。7人いるので1人はジャッジにまわります。

肯定側の立論
・病気の遺伝子を取り、いい遺伝子を入れた、デザイナーチャイルドは、すべてにおいて優れている。
・優れているから遺伝子もオンの状態になる。なんでも完璧で失敗しない。
・優れた人が増えていけば、争いごとは起こらない。
よって、デザイナーチャイルドが増えることで世界平和につながり、恵まれていることになる。

「え?デザインできるのは遺伝子でしょ?オンとかオフは設計図とは関係ないんじゃないの?」
そうつぶやく否定側からの立論は次の通り。
・デザインされると、個性が決められたものになってしまう。
・親から受け継ぐものとそうではない部分があるなら、それは本当の親子っていえない。我が子と思えない。自分が生まなくてもいいし、自分の子でなくてもいい。
・遺伝子のオン・オフは生まれてからの環境によって変わる。

ただ、論題を否定する決め手はまだ思いつかない様子です。
また、自信たっぷりにデザイナーチャイルドは優れていると主張され、否定側はやや押され気味にも見受けられます。

面白いのは、肯定側は決して本心で言っていないということ。
ディベートはジャッジをどう納得させるかで勝敗が決まるゲームだということをわかっているため、勝つためにジャッジにデザイナーチャイルドのよさを訴えかけているのです。

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続いて反駁。
否定側も負けじと、肯定側の主張に反論します。
・完璧で失敗がないと前に進めない。人は進歩しない。
・デザイナーチャイルドだって、完璧ではない。
・デザイナーチャイルド同士でどっちが上かって争いが起こり、差別が生まれる。自分が一番、一番ってなる。

もう一押しで説得力のある話になるのに何かが足りません。もっと、生まれてからどう生きていくのかという本人の意思や努力に焦点をあてたり、環境面に触れたりしていけばいいのにと思うのは私だけではない様子。ジャッジになった子や肯定側に立つ子たちも「言いたいけど助けちゃうことになるから・・・。」ともどかしさを表しています。

そんな思いもあってなのか、否定側の反駁がきっかけに流れが変わってきます。
・もともとの卵子と精子は親のものだから、親の子だといえる。親から受け継いだ不利益な遺伝子もなくなるし、嘘をつく遺伝子も取り除ける。争いのない世の中になり、その中で生きていけるのは恵まれたことになる。
・デザインされてなければ、人はよくならない。環境もよくならない。環境が悪いとデザイナーチャイルドでも悪くなる。

「ちょっと、今の首締めるような発言だよ!」
「え?」時すでに遅しといったところでしょうか。
「そうそう、ぼく環境にすごく左右されやすい。」

環境が変わったことで自分がよくなったことを火が点いたように話し始めた子が出てきました。実際に経験したことがあると説得力は増します。話し出した子はジャッジの立場。否定側には不利な話を自ら持ちかけてしまいました。

IMGP6677.jpgこれまでの話を踏まれて、それぞれが立論し直します。

否定側
・デザイナーチャイルドでも争いは起こる。
・自動運転できる車ができたら車はいらなくなるでしょ。デザインされた人ばかりなら人なんていらない。
・似ているから親子であって、似てなければ親子じゃない。似ていないと生活とか習慣に食い違いが起こる。それに親が子どもを頼るようになる。遺伝子を引き継いでいるから親子。
・普通の人はデザイナーチャイルドより環境に影響される。環境がよくなれば、よくなる。人は小さな失敗や大きなショックで変われる。それに、デザイナーチャイルドって責任を持って生まれてきて本当に幸せなの?

肯定側。
・病気の可能性を持っている場合とか嘘をつく遺伝子を持っている場合とかは悪い可能性が少なくなる。良い点も入れていける。だから、あらゆる点でデザイナーチャイルドは優れている。コンプレックスがない。
・デザイナーチャイルドが増えていけば、人格がよい人が増えて世界平和につながる。
・一人ひとりがよくなれば、周りがよくなっていく。デザイナーチャイルドでなくてもよくなっていける。
「それ言ったらダメだよ!」
「あー、もう負けだー。」

落ち込む肯定側に対して、否定側もこれという根拠を持つことができないままに終わってしまい「もう決まってるよ。」とお互いにジャッジは自分たちを選んでくれないだろうと思っています。
そんな中、ジャッジの判定は「肯定側」でした。
ジャッジいわく、デザイナーチャイルド自身の個性が恵まれているかは考えなかったとのこと。世界平和になることが恵まれていることになるという話に納得をして肯定側を支持したといいます。

遺伝子は設計図。それがどう働くかは可能性の問題であって100%ではありません。環境の話になると肯定側が不利になっていったのもそのためです。また、最後に否定側が「デザイナーチャイルドは幸せなの?」とジャッジに問いかけるようにいった言葉をもう少し突っ込んで説明していれば判定が変わっていたかもしれません。デザイナーチャイルドの立場に立った話題がなかったことを伝えると双方が頷いていました。

思うままに体型や能力を遺伝子に組み換えることができたら、その人は幸せなのでしょうか。でも、それを自分で決定することはできません。「親にデザイナーチャイルドにしてもらいたかった?」と聞くと、一人は病気だけは組み換えてほしい「病気だけね」と強調していい、ほか全員、NOと答えました。
また、ディベートを終えたあとに個人的な意見を聞いてみると7人全員が「否定側」でした。

自分たちは遺伝子だけに左右されているのではない。
環境によって変わることができている。
それは、自分の中に眠っている遺伝子をオンにしていることなのかもしれない。
デザイナーチャイルドの方が恵まれているとは思っていません。
なりたいと言っていた子も、病気の部分を受け継がないで済むならその方がいいけれど、それ以外の部分をデザインされるのは嫌だといいます。

親から受け継いだものを受け止め、自分はどう行動し、どう変わっていきたいのか。
来週は、その思いを歌詞に表現していきます。


AN

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2015年11月25日

プレゼンテーション11/27

TCSプレゼンテーションのご案内

東京コミュニティスクール(TCS)のテーマ学習では、1年間に6つの探究領域を学びます。ひとつの探究領域のもとでクラス毎にテーマが設定され、約6週間単位で活動を行っていきます。
※テーマごとの6週間の学びの様子は、探究テーマ一覧表よりご覧ください。

テーマ学習の成果を発表するプレゼンテーションでは、保護者だけでなく、一般の方々にも参加していただける機会になっています。 (ご希望の方は、下記要領にてお申込みください。)

TCSの子どもたちが、どのようなプロセスで、どのようなことを学んでいるのか、ぜひ直接その様子を見に来てください。

               記

【日時】 2015年11月27日(金) 9:45~12:00頃 

【場所】 東京コミュニティスクール 校舎
     (東京都中野区中野1-62-10)地図
     ※JR・東京メトロ「中野駅南口」より徒歩9分     
     ※車・自転車でのご来校はご遠慮ください。
【お申込み・お問合せ】
 東京コミュニティスクール(担当:永易・若林)
 TEL:  03-5989-1869
 e-mail: school#tokyocs.org
 ※メールアドレスは「#」を「@」に変更してから送信してください。

  お申込みの際は、件名を「プレゼンテーション見学希望」とし、
   以下の事項をお知らせください。

     1.見学希望日
     2.見学希望者氏名(すべて記入ください)
     3.お子さんの現学年(保護者の方)
     4.e-mailアドレス
     5.電話番号(日中最も連絡のとりやすい番号)
     6.TCSを知った経緯(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
     7.質問事項等(あれば)

2015年11月27日

プレゼンを磨く

タイトル: 静かなともだち
探究領域: 万象究理
セントラルアイディア:
見れば見るほど見えてくる。

[1年生]

いよいよ金曜日にはプレゼンテーションがあります。
今週はそれぞれに選んだお気に入りの葉っぱについてプレゼンテーションを練っていきます。
モミジ・イチョウ・コハウチワカエデ・プラタナス・ヤブソテツについて発見したことやお気に入りポイント、見た目や手触り、においなどの特徴をどう伝えるかストーリーを編んでいきました。

「モミジの大発見をプレゼンで話したいんだ。たくさんのモミジをくらべてたら、葉柄が赤いのとまだ緑色のがあって、少し葉っぱが赤くなってきてるモミジは葉脈も赤くなってたでしょ。それをみんなに話したい。」

「ぼくはプラタバスの好きなところと残念なところを3つずつ話したいんだ。」

「聞きたい!聞きたい!」

「いいよ!一つ目は、プラタナスは一本の木に大きな葉っぱと中くらいの葉っぱと小さい葉っぱがあるのが好きでしょ。それと二つ目は大きなギザギザがあるけど葉っぱが柔らかくて痛くないところと、三つ目は色が晴れた日の木の葉っぱが太陽の光にあたってるような黄緑色からバナナみたいな濃い黄色に変わるってところが好きなんだ。」

「おおー!3つにして話すのいいね!私もモミジの好きなところをプレゼンに入れよう。」

ある程度まで考えたらまずはアウトプットしてみることで学び合うことができます。
いいところは「まね(真似)ぶ」、よりよくするために改善したほうがいいところは伝え合うことでお互いに磨き合っていけるのも探究の醍醐味。
個人のプレゼンも磨いていきますが、みんなで作ってきたアウトプットである紅葉山公園葉っぱマップも大詰めを迎え、仕上げにかかります。
プレゼンに向けて、今まで分類してきたものを丁寧に並べ直してグループごとに枠を引いていき、余白には絵を描きました。

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ようやく出来あがったマップを眺めながら自分たちがどういう考えで分類したのか第三者に伝わるようにプレゼン練習をしていきました。
”色”と”色”のグループは隣り合わせにしているが、”形”や”手触り”と”色”は遠くに置いていることや”色”の中でも”にじ”という名前をつけたグループがなぜ真ん中に配置されているかというと一枚の葉っぱの中で色が変化している葉っぱだからということなど、自分たちのこだわりを相手にも分かるような言い方ができているかどうかに焦点を当てて磨いていきました。
さあ、いよいよ金曜日はプレゼンです。乞うご期待!

YI

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自分の変化を振り返る

タイトル:ゴミ・アミーゴ♪
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:『情けは人のためならず』

[2年生]

「この前ね、道端にいっぱいタバコとかが落ちてたんだよ!」
「そうそう、うちの近くにも落ちてた!」

子どもたちは、ふとした時でも、地面に落ちているゴミに目が行くようになってしまったようです。
自分から行動してみることには、その行動を後押しする考え方が必ずあります。
最終週では、その考え方に、それぞれが「利他行動」をしていく中でどんな変化が起こったか、
「私たちごと」にするための考え方と行動の変化をストーリーに仕上げていきます。

「じゃあ一言で自分の今回の作文のテーマを表現してみよう!」

・「自分の考えを教えてあげることでひろまっていく。」
・「あまりゴミ拾いは好きではないんだけど、すこしでもやってみることで変わるんじゃないか。」
・「情けある社会にすこしでも近づくために、ゴミ拾いを手伝ってほしい。」
・「利他行動の意味が初めはわからなかったけど、だんだんわかるようになってきた。」
・「作戦を立ててやってみる、それによっていろいろなことがうまくいった。」
・「自分がよく見ていなかっただけだったんだ、ということに気づいた。」

それぞれの考え方は一言では語りえぬ、されどまとまった考えになり始めています。
また、考え方を一人で書くのではなく、みんなでシェアして、それぞれの表現・内容でよかったところ、もっと良くなるところをそれぞれで振り返っていきます。

・「お話をつくるのと、やったことを書くのの二つがあるんじゃないかな。」
・「正直に自分の気持ちを書いているからそこはいいと思う。」
・「考え方と行動のつながりをかけるともっと良くなるかな〜。」

みんなで読みあいながら振り返り、作文でのストーリーの描きかた、
もっとほしい要素などについて話し合い、悩みながら磨いてゆきました。
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いつもの、リフレクション作文のように、ただの羅列ではなく、自分の考えが変わったハプニング、事件のワンシーンを切り取り、それをストーリーにすることを注意しながら磨いてゆきます。

さて、今週末はついにプレゼンテーションデイです!
ギリギリまで作文を磨き続けて、本番に向かいます!

TY

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「お金」とは「信頼」を数値にしたもの

タイトル: 信じるカネ?
探究領域: 社会寄与
セントラルアイディア:価値の移転は信頼によって成り立つ。

[3・4年生]

「おっちゃん、もう6週間たっちゃったよ」

口々に子どもたちが言います。このセリフはTCSのテーマ学習での「定番」の発言です。決して簡単ではないことを、うなりながら考え、みんなで語り合い、そして必ず形にする。形にするというのは、ノートや模造紙にまとめることはもとより、パブリックに対して自分の「いまの時点」での考えをぶつけるのです。こうして「他人ごと」が「私ごと」になり、そして「私たちごと」へと発展してゆくのです。

3・4年生にとっては、知ったこと、語り合ったことを自分なりに丁寧にまとめてゆく初めての挑戦と言ってもよいものでした。探究フィールドワークは、外に出歩いて、誰かに会うことばかりではありません。資料を読んで知ったことに基づいて、みんなで語り合い、あぶり出された考えを自分ひとりでまとめて、整理して、新たな考えをつくりあげてゆく道筋をたどる。すべて「室内」での作業ですが、いわば「脳内フィールドワーク」と言える、立派なフィールドワークです。

外に出たり、誰かにあったりすると、特別な何かに出会えて、自然に心ゆさぶられて、衝撃を得ます。しかし、それは外からの衝撃に過ぎず、内側からの探究心とつながらない限り、単発の、やがて忘れられてしまう「体験」になってしまうでしょう。

今回、子どもたちが驚いたのは、石のテーマのときのように、いろいろなところに出かけたりしていないのに、なんでこんなにあっという間に過ぎちゃったんだろうという驚きでした。「お金」についてただ知るのは入口であり、「信頼」というなんとも抽象的なアイデアに格闘することが主眼だったのに、退屈ではなかった。むしろ、あっという間に過ぎちゃった。そのうえ、ホームワークも多く、家で考えをまとめてこなければならなかったのに、大変だった感じがしない……どうしてなんだろう?というなんとも不思議な驚きでした。

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お金の歴史とお金の働きについては、自分で図式化したから、自然に頭に入っていて説明できるようになっている。

「きれいにまとめるってこういうことなんだ……」

これまで雑に字を書いていた3年生の男の子がしみじみ言いました。黒板に書かれていることをただきれいに写したんじゃない。家でひとりで考えながら、じっくりまとめたのだ。立派な自発的探究者になりつつあるということだよ。この調子でいきたまえ。

みんなで知って、語り合って考えて、ひとりでまとめて、またみんなで語る。

ひたすらこのサイクルを回し続けることが「頭ぐるぐる」の探究マインドなのだ。

「お金」って大切。でも「お金」を信じているんじゃなくて、「信じる心」のあるところに「お金」があるのが望ましいな。「お金」っていっても「グローバル」にみんなで使えるお金じゃない「ローカル」な「コミュニティマネー」もあっていいよね。この2つを使うことで、なんでもかんでも「顔の見えない」やりとりで済ませてしまうんじゃない、「顔の見える」間柄での支え合いができるかも。それはお互いに「信頼」関係があるから成り立つ。ぼくたちは、ごまかしたり、うそついたり、まあいいやってしてしまう。つまり「信頼」があるなんて言えない。そんな中で「お金」それも「コミュニティマネー」なんか使えるの?……いやあ、「お金」って結局、信頼関係を「数値化」して換算してみただけで、それ以上でも以下でもない。人の善意や思いやり、助け合いを「ポイント化」するなんて卑しいっていう人がいるけど、「ポイント」にしてみるから明らかになることもある。むしろそうやってつきつめて見ない人の方が、実は「信用」できないときもあるぞ……

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子どもたちの「語り合い」に寄り添い、私も真剣に意見を言い(だって、私も解を持っていないし、果たして「信頼」ってなんだろうってどんどんわからなくなってきたし……)、私たちは「コミュニティマネー」という「実験」で何ができるのか考えたのです。そう小学3・4年生と一緒に。

日々起こるトラブル。自分の情けなさ。そんなことと「お金」の問題はつながっている。全員がさらけだしているからこそ、本音の語り合いが生まれる。語って、語って、まとめてきたことを「プレゼン資料」にすればよい。今回は、模造紙へのまとめ方を学ぶが、A3の用紙で同じようなことをしてきたのだから、大きさが変わるだけ。あっという間に、みんなで協力分担して仕上げてしまいます。あとは。プレゼン練習だけ。シナリオなんかいらない。自分たちが考えてきたことを、素直にぶつけるのみ。どうしたら面白聞いてもらえるか。伝わりやすいか。それを考えて、とりあえず何度か発表してみる。すると、これまで気づかなかったことも出て来て、さらに理解が深まる。こうして、最後の最後まで没頭した彼らの姿に、成長を感じました。よくやったね君たち。あとはプレゼンのみだ!

RI

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歌詞づくり

タイトル:似て非なるもの
探究領域:自主自律
セントラルアイディア:「私たちは過去を受け継いで、未来を創り出す。」

[5・6年生]

いよいよ最終週。これまで学んできたことを振り返りながら、
思いを歌詞に表現していきます。
「We Are The World」の曲に合わせて替え歌を作ります。

7人でひとつの歌をつくる。さて、どう作ろうか。
分担にするのか、それなら誰がどこのパートを作るのか、
どう進めていくかを 話し合います。
分担ではひとつのまとまった歌に仕上げるのは大変そうなことが想像できてきます。
そこで、まずは一人でどんな歌詞にするのかを一通り考えてくることになりました。

ひとりずつが考えてきた歌詞を見せ合うと、
お互い伝えたい内容が似ているところがあることがわかってきます。

♪DNA DNA DNAそれはものすごく小さいもの
だけど、その小さいもので体を変えていくんだ

「それいいね。」「音楽にあってる。」
「そうかなー。ものすごくってところがなんか変えた方がいいような。」
小さいけれど、体を変えていくことを伝えたい。では、どこをどう変えようか。
それぞれが歌いながら、いろいろな言葉を当てはめていきます。

♪DNA DNA DNAそれは小さく偉大なもの

「いいんじゃない。これにしよう!」
全体を通して何を伝えたいのかを共有した上で、歌いやすい言葉数に編集していきます。

変わりたいけど変われない自分がいる。
そんな自分よりも自分の中にあるDNAの働きにはすごいところがたくさんある。
遺伝子には眠った情報がたくさん詰まっていることが解明されてきているという事実や、
そのOFFになっている遺伝子を ONにすることができたら変わってくるという資料の情報もあり、さらには、ONにするにはホジティブに考えること・できると思うことが必要だということも子どもたちの頭には印象強く残っています。
それゆえに、葛藤が生まれ、それを歌詞に表せたらという思いは全員一致しているようです。

♪遺伝子をONにするには、強い意志が必要だ

「自分で作ってみたけど、なんかキレイごとになって嫌なんだよね。」
「簡単には変われないって。」
「前半に変われないことを入れて、サビでONにすることいれるのはどう?」
「自分の変えたいところは、 OFFにするっていうのは?」
「ONとかOFFとか言っても、聞いている人はなんのことはわからないんじゃないの?」
「人それぞれの遺伝子は0.5%しか違わないことを入れたいんだけど。」
話してきた内容だけではなく、資料で読み解いてきた情報も入れた方がいいのではないかという意見も出てきます。

キレイごとを気にしていた部分は次のように変えられていきました。

♪強い意志でONにする
だけどそれほど 簡単には
変わらないから悩むんだ

プレゼンでは、歌を披露するだけでなく、 DNAをkey conceptsで問いを立て、立てた問いについてわかったことA3用紙1枚にまとめて発表をすることになっています。こちらについては、さすが高学年、これまでの学びを活かして、サクッとホームワークしてくる子、スクールで集中してかきあげる子、それぞれプレゼンまでに間に合わせてきました。

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歌詞ができあがってホッとするのも束の間、次は歌の練習です。
歌詞カードは配りません。
どれだけ自分たちの思いが届くかは、歌い方にかかってきます。
「なんて言っているのか聞こえなかった」とはならないよう、大きな声ではっきりと歌うことを心がけて練習していきます。彼らは「やるときはやる」という気持ちは強いもので、最初から臆せず声を出して歌っていきます。音程がわからなければ、何度も音楽を聴き直して合わせていきます。

それぞれが作ったところを歌うパートにしていきました。
「繰り返しのところを最後はDNAじゃなくてRNAにしてみたら?」
「そしたら、塩基が変わるから意味が変わらない?」
「DNAのところをアデニンとかにしてみる?」
「RNAはアデニンをウラシルにすればいいよ。」
「TがUになるからチミンがウラシルじゃない?」
「サビのところは2つに分かれて、合いの手みたいにしたら?」

歌いながらだからこそ、新しい案が出てきたようです。何がウラシルに変わるのか、わからなくなった部分については、再度資料を見直していきます。
プレゼン前日、ようやく歌詞の完成です!

塩基の話題から、歌のタイトル決めでは、『GATTACA』のように、A、T、G、Cの塩基の頭文字で作れないかと考えていきました。なかなかピンとくるものが出てこない中、一人がひらめいたように「Great−ATTACは?」と口に出します。「Great−ATTAC」偉大な遺伝子に大きな力でアタックしてONにしていこうという意味だと言います。
「すごいなー。」と意見を出した子に対して、周りは尊敬の念を表していました。

さぁ、練習では十分に歌えるようになってきました。
とは言っても、人前で一人ずつ歌うのはかなり緊張するもの。
ここは自分を信じてプラス思考で臨みたいところです。

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2015年11月28日

Gloaleduグローバルエデュ 11/13 掲載

2015年11月30日

「ゴミ・アミーゴ♪」〜ふりかえり〜

タイトル:ゴミ・アミーゴ♪
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:『情けは人のためならず』

[2年生]

今回のテーマでは特に「利他行動」をしていく中で、自分にどんな価値が返ってくるかということを表すことわざ、「情けは人の為ならず」がセントラルアイディアの探究でした。

さらに、「他人のため」そして、「自分のため」の二項対立の「自分と他人の関係」からさらに一歩深めて、「私たちごと」をどのようにしたらつくることができるかについても考えてまいりました。

それぞれの観点から、「人のためにすること」を通してどのような「考え方」が生まれたのかを振り返ってきましたが、「情けある社会」を作るためにそれぞれがどんな行動・考え方を広めてゆくことができるのか、それぞれの考え方を作文に表現しました。

「私たちごと」への道がテーマ学習「ゴミ・アミーゴ♪」を探究していくなかで完全に実現できたとはなかなか言い難いものの、聴衆のみなさんには、「利他行動を自分たちなりに頑張り、何か得るものがあった」ということは伝わったのではないか、ということが皆さんの振り返りシートからわかりました。

特に「社会寄与」のテーマ学習は「社会の中で人と人との関係を作ってゆく」、つまり「人間(じんかん)」に気づき、つくる探究でもあります。つまり、テーマ学習の6週間が終わったら「全て終わり」という訳ではなく、「終わりが始まり」の探究ということなのです。

「ゴミ・アミーゴ♪」で、それぞれが日々生活していく中で「うまくやっていく」ための「考え方」と「行動」を発見してきましたが、今後はそれをいかにすれば「習慣化」できるのか、まだまだ学びが続いていきます。

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「信じるカネ?」〜ふりかえり〜

タイトル: 信じるカネ?
探究領域: 社会寄与
セントラルアイディア:価値の移転は信頼によって成り立つ。

[3・4年生]

お金を通して信頼について学ぶ。そのために自らが使い手であり、運営の責任者でもある「コミュニティマネー」を作ってみたらどうなるか考える。そんなテーマ学習が終わりました。

今回、この学びを通して、お金自体にも「信頼」がないとダメだし、それは運用し、使う側の「信頼」によって裏打ちされている。それは「円」も、「TCSコミュニティマネー」も同じなんだ!ということが子ども達の心に刻みこまれました。

お手伝いや勉強、誰かを助けてあげることまでポイント化してしまうなんてどうなのかな……

プレゼンテーション後のフィードバックで、多くの方が指摘していました。

しかし、子どもたちは、そんなことは百も千も承知。でも、「ポイント化」してみることで「価値」を実感できる。価値を数値化するのは、それによっていかに自分が価値を提供してもらっているか知り、また、自分が価値を提供してもらったり、提供したりできているかふりかえるためです。

「こんな仕事にこのポイントか……」

と考えてみるといろいろなことが見えてくるのです。

「ポイントを得るのが目的じゃない。ポイントを通じて信頼をつくりあげてゆけるかもよ」

そんなギリギリの思いがTCSコミュニティマネーには込められているのでした。

まだ「提案」止まり。でも実際に「運用」してみないと実感できないでしょう。

「TCSコミュニティマネーつくってみないとなあ……」
「信頼って本当につくるの大変だねえ……」

そんなため息がもれながら、なんとか前進してゆくしかない。いつもながらの「終わりが始まり」。実践に向けてのスタートです。

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「似て非なるもの」~ふりかえり~

タイトル:似て非なるもの
探究領域:自主自律
セントラルアイディア:「私たちは過去を受け継いで、未来を創り出す。」

[5・6年生]

プレゼンでは緊張で固まっている感じではありましたが、堂々と歌いあげることができました。 終わったあとにホッと安堵している様子も印象的でした。

名前は知っていても、よく知らないことが多い。
知りたいことだらけからスタートしたテーマ学習。
専門資料を読みながら、映像で確認をしたり、別の本にも当たってみたりと次々にDNAの正体をつかんでいく中で、自分の体の中で起こっている事実に圧倒されつつ、自分の意思でどう動いていくかを口先だけにならないよう、真剣に考えていました。だからこそ、その思いが歌詞に込められ、歌にも自然と力が入っていたように思います。

振り返りシートの中には、「変われないから悩むんだという言葉、その通りですね。」
「自分次第という言葉が心に残りました。」というコメントがいくつもあり、
聴衆に届いていたことが伺えます。

子どもも大人も自分の可能性を信じて生きていきたいものです。
以下、彼らが作り歌った歌詞を載せます。

「G−ATTAC」
僕らは 同じあやまちを 何回も 繰り返す
言い訳して 忘れ物して いつも 繰り返すんだ

実はね 遺伝子には 調節遺伝子が あるんだよ
強いショックや プラス思考で ON OFF していけるんだ

DNA DNA 遺伝子
強い意志でONにする

だけどそれほど 簡単には
変われないから悩むんだ

ah 僕はね 怒られると 泣いて 逆ギレ してしまう
そんな 自分を 変えられるのは 遺伝子のスイッチなんだ

DNA DNA 遺伝子
悪いものはOFFにする

1人じゃなくて みんなで変わる
環境変えてOFFにしよう

僕はビビってしまう チャレンジする勇気がない
少しずつできることから チャレンジしていくのさー

DNA DNA 遺伝子
強い意志でONにする

いつか 違う自分がいると 信じて
行こう さあ スイッチONにして

アデニン(チミン) グアニン(シトシン) DNA
体を作る すべての元
だけどそれは ただの設計図
そこから先は 自分次第

アデニン(チミン) グアニン(シトシン) DNA
体を作る すべての元
だけどそれは ただの設計図
そこから先は 自分次第

アデニン(ウラシル) グアニン(シトシン) RNA
体を作る すべての元
だけどそれは ただの設計図
そこから先は 自分次第


AN

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