東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学1年生から6年生)

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2013年07月 アーカイブ

2013年07月04日

ストーリー構築の難しさ

[5・6年生]

今回のテーマ学習もいよいよ後半戦。
今後のことを考えると、何とか今週でストーリーのあらすじを決め
ておきたいところ。

そこで、ストーリーを以下の5つの場面に分けて、先週までに散々
出したアイデアをまとめていくことにしました。

(1)どうして地球を飛び出すことになったのか
(2)地球を出てどこを目指すのか
(3)目的地にたどり着くまでにどんな事態に遭遇するか
(4)目的地でどんな事件がおきるか
(5)それをどう乗り越えるのか

まずは地球を飛び出す理由から取りかかります。
ありきたりでインパクトに欠ける物語の始まりには絶対にしたくな
いと主張する子ども達。

「地球に胞子が降り注ぐところから始まる案はどうかな。」

菌の影響で正体不明の感染病が世界中に蔓延する場面からスタート
する案に強いこだわりを持っていた5年生の女の子が真っ先に手を
挙げ、改めて意見を出してくれました。

「いいねー。よしっ、それでいこう!」

先週までの話し合いで、戦争、資源不足など人間活動に起因した問
題や宇宙人襲来といったわかりやすい外的要因ではなく、最初は謎
だったことが次第に判明していくストーリー展開にしたいという思
いを共有していた子ども達。
とりあえずそれでいいやという投げやりな気持ちではなく、彼女の
アイデアがすんなり心に入ってきたようで、話が進みだします。

「最初は病気の原因が胞子のせいだってことは誰もわからないんだ
よね。どうやってそれに気付くの?」

ストーリー展開につながりがなければ、唐突感がうまれ、観ている
人を混乱させてしまいます。
様々な角度からの突っ込みを入れながら、話の前後関係に違和感が
生じないよう、子ども達の意見を継ぎ足していきます。

いきなり研究所が登場するのは不自然だよな・・・まずは患者の診
察をしていた総合病院の医者が異変に気付く展開が自然かな・・・
その医者がサンプルを研究所に送り、調査してみた結果、感染病の
原因に気付く・・・けど、それを宇宙に飛び出す理由と結びつける
ためにはどうしたらいいだろう・・・

なぜなぜを繰り返して、あらすじを決めていきます。
個別にアイデアを出す場面での勢いとは打って変わり、みんなの意
見を一つにまとめる作業は困難を極めます。
完全に停滞している訳ではないが、一歩ずつ一歩ずつじっくりじっ
くり進んでいく感じ。

途中、この澱みの時間に耐えかね、グダグダになりそうな雰囲気も
漂いました。
その時は、プロダクションの編集長さながらに「今週中に何とかあ
らすじを決めるんだろ。ぼーっとしている暇はないぞ!」と喝をい
れ、何とか前に進ませる場面も。

丸一週間かけて、何とかあらすじは完成。

「やっとできた。こんなに大変だと思わなかった・・・」

子どもから正直な感想が漏れます。
テーマ学習は「つら楽しい」学びだとスクールの卒業生が表現して
くれましたが、高学年のテーマ学習になるとなおさらです。
ただ、そのつらさを乗り越え、グループ全員で考え抜いたからこそ
の面白いストーリーに仕上がったことを実感することができました。

泣いても笑ってもあと2週間。
ディテール決め、紙芝居作成、発表練習などやるべきことはまだま
だあります。

果たして発表会に間に合わせることはできるだろうか。
子どももスタッフも不安となんとかしたいという思いを抱えながら、
来週を迎えることになりました。

HY

TCS2013年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2013年07月05日

遊史〜トから見えてきたこと

[3・4年生]

お父さん、お母さん、そしてお祖父さん、お祖母さんからもらった手紙を読み解き、そこに書かれていた「遊び」を付箋に書き抜いて模造紙に貼っていきます。また、それ以外に、手紙の文面で気になったこと、疑問に思ったことをやはり付箋に書きぬいて貼りつけます。

IMG_1200.jpg  IMG_1228.jpg

模造紙を3分割し、一番下が祖父母、真ん中が父母、そして一番上が自分に関係する付箋と写真をどんどん貼りつけてゆきます。すると……世代による遊びの変遷と祖父母や父母の思いが一目でわかる遊びの歴史シート、略して「遊史〜ト」ができあがります。

IMG_1203.JPG  IMG_1232.JPG

「ああ、なんかさらに疑問がでてきた!」
「お母さんに質問しなおそうかな……」
「週末におじいちゃんにインタビューしよう!」

作業しながら「遊史〜ト」をながめていると、新たな疑問が出てきます。それもしっかり書き留めて、再びインタビューし、その結果も付箋に書いて貼り付けてゆきます。こうして、どんどんシートの中味が豊かになっていきました。

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どの子の祖父母の世代にも共通していたのは、どんな遊びをしたかという事実についての個人的なエピソードの後ろに見え隠れする「戦争」の影でした。手紙の文言の端々に「一応平和な時代を生きるみなさんに……」とか、「学校の校庭はさつまいもを作るための畑になってしました」とか「空襲で家が焼けてしまい写真が一枚も残っていません」とか書かれていて、それが子どもたちの心に自ずと突き刺さります。

「おじいちゃんやおばあちゃんの時代って本当に白黒の時代だよね」

写真が白黒であるだけでなく、時代も戦争という困難を背負って、色彩を欠く、暗いモノトーンの時代なのだというイメージを抱いた子が、ふとつぶやきました。

IMG_1249.JPG  IMG_1252.JPG

戦争のあった時代とはどんな時代だったのか?いったいどんな戦争だったのか?という関心が子どもたちにあふれてきました。「遊びの歴史」の背景にある「時代状況」を知りたいという強い思いが子どもたちを突き動かします。

「第二次世界大戦について調べてみる」

ある子が、i-padを手に調べ始めます。「第二次世界大戦」について書かれたページを読んでいると、「アメリカの関わった戦争」という図表が出てきて、独立戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦、太平洋戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争とたくさん戦争の名前が出てきました。

「やっぱり第一次世界大戦ってあったんだ!」
「第二次世界大戦の後も戦争があるんだね!」

人が興味・関心を持って知識を広げてゆくってこういうことだ!と言わんばかりの子どもたちの動き。もし、これが単に「第二次世界大戦を調べればいい!」という意識だったら、他の戦争なんて見向きもしないでしょう。お祖父さんやお祖母さんが味わった「戦争体験」を知りたい……それは自分たちにどうつながっているのか知りたい……という思いが生じているからこそ、「第二次世界大戦」の前後の戦争にも自ずと関心がいくのです。

「第一次と第二次」の違いは何か、その他にもどんな戦争があり、私たちにどんな影響を与えているのか、いったいどんな戦争だったのか

「遊び」と「戦争」をただ「点」としてとらえるのではなく、「歴史の流れ」という「線」でとらえようとする意識が芽生えてきました。

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今週末のホームワークは、各自、自分の関心に基づいて、祖父母の世代に影響を与えた「戦争」について調べてきます。ある子は再びお祖父さんにインタビューし、戦争中のくらしについて調べてきます。別の子は、実際に戦った経験のあるお祖父さんにインタビューし、太平洋戦争はどんな戦いだったのか調べてきます。また別の子は、東京を焼き払った焼夷弾以外に、どんな兵器が使われたか、さらには第二次世界大戦以前の兵器とその後の兵器はどう異なるのか調べてきます。いったいどこまで深く、広く調べてこられるか……次の学びのときのシェアが今から楽しみです。

RI

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「?」の先には「!」が

[1・2年生]

滝ビールを作ってみよう!
2種類作って違いをみます。
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どちらも、かき混ぜるのがポイントだということが先週までにわかったこと。
週末に材料を入れたバケツを週明けまでそのままにしておき、
テーマのときに確認してみると、、「臭いよ!」
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「何も入れないで、水だけにしてみたら?」という意見が出てきて、
今度はペットボトルを使って試してみることになりました。
交ぜて、交ぜて、交ぜて。
そのうち、ダンスや歌が創り出されます♪
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こちらでは、バケツの中に水を入れています。
繰り返していくうちに、自然と泡ができることを発見。
滝ビール班の子どもたちは、
「滝は、強くてずっと流れ続けているから、泡ができる。」と
わかったことを記録をしていました。
「それじゃあ、滝が止まっている夜はどうなるの?」「ビールはなくなるの?」
水の流れは、朝9時からでないと始まらないことは、
公園管理の人に教えてもらっていたので、新たな疑問が湧いてきました。
翌日、夜7時ごろに撮った画像を子どもたちに見せました。
%E5%A4%9CIMGP1316.jpg %E5%A4%9CIMGP1318.jpg  %E5%A4%9CIMGP1320.jpg 「ない!」
予想通り、ビールはなくなっていたものの、大きな声があがりました。

次の日、スクールに来る前に、調査に乗り出した子がいました。デジカメを持って。
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水が流れる前なので、生ゴミうずまきはありません。
でも、それより、もっとびっくりする発見が!
「大変!生ゴミうずまきのところに、亀がいたよ。」
「ほら」といって、画像を見せてくれます。
%E4%BA%80DSC00553.jpg 
なぜ、大変なのかは、あの水には消毒の薬が入っているのことを
先週、知ることができたからです。
助け出そうとしてみましたが、隠れてしまって動きません。
「このままじゃ、弱っちゃう。」%E4%BA%80IMGP1336.jpg
フリーの時間にもう一度駆けつけてみると、
「あれ?いない。」「公園の人に聞いてくる。」
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事務所に行って尋ねてみると、朝の見回りのときに、隣の池に移したとのこと。
夜の間に草むらの方に行き、隠れたところに産卵して、池に戻るときに
間違えたのだと思う。という話まで聞くことができました。
卵の大きさも教えていただきました。
「見てみたい。」
卵探しが始まりました。%E5%8D%B5%E6%8E%A2%E3%81%97IMGP1347.jpg

ひとつの発見から、思いもよらないところに繋がっていきます。
滝ビールに限らず、どの発見も、追究の面白さが伝わってきます。

来週からは、このワクワクを発表するための準備に取りかかります。

AN

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2013年07月12日

「!」「?」を整理しよう

[1・2年生]

今週は、発表用の公園マップ作りと発表内容の整理をしていきました。
公園マップには、写真と、つい行きたくなってしまうような一言コメントを
考え、貼りつけていきました。
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コメント書きは、アイデアを出し合ったり、イラストを添えたりなど
楽しんで取り組んでいきました。
%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%97%E9%80%94IMGP1396.jpg %E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%97IMGP1397.jpg公園マップ作製中。

しかし、発表内容の整理は大変!
今までにどんな流れで、「!(発見)」や「?(疑問)」を重ねてきたか
振り返ることは、こんがらがった糸をすっきりさせるようなもので、一苦労。
「あー。頭がぐちゃぐちゃになっちゃうよー!」
それだけ、多くの発見と疑問を繰り返してきたのですね。

また、すぐに思い出せなくなってしまっていることも多く、
「どうやって調べたっけ?」
「歩いて調べてたよ。」
「あー。そうだった。」
「わかったことって何書けばいい?」
「7月3日の記録に書いてあったよ。」
「あっ、そうか。」

また、整理していくことで、子どもたちがどのように「!」や「?」を 捉えていたのかが、
お互いに再確認できたり、 「あー、そういうことだったんだ。」と、 初めて見えてくることもあったりします。
「ミニ滝とミニミニ滝は違うよ。」
「そうだったんだ。あの滝のことをミニミニ滝って言ってたんだ。」
%E6%BB%9DIMGP1160.jpgミニ滝。  %E3%83%9F%E3%83%8B%E3%83%9F%E3%83%8BIMGP1332.jpgミニ滝の中にある、ミニミニ滝。

木クリームを観察していた子は、わかったこととして、
「木は、がんばって水を飲んだから白いクリームを作れた。」
「だって、雨の降った次の日には、少し大きくなってたから。」
「クリームは生きてるみたい。なぜなら、水を飲んでいるから。」と
記していました。
ほかの子たちには、木についているきのこに見えても、
観察し続けていた子にとっては、木から出てきた一部分として見えていたのですね。
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2年生から、自分が見つけた「!」と「?」を1枚のシートにまとめることができていきました。
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1年生も、2年生の完成品を見て、どうすればよいのかイメージができ、作業が進みます。
来週は、いよいよテーマ発表会。
自分たちのしてきたことを多くの人に知ってもらうため、伝え方を磨いていきます。

AN

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歴史の流れが見えてきたぞ!

[3・4年生]

祖父母の世代の手紙に「戦争」の影を強く感じとった子どもたち。そこでいよいよ祖父母の生まれた年と「年表」を照らしあわせてみます。

「ああ日中戦争の年だ!」
「うちもそうだ」

私が作成した 1853年〜2013年までの160年年表(1cm 1年。A3 4枚)には、ペリー来航から現在まで、日本と関わりのあった「戦争」と関東大震災のような大きな「自然災害」がいつ起こったかが書き込まれています。それと並行して、「おもちゃ」の歴史も詳細に書き込んでおきました。

IMG_1370.JPG  IMG_1374.JPG

年表に祖父母・父母そして自分の生年を付箋で貼り付けると、世代毎の3つのグループができました。これまでは点に過ぎなかった個々の事実が、歴史の流れという線としてつながります。

「ぼくのおばあちゃんは生まれたのが1945年より後だ」「だから遊びのこと書いているのかなあ」年表を見て、どんなことがあったのか知りつつ、祖父母の「手紙」を読み直すと、明らかに世相の影響を受けていることがわかります。

IMG_1381.JPG  IMG_1393.JPG

ある年代にどんなことがあったのか、どんな時代だったのかを私が年表を使いつつ語ります。

1937年、まず中国と泥沼の戦いに入った日本軍は、その4年後、アメリカ・イギリスを中心とする連合軍との戦いへと突入します。この時期に生まれ育った祖父母の手紙に、学童疎開、食糧難、空襲といった戦中の厳しい暮らしのことが書かれ、遊びについての記述がほとんどなかったことが「年表」に書かれた事実によって裏づけられました。

IMG_1401.JPG  IMG_1406.jpg

こうして時代背景についてのイメージをつかんだ後、改めて、遊史〜トをながめてもらいました。すると……

祖父母の世代と父母の世代とわずか1世代の違いなのにもかかわらず、父母は遊びの楽しい思い出しか語っていないことから、いったいどんな時代背景があるのか興味がわいてきたようです。

IMG_1414.JPG  IMG_1415.JPG

そこで、お父さん、お母さんに自分の子ども時代はどんな時代だったかたずねてくるホームワークを出しました。翌日、子どもたちにどんな答えが返ってきたか聞いてみると、「明るく元気」「わくわく」「浮かれている」「変化が激しい」という言葉があがりました。

IMG_1419.JPG  IMG_1449.JPG

祖父母の世代と父母の世代を比べているうちに、子どもたちの中にじゃあ自分たちの世代はどうなのかという思いがわいてきました。

「電子ゲームはなかったけど、楽しく遊んでいるという意味では違いはないな」
「でもおれたちよりいたずらとかたくさんしてる」
「外でいろんなことして遊べてるね」

共通点と相違点が浮かび上がってきます。そんな「発見」を付箋に書きとめて遊史〜トに貼りつけてゆきました。

IMG_1453.jpg  IMG_1466.JPG

子どもたちは、歴史の流れと個人の経験とがつながり、社会の動きが自分たちに関わっていることを実感し始めました。さあ、残りあと1週間、今回の学びを通じて自分たちが何を「発見」したかまとめ、発表準備です。

RI

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シナリオ完成!

[5・6年生]

今週はいよいよディテール決め。
先週何とか完成させたあらすじに基づいて、情景、出来事、人物描
写、会話を詳細かついきいきと文章化していかなければなりません。
ストーリーが魅力的に展開するかどうかはこの作業にかかっており、
まさに今回のテーマの正念場を迎えたと言えます。

子ども達と相談し、ストーリーを前半部と後半部に分けて、2班に
分かれて作業を進めていくことにしました。

以前に映画製作のテーマで使用したワークシートを用いて、シーン
のイメージを膨らませながら、場面の状況や台詞、あと紙芝居の絵
のイメージを書き込んでいきます。

photo-20130712-01.JPG

ストーリーの前半部を担当したグループ。
早速、肝心の出だしのシーンで議論が紛糾します。

原因不明の病気が世界各地で蔓延していることを表す最初の場面。
ナレーションに説明を任せるのではなく、ニュース番組中にニュー
スキャスターが状況を説明するという案にすることまではすんなり
決まったのですが・・・

ニュースキャスターは番組中にこの事件のことを一体どう切り出す
のか?

紙芝居のイメージは、登場人物がテレビでニュースを観ている場面
を俯瞰的に表すのか?それとも視聴者目線の構図にするのか?

テレビは現在の技術の延長線にあるような形態をしているのか?ま
たは、プロジェクターのようにスクリーンに映し出しているのか?
それとも3D形式で番組が浮かび上がって表示されるのか?

作り手側がストーリーを具体的にイメージできていないと、観てい
る人を作品の世界感に引き込むことはできません。
リアリティを追究しようとすればするほど、表現の細かいところも
気になってくるため、すんなり次に進まないのです。

photo-20130712-03.JPG

ストーリーの後半部を担当したグループ。
自分たちで考えた案を聞いてほしいと相談にきました。

後半部の始まりは、宇宙船の不測のトラブルにより避難用のサブロ
ケットで脱出した主人公達がある惑星に到着した場面。
サブロケットはあくまで避難用であるため、地球に帰還できるだけ
の燃料を積んでいないという設定です。

「はあ、ついた。」

キャプテンの第一声で場面が幕を開けるとのことでしたが、それに
違和感を感じた私は素朴な疑問を子ども達にぶつけます。

「生死の境目をくぐり抜けて、やっとの思いで脱出した主人公達が
最初に発する言葉がそんなに軽いかなあ?」

「確かに・・・」

主人公達の心境を想像した時にそのセリフは適切だろうか。
私からのダメだしに頭をぐるぐるさせて再び考え始める子ども達。

「ぷはあ、思った以上に大変だ・・・」

ネタバレになるため、これ以上は詳しくは書けませんが、何とか今
週いっぱいかけて、シナリオと紙芝居のイメージのラフを完成させ
ることができました。

photo-20130712-02.JPG

ただ、残すところ後1週間で、まだ紙芝居の製作には着手できてお
らず、シナリオの推敲も必要な状況です。
シナリオの推敲については、私の判断で、脚本家を目指すと公言して
いる6年生の男の子にお願いすることにしました。

「おお!それは適任だね!!」

子ども達から歓声があがります。
残りのメンバーは紙芝居の製作に注力してもらいます。

どの場面を担当するかを割り振り、週末のホームワークとして、紙
芝居に描く内容の参考資料を探してきてもらうことに。

エンジンフル稼働でラストスパートをかけます!

HY

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2013年07月18日

2013年度夏休み課題図

【1年生】             【2年生】
       

【3年生】             【4・5年生】
       

【6年生】




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2013年07月19日

制限時間は2分

[1・2年生]

発表内容を1枚のシートにまとめることができたあとは、いよいよスピーチ練習です。
1人当たりの持ち時間は2分間。
「えー!!」「短いよ!!」
実際に、発見したこと、疑問に思ったこと、予測を立てたこと、調べたこと、
わかったことのすべてを話すと2分では足りません。
発見・疑問を繰り返し行ってきたわけですから。
さて、どうするか。
早口になっては、聞き取りにくく、意味がありません。
そこで、伝えたいことをしぼることに。

やみくもに、内容をカットしてしまうと、話がつながらず、聞いていて
よくわからなくなってしまいます。
「何言ってるのか、よくわからない。」
率直な意見を出し合って、よりよい発表を目指します。
「もっと声を大きくしないと。音読のときの練習をしよう!」と
朝の音読練習をみんなでやってみます。
やはり、ここは経験の差が出て、2年生が1年生をリードしていきます。
一人で練習したり、友達に聞いてもらったり、時間を測ってもらったり。

%E6%99%82%E8%A8%88IMGP1460.jpg聞きながらも、目は、じっと時計を見つめています。

%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%83%E3%83%81IMGP1458.jpg  %E5%BB%8A%E4%B8%8BIMGP1464.jpg2分で話せるかな。

話の流れがつかめてくると、シートを見なくても話せるようになってきます。
そうすると、聞いている方も、内容を覚えてきて、話が止まってしまったときに、
フォローすることができるように。
発表練習の中にも学びがたくさん詰まっています。

発表会では、一人ひとりが自信を持って、自分の発見を話すことができました。
「滝ビールの味は、水の味です。」「ミニミニ滝は、こげの味です。」
オーディエンスが、少々ざわざわ。
「食べたの?!」と振り返りシートに記入している人もいました。
「ちょっとなめてみたらって言えばよかったかな。」と、
後の振り返りで話題になりました。
また、自分たちが何気なく付けていた名前が面白いと評価され、
「みんなで名前付けをしたのですか?」との質問に、
「みんな自分で名前をつけました。」と、さらりと回答。

     %E7%99%BA%E8%A1%A8P1250112.jpg
発表の仕方には、課題も残りましたが、
たくさんの方から、振り返りシートでgood and betterの意見をいただき、
子どもたちの自信とやる気につながりました。

AN

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発見のストーリー

[3・4年生]

遊史〜トに貼られた写真の中からこれは!という2枚を選んで比較し「おお発見だ!」と思えることを探し出しテーマ発表会で発表します。

ここまで議論を積み重ねてきたし、「発見」も遊史〜トに書き込んできたので、いちばん伝えたいものはどれか選ぶだけでした。

IMG_1515.jpg  IMG_1519.JPG

選んだ写真は i-pad で撮影してとりこみ、発表時にプロジェクターで映し出します。keynote に写真を貼りつけてスライドショーを行い、写真紙芝居風に発表するというのが今回のスタイルでした。

子どもたちが自分でこの作業ができるように、ITスキルの授業として、i-pad でどうやって写真を撮影し、それをどう keynote に貼りつけるか教えようとしたのですが……

「オレ持ってるからやり方わかる。貸して」

ある子がサクサク作業を開始。取り巻いて見ていた他の子も眺めているだけでマスターしてしまい、一人ひとりかわりばんこで自分のスライドを作成してゆきました。さすがデジタルネイティヴだね〜。

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紙芝居スタイルで発表するには、アドリブをきかせてしゃべるというよりも言葉を選び、磨きあげた文章を、聴衆の心に響くように朗読することが求められます。また新たな発表スタイルへの挑戦です。

みな黙々とどんな発見をしたか書いて、それを私に見せに来ますが、まだわかりづらいねえ、もっと面白くならないかねえとつっかえされて、書き直しです。

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紙芝居のように発表するからには、そこにストーリーが成立していないと面白くありません。ただバラバラにみなが言いたいことを発表するわけにはいかないのです。ただ自分の文章を磨くだけではなく、それぞれの選んだ「発見」を貫くストーリーを編めるかどうか……最後のヤマ場を迎えます。

戦争のことしか書かなかった祖父に強く心動かされ、平和だからこそ遊べるということを「発見」したというエピソードはどう見てもクライマックスにふさわしいから最後。では、最初はというと、昔の子どもも今の子どもも変わらない部分があるという「発見」をした子。その間に、今の子どもと父母世代では、「外遊び」するかしないかの違いがあるという「発見」が入る。そして、集団疎開で満足に遊べなかった祖母の話をとりあげた子の「発見」となるのだが、今ひとつストーリー感がない。さあ、どうするか、みなで頭をひねります。

「ぼくがノリになれるかも」

ある子が自分のパートがストーリーの流れを作る「つなぎ」の役目を果たすのではないかと発言しました。2つの部分をはりつける「のり」になるというわけです。

IMG_1576.jpg  IMG_1438.JPG

昔も今も子どもの遊びは物を使ってあそびたがるという点では変わりがないが、どうも電子ゲームのように指先だけ動かす遊びが今は多いかも……

でも、それは昔のように「外遊び」がしにくいのだから仕方がないかも……

とここまできて、いよいよ「のり」として「戦争」へとつなぐパートの登場。どうして「外遊び」ができにくくなったかを証拠づける写真として、おばあちゃんが草摘みをしている広大な原っぱの高島平と団地とマンションに埋め尽くされた現在の高島平とを並べました。

こうして戦後の高度経済成長に伴う急速な変化が子どもの遊びをも変化させたと主張することで、豊かに変化した時代の前に存在した暗い時代へ次のパートの人が話をふれるようになりました。スバラシイ「のり」のパートができあがり、みんなでアイデアを出し合った面白いストーリーになりました。

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keynote を用いたことで、自分の書いた文章と整合し、より説得力を持たせる「写真」をはさみこむことへの意識が働き、ウェブから探したり、実際に撮影したりして、どんどん質の高い写真紙芝居が出来上がってきました。それを子どもは「電芝居」と呼び始めました。

文章が固まったら、スライドを映写しながらひたすら「読み」の質を上げてゆきます。棒読みじゃダメ。声が小さくて、滑舌が悪いなんて最低。聴き手をうならせるのが「朗読」ですよ!何度も何度も練習してよりよくしてゆかなくちゃね。厳しいフィードバックにもかかわらず、みな前向きかつ主体的に取り組みます。やっぱり「お勉強」じゃなくて「仕事」だからね。みんないい「仕事」を披露すべく全身全霊を傾けます。こういう健全なる緊迫感が子どもを Be Creative にするんですね。

RI

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「変ぽぽ工房」フル稼働!

[5・6年生]

テーマ学習発表会がいよいよ週末に迫ってきました。

ただ、シナリオの作成に予想以上に時間がかかったため、まだ紙芝
居の製作に着手できていません。
今週中に紙芝居を完成させないと発表に間に合わない状況です。
子ども達に不安や焦りがないといえば嘘になるでしょうが、それよ
りも、何が何でもやりきるという気概が感じられ、心強く感じまし
た。

作品を強く印象付ける場面をどう切り取るか、また情景をよりリア
ルにイメージさせるためにどう表現するか、場面の選び方と表し方
は紙芝居の肝になります。

先週決めた各自の担当の場面について、構図や色使いを考えながら、
ラフスケッチを始めます。

宇宙船のトラブルにより、目的地とは異なる衛星に不時着した主人
公達の眼前にはいったいどんな光景が広がっているのか。
地球への帰還が困難な状況で、主人公達が抱く思いを表すのにふさ
わしい内容になっているか。

「メインロケットを失って、落ち込んでいる主人公達の心境を表す
には、どこまでも続く荒野がふさわしそうだなあ。」

子ども達は場面設定と登場人物の心境をイメージしながら、筆を進
めていきます。

最終的に地球の危機を救うことになるある植物を発見したシーンを
描く際には、インパクトのある見た目と地球上の胞子を吸い込めそ
うなイメージにふさわしい実在の植物はないかということで、ネッ
トで検索し、世界最大の花として知られるラフレシアをモチーフに
することにしました。

宇宙船の内部の様子を描いていた女の子は、JAXA筑波宇宙センタ
ーでの宇宙飛行士体験で使用した施設を思い出しているようです。

教室には、絵の具や画用紙だけでなく、絵のモチーフになる図鑑や
雑誌が所狭しと広げられていきます。
締め切り間近の追い上げで、集中力を絶やさず、作業に没頭してい
る様子はまさに工房さながらです。

子ども達と一緒にテーマ学習を進めていると、なぜ自分たちの課題
にこんなに必死に取り組めるのかと思うことがよくありました。

最近わかってきたのは、「発表をする場があって、それに向かって
よいアウトプットをつくりたい」、そのシンプルな思いが彼らを突
き動かしているということです。
先生からどう見られているかなんていうことは全く意識していない
ようなのです。

『課題を他人事にせず、最後までやりきる覚悟がある。』

そう思えるからこそ、スタッフも内心ヒヤヒヤしながらも、同時に
この子達なら何とかしてくれるだろうという思いを併せ持つことが
できるのです。

「できたーーーーーー!!」

紙芝居が完成したのは、なんと発表の前日。
午後の限られた時間を使って、朗読の練習をしました。

自分たちの朗読をレコーダーに録音し、互いに確認しあい、もっと
良くするためにはどうしたらよいか意見を出し合います。

「前のセリフとかぶらないよう、全体的にもう少し話し始めるタイ
ミングを遅らせよう。」
「〇〇はセリフが少し早口かも。聞き取りづらくならないよう、も
う少し丁寧に語ろう。」
「この部分は、もっとキャラになりきって、大げさにやってもいい
よ!」

5年生と6年生の女の子は、私からの指示などなくても、自分たち
で家での自主練をおこなうことを決め、紙芝居を写真で撮影したも
のを印刷し、他の子達に配り始めました。

とりあえず、やるだけのことはやった。
そんな充実感が子ども達の顔から見てとれました。

HY

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2013年07月20日

「「蚕糸の森」見っけ隊」~ふりかえり~

[1・2年生]

探究領域「時空因縁」のスタートとなる、「蚕糸の森」見っけ隊。
本テーマでは、身近なところから発見や疑問をたくさん見つけること、
そして、 自分の発見をとことん追究していくことをやっていきました。
発見は、ただ見つけただけではそれに尽きてしまいます。でも、
それが、どういうものなのか観察していくことで、新たな発見や疑問を見つけ出していきました。
探究を深めるキーコンセプトの「form」に着目し、
形・色・大きさ・音・におい・触ってみたらどうなっているかを確かめていきました。
特に、2年生は前テーマ「我感じる、ゆえに我あり」で、
自分たちには五感というすごい力があることに気づいただけあって、
五感をフル活用していき、それが1年生にも伝わり、
「滝ビール」「ミニ滝」「トンネル洞窟」の味を舐めて確かめるに至ったのでした。

場所の特徴をつかむことで、出てきた疑問に対しては、まず予測を立てた上で調べていきました。
「現人」に聞いてみる方法をとった際には、
公園管理をしている方々が、子どもたちの質問に丁寧に応えてくださり、
大変お世話になりました。
滝の水の中に消毒の薬が入っていることは、やはり聞いてみないと
わからないことでした。
そして、滝が流れていないときには、泡ができないことを発見できたのです。
石像の下に書かれている文字「蚕糸」を不思議に思い、辞典で調べてみると、
「さんし」と何気なく口にしていた言葉が、蚕を意味することがわかり、
子どもたちはびっくりすると同時に、わかったことに喜んでいました。
疑問の裏には、意図していることや、そのものの価値が潜んでいるのです。

発表練習が終わり、残った時間に蚕糸の森に遊びに行ったのですが、
このときにも新たな発見・疑問を見つけたのでした。
「滝が流れているのに、泡がない!!」「なんで?」
「薬が入っていないからかな?」すぐに予想が出てきます。
発見・疑問が限りなくあることを実感した瞬間でもありました。

また、翌週に行なったサマーキャンプでも、見っけ隊は大活躍。
田んぼの中で、かえるを見つけたり、山の中で羽化したての蝉を見つけたり。
テーマが終わっても見っけ隊は終わりません。
「!」「?」「モヤモヤ」3つのアンテナを感知して、
これからも限りない「!」「?」を追い続けていくことでしょう。


AN

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「We Love 遊」〜ふりかえり〜

[3・4年生]

テーマ発表後のフィードバックは……

・自分たちと社会の動きとのつながりがよくわかった。
・涙がとまらなかった。
・これまでのテーマ発表の中で最高だった。
・年号を覚えないこういう歴史を小学生でも学べるんだ。

そして、ほとんどすべてのフィードバックに、

・ストーリー性があった。

と書かれていました。

発表後の質問タイムでどのようにストーリーを作っていったか、子どもたちが堂々かつ生き生きと語る様子を見て、聴衆はますます魅了されたようでした。

子どもたちがどんどん学びにはまっていった大きな要因は、やはり、子どもたちそれぞれが受け取った、父母・祖父母からの手紙と写真でした。身近で親近感な人が、シリアスに語ることほど、それも「歴史」というどこか別の世界の話と思っていたことが自分にも深く関わっていたのだと知らされたとき、子どもたちの思考はぐらぐらゆさぶられました。手紙を読み解いて新たに生じた疑問を、自主的にインタビューしてきたり、実際に敵と戦った体験を持つ曾祖父へのインタビューを試み、ボイスレコーダーで記録し、みんなにシェアしてくれたり、いつにも増して主体的で、いつしか「遊び」についての学びが、「戦争と平和」についての学びへと発展してゆきました。

心をゆり動かされたのは子どもだけではなく、特に祖父母の方々がここまで胸襟を開いて赤裸々に語ってくださったことはとても大きいことでした。ただ思い出を聞かれるのではなく、「子どものときの遊びについて聞かせて」という質問が、「いやあ遊んでいる場合じゃなくて、こんな時代だったんだ」と素直に語ろうと思えるきっかけをつくったようにも思いました。

パーソナルな遊びの歴史について世代の異なる人に語ってもらい、それを読み解いてゆくと自ずと「世相」が明らかになる。「遊び」について語るという聞き方が、素直な思いを語らせることにつながり、だからこそ個人の歴史と社会の歴史とのつながりが見える。まさに「時空因縁」を実感する、定番テーマ学習が誕生しました。

RI

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「銀河鉄道に乗って」~ふりかえり~

[5・6年生]

本番当日、子ども達は役に入り、堂々と演じきりました。

謎を呼ぶ静かな幕開けはその後の展開を期待させ、
仲間の裏切りが人間ドラマに深みをもたせ、
植物を用いた解決策は意外性を生み、
余韻を残すラストシーンが観客の興味をひきました。

ストーリーとキャラクターの整合性が取れた作品に仕上がったと思
います。

しかし、ストーリー展開の中に上記のような個別の面白いアイデア
は見られましたが、元々目指していた「常識にとらわれないオリジ
ナルの大胆な仮説」を立てるまでには至らず、科学的事実とのつな
がりも見えにくい作品になってしまいました。

今回のふりかえりシートにはベターな点について、数多くコメント
を頂きましたが、その大半は「作品のテーマがわかりにくい」とい
うことでした。

発表会での質問タイムで、ある保護者の方が
「この作品を通して、伝えたいテーマは何ですか?」
と質問されましたが、子ども達の答えが各人バラバラだったことが
それを象徴したと思います。

「何か伝えたいことがあるから、作品をつくる。」

昨年度、現在の中一メンバーたちと映画製作に取り組んだ際に参考
にした『表現の技術』の一フレーズが思い出されます。

作品のテーマそのものが不明確だと、オーディエンスの共感を得る
ことは難しい。そのことを子ども達は今回のテーマで嫌というほど
実感しました。

グッドな点だけでなく、ベターな点もフィードバックして頂けるこ
とで次につなげることができる。
厳しい意見にも耳を傾け、より良いアウトプットをつくる糧にしよ
うとするそんな強さを高学年の子ども達から感じ取ることができま
した。

現在の5・6年生とテーマ学習を行なうのはほぼ一年ぶり。
彼らの心の成長を十分に感じる学びとなりました。

HY

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