東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学1年生から6年生)

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2015年04月 アーカイブ

2015年04月13日

「紅葉山見っけ隊」〜概要〜

タイトル:紅葉山見っけ隊
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア:身のまわりには、限りない「!(発見)」と「?(疑問)」がある。

1・2年生たちが、入学式に学校長からプレゼントされたものに「学」という字があります。
「学」という漢字は、子どもの頭の上に3つのアンテナが立っているとTCSでは捉えています。
そして私たちはこの「学」のツの部分を「学びのアンテナ」と呼んでいます。
「発見!」「疑問?」「モヤモヤ」この3つのアンテナが反応することで、学びのサイクルがぐるぐる回っていくと 考えています。

TCS生活の何もかもが初めての1年生。
初テーマでは、この3つのアンテナをフル活動させていきます。

「なにこれ!?」「すごいの見っけ!」など思わず声に出して、すぐにでも誰かに教えたくなる、そんなワクワクするものをどんどん探し出すこと、そして、それが何なのかをとことん見いだしていくことが今回のミッションです。

探究領域「時空因縁」の始まりとして、彼らが、「!」「?」「!」「?」を繰り返し、場所の特徴と価値を追究していきます。
さあ冒険の始まりです。

YI

TCS2015年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2015年04月14日

冒険のはじまり

タイトル:紅葉山見っけ隊
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア: 身のまわりには、限りない「!(発見)」と「?(疑問)」がある。     

[1年生]

スクールに入ったばかりのまさにピカピカの1年生たちとの探究が始まりました。
記念すべき第一回のテーマ学習は「紅葉山見っけ隊」。このテーマ学習では探究の大切なアンテナである『!(発見)』と『?(疑問)』にフォーカスしてスクールの近所にある紅葉山公園を徹底的に歩き回ります。

テーマ学習初日、スクールのことも一つ一つの授業でどんな学びがあるのかもまだ知らないまっさらな状態の1年生たちと紅葉山公園へ行ってみました。

すると早速いろいろなものが彼らのアンテナに引っかかります。どんなことに彼らが興味を示すのかとても楽しみです。

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「こんなところに蒸気機関車がある〜!」

「あっ!この踏切の遮断機二段式だ!めずらしいー!」

「雨が降っているのにハトがたくさんいるよ。」


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「BB弾が地面に埋まってるね〜。すごい!いろんなところにあるね!?黄色いBB弾はちょっとプニプニしててカブトムシの卵みたい!」

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「石をめくったらちっちゃなタケノコが出てきた〜!」

予想以上に発見が止まらない一年生たち。
穴を見つけて大昔のボットン便所の跡かもしれない、、、と名探偵顔負けの悩ましい表情で予測しています。

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気づけばあっという間に時間が過ぎて行きました。
さあ来週はどんなことに気がついていくのでしょうか?



YI

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「ココドコ」〜概要〜

タイトル: ココドコ
探究領域: 時空因縁
セントラルアイディア:俯瞰と抽象化が理解を深める。

[2年生]

一年前、「蚕糸の森公園」でたくさんの「!(発見)」と「?(疑問)」を見つけた2年生。
今回、新たに移転した中野、アリの目とトリの目を持ち、自分たちの「たんけん地図」をつくるためにフィールドワークです。

地図にはどんなことが表されているんだろう?
ここは一体どこなんだろう?
行きたい場所はどの方角にあるのかな?
どのルートで行けば目的地につけるかな?
どれぐらいのきょり歩いた?時間はどれぐらいかかった?
ミッションは、たんけんで見つけた「オススメの場所」に迷わず行ける、わかりやすくて「的」確な略図をつくること。さあ、ひたすら歩いて、感覚を研ぎ澄まし、頭の中に「地図」をつくるぞ!


RI

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「My Hero Story」~概要~

タイトル:My Hero Story
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:「考えや思いはストーリーで相手に伝えることができる。」

[3・4年生]

My Heroとは、字のごとく自分にとってのヒーローであります。
つまり、大好きな存在であり、憧れであり、自分が近づきたい、理想を実現させている人。 その人が、どうしてMy Heroなのか、じっくりと向き合っていきます。

好きだから飲めり込める、もっと知りたいと思うようになる。そういった熱い思いで知っていったこと、知るほどに感じていったことを言葉で表現します。その言葉が相手の心をぐっと魅きつけるものになるよう、今回は「Story」を編んでいくことに挑戦します。

テーマの後半は文章をひたすら書いていくことになりますが、それに向けての前半は、 My Heroの成長・変化や葛藤・苦悩を知り、これまで気づかなかった自分の夢や希望、その裏側にある考えを掘り出していきます。My Heroの生き方をモデルとして、いかに今の自分とつなげていけるかが、ストーリーの面白さを左右していくことでしょう。

AN

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「Body & Soul」〜概要〜

タイトル:Body & Soul
探究領域:万象究理
セントラルアイディア:『アタマもカラダも使いよう』

[5・6年生]

「どうすれば,自由自在にカラダを動かせるのだろうか」

これは,激しいフットワークとボディバランスを駆使する「サッカー」,全身の動きと振る舞いで表現する「ダンス」,楽器を操りイメージを音で表現する「演奏」など,スポーツに限定されない「あらゆる身体活動」において必ずと言っていいほどあらわれる課題です.

今回,5・6年生は「万象究理」の探究領域で,「アタマとカラダをいかにうまく使うか」について考えてゆきます.

カラダはどのようにしてアタマとつながり,動くのだろうか?

思った通りにカラダを動かすにはどうすればよいのだろうか?

そんな問いを「ソフトボール投げの飛距離をどのようにして伸ばすか」を題材として,アタマ(運動神経と知的な練習)とカラダ(筋肉・骨格の機能と構造)のつながりを意識し,実験を繰り返します.

新5年生は昨年度のテーマ学習「からだに栄養 こころに栄養」で,人が元気でいるためにはどうすればよいかを考え,みなさんの前で,それぞれが勇気宣言を果たしました.

今回は,心身の元気な状態から,さらに一歩踏み出し,ハートはホットにアタマはクールに,「アタマとカラダをうまく使う」にはどうすればよいか,理知的な試行錯誤によって探究してまいります.

TY

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2015年04月17日

ココドコ?

タイトル: ココドコ
探究領域: 時空因縁
セントラルアイディア:俯瞰と抽象化が理解を深める。

[2年生]

これは ↓ みなさんよくご存知の国土地理院発行の2万5千分の1の地図。今回、2年生の子どもたちと探究する「ココドコ」というテーマ学習でフィールドワークする「範囲」がココです。

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ははあ、なるほど、地図を読む学び、そして地図を見てどこかに行けるようになる学びをするのだな……とお思いの方も多いでしょうが、それだけならTCS流の「探究」としては物足りません。では、どんなことを行うのか。それは、モノの見方・とらえ方・あらわし方を学ぶのです。

つまり、既存の「地図」を読めて、使えるようになることにフォーカスするよりも、まずは、ある決まった範囲内を歩いて、歩いて、歩きつくして、「地図」で表すことを「感覚」でつかみ、自分の頭の中に「地図」を描けるようになることを目指します。

子どもたちに示したミッションは、

アリの目とトリの目を持って「犬囲い」のあった「範囲」を歩きつくし、オモシロイ発見のあった場所を書き込んだ「オリジナル地図」をつくること!

でした。

まちたんけんしまくりで、ほとんど外に出っぱなしだ!と告げた途端、もちろん子どもたちは大喜び。「地図」をつくるということにも興味津々。でも、アリの目とトリの目になって歩き回ることと自分たちなりの「略図」をつくることとがどうつながるかについてははっきりしません。そこである子に i-pad を持ってきてもらい、グーグルアースでスクールの場所を見てみよう!と告げます。

子どもはグーグルアースで航空写真を見るのが好き。自分の家や友達の家、自分が行ってみたいと思った場所を休み時間に友達と一緒に調べていました。だからも操作方法も覚えています。これがデジタルエイジの学び方。スクールの住所を口に出して、「音声認識」させれば、宇宙からぐんぐん下に降りていきます。トリの目どころか、人工衛星の目です。でも、おかげで実際にトリの目になって、上空から眺めるとはどういうことか実感できます。そして、トリの目になって眺めて見えたまちの姿を、線や記号を用いて正確に表したのが地図だということもよくわかりました。

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「地図」が、トリの目で「俯瞰する」視点でつくられているのをつかんだところで、「地図」で表されている範囲を実際に歩いてみて、「地図」と「自分の体感」とをつなげるフィールドワークにでかけます。「縮尺」という言葉をまだ子ども達は知りませんが、地図は実際の「きょり」を縮めて表現していることは了解しています。ただ、「地図」の「縮尺」と「自分の体感」とがつながっていないのです。

地図上の「長さ」は実際だとどれぐらいの「きょり」なのか、その「きょり」をどれぐらいの「じかん」で歩けるのか……「実感」するには、実際に測定してみるしかない!そこで、今回の学びのために秘密兵器をゲット。タイヤをころころ転がすと「メーター」が10cm刻みで距離を表示してくれる「ロードカウンター」を手に入れました。この「ロードカウンター」と「ストップウォッチ」を持って、早速、フィールドワークに出ます。

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「500mおきに交代だよ」

ちょうど今の中野駅をほぼ中心として、南は大久保通り、西は環七、北は早稲田通り、東は、スクールの前を走っているもみじ山通りに囲まれた広大な範囲が、生類憐れみの令で集められた野良犬が収容されていた「犬屋敷」だったのです。それがいったいどれぐらいの「広さ」なのか、しっかり「きょり」と「じかん」を測定しながら実感します。500mおきに交代しながら子どもたちは、計測してゆきます。

「もう1000だよ!」
「3000が近い!」
「今、何分?」
「45分になるよ!」

ただ歩いていると、まだ着かないの?となるのに、面白い器具を持って測定しながら歩いていると、休むことなくどんどん歩いてゆくから不思議です。

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ぐるりと一周して再びスクール到着!子どもたちは疲れた様子は皆無です。さあ注目の「メーター」の数値は……5213……ということは約 5.2km。時間は74分。スゴイ1km 15分以内のペースで歩き通しているじゃないですか。小2なのになかなかの脚力です。

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部屋に戻って、地図を眺めてふりかえり。グーグルアースの「ストリートビュー」で確かめながら、どのルートを歩いたか地図で確認します。

「目盛りが1000まで行くと1kmなんだけど、地図でどのぐらいまで歩いたかわかる?」
「えっと1000ということは○○ちゃんと交代したところだから、あああの辺りか……」

なんとなく「地図」の「長さ」と歩いた「きょり」の「実感」とがつながり始めました。でも、まだまだ不十分。そりゃあ、まだ1回歩いただけですものね。さあ、これから、何度も、この範囲をあちこち歩き回りますよ。その度に、「きょり」「時間」「方角」をいろいろな器具や方法を用いて調べ、毎度、毎度、地図で確認してゆきます。

自分の「感覚」と「地図表現」とのつながりが確かなものになっていけば、頭の中に「地図」ができ、その結果、行きたいところを的確に伝えることのできる「略図」ができるはず。そんな「仮説」を確かめるべく次週も「距離感覚・時間感覚」を研ぎ澄ますフィールドワークに出ます。

RI

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ヒーローはすごい人

タイトル:My Hero Story
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:「考えや思いはストーリーで相手に伝えることができる。」

[3・4年生]

「今回のテーマは、My Hero かー。」そうつぶやく子どもたち。
先輩たちも、スタッフの間でも、このテーマ名を略してMy Heroとたびたび読んでいます。
では、そのヒーローという言葉にどんなイメージを持っているのでしょうか。
1週目は、「ヒーロー」という言葉について思っていることをどんどん言葉にして表に出していきます。
当たり前に使っている言葉ほど、それぞれに思うイメージが違っていることも多くあります。

「すごい人」
「この人、すごーいって思う人」

「すごい」とはどういうこと?
これもまたよく使う言葉であり、中身を聞いてみないとわからない言葉です。

「自分が尊敬している人」
「いろんな人に尊敬されている人」

今度は「尊敬」。聞いたことはあるけど意味はわからないと素直に言う子が出てきました。
「その人を信じるってこと」
「憧れの人」
「ヒーローを見たら、元気になれる」
「諦めなくてすごい人」

「すごい」というのは、諦めなくてすごいってことだという意見が出てきました。
つまり、すごいというのは、何かをしたからすごいと思うってことで使っていたようです。
では、ヒーローは何をしてすごいのでしょう。

「何かを目指して頑張ることかな。」
「自分が追いかけている夢を叶えたから」

ヒーローの「すごい」ところはなんとなく見えてきた様子ですが、「?」が消えないのは 「尊敬」という言葉。「ちょっと、尊敬ってまだよくわからない」率直な意見がほかの子を刺激します。

「尊敬って好きってことかも。」
「変かもしれないけど、うちのお母さんはふなっしーのことが好きで、それは何でかというと、自分でどうやったら、みんなが笑ってくれるか考えて頑張っているからだって言ってた。」
「好きってファンってことか。」
これまでの話をつなげて考える子が出てきました。
「ヒーローって有名になることかな。」
「みんなのためになることをするってこと?」
「ヒーローのやっていることをしたら楽しめるってこと?」

ふなっしーはヒーローだという意見。言葉の意味を確認していく中で、ハッと思い出し、出てきた発言でした。ここから、ふなっしーの他、頭に浮かぶ具体的なヒーローを聞いてみました。

ウォルト・ディズニー: 誰も思いつかない発想でミッキーや映画を作ったからすごい。
『ONE PIECE』の主人公ルフィ: 海賊王になるためにはどんなことも諦めないから。
『ワールドトリガー』に出てくる遊真(ゆうま): モンスターと戦って、友達や学校のみんなを助けた。
『BE BLUES!』の主人公りゅう: 怪我してお医者さんにはもうサッカーができないと言われたのに、絶対できるって信じて頑張った。
浅田真央ちゃん: お姉ちゃんのために頑張るといって本当に優勝したことがあったからすごい。
DeNAの中畑監督: ずっと優勝できてないけど、絶対できると思っている。
『カーズ』をつくったジョン・ラセター: ディズニーリゾートの清掃員から、カーズやトイストーリーの生みの親になった。
キティをつくった人: 別にいいやという気持ちじゃなくて、サンリオをつくった。
ハリー・ポッター: ヴォルデモートをやっつけた。
『木を植えた男』の主人公:何もないところに種を植え続けて、諦めないで育て続けた。
のび太: 自分で戦い続ける。人思い。「俺すごいだろ」ってところがない。
アンパンマン: みんなを守っている。

それぞれの頭に浮かんだヒーローたち。共通していることを探していくと、次の3つがあがってきました。
・何があっても諦めない。ずっと頑張る。
・夢を叶え続ける。叶っても、次の夢を見つける。
・いいことをしている有名人。

今週は、ヒーローとは何か、どんな人がヒーローなのか、イメージを出し合い、言葉の意味を確認しながら、共通して言えることを明らかにしていきました。そして、子どもたちの頭には新たなモヤモヤが生まれてきたようです。
「ヒーローはすごい人ってわかったけど、そのすごいを考えるのって難しい。」
「赤ちゃんや子どものヒーローっているのかな?」
「どうやって、有名になれるのかな?」
「みんなにとってのヒーローって何?どこからどこまでがヒーローなの?」
「本当にいいことをするってできるの?」
「どうすれば自分はヒーローになれる?」

クラス名(目標)を決めるにも、なかなか話し合いが進まなかった3・4年生たちです。 太陽のように明るいクラスになりたい、いつでもポジティブな自分になりたいという理想はあるけれど、どうやったら理想に近づけるのか、どう行動したらいいのかまではわからない状態です。まさに、彼らが知りたいことは、ヒーローになる過程の部分。来週からは、大好きなヒーローを一人に絞り、その人の生き方を見ていきます。

AN

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たかがボール投げ,されどボール投げ

タイトル:Body & Soul
探究領域:万象究理
セントラルアイディア:『アタマもカラダも使いよう』

[5・6年生]

毎年運動会の定番記録競技の一つである「ソフトボール投げ」.そんな,いつもやっている「ソフトボール投げ」に改めて光を当てて,自分の体をうまく動かすにはどうすれば良いか,考えていきます.

今日はテーマ初日,「今回のテーマはソフトボール投げするんでしょ?」とテーマの前の時間からジャブを飛ばしてくる子どもたち.

まずは,「投げる」ことをシンプルに実践しよう!ということで,早速投げに行こうにも,「あいにくの雨」.

でも,そんなの関係ない!
と小雨がぱらつく中,近くの運動公園へ.
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雨の中計測した後
投げたらすぐに振り返り,スクールに帰ってきて記録と合わせて振り返ります.

「手をおもいっきり回す」
「雨だと滑って投げにくい」
「さっそく投げ方を他の子に教えたら結果が出た」

などなど,振り返っているうちにいつのまにか「フォームの実演講座」になっていました.

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翌日は待ちに待った気持ち良い「晴れ」,近くの公園にもう一度投げに行き,そこから昨日よりも詳しく振り返ります.
ダルビッシュ有選手のスロー映像を見たり,自分たちの身体で表現してみたり,いろいろな表現方法をつかって,自分なりの仮説を披露します.

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「ダルビッシュのフォームを見てみなよ,腕を回して投げていないよ?」
「野球投げだと遠くに飛ばないんじゃないの?」
「体重移動をつかうと遠くに投げられるって聞いたよ!」
「足と手が連鎖して,肘からボールを投げるんだよ」

野球を習っている子のみならず,いろいろな子が自分なりの投げ方の改善方法,ポイントについて語っていきます.

今回のテーマでは「Evernote」をフル活用して,振り返り記録をつけていきます.各自が毎回のテーマの後にホームワークとして振り返り,その記録がEvernoteのデータとして残っていきます.

週の最後にそれぞれが「ソフトボール投げの投げ方のどの部分・ポイントが重要になりそうか」を考え,各自の投球距離の目標を立てました.
運動会まであと1ヶ月,本番ではどんな進化をみせてくれるのでしょうか!?


TY

AERA(4/13号)掲載

「AERA」2015年4月13日号 (朝日新聞出版)の特集ページに、
囲み記事「教科の枠を超える新しい学校の形」があり、
そこで東京コミュニティスクールが紹介されました。

AERA150413

記事は、ウェブ版でご覧いただけます。
AERA記事 - 朝日新聞出版 | 「dot.(ドット)」

2015年04月24日

面白いものはあるかな?

タイトル:紅葉山見っけ隊
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア: 身のまわりには、限りない「!(発見)」と「?(疑問)」がある。     

[1年生]

身の回りには「!(発見)」と「?(疑問)」が溢れていることを感じ、それを見つけに紅葉山公園を冒険することが楽しくてたまらない様子の1年生たち。

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「ねえ、あそこに面白いのがあるよ!」
「あれは銅像って言うんだよ。でもあのおじさんの銅像なにしてるのかなあ?」
「あごに手をあててるから悩んでるんじゃないの?よし、”悩みおじさん”って呼ぼう!」
公園内にある”考える人”の像を見ながらただそこにあるものに対する発見アンテナ(!)と疑問アンテナ(?)がピコンと働きます!

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「わーーー!はっけーーーん!みんなこっちにきて〜!!あそこの時計台あるでしょ。あの上になんか回っているものがのっかってるでしょ?あれねえ、多分風力発電してるんだよ。風で回る力で電気をつくってるんじゃないかなぁ。」

出ました(笑)またもや名探偵の顔になっています。
それにしても感じたことや予測したことをみんなに伝えてくれることで”見っけ隊”全体に「ぼくも(わたしも)発見するぞ〜!」というムードが高まっていきます。

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「ねえ、見て〜!この男の子の像は望遠鏡で斜め上を見てるよ〜。なにを見てるのかなぁ?」
「空を見てるのかもしれないし、この公園にはよくハトが集まってくるからハトを見ているのかもなあ。」
「わ!!すっごいの見つけちゃった〜。あのさ、あのトイレね、よく見ると顔になっているの。ね!?窓が目になってて、あそこが鼻で、その下が口なんだよ。」
「あーー!本当だぁ!じゃ、トイレマンにしよう!ひょっとしたらなにか泥棒が来たりしたら地面から出てきて守ってくれるのかもよ(笑)」
「秘密の通り道を見つけちゃった〜。こっち来て〜!!」

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大人顔負けの発見力でどんどん紅葉山公園の面白い見方や楽しみ方を開拓しています。
フィールドワークからスクールへ戻ってくるとどんな発見(!)と疑問(?)があったのかみんなにシェアしながらマップに位置をシールで記録していく一年生たち。
さあ来週はどんな面白い発見が待っているのでしょうか?

YI

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アリの目で歩きまわる

タイトル: ココドコ
探究領域: 時空因縁
セントラルアイディア:俯瞰と抽象化が理解を深める。

[2年生]



先週は「トリ」の目を「実感」しました。そこで今週は徹底して「アリ」の目に浸ります。これまで歩き回ったところにいったいどんなものがあるのか「発見」しながら歩きます。

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「きょり」と「時間」を測って歩いたときとは対照的に全然、前へ進みません。だって不思議なものばかり見つかっちゃうんだもの。

スクールからわずか100mしか離れていないホームセンターの脇に、変な囲いが。いったいこれは何のため?街頭の柱の形が不思議!さらに見上げると「消火栓」っていうサインがついている!

いちいち気になって仕方がありません。

前回「きょり」と「時間」を測定したときには11分で到着した中野駅南口までなんと30分以上かかってしまいました。

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駅に着いても「発見」はとどまりません。駅脇のガード下に設置された「信号」を見て

「おっちゃん!なんで信号が2つなの?」

とある子が声を上げる。???よく見てみると……なるほど、横断歩道の両サイドに1つずつ信号がある。確かに1つあれば十分だよね。どうして2つなのか……うん。言われてみれば確かに不思議だ。

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歩き回ることを続けていると、単に変だな?と思うものだけでなく、「違う場所にある同じモノ」に目が向くようになっていきます。その代表が「時計台」と「ポスト」。

「みんなが見るところとか、みんなに便利なところにあるんじゃないかな」

おっ、いい気づきが出始めましたぞ。

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「なんでこんなに自動販売機ばっかりあるんだ!」

「時計台」「ポスト」とは比べもならないほど、まあ出くわすわ、出くわすわ。コンビニだってあるのに、どうしてこんなに飲み物の自販機があるんだろう……

「わっ!すげえ50円だよ!」
「こんな高いところに設置してあったら買いにくいよ」

数ある中でも「特筆」すべき自販機を発見してしまいました。

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街には、彫像などのモニュメントもありますな。プロメテウスがいたり、ペガサスがいたり、そしてなんと言ってもここは「犬囲い」のあった場所。犬の石像が子どもたちの一番人気です。

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二重丸マークは「区役所」!では、コマみたいなマークの地図記号は何なのだろう?

今回、アリの目になって探す目的の中には、地図に書き込まれた記号が示している建物を調べにゆくことも含まれていました。

「あっ、税務署なんだ」
「税務署って何?」
「税金ってなんか聞いたことある!」

お金に関係あるみたいだけど、税金っていうことの細かい意味まではまだわかっていません(今の段階ではそれでまったくOK!)。けれど、コマに見えたのは実は「ソロバンの玉」を表していたのです。お金をソロバンで計算していたから、税務署のマークは「ソロバン」になったのでした。地図記号には、区役所のように直接、意味と絵がつながらないものと、絵が建物の意味につながっているものと2種類あることを知りました。

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「まちって地図が多いんだねえ」

いやあ、まったくその通り。実は「地図」を持って出なくても、街には地図があふれているのでした。特に駅前はさまざまな地図だらけ。そりゃあそうですよね。駅についてさあ、これから行こうとする場所はどこかしら?と確かめるために「地図」が必要なんですものね。

しかし……

子どもがこんなふうに「地図」のまわりにたかって占領して眺め続けていても、誰ひとりとして大人がやってくることはありません。いまや、スマホの地図にナビーゲートされるから、大人たちは、わざわざ駅で改めて地図を見る必要はないのです。

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でも、子どもたちは街で出くわす、さまざまな種類の地図をどんどん「発見」してゆきます。

駅を中心にいろいろな場所を教えてくれるちょっと範囲の広い地図があれば、ある特定の場所の行き先を教えてくれる地図がある。ある施設の中の場所を示す地図があるかと思うと、通りに沿っている商店街のお店を示す地図がある。バスの行き先とそれがどの経路を通るのか教えてくれる地図もあります。

こうして子どもたちは、自然な流れの中で、目的に応じて地図のサイズ、形式が変化していて、描き方も異なることを学んでゆきます。

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ずっとアリの目でいると、あっという間にスクールに戻らないといけない時間になります。

「サンプラザってあんな形してるんだ」
「ほんとだスゴ〜イ!」

帰り道、ふとふりかえり見上げると横から眺めたサンプラザ。真正面から見たときと真横から見たときでは見え方が異なることに初めて気づいたのです。

私たちが「探索」している場所のほぼ中心にあるから、形と見える方向を知っておけば、よい目印になる。近く見えるか、遠く見えるかで、距離の感覚もつかめるしね。

こうして1週間、ひたすらアリの目で歩き回ると、必然的に自分の「感覚」ときちんと結びついた「目印」の礎が形成されてゆきます。街には、変なモノだったり、みんなに必要なあったら便利なモノだったり、モニュメントのような景観だったり、さまざまな「具体物」があります。それが「ドコ」にあるのかという「体感」が出来ていないから方向音痴になったり、地図が読めない、使えないということになってしまうのです。「地図」が読めて、使えるようになるには、「地図」と行き来できる「体感」の伴った「目印」が必要なのです。

「おっちゃん、秘密の場所教えてあげるよ!」

子ども達に連れられてゆくと……

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そこにあったのは大きなアリの巣。アリの目で探索をしていたら、アリの巣にたどりついてしまったというオチまでつきました。さあ、次週は、より「正確」に「体感」と「地図」を結びつけてゆく段階への挑戦が始まります。

RI

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ヒーローを読む

タイトル:My Hero Story
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:「考えや思いはストーリーで相手に伝えることができる。」

[3・4年生]

「ヒーローはどんなことをしてヒーローになったの?」
「なぜこんなにうまくサッカーができるのかな?」
「ハリー・ポッターは、なんでヒーロー?」

自分にとって、いちばん気になるヒーローを一人選び、その人がなぜヒーローなのか、
どうやってヒーローになったのか、「?」だらけの状態から、その真相に迫っていきます。

まずは、知りたいことが書いてある本を探すべく、中野区立中央図書館へ行きました。
ヒーローが、どう成長し、変化していったか、どうしてヒーローと呼ばれる特別な人と言えるのか、
その理由が書いてありそうな本を選びます。
検索機で調べて数冊手に取ってみたり、直接、司書の方に声をかけてレファレンスサービスを受けて、
一緒に調べてもらったりすることで、各々数冊ずつ本や雑誌を借りてきました。現役で活躍されているスポーツ選手を選んだ子は、特集記事のある雑誌を見つけることができていました。


IMGP5642.jpgスクールに戻って、早速、読み始めます。
借りてきている本なので、ラインを引くことはできませんが、
「これはすごい!」と思えるヒーローの言動を見つけたときに、
便利なのが付箋です。




今回、注目していきたいラーナープロファイルは、Risk-takers、Open-minded、Reflectiveの3つ。

IMGP5641.jpgすごいと思ったことが、この3つのうちのどれに当てはまるかを考え、付箋にメモをしてから貼り付けていきます。先週、ヒーローのイメージを出し合っていったときに、共通して出てきた、チャレンジするところ、諦めないところ、努力し続けるところとも繋がってきます。




彼らは1・2年生のときに、「サインを受信せよ」のテーマ学習で、ラーナープロファイルのピクトグラムを創り上げました。それだけに、それぞれのラーナープロファイルについて、どういう意味なのか、あの時の学習が大いに活かされます。

  IMGP5671.jpg付箋にかかれているのは、Risk-takersのマーク。

ある子は、“自分の言葉をまげない”って書いてある箇所に付箋をつけています。
理由を聞くと、Open-mindedとはいえないかもしれないけれど、自分の言ったことを貫くには、相当なReflectiveが必要だからと言います。

IMGP5660.jpg夢中になって、読んでいき、 付箋が増える一方で、新たな疑問が出てきます。
「真央ちゃんは、なんで難しい4回転ジャンプが飛びたいの?」
「マザーテレサは、なんでお父さんたちと離れてでもインドに行きたいの?」
その理由がどこに書いてあるのか、さらに読み進めていきます。




疑問ばかりではなく、驚きが見つかることも。
「肩は強くても、打率が低い。」
ヒーローにも弱点があることを知ったことは大きな収穫です。

また、お話の内容に夢中になり、「あーいいお話だったー。」と読み終わってみると、すっかり付箋を貼ることを忘れてしまった子もいます。今度は、ヒーローの言動に着目して、もう一度読み直すことに。同じ本でも視点を変えることで、違うものが見えてくることでしょう。
何度も読み返し、読み尽くすことで、ヒーローのヒーローらしさをどんどん掘り起こしていこう!!

AN

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「科学的」ってどういうこと?

タイトル:Body & Soul
探究領域:万象究理
セントラルアイディア:『アタマもカラダも使いよう』

[5・6年生]

「俺,昨日パパと話したんだけど,科学的な方法には「仮説」「実証」「分析」「結論」ってのがあるんだよ?」

「ほう,そこで言う仮説とは,どういう意味なんだい?」

今週のテーマはいきなりアクセル全開で始まりました.子どもたちが捉える「仮説」「実証」「分析」「結論」.大学院時代に研究した「科学的認識論」とまさに重なる,彼らなりの「科学論」から始まり,いきなり度肝を抜かれました.

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「結論はね,結果的にどういうふうになったかっていうことで・・・」
「結論は答えなの?」

「いや,答えではないかな,結論は仮説の進化系だよ!」

なかなかやるな...並の大学生でもここまでの科学論を持っていないぞ...と思ってしまうほど,期待をはるかに上回る議論が始まります.

じゃあ,君たちが考えてきた「仮説」聞かせてもらおうか!
それぞれで考えてきた仮説を明確に書いて,早速実験に!
今回は,特に「助走をつけて投げる」「肘が下がらないように投げる」「重心を移動して投げる」など,「フォーム」に関する方法が多かったため,映像もしっかり記録して実験をすることに.

2015_t1_body_and_soul_02_video.jpg

翌日,「意識してみたポイント」が実際に効果があったかを再検討します.
自分たちのフォームがどうなっているか,スローモーションでみたり,線を引いたり細かく確認していきます.

「三球とも肘が上がっていた!記録が上がったはず!」
「右足を蹴りすぎていた」
「スナップを効かせれば大丈夫!」
「効果を確かめるために計測記録を見てみよう」

「あれ,思ったほど伸びていないぞ」
「だんだん記録が下がってるよ...」

思っている以上に自分たちの身体を上手く使うのは難しい・・・

「『9時半,9時,3時半,バッシャーン』で投げるんだよ?」
伝わりにくいフォームの説明を,ジェスチャーと擬態語と図を使って上手く表現していきます.

2015_t1_body_and_soul_02_picture.jpg

「科学的な仮説は,反対の例も調べる必要がある」
そんなことで,自分たちが考えた仮説に合致しない例を考え,実験の回数を二倍に増やしてやってみます.
また,前回の反省点,今までEvernoteに蓄積した知識をフル活用して,もう一度仮説を立ててみます.

2015_t1_body_and_soul_02_work.jpg

そして,実験.カメラも三脚に固定し,だんだんとBANEチームが,さながら「身体科学研究室」の空気を醸し出してきました.

2015_t1_body_and_soul_02_throwing.png

TY

2015年04月25日

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Light - Barbara Brigada

2015年04月28日

2015年度GW課題図書

【1年生】              【2年生】
      


【3・4年生】            【5・6年生】
      

2015年04月30日

開拓キャンプ2015

過去、長野での農業体験や山梨のサマーキャンプ等でキャンプ中に同様の活動をしたことはありますが、今回のようにキャンプ名に「開拓」と掲げたのは初めてです。日頃その土地を利用している訳でもない子どもからすると理不尽とも言えるかもしれませんが、理不尽と思えることに意義を見出し全力を尽くすTCSキッズです。いやいや本当によく働きました!よく食べました!そしてもちろん遊びました!やっぱりすべては「原体験」から! 誰もが自分の仕事を見つけて有機的に動き回る全員一丸ワークの記録です。

kaitaku1.jpegまずはこのフィールドの管理人、塚越暁さんから今回のキャンプでのミッションをフィールド散策しながら提示されます。

kaitaku2.1.jpeg早速、作業開始。木や枝を取り除くだけでなく、箱を沈め、清流を貯めるダムもつくります。さあ、ぬかるみを掘り出す、格闘ともいえる土木工事の始まり!

泥まみれの作業を厭わず、着々と清流が姿を見せ始めます。なんという雄姿!
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掘り出されたのはこんな丸太たち!おおファイト一発!
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集められた枝や丸太は薪にしていきます。みんな黙々と集中してのこぎりを引き続けます。
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さて、本日のミッションを終えた子どもたちは、夕食作りにとりかかります。まずは火おこし。そして、ピザ釜の用意。その間に子どもたちはパン生地作りに励みます。チョコ、マシュマロ、パイナップル、チーズと中に入れたいものをはさんで二次醱酵もさせました。
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焼き上がりは、感動のあまり、写真とり損ねました(済みません)!

夕食後、子ども達は、火を囲み、語らい、ヘッドライトをつけてナイトハイクに出かけます。いやいやTCSはキャンプもまさに「辛楽しい」?! キャンプは1日目が終わったばかり、翌日も活動盛りだくさんです!



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