東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学1年生から6年生)

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2009年12月 アーカイブ

2009年12月04日

遺伝をどうとらえて生きるか

「遺伝について学んで何がいちばん印象に残った?」

最終週の授業は、まず、この問いかけからスタートしました。

「このテーマやるまで遺伝のことなんて考えたことなかった……」

ある子がつぶやきました。すかさず、じゃあ今は遺伝についてどう考え
てるの?と質問すると

「DNAをいじっちゃうと違うふうになるっていうこと」

という答えが返ってきました。塩基の配列が変われば遺伝情報が変わり
異なる特徴を持った人間として生まれたはず……ということに強く印象
づけられたというのです。この子は、違う目の色だったらよかったとか、顔
の形はもっとこうだったらよかったと考えることはあるけれど、遺伝子を人工
的に変えることには反対だと主張しました。

遺伝をどうとらえて生きるか_01  遺伝をどうとらえて生きるか_02

「病気だとわかった場合は仕方がないんじゃないの」

別の子が、容姿や知能に関連する遺伝子をいじるのはよくないけれど
病気の発生を遺伝子操作で防げるならば構わないと述べました。

「親は自分と全然違う顔や姿の子どもじゃいやだと思うんじゃないかな」
「いや逆だよ。きっと私はあなたを美人にしてあげたし、頭もよくなるように
してあげたんだからって、きっと言うよ」
「ああ絶対言いそう」

病気の予防あるいは治療に向けて遺伝子操作の「可能性」に期待すると
いうことは「あり」かもしれないが、「個人の願望」によって「偶然」が支配
している「遺伝」のメカニズムに手を加えるのはどうも好ましい結果をもた
らしそうにないというのが子どもたちの見解でした。

「遺伝についての悩み相談に答えるっていう発表はどうかな」

テーマ発表をどうするかについてのアイデアが、この話し合いを通じて
ひらめいたようです。親からよくない遺伝を受け継いだと悩んでいる子を
どう説得するかを見せて、遺伝とどう立ち向かって生きてゆけばよいのか
自分たちの考えを示そうというのです。早速、シナリオ作りを開始です。

遺伝をどうとらえて生きるか_03  遺伝をどうとらえて生きるか_04

「おれはDNAの歌を作りたいな」

DNAがたった4つの塩基の組み合わせでできていて、それはすべての
生物に共通で、人間は30億の塩基が並んでいて、それが遺伝情報を
担っていて、コピーされてできたRNAが核の外に出て、リボゾームで解読
されてタンパク質ができて、そのおかげで私たちは生きていられる……
DNAについて学んだことをイメージマップでまとめて、どんな歌詞にするか
考えます。とても有名なある曲の替え歌としてどんなDNAの歌が出来上が
ったか……これは来週のテーマ発表のお楽しみです。

「遺伝」は「目的」によって導かれるのではなく、「偶然」が支配する世界
である。その結果、似ているけれど、決して同じではない「かけがえのない
自分」が誕生する。たった0.1%のゲノム情報の違いにすぎないのに……

そんなゲノムの不思議をひたすら追い続けたテーマ学習となりました。


RI

結果がすべての厳しい世界!

椅子作りの納期がすぐそこまで迫ってきた追い込み段階の七選工房です。

まずは、作業前の職人の心得の唱和から始めます。

「職人の心得!一つ、手を抜かない・・・一つ、段取り八割・・・一つ、良い加減・・・」

唱和が終わった後、
「私、見ないで言えたよ!」とある子が報告してくれました。
このように子ども達は暗唱できるようになりました。
頭の中にはしっかりと叩き込まれました。

その後は、いつものように作業に取りかかります。

ひたすら切った木の長さをそろえるというずっと単調な作業に
「つかれた~」
「のこぎりで切るときにずれてしまったから、直すのが大変だぁ」
と弱音もぽろぽろと口にする子も出てきました。

しかし、疲れたといっても完成させなければいけない。
やめるわけにはいかずに気持ちを切り替えて、また取りかかる。
そんな作業のひたすらくり返しです。

仕事には見た目のかっこよさだけではなく、裏ではとても根気のいる大変な作業があることを実感していました。
組み立てまでにこんなに時間がかかるとは・・・
まさに、「段取り八割」

みんな、それでも投げ出すことなくよく頑張ってしました。

やがて、長さがそろった子から、組立作業に入りました。
木ねじとインパクトドライバーを使って、そして、場所によっては釘と玄能を使って、木材同士をくっつけていきます。

結果がすべての厳しい世界!_01結果がすべての厳しい世界!_02

結果がすべての厳しい世界!_03結果がすべての厳しい世界!_04

設計図に合わせて正確に線を引くことに始まり、のこぎりで正確に切ること、釘をまっすぐ打つこと・・・などなどでもずれると、椅子の座りごごちが違ってきます。
一つ一つの作業の「手を抜けない」ということはとても大切なことというのが結果に表れます。

結果がすべての厳しい世界!_05


うまくいったときにはとても感動の大きいものになりました。

しかし、うまくいった子だけではありません。

残念ながら、組み立ててみたものの、ひどくがたつきのある椅子になってしまったものが出てきました。
「一生懸命にやったのに・・・」
しかし、このままでは商品にならないということで、原因を追究して、修正をしていくために気持ちを切り替えて取り組みました。

さて、テーマ発表会にて、これらの出来上がった商品を納品ということになっています。
そこで、今回は、品評会として、多くの方に、見てもらい、実際に座ってもらい、評価をしていただくことにしました。
品評会では、あえて誰が作ったということは告げずに判断してもらうことにしました。
そこは、いくら苦労をしたといっても出来上がりのよしあしのみで判断される厳しい世界です。
果たして、お客様の満足というものを獲得できるでしょうか?


TK

働くってなんだ???

これまで4人の方にインタビューを行い、「働く」とは何か考えてきました。


いよいよ最終週となった今週は、「仕事術」や「働くってなんだ」という本の著者であり、
長年「働く事」について研究をなされている森清先生のお宅に
インタビューに伺わせていただきました。


話し合い~丁寧な作業へ_01まずは子ども達がこれまでのインタビューをまとめたものや、インタビュー後考えたその時の自分が思った「働くとは何か」を森先生に見ていただきました。
その後、質問タイムとなるわけですが、今回はいつもと少し違いズバリ「働くとはどういう事なのか」聞いてみることにしました。
子ども達が今までのインタビューから感じたり考えたりした事と一致する事や
新しい発見はあるのでしょうか?


話し合い~丁寧な作業へ_02森先生はこの質問にまず「生きている事だ」と答えてくださいました。子ども達は何かしらいつもと違う感じを受け取っているような顔でメモを取りはじめました。
「楽しいから」「人の役にたつから」とかの理由は後から考えるとそう思うだけで、
「しなければいけない事をちゃんとやる!」ごく普通のことなのだ。
仕事には必ず相手がいて、その人に迷惑をかけず嫌な思いをさせない。
そうすると相手が満足し、自分も満足する。


話し合い~丁寧な作業へ_03一生懸命にメモをとっていると、逆に質問を受けた。
「仕事と遊びどっちが好き?」2人とも「遊び」と即答。
すると、森先生は「遊びは自分の思い通り・自由になるからみんな好きなんだよ。
仕事も楽に、自分の思うようにできるようになると自由に近づいて、
仕事で遊ぶことができるよ。でもそうするには努力が必要で、それを積み重ねる事が
大切。その結果、自由を獲得できるんだ。」と話してくださいました。


話し合い~丁寧な作業へ_04スクールでは、これまでのインタビューを踏まえて「働くとは何か」考えてみました。すると、「自分や相手のため」「努力」「感謝」「幸せ」「自由」という共通点がみえてきました。
これをもとに、来週の発表に向けて最終的に自分が今思う「働くとは」をまとめていきます。
果たしてどのような発表になるのでしょうか?


LM

話し合い~丁寧な作業へ

「キツネ・マーク会社」は、TCSの新しいマークをみんなに提案するために大忙しです。


話し合い~丁寧な作業へ_01

みんなに伝えたいTCSのイメージを話し合うために
メージマップに言葉をどんどん書き込んでいきました。
そこからマークのアイディアを描きおこしていきます。
3人合わせて15近くの案が出されました。
さあ、次は会議をしてみんなのアイディアをまとめる

      
・・・ここが一番の山場、大変だけど、子ども達が、「会社はチームだから
みんなで協力して話し合っていかないと良い物は産まれない。」
という事を実感できる場面です。


話し合い~丁寧な作業へ_02

「これとこれを合体させればいいんじゃない?」
「この字は赤の方がいいよ」
「ううん、オレンジがいい」
「でも赤の方が目立つよ」
自分の意見をしっかり伝える。
友だちの話に耳を傾ける。
自分の意見と友だちの意見をすり合わせ、
そこから新しい物を考えつく。

      
3人とも自分の立場や意見ばかりを主張するのではなく、
お互いの話を客観的に聞き入れて自分の意見を少しずつでも
変えてゆこうという経験をしています。
もちろん、1,2年生ですから簡単には話し合いは進んでいきませんが、
こういう経験こそが大切だと思っています。
T君は他の二人から、自分が書いた作品の分かりにくさをアドバイスされましたが、
その作品を諦めたり、意固地になったりせず、
「じゃあ、(みんなの意見を取り入れて)もう一回描いてみる」
と、前向きに取り組み、見事他の2人の賛同を得ました!

さあ、そしてやっと固まった案を「ていねいに集中して」
作品として仕上げていく段階です。
話し合い~丁寧な作業へ_03  話し合い~丁寧な作業へ_04  話し合い~丁寧な作業へ_05


これもまた今回のテーマで学んでいる大切な内容です。
それぞれが自分の作業に没頭して取り組んでいます。
来週の発表が楽しみです。


YT

2009年12月11日

テーマ発表会12/11終了

終了しました

TCSテーマ学習発表会のご案内


東京コミュニティスクール(TCS)のテーマ学習では、1年間に6つの探究領域を学びます。ひとつの探究領域のもとでクラス毎にテーマが設定され、約6週間単位で活動が行われていきます。
(参照:探究テーマ一覧表

テーマ発表会は、その6つのテーマ学習ごとに設けられており、保護者だけでなく、一般の方々にも参加していただける機会になっています。
(ご希望の方は、下記要領にてお申込みください。)

子どもたちは、どのようなプロセスで、どのようなことを学んでいるのか・・・。
ぜひ、直接子どもたちの様子を見に来てください。

               記

【日時】 12月11日(金) 9:20~12:00(予定)

【場所】 セシオン杉並
     (東京メトロ丸の内線「東高円寺」駅 徒歩5分)
     (東京都杉並区梅里1丁目22−32)
     地図は、こちら

【進行】(予定)
  9:20~9:45    七選組(4年)「いい仕事してますね。」
               (品評会・アンケート記入)
  9:45~10:15   木次根(1、2年)「サインを受信せよ!」
  <休憩・移動 10分>
  10:25~10:55  木次根(3年)「ハローワーク」
  10:55~11:25  陽月海心(5、6年)「遺伝と進化」
  11:25~11:40  七選組(4年)「いい仕事してますね。」
               (プレゼンテーション、アンケート結果発表)
               総評
  11:40〜12:00  片付け

※発表までの6週間、子どもたちが学んできた様子の詳細は、探究テーマ一覧表よりご覧ください。

【お申込み・お問合せ】
 東京コミュニティスクール
 E-mail:school@tokyocs.org
 TEL:03-3313-8717
 ※迷惑メール防止のため、「@」を全角にしております。お手数ですが、半角に変更してから送信してください。

  お申込みの際は、
   件名に、「テーマ学習発表会参加希望」とし、
   本文に、以下の事項をお知らせください。
     1.参加者氏名(すべて記入ください)
     2.(保護者の方は)お子さんの現学年
     3.E-mailアドレス
     4.電話番号(最も連絡のとりやすい番号)
     5.TCSを知った経緯(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
     6.質問事項等(あれば)

受け継いで生きるということ

受け継いで生きるということ_01   受け継いで生きるということ_02

「染色体体操!」「始まるよ!」

子どもたちを含めた観客に、学んだ内容をどうしたらわかりやすく
おもしろく伝えられるか……みんなで知恵を出し合ってできたのが
「染色体体操」でした。遺伝のことに強い関心を持ち、よく理解して
いる男の子が体細胞分裂と生殖細胞の分裂の違いをまず図示し
それをもとに振り付けを考えました。そして、身体の動きに合わせて
セリフをつけてゆきました。

「わたしたちの命のみなもとの生殖細胞は」
「お父さんからもらった細胞と」
「お母さんからもらった細胞が2倍になり……」

と言うと、2人の子どもの後ろに隠れていた子どもたちが飛び出して
4人が整列し、2倍になった様子を表します。
「でもその後、お父さんどうし、お母さんどうしで分かれ」
「からみあい、まじりあって……」

と言うと、真ん中の二人がズボンを脱ぎ、その下にはいていた上着
とは異なった色のズボンが現れます。セリフに合わせて、必死に脱
ごうとする姿がコミカルで、内容はシリアスなのに場内は大受け。
4本の異なった染色体を持つ細胞が4つ生まれ

「だからひとりひとり違って生まれるんだよ!」
「染色体体操!」「終わり!」

という閉めの言葉の後、場内は大きな拍手に包まれました。年下の
子どもたちから

「面白くて、ちゃんと勉強したのに、勉強じゃないみたい」

という感想をもらい、わかりやすく、面白く伝えるという目標をクリア
できた!という達成感を子どもたちは得ました。

ビデオ撮影したものを見て、足の開き方や手の挙げ方まで何度も
練り直し、体の動きとセリフは合っているか、セリフを聴き取りやす
いスピードで伝えているか、セリフの言葉は適切か、みんなで議論
を繰り返し、洗練させ続けた「過程」があったからこそ得られた成果
だと子どもたちは実感したのではないでしょうか。

受け継いで生きるということ_03  受け継いで生きるということ_04

「発表」のチャンスは、「新たな学び」のチャンス。子どもたちは、遺伝
について単に調べて、知っただけでなく、自分なりに考え続けてきた
ことも見せたいと思ったのです。しかし、どうしたらそれをうまく表現
できるか前日まで悩みに悩みました。

遺伝で病気になったり、顔や性格など受け継ぎたくないものを受け
継いでしまった場合、どう生きてゆけばよいのか?

という悩みの相談を受けたと仮定して、その悩みにみんなで答える
というところまではすぐに決まったのですが、どう発表するか?という
フォーマットが見えてきませんでした。

「ぼくらが議論している様子を見せればいいんじゃないの?」
「でも、見ている人には何やってるか全然伝わらないかも?」
「アドリブでやるわけ?」
「答えをそれぞれ決めておいて、順番に答えた方がいいよ」
「でもそれじゃあ議論ぽくないよ」
「質問に対する答えを言ったら終わりになっちゃうんじゃないかな」

やがて沈黙……そこで、こちらからパネルディスカッションというやり方
を提示しました。

「自分の意見を明確にして、なぜそう思ったのかをどれだけしっかり
説明できるかがポイントだよ」

来場している聴衆が自分の意見に共感してくれれば成功!
「???…」と思わせてしまったら失敗!
子どもたちは新たな発表フォーマットにチャレンジすることにしました。

発表後、聴衆が書いてくれたふりかえりシートをもとに、自分たちの
主張がどう受け取られたか検証します。

「遺伝は自然の営みであり、自然のものに手を加えるのは良くない
という感覚を持っていることがよくわかりました。」

「“生まれてくるだけでも素晴らしい”という発言に心打たれました。」

子どもたちそれぞれの「主張」は伝わったようです。と同時に「課題」
も明らかになりました。

「なぜそう思うかと考えるときは自分の意見と『対立』する人がどう
考えるかを想定するといいよ。」

遺伝をネガティヴに受けとめている人にアドバイスするとなると
先祖から子孫へ受け継いでゆくことが大事だから
自然の営みにはなんらかの意味があるはずだから
というように「自分の立場」からの発想に終始してしまう。でも、相手の
見方を崩すには、そもそも遺伝だけで決まらない部分も大きく、生まれ
た後の努力や環境要因も大きく影響するのだから、遺伝だけに
こだわらなくてもいい!というアドバイスも考えられる……「意見」を
支える「根拠」をいかに組み立ててゆくかということを次回はさらに
意識してみたいという思いを子どもたちにわきたたせる素晴らしい
フィードバックをもらいました。

受け継いで生きるということ_05  受け継いで生きるということ_06

聴衆からは、遺伝子組み換え植物についてどう思うか?という質問
が出ましたが、ヒトの病気や食料増産、品質向上のために遺伝子
を組み換えることは別にかまわないというふうに子どもたち全員が
一致して答えました。これに対して、ヒトの姿形や性格については
自然のままの素晴らしさを強く主張しているのに植物の場合はよい
のか、特定の種だけになってしまうと、その種が弱い病気や環境変化
が起きた場合、全滅してしまうのではないか、という「異論」が相次ぎ
ました。確率的に「多様性」を生み出すのは、急激な環境変化が生じ
ても、生存し続けられる種や個体があるように仕組むための巧妙な
戦略とも言えるという「視点」は、まだ子どもたちは持ち得ていない
ことが明らかになりました。

発表の最後は、DNAについて学んだことや感じたことを、「千の風に
乗って」の替え歌にした「遺伝と進化 DNAに乗って」を歌って、締め
くくりました。

ヒトのDNA配列だれでもほぼ同じ
なのにみんな顔、性格違う
似ているけど 似ているけれど違う
先祖から子孫へDNAを受け渡す
先祖から子孫へDNAを受け渡す

他の学年の子どもたちも保護者も参加者全員の大喝采!!
「歌詞に涙が出そうになった」という感想まで頂戴しました。

「受け継いで生きるということ」を「自分」のことはもとより、「他者」の
思い、さらには「自然界全体」を視野に入れて考えてゆくことのできる
感性を持った大人へと育っていってほしい。そう願わずにはいられませ
んでした。

RI

いい仕事しましたね!

椅子の納期にあたるテーマ発表会。

前の日まで残業に追われた七選工房。
その成果が問われました。

今回のテーマ発表会は、『品評会』
言葉でみんなに学んだことを伝えるのではなく、
「職人はその腕こそすべて。結果がすべて。」
自分達が作ったものですべてを語ります。
家具を作る仕事で言えば、選ばれるか選ばれないかだけで判断されます。
厳しい世界です。
その厳しさを少しでも感じるのが趣旨です。
作品は誰が作ったもの分からないように違う人が持っていくという工夫をしました。

緊張のあまり「僕のはきっと選ばれないよ・・・」
など、マイナスの発想をする子どもも中にはいました。

いい仕事しましたね!_01いい仕事しましたね!_02

お客さんの品定めの様子をドキドキしながら見ていた子ども達。
自分のものの評価が気になるところです。

見ていたところ、子どもから
「作ったときにはグラグラしなかったのだけど、ここではなぜかグラグラするよ」という声。
下がじゅうたんという会場だったので、公平さに欠ける面が多少あり、
また、最後デザインにこだわりたいけれど、道具が故障してしまったことにより、
できない場面もありました。
これは考える余地ありです。

しかし、結果は結果ということで、
他の学年の発表も終わり、集計した結果を発表しました。
選ばれた子どもは素直にその場は喜んでいました。

選ばれなかったこの中には、苦労しただけに、結果をとても残念に思っていた子どももいました。
現実の結果は結果。受け止めてられることが次につながります。


「どこか直したいとか足りないと思ったところはある?」
という会場からの質問には、
「この脚の作りがよくなかった。」「ここがグラグラしてしまう!」
など、自分の作品の欠点を認めているところは、次につながるものでした。

いい仕事しましたね!_03いい仕事しましたね!_04

リフレクションでは、
「時間を見ながら行動するのは難しい」「もっとヤスリをかければよかった」
「仕事って大変なんだ」

苦労した分思い入れの深いものになりました。
6年生まで壊れずに大切に使っていければと思います。


次の日には家具工房のケン師匠のところで木工の体験があるので
都合つく子で出かけました。
そこで、今までお礼を伝え、手紙を渡しました。

いい仕事しましたね!_05いい仕事しましたね!_06

「うれしいね。この工房に貼っておくよ」と喜んでくださいました。

今回のテーマ学習で
「手を抜かない」「段取り八割」「良い加減」
という事に関して、実際の体験を通して身にしみた子どもたち。
今回経験した『いい仕事をする』ということを日常にも生かしていってもらいたいと思います。


TK

ハロー!!ワーク! こんにちは!お仕事

今週はテーマ発表会です。
今まで学んできた事を発表します。


3年生にとってはいつもと違うスタイルで行った事が
自分達の中で少し自信につながったようです。
発表の流れも自分達でアイディアを出し考え、
インタビューでの話→感想→自分が思った「働くということ」
という流れで行く事になりました。


ハロー!!ワーク! こんにちは!お仕事_01

「僕が面白いなぁと思ったのは仕事を続けられる理由を聞いたときです。
『私じゃないとダメという人がいる』なんてどんなにうまいんだろうと思いました。」
「私が面白いなぁと思ったのは伝えたいことはありますか?と聞いたときです。
『子どもを育てるように木を大切に』なんて本当に木の事が大好きなんだなと思いました。」
など、子ども達がそれぞれのインタビューで感じた事を話し、
4人の人にインタビューをした結果、自分達なりに考えた「働くとは」という事を発表しました。
女の子は『自分や人のために努力を重ね、人を幸せにする。
良い仕事をして人に感謝され、自由に近づくこと』とまとめました。
男の子は『皆のために努力をして、皆を幸せにし、自由を獲得し、人に感謝される事。
それこそが仕事だ!そして人生や遊びの事だ!人を嫌にするのはけしていけない!』です。


ハロー!!ワーク! こんにちは!お仕事_02
その後、自分達の夢を発表しました。
女の子の夢は『女優か声優』です。キャラクターを作り出すのが面白そうなのだそうです。
男の子の夢は『映画監督』です。すでに考えているアドベンチャーなどの好きな映画を
撮れるからだそうです。
2人ともテーマが始まる前とは違う新たな夢を目指し始めました。


ハロー!!ワーク! こんにちは!お仕事_03ハロー!!ワーク! こんにちは!お仕事_04

ハロー!!ワーク! こんにちは!お仕事_05


発表のあとはふりかえりです。
質問にあった「ボランティアと仕事の違い」など、また新たに話し合うことがたくさんありました。
そして、インタビューに協力していただいた方に御礼の御手紙を書きました。
ありがとうございました。


子ども達はまだ3年生。
働くまでまだまだ時間があります。
今回学んだことを今後活かして自分の夢に向かって進んで行ってほしいと思います。


LM

未来へ向かってGO!!

未来へ向かってGO!!_01今週はいよいよテーマ発表会。
子ども達は今まで学んだことを「キツネ・マーク会社」として
TCSの新しいマークを提案するという形で発表しました。
それぞれ自分でデザインした会社のマークを胸につけ、
発表です。担当のマークについて説明しましたが、
3人のTCSに対する思いは
ちゃーんとみんなに伝わったようです。

 

ふりかえりシートには、そんなみんなからの嬉しいコメントがたくさん書かれていました。    
「マークの色や形にはメッセージがこめられている」という、子ども達自身が学んできたことを
見てくれた人たちにも伝えることができ、大成功の発表だったといえるでしょう。
あとは、目指せ!「練習の時と同じくらい堂々と、大きな声ではっきりと!!」
でも、3人それぞれが確実に発表を重ねるごとに上手くなっています。
そんな成長が今後も楽しみです。


それでは最後に子ども達のデザインしたTCSの新マークの案をご紹介します。
①真ん中が2100年で、未来に向かって内側に進んでいくイメージ。
  その時、TCSが存在する確立は99.999・・・% オレンジは元気、緑は優しい心。
  2色のマッチがバッチグー!!
②三角形の形の中に上に向かって矢印が隠されています。未来に向かってびゅーーんと
  飛んでいくイメージです。たくさんの横線は、TCSにみんながどんどん来て欲しいっていうこと。
  4色はきれいだから選びました。丁寧な塗り方がアピールポイント!!
③お家の形はTCSのアットホームさを表しています。中のデザインはマーク集めの時、
  いいと感じたあるお店のマークが参考です。黄緑色は草のように元気な子ども達!!
④黄色い光の形です。6本の線の太さが違っていることに注目してください。
  これ、1年生、2年生・・・6年生と、学ぶ内容が多くなっているのです。
  真ん中の水色は青空のように広い心を表しています。未来へ向かってGO!!
⑤黄色に輝く風船の中に子ども達が入って未来に向かって飛んでいくイメージです。
  T→TC→TCSと文字が増えていくのは、子どもの数が増えていって欲しいという願いです。  



未来へ向かってGO!!_02未来へ向かってGO!!_03未来へ向かってGO!!_04


未来へ向かってGO!!_05未来へ向かってGO!!_06未来へ向かってGO!!_06


YT

2009年12月14日

「銀河鉄道に乗って」〜概要〜

タイトル:銀河鉄道に乗って
探究領域:時空因縁


宇宙の長い歴史の中で「地球」という独特な特徴を持った星が生まれました。
そのおかげで、私たちは今、こうして生かされているのですが、未来を見据え
たとき、地球の外にも目を向けてゆく必要がでてきています。いまだ「謎」だら
けの「宇宙」には、「謎」ゆえの大きな「可能性」があります。宇宙というとてつ
もない空間に未来への大きな可能性をかけて、私たちは宇宙へ飛び出す気概
を求められていると言えるでしょう。現在の科学でわかりつつあることをふまえ
つつ、それにしばられず、大胆な仮説を立てて未知の領域に挑んでゆく醍醐
味を知る学びを目指します。

RI

TCS2009年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

「源自物語」~概要~

タイトル:源自物語
探究領域:時空因縁


源「自」物語。
自分とはどういう存在なのだろう?
自分は今どのような世界に生きているのだろう?

父母・祖父母の人生の節目となる写真を元に
その頃の様子をインタビューし、世の中の動きと
リンクさせて学んでいきます。
こうして家族の歴史を辿ることで、世の中の移り変わり、
今自分の置かれている境遇が見えてきます。

LM

TCS2009年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

「あなただけに伝えたい」~概要~


今回は暗号についてのテーマ。
暗号の中でも、数字に置き換えられるサイファーというものに関して探究していきます。
数字が鍵になっているものは、今の社会では欠かせないものになっています。
鍵になっている数字を法則を見破り、計算して解読していきます。
そして、自分達でそれらの数字を使い、秘密がバレないように、しかし、伝えたい人には解読しやすいような、鍵を開発することができるでしょうか?

TK

TCS2009年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

「ありがとうにありがとう」~概要~


新しいテーマは「ありがとうにありがとう」自分の生活を細かく振り返っていく作業を通して、
自分の生活がどれだけ誰かや何かのお世話になっているか、
自分の生活はたくさんの「ありがとう」に囲まれているということに意識的になって欲しい。
そして、自然に「ありがとう!」という言葉が出てくるようになることを目指します。

YT

TCS2009年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2009年12月17日

見学日12/17(木)終了

終了しました
2009年7~12月 スクール見学日のご案内 (予約制)

東京コミュニティスクール(TCS)では、子ども達やスクールの様子を実際に見ていただきたいという考えから、毎月見学日を設けています。

これまで、保護者の方だけでなく、TCSに興味をお持ちの一般の方や、全国の学校関係者の方々、ボランティア希望やTCSのような学校をつくりたいという方々など、多くの方が見学に来てくださっています。

なお、基本的にどのクラスも見学していただくことができますが、予約制のため、ご希望の方はお問合せくださるようお願いいたします。

≪東京コミュニティスクール見学日≫

2009年 7月 8日(水) 8:30~15:30 終了

2009年 9月 3日(木) 8:30~15:30 終了

2009年10月 2日(金) 8:30~15:30
終了

※ 探究サイエンス活動日

2009年10月29日(木)  8:30~15:30 終了

2009年11月12日(木) 8:30~15:30 終了
変更しました

2009年11月26日(木) 8:30~15:30 終了

2009年12月 4日(金) 8:30~15:30 終了
※探究サイエンス活動日

2009年12月17日(木)  8:30~15:30

※ご都合がよければ、ぜひ朝の会(8:30~)から終日(~15:30)見学してください 。
※お申込みが多い場合、調整させていただくことがあります。

【探究サイエンスの見学について】・・・10月2日(金)・12月4日(金)

 <学年> 中学年(3・4年生)および高学年(5・6年生)
 <時間> (中学年)13:30~16:00 (高学年)13:30~16:30
 <場所> サイエンス倶楽部(中野駅)・・・現地解散

  ※低学年(1・2年生)はスクールにて通常クラスを行っています。その見学も可能です。
  ※サイエンス倶楽部での見学をご希望の方は、その旨お申出ください。ただし、子どもたちは
    スクールより徒歩にて移動し、クラス終了後に現地解散となります。
  ※安全性の面から、小さなお子さんを同伴の場合はご遠慮いただくことがあります。
  ※サイエンス倶楽部 URL: http://www.science-club.co.jp/


【お問合せ・お申込み】
東京コミュニティスクール(担当:若林・馬道)
TEL:  03-3313-8717
E-mail: school@tokyocs.org
※迷惑メール防止のため、「@」を全角にしています。お手数ですが、半角に変更してから送信してください。

   件名を 「スクール見学希望」とし、
   本文に以下の事項をお知らせください。
     1.見学希望日
     2.見学希望者氏名(すべてご記入ください)
     3.(保護者の方は)お子さんの現学年
     4.E-mailアドレス
     5.電話番号(最も連絡のとりやすい番号)
     6.TCSを知った経緯(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
     7.見学予定時間・・・可能なら朝の会(8:30)より終日おいでください
     8.質問事項等(あれば)

※TCSへのアクセスはこちら

2009年12月18日

宇宙へ飛び出せ!

今回のテーマは「宇宙」。探究領域は「時空因縁」です。
宇宙というわからないことだらけの広大な「空間」が、百億年以上の
長大な「時間」を経て形成されました。この「時空」の流れの中で「地球」
が生まれ、生命が誕生し、多くの「因縁」の果てに私たちの現在の暮らし
があります。と同時に、私たちは、過去の「因縁」にこだわるだけでなく
未来への大きな可能性をかけて、地球から宇宙へと飛び出してゆく時代を
迎えています。未踏の地を夢見る強い思いに駆られ、新たな歴史を切り
拓こうとする態度を育てることを目指すのも「時空因縁」という探究領域
での学びに課せられた大きな使命の1つです。

宇宙へ飛び出せ!_01  宇宙へ飛び出せ!_02

「宇宙」についての理科的なお勉強を目指すのではなく、未解明な部分
の多い領域に大胆な仮説を立てて挑んでゆく力を育ててゆくことが今回
の学びの主目的です。そこで、宇宙についてオリジナルのSFをみんな
で協力して創作し、紙芝居として発表するという「課題」を提示しました。
SFとは「サイエンス・フィクション」のことで、単なる作り話ではなく、科学
的な事実もふまえた物語だということを子どもたちに伝えます。これまで
宇宙に関するSF物語を読んだり、映画を見たりしたことがあるかどうか
尋ねてみると

「ドラえもんの宇宙旅行かな……」
「ドラゴンボール?」
「ウルトラマンでしょう」

宇宙を舞台にした物語というと、エイリアンや怪獣との戦い、宇宙人と
の遭遇、UFOの地球侵略というのが子どもたちのイメージで、SFと言わ
れてもピンと来ないようです。

「取材が必要だと思わない?」

「フィクション」を書くところまではこれまで読んだマンガや見たアニメで
なんとかなるものの「サイエンス」のテイストを物語に加えるには、宇宙
についての知識を得る必要があります。取材して得た知識を物語に反映
するというタスクを背負って、さまざまな場所を訪れることにしました。

宇宙へ飛び出せ!_03  宇宙へ飛び出せ!_04

12月始めに東京国際フォーラムで開かれた「宙博(そらはく)」に続き
お台場の日本科学未来館を訪れ、円形のドーム状のスクリーンに映し
出される立体映像による迫力満点の映画を見て、宇宙空間、太陽、惑星
銀河についてのイメージをふくらませました。

そして……今週のハイライトは、つくば宇宙センターでの宇宙飛行士訓練
体験でした。

「本物のロケットだ!すげえ」

敷地内に入り、50m以上の長さの国産ロケットを見ただけで大興奮。
JAXAの食堂で多くのJAXAの職員に囲まれての“最後の昼食”。

「さあ、これからは過酷な訓練が始まるぞ!ぜひ立派な宇宙飛行士に
なってくれ!」

子どもたちに檄を飛ばし、子どもたちの気分を盛り上げます。

インストラクターに引率され、訓練センター内に入り、すぐに訓練服に
着替えます。本当に訓練が行われている場だからこそ漂う独特の緊張感。
模擬訓練とは思えなくなってきます。

宇宙へ飛び出せ!_05  宇宙へ飛び出せ!_06

訓練は全部で3種類。最初は、船外活動訓練でした。宇宙船外で作業に
当たる宇宙飛行士、現場で宇宙飛行士をサポートし、コントロール室へ
映像を送るカメラマン。コントロールルームで作業指示を出す指揮者と
全体の流れを監督する司令官。4役に分かれて作業開始です。

「ラッチをはずし、マジックテープをはがして下さい」
「了解しました……完了しました」
「カメラマン、宇宙飛行士の足元を写してください」
「了解しました……完了しました」
「確認しました。訓練その2に移ります」

あらかじめ用意されたシナリオにしたがって作業が進んでいるのですが
なんとリアルな雰囲気!与えられた任務を懸命にこなしてゆく子どもたち
が本物の宇宙飛行士に見えました。

続いて、閉鎖環境適応訓練。まず、コミュニケーション訓練を行います。
宇宙ステーションに閉じ込められると地球との言葉による交信が命綱に
なります。映像なし、つまり「耳」だけで指示を的確に理解し、また宇宙
ステーションの状況も「口」だけで的確に伝えるコミュニケーション能力
が問われるのです。

「大きな正方形で、線は青」

地上の指令室にいる子が、自分が手にしている紙に書かれた模様を
マイクを通じて言葉だけで閉鎖環境内に閉じ込められている子どもたち
に伝えようとします。

「大きいってどれくらい」
「辺の長さはどれぐらい」
「ちゃんと聞いてよ、その中に丸」
「中ってどこ?」
「どれぐらいの大きさなの」
「いっぺんに言われたらわからないよ」

お互いに完全にパニック状態です。冷静に、相手にどう伝えたら正確に
わかりやすく伝わるか、相手にどう質問したら自分の疑問がわかって
もらえるか、という態度が身についていないとできない作業です。子ども
たちは宇宙飛行士に必要な資質を「実感」によって理解してゆきます。
この後、閉鎖環境内で長期間に渡って自制心を保っていられるかどうか
テストするために制限時間内にジグソーパズルを解きます。

「できっこないよ」
「うまくはまんない。このピース、形がおかしいんじゃない」
簡単にあきらめたり、愚痴を言ったり、あわてて無理やりはめこもうと
したり……これでは、とても宇宙飛行士になれそうにありませんねえ。

宇宙へ飛び出せ!_07  宇宙へ飛び出せ!_08

最後は、宇宙探査車に見立てたラジコンをモニターを見ながら遠隔操作
する訓練でした。路面はでこぼこしていて、行く手に障害物も多数ある中
適切なルートを探しながらゴールを目指します。制限時間は3分。2回転倒
したら失格です。限られた範囲しか見えないモニターの映像を見て操作
するだけでも難しいのに、遠い星との通信により時差が生じることを想定
して、操作が1秒ずれるように設定してあります。このため、ブレーキを
かけるのが遅くなって障害物に激突したり、左右にハンドルをきるタイミング
がずれてうまく曲がれなかったりします。ここまで、すべての訓練で好成績
をおさめてきた子は、やはりここでも実力を発揮。見事、目的地に到達。
やりたい気持ちが空回りして、ここまでさんざんだった子も2度目のトライ
でなんとかゴール。思わず笑顔。

2時間半ぶっ続けで行った本格的訓練が終わりました。

「面白かった……」

単に楽しかっただけでなく、真剣に取り組んだゆえの疲労感と充実感が
にじみでた言葉でした。
宇宙飛行士になるには……
よく聞き、うまく伝える力。
簡単にあきらめない集中力。
ミスが許されない状況でしっかり確認する力。
時間との戦いでも落ち着いてパニックにならない力。
模擬訓練修了書を手にした子どもたちは、身体面とともに精神面での
タフさが宇宙飛行士に求められることを痛感しました。

さあ、次週は、この「体験」で得た知識を大いに活かして、「宇宙飛行士」
が主人公で、「地上の管制室」と「閉鎖空間の宇宙ステーション」を舞台
として繰り広げられるストーリーを作るという課題に挑戦します。果たして
どんなSFが出来上がるか……


RI

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「源自物語」~自分の源~

今回の4年生のテーマは「源自物語」。
源氏物語ではなくて、源「自」物語です。
つまりは自分の源を探っていくテーマです。

テーマ最初の日。
テーマ名を発表すると、子ども達からは歓声が。
このテーマは現在中学1年生と現5・6年生が行っていて
自分達もいよいよこのテーマをやる事になったのかという感じだったようです。


さてまずは、このテーマでやっていく事を説明します。
①祖父母・父母に思い出の写真を用意してもらう。
②写真についてインタビューを行う。
③祖父母・父母が生まれたころなどの世の中の出来事をさぐる。

「源自物語」~自分の源~_01
初日はその第1弾として
自分と父母・祖父母の名前や生年月日・仕事などを
プリントに書き込んでみました。
子ども達の中にはおじいちゃんやおばあちゃんの名前や生年月日を
知らない子もいて、「あれ~何歳かはわかるんだけどなぁ」と困った顔していました。

そこで残りは宿題にして、自分達が生まれた1999年・2000年にはどんな事が
あったのか知るために年表を見てみる事にしました。
<普天間基地移設先を辺野古と決定>
この記述を見て子ども達は「え~!?今もニュースでもめてるってやってたよ!」
「10年も経ってるのにまだ解決してないの?」とビックリしたり、
「ロボット犬アイボが発売されたって!」「うわぁ~だんご三兄弟だって」
「三宅島島民全員避難ってのもある!」と自分達の生まれた年の出来事に興味津々!


そして、次の日は宿題にしてあったプリントを発表してもらいました。
「源自物語」~自分の源~_02「源自物語」~自分の源~_03

「源自物語」~自分の源~_04「源自物語」~自分の源~_05

発表した事を大きな表に書きいれていくと、
「大体同じ時期になってる!」とか「おばあちゃんがこんな苗字だって初めて知った」
などおもしろい事がわかってきました。


「源自物語」~自分の源~_06
そこで同じ年表を使って自分の父母・祖父母が生まれた年に
何かおもしろい事が起きていないか見てみました。
すると、「おじいちゃん皇太子と同じ誕生日だった!」「ベルリンオリンピックだって!」
「偽札事件!!」など大興奮!


今後は、もっと詳しく世の中の動きを学んで行く事と
インタビュー調査の2本立てで行く事になります。
さぁどのような自分の源がみえてくるのでしょうか?


LM


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数字が鍵!!

「この鍵を開けたいのだけれど・・・」
おもむろに二つの南京錠を渡しました。
「針金みたいなので開ける人を見たことあるよ」
「えっ、鍵がなければ、開かないよ」
「鍵があれば簡単じゃない!」

そこで、鍵を渡すとすぐに開きました。
当然のことですが、二つの南京錠は、お互いの鍵では開けることはできません。

どこが違うかということを見ていると、鍵の形がそれぞれ違います。
「鍵の形が違うし、南京錠の鍵を入れるところも違うんだ!」

「倉庫とかに使われているよ」
「こういう鍵でダイヤルがついているのがあるよ」

そこで、今後は番号をダイヤルで合わせて鍵を開けるものを渡しました。
「ダイヤルが鍵になっている」
「数字を覚えていないと開けられない」
「でも、時間をかければ開けられるよ」
「この鍵の数字はいくつ?」
「忘れてしまいました」と伝えると・・・

「でも、開けられるよ!」

というわけで、
始めは、いくつぐらいなんだろうかとあたりをつけて、やり始めていましたが、
それでは、結局のところ時間がかかってしまうことに気づきました。
1つ1つ数字を確かめていく作業は、地道で結構大変だと感じたようで、
途中投げ出しそうになりました。
少しでも負担を減らすために、効率のことを考えて上の数字から小さくしていく方法と、
下の数字からだんだん大きな数にしていく方法で2人で分担して行っていました。

数字が鍵!!_01数字が鍵!!_02

「1000から700までにはないな」
「下から500までにはないよ」
だんだんと二人の数の距離が近づいていきます

そして・・・
数字が鍵!!_03

「あっ外れた、やったぁ!!」
「何かおもしろいね」

しかし、
「タイトルのあなただけに伝えたいってどういうこと?」と
子どもたちの声。その疑問だけが残りました。


次の日には、昨日のことを振り返ります。

「数字がかぎになっていた」ということから、
どのようなところに使われているか考えてみると・・・
マンションに入る入り口、携帯のロックを解除するとき、
金庫、クレジットカード・・・などなど身近なものであることが感じられます。

なぜ、そのような数字の鍵が使われるのかを考えました。
「バレないようにするためだ。」
「数字の鍵は、金属の鍵を持ち歩かなくてすむ」
「でも忘れると大変じゃない?」
「いずれは鍵開けられるよ」
「簡単に数字を変えることもできるよね」
「秘密がばれると大変だから、鍵は必要なんだろうな!」

いろいろな長所と短所、そこから必要性が見えてきました。

知られたくないということを隠すにはどちらがよいのかということで、
4つのダイヤルの鍵と3つのダイヤルの鍵どちらが開けやすいか?
ということを考えます。

3つダイヤルがある鍵は、各ダイヤルに0~9までの数字を合わせていくものです。
しばらく考えて・・・
「10×4=40通り?」
ある子は、何とか計算で出してみようとします。
いい視点です。
「そんな少なくないな」
「そうだ!999通りと000の組み合わせだから1000通りだ!」
「ってことは、10×10×10=1000ってことだ」

PC171170.JPG

実際に組み合わせがあっているのか、1~3の数字のダイヤルが3つある場合を考えました。
すると、確かに3×3×3=27で27通りになっています。

「ってことは・・・6×6×6×6=・・・1296通りだ!」
「こっちの方がバレづらいんだ!」
もう一つの4つのダイヤルの鍵は、各ダイヤルが1~6の数字になっています。

数字の鍵についてはいろいろ分かってきましたが、
相変わらず、タイトルとの今までやってきたことは、つながらないままです。


今回の最後には「“かをる”ヒントは-1」
と、これもまたおもむろに黒板に書きました。

「えっ!なに?」
「意味が分からないよ」

いろいろ頭をめぐらせてみます。

すると・・・、しばらくしてから、
「わかった!!あいうえおで一文字ずつずらして、“おわり”だ」

そうなのです。
今回は暗号についてのテーマ。
暗号の中でも、数字に置き換えられるサイファーというものに関して探究していきます。
まさに数字が鍵になっており、計算したり法則を見つけて、解読していきます。
自分達でそれらの数字を使い、バレないように鍵を開発することができるでしょうか?

今の社会では、暗号を作るときには数字を使われているんだいうことを伝えます。


次の日には、ひらがなを数字に変えるという方法をみんなで探究しました。

数字が鍵!!_05数字が鍵!!_06

「これだと、数字をひらがなに直すときに時間かかっちゃうよ」
「どうすればよいのかな?」と問いかけると、
次には、語呂合わせで考えてみることになりました。

「“い”は1“ひ”は、11・・・」
なるほど変換しやすそうだ。
しかし、
「全部、表がうまらない」

次には、あいうえお順に1から順番に数をふっていくことになりました。

「探しやすくなったよ」
「変えやすくもなった」
「分かりやすく、“ん”は0にしよう!」
ひとまず変換表は、できましたが、まだまだ工夫、改良の余地がありそうです。


来週からは、さらに分かりづらいものを作るにはということで、どのように工夫できるかということを探究していきます。

TK


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気付かなかった自分の生活

新しいテーマは「ありがとうにありがとう」
自分の生活がどれだけ誰かや何かのお世話になっているか、
自分の生活はたくさんの「ありがとう」に囲まれているということ
に意識的になって欲しい。そんなテーマです。

普段から、みんなで声を掛け合って、「ありがとう」「ごめんね」などを
お互いにためらいなく言えるように気をつけています。
スクールの中ではだんだん習慣化してきてはいるのですが、ちょっと待って!
家族など周りの人たちに「ありがとう」を伝えられているでしょうか?
1,2年生たちにとって家族など周りの人達にしてもらっていることは
「有り難い」ではなくて、「当たり前」になってしまっていることが多いのです。
無意識の領域です。
だから、それを意識化するために、まずは自分の生活を振り返ってみよう!

気付かなかった自分の生活_01と、いうことで朝起きてから夜寝るまでの生活を、
一人ひとり思い出しながら発表し、
スタッフはそれぞれの子ごとに
ホワイトボードに書き出していきます。
これだけでも、
ちゃんと思い出そうとしたら大変な作業。
自分の生活を、大まかにしか意識していない子もいますが、
今回は細かく思い出すことが重要なのです。

そこで、役割分担をして、一日の生活を細かく再現してみることに!
「朝ごはんを食べる」
「お父さんはボクがご飯食べてる頃出かけていく」
「はい、お父さん役の人出かける、お母さん役の人お見送り、
 ボクは朝ごはんを食べる。」
いよいよボクのお出かけ。
「お母さんと一緒に出かける。」
そしてお母さん役の人と一緒に出かけます。

気付かなかった自分の生活_02  気付かなかった自分の生活_03  

こんな風にして、やっと細かくそれぞれの子が自分の生活を意識化していきました。
さあ、ここにどんな人たちがどんな風にかかわっているのでしょうか?


YT


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2009年12月25日

2009年度
冬休み課題図書UP

東京コミュニティスクール2009年度冬休み課題図書をUPしました。
ご購入の際はこちらからどうぞ。

2009年度冬休み課題図書

SFを書いてみよう……

「土星の環の氷の粒を作って水を作ることに成功したのですが、それを
飲んだ乗組員は死んでしまいました」

ある子の書いたショートSFの一部です。科学未来館で見た映画で、土星
の環の中に突入した際に、そこには無数の氷の粒が集まっているという
ことを知った感動を作品としたのです。

「いいねえ、これ、立派なSFだよ!」

ショートSFを書こう!という課題に、大喜びで取り組んだ子どもたちの「最
初」の作品をみんなで読み合い、「よいところ」を見つけました。私の役目
は「文芸評論家」です。「現地」に赴いて知った「事実」を活用し、そこに自分
なりの大胆な「仮説」を加えて作品化する。SFづくりの基本をきちんとふまえ
ているところが素晴らしいとほめました。

SFを書いてみよう……_01  SFを書いてみよう……_02

「書き出しがうまいよ。これから宇宙に行くわくわく感がある」
「勝手に惑星探検に出かけた人が火星にいるところを地球で観測している
人に見つかって大騒ぎになったという設定がいいね」
「地球にUFOがやってくるという設定はよくありがちだけど、地球に不時着
して困った宇宙人と協力して、修理したUFOで宇宙へ飛び出す!という
ストーリーはいいね」

文章を磨いてゆくには自分の表現のクセを知ることが必要です。そのために
まず、自分の「得意技」を知る!というのが今回の創作の大きな目的でした。
自分の創作のよいところを知り、また、大胆なストーリーを思いつくのが得意
な子もいれば、登場人物どうしの会話を表現するのがうまい子もいる……
というように自分にはない相手の良さを知った子どもたちは、つくば宇宙セン
ターでの宇宙飛行士体験に基づいて、2作目のショートSFを書くことになり
ました。

SFを書いてみよう……_03  SFを書いてみよう……_04

登場人物:地上の管制官と宇宙ステーションの滞在者(宇宙飛行士も含ま
れる)
どんなことが起こる?:宇宙空間で何らかのトラブルが起こる……
という設定でショートSFを書きます。

まるで試験が開始された時のように、用紙を渡すと黙々と、一心不乱に作品
創りを始めたのには驚きました。書いている途中、横からこっそりのぞいて
みると……

なになに、宇宙ステーションにドッキング?なるほど野口さんのソユーズの
ことをテレビで見たんだな…管制官とのやりとりを細かく書いているぞ…
ほほお、了解しましたとか完了しましたとか体験した時のことを活かしている
な…水道管がこわれて、出てきた水がプカプカ浮かんできれい?無重力状態
を表現したいのか……

「楽書きの時間」を積み重ねてきた「成果」なのか、面白いストーリーを編む
ことはできているなあと感じます。しかし、どの子どもたちの作品にも欠けて
いて、作品としてのパンチ力がないのは、SFの「S」の要素。つまり「サイエ
ンス」の部分です。しかし、今回のテーマ学習のねらいからすればこれでよい
のです。

SFを書くこと「で」宇宙について知るのですから!

冬休みの課題図書は、現代の技術を用いて本気で宇宙移住計画を考え
ている現役宇宙エンジニアが書いた『宇宙暮らしのススメ』です。この本を
「読破」するといろいろと興味深い「サイエンスネタ」が手に入ります。新年を
迎えての学びでのポイントは、子どもたちが、自分が書いている文章に物足り
なさを感じ、そこにサイエンスのテイストを加えると「もっともらしく」なり、面白さ
がUPするということに気づくかどうかです。

星新一、小松左京を超える宇宙SFの「新星」となるべく学びは続きます!


RI


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源自!いよいよ本格始動!!

今週からはいよいよ本格的スタートです。
世の中の動きを学ぶために現代から少しずつ遡っていく事にしました。

源自!いよいよ本格始動!!_01 源自!いよいよ本格始動!!_02

まずは、2009~1945までを一気に遡ります。
地球環境問題・人権の話・核廃絶・地域紛争・・などの
まだまだ解決しなければいけない問題。
そして、冷戦時代。EUの成立。高度経済成長期。
連合国軍の占領。新しい憲法・・・


「なんでヨーロッパはこんな風にグループを組まないとけないと思う?」
子ども達と地図をみながら考えます。
「ん~わかった!ヨーロッパは小さいからだ!」「ほんとだぁ~!」
「グループ組むとどんないい事あるの?」
子ども達はEUに興味深々です。


ベルリンの壁ができた年にはある子のお父さんが生まれていました。
「パパの生まれた年だ!パパに聞いてみよう!」
「地下を掘って逃げた人もいるってTVでやってたよ」
「ドイツに住んでた事あるって言ってたから見た事あるか聞いてみる」


など、子ども達は歴史上の出来事1つ1つに非常に興味があり
年号が出るたびに教室にある父母・祖父母の生まれた年表を
見て、家族の歴史とつなげようとしています。

そして、毎日授業の後半の時間は作業の時間です。
だいぶ写真が集まってきました。
源自!いよいよ本格始動!!_03 源自!いよいよ本格始動!!_04 源自!いよいよ本格始動!!_05

「ママのおじいちゃんとおばあちゃんの銀婚式の写真」
「パパのおじいちゃんで庭の滑り台で遊んでるの」
「お母さんの小学生の頃空港で撮ったらしい」
「パパとママの結婚式の写真」
「おじいちゃんとおばあちゃんの結婚のときの写真だよ」
「ママが大学生の時に仮装パーティしてるとこ」


色々素敵な写真が集まってきました。
子ども達は写真の事を話したくてしょうがありません。
こうして写真を集めて見るだけでも家族のつながりを再確認できるものです。


さて、いよいよ冬休み。
お正月 子ども達には大切な大切な仕事が待っています!
そう!写真のインタビューです。写真をもとに家族とたくさん話をして
家族の歴史を少しずつ紐解いてほしいと思います。

LM


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身近で生活には欠かせないもの!!

自分達で考えて暗号というものを作り出してみたものの
『暗号とはどういうものだろう?』ということは疑問のままです。
暗号というものがどういうものなのかということを
自分達なりのイメージを膨らませました。

身近で生活には欠かせないもの!!_01「暗号の反対はなんだろ?」
「暗だから光号?」
「明じゃない」
「暗ってどういうことだ?・・・」
議論し会っている中で
秘密のことを特定の人に伝えるということが
浮かび上がってきました。

自分たちが作ったひらがなから数字に変換する表の
暗号を使った宝探しゲームをしました。

「トレジャーハンター」になれるかな?

身近で生活には欠かせないもの!!_02暗号の数字を見て、
自分達の作った暗号表を照らし合わせて、数字をひらがなに変えていきます。
しかし・・・
「あれ、意味の分からない」
「どういうことだろう?」
どうすれば分かるようになるだろうということを考えていきます。

「ひとつずらすのかな?」
やってみると・・・
「にかいのほんだなにあんごう」
「分かった!」
と大急ぎで次の暗号を探しにいきました。

一つずらすという法則が分かったので、今回も二人で協力をして
やってみると・・・
「また、わけのわからない言葉だ!」
「どうすればいいんだ?」
前の暗号と共通点はないかを照らし合わせてみたりして考えていました。

k身近で生活には欠かせないもの!!_03身近で生活には欠かせないもの!!_04

身近で生活には欠かせないもの!!_05「暗号②だから、二つずらすんじゃない」
実際にやってみると・・・
「さんしいのおくにあんごう」
「これで完璧に解き方が分かったぞ!」

解き方が一つずつずれ方が大きくなっていくということが
分かったので、順調に暗号③は解けましたが、
最後の暗号④には一つ“しかけ”がしてありました。

それは、今までの暗号のきまりでは、ひらがなを変換した数字は、分かりやすく一つ一つ
区切ってあったのですが、今回はあえて区切っていないものでした。
あいうえお順に1から順番に番号を振っていっているので、例えば12の場合は1と2に分けられる可能性があり
区切り方によって違う変換になってしまうのです。

そこから区切りがないとややこしく
わかりづらいことが分かりました。
この部分はどうやら工夫が必要のようです。

いろいろな区切り方で考え手いるうちに
「とろふいのうしろにたから」

身近で生活には欠かせないもの!!_06「やった」「あったよ!」

あめ玉をゲットしました。
何より暗号が解けたことがうれしそうです。

「また、やりたい!」

次の日IPA(情報処理推進機構)というところの暗号の専門家
近澤さんをお招きしてお話をお伺いしました。

身近で生活には欠かせないもの!!_07

「暗号というものは今の世の中には切っても切り離せないものです」
実際にこんなところに使われているんだということを教えてくれました。
デジタルの有料のテレビ放送、携帯電話の電波、ETCの情報のやりとり、パスモやスイカの情報のやりとりなどなど・・・

「そんなところに使われているんだ」と身近で現在ではなくてはならないものについて、
使われてていることに驚きを感じていました。

みんな、暗号にして他の人には知られないようにしておいて、情報のやりとりをします。
暗号で情報のやりとりをしているから、安全なのです。
やりとりしている情報が全く関係のないものへ変えられてしまう可能性もあります。
暗号がもしなかったら、秘密が知られてしまい、とても困ってしまうのです。
例えば、買い物に使うクレジットカードは、悪用されてしまうと大変なことになります。
携帯電話は簡単に何を話しているのかを聞かれてしまいます。

暗号は今や欠かせない技術なのです。

「そして、なぜ数字が使われているかというと、コンピュータが計算がしやすいから
2進法というものが使われているんだ」という話を聞きました。
だから、暗号化するために計算を始めとした工夫がなされているということです。

近澤さんにが帰った後、子ども達は
「ここらへんに電波が飛んでいるのかな?」
「ここにも電波があるんだよね」
と、見えない電波を想像して、とても不思議に感じていました。

目に見えない情報に暗号が使われていること。
考えてみれば、おもしろいものです。

TK


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自分の周りには!

先週一生懸命に思い出して書き出した自分の生活。
今週は、ここに「誰が、どんな風にかかわっているか」
思い出しながら書いていきます。

自分の周りには!_01 自分の周りには!_02 自分の周りには!_03

最初からスラスラ出てくるわけではなく、最初はスタッフと一つ一つ丁寧に
振り返ります。そうこうしていくうちに子ども達からも自分の言葉で
周りの人たちとのかかわりが出てきます。

「丸の内線の中では・・・お母さんが近くに居てくれる。」
「バスに乗る・・・ママが定期を買ってくれた。」
今までまったく意識していなかった身近な存在の人々とのかかわりを
意識できてきたことは大きな変化です。

そしてこの表を元に、今度は自分の顔写真の周りに、自分とかかわりのある
人の名前を付箋に書いてどんどん貼っていきます。
家族、スクール、それ以外・・・と付箋を色分けしながら貼っていくと・・・
自分の周りに広がる世界が形となって現れてきました。
自分の写真と付箋を鉛筆の線でつないでいる子もいます。

自分の周りには!_04 自分の周りには!_05

年末年始、自分と周りの人たちとのかかわり合いで
何か新しい発見があるといいね!

YT

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2009年12月26日

ミラクル・ハイパーステージ12/26(土)終了

終了しました

TCS「ミラクル・ハイパーステージ開催!

TCSスクールコンサート「ミラクル・ハイパーステージ」も、恒例となってきました。
今年は、下記の通り開催を予定しています。

歌あり、演奏あり、踊りありのTCSキッズ&スタッフ&保護者&卒業生による大ステージ。
日頃磨き上げた技能が数多く披露されますので、どうぞお楽しみに!
年の瀬のこの時期、ご多忙とは存じますが、万障お繰り合わせの上おいでください!

※一般の方にも参観いただけます。ご希望の方は、下記までご連絡ください。

                 記

日時:平成21年12月26日(土)
   14:00~16:00(13:40開場)予定
 ※開始時間は変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。

会場:方南会館 ホール(地下1階)
   杉並区和泉4-42-5  [地図]

*アクセス*
最寄駅:東京メトロ丸の内線「方南町駅」徒歩5分
バス:宿91系統「新宿駅西口」⇔「新代田駅前」「駒沢陸橋」 [路線図]
   渋66系統「阿佐ヶ谷駅前」⇔「渋谷駅前」 [路線図]
   上記路線の「釜寺」下車徒歩3分(時刻表検索はこちら

【お問合せ・お申込み】
東京コミュニティスクール(担当:若林・馬道)
TEL:03-3313-8717
E-mail:school@tokyocs.org
※迷惑メール防止のため、「@」を全角にしています。お手数ですが、半角に変更してから送信してください。

   件名を 「ミラクル・ハイパーステージ見学希望」とし、
   本文に以下の事項をお知らせください。
     1.見学希望者氏名(すべてご記入ください)
     2.(保護者の方は)お子さんの現学年
     3.E-mailアドレス
     4.電話番号(最も連絡のとりやすい番号)
     5.TCSを知った経緯(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
     6.質問事項等(あれば)

以上

ミラクル・ハイパーステージ2009報告

今年のステージも、笑いあり、感動ありと、大盛況のうちに幕を閉じました。在校生だけでなく、卒業生が中学の友達とともに参加、またスタッフや保護者の方々の参加も心強いものでした。
P1010607.jpg

今回のステージは、企画段階から4年生がとりまとめを担当し、プログラム作成から当日の司会も見事やってのけました。

また、3年目となる今回、久保理事長から、MVG賞、MVP賞、そしてMVA賞の3賞が授与されると聞いて、子どもたちは大張り切り!!

P1010670.jpg
MVG賞=Most Valuable Group(グループ)賞
MVP=Most Valuable Person(個人)賞
MVA賞=Most Valuable A・・・・・(なんでしょう?)

さて、どのグループ、個人に栄光が輝いたでしょうか?!

発表は最後です・・。

毎年目を見張るのは、やはり楽器演奏です。
ピアノ演奏は、在校生の兄弟も含めて4名。保護者の方の演奏も素晴らしかったです。
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P1010612.jpg近々大会に出るというバイオリンの奏者6年生。感動しました。大きな舞台でも頑張って!


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一方、ギターのレッスンを始めて1年という女子。演奏直前になってもチューニングができず半泣きでしたが、演奏は見事、最後まで笑顔で歌い切りました。

P1010620.jpgホルン演奏は、日頃地元のオーケストラで腕を磨いている保護者です。ピアノ伴奏もあり、子どもたちに親しみのある「崖の上のポニョ」を披露してくださいました。

昨年と同じコンビでのマジック・ショー。昨年よりもステージでの見せ方が上手になっています。
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保護者のマジックも、大観衆に向けた内容と技術が、確実に進化しています。
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来年はイリュージョンにチャレンジ?!

クラス単位の参加は、1・2年生の「マツケンサンバ」、3・4年生のフラダンス、5・6年生の「羞恥心」。それぞれ関心したステージでした。

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スタッフ、 卒業生とお友達
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締めくくりは、TCSキッズ全員による合唱でした。
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「あらののはてに」「もろびろこぞりて」「気球に乗ってどこまでも」の3曲。子どもらしい元気な歌声がホール中に響き、今年一年の充実感が伝わってくるかのようでした。(涙)
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そして、いよいよアウォード・タイム!
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MVG賞
僅差でフラの女子グループが獲得!
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MVP賞
バイオリンの6年生男子の手に!
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MVA賞
=Most Valuable Audience賞でした。
つまり、最も素晴らしい観客だったということ。人のステージに最も拍手を送っていたという、非常に栄えある賞。
5年生女子に!

来年のステージも楽しみですね! 乞うご期待!



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