東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学1年生から6年生)

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2009年10月 アーカイブ

2009年10月01日

子どもが監督―映画「人の心を動かすストーリー」

テーマ学習「人の心を動かすストーリー」で、一苦百笑(当時6年生)の子どもたちが、映画を作成しました。
子どもたち一人ひとりが監督となり、試行錯誤を重ねながら完成した傑作です!

ぜひ、ご覧ください。










2009年10月02日

みんなを巻き込む提言

いよいよテーマ学習後半になりました。ここまで調べたこと、現地に出向き
現物に触れ、現人に出会ったことをふまえ、みんなを巻き込む提言づくりの
開始です。

「どうしたら人に訴えかける主張ができるかな?」

みんなを巻き込む提言_01  みんなを巻き込む提言_02

探究領域が「共存共生」である以上、こんな事実がある!と示すだけでなく
なるほど……と多くの人の共感を得るような主張の仕方をしなければなりません。
そこで、まず「伝えたいメッセージ」を端的に文章化することから始めました。

「エネルギー効率を高めると豊かな暮らしがみんなでできる」

発電や発動の仕組みについて学んできたのも、エネルギー効率を上げて
使えるエネルギー量を増やすことなしにエネルギー問題は解決しないと考えた
からです。エネルギー生産量を増やせば、それだけ享受できる人々の数を増やす
ことができます。そうすれば一部の人々だけでなく多くの人々が豊かな暮らしを
送れるようになります。その思いを「豊かな暮らしがみんなでできる」という言葉で
表しました。

「さあ、このメッセージを伝えるシナリオを作ろう!」

次は、訴える内容を決めて、どのような順番で伝えるかです。今回の発表は
テレビ番組風に行おうと子どもたちは考えています。そこで、どんなシーンを
組み合わせてゆくか、子どもディレクター達の会議が始まりました。

「やっぱり電気がないと生活できないじゃん」

豊かな暮らしを支えている「エネルギー源」として「電気エネルギー」が中心的な
役割を果たしていることを子どもたちは痛感しています。照明にも、冷暖房にも
家電製品にも、電車、電気自動車、エレベーターなど移動手段にも、とにかく電気が
使われています。

「まずは、私たちがどれだけ電気を利用しているかを示すことだよね」

ある子どもが口火を切り、私たちの日常生活がどれだけ電気に支えられているかを
訴えかけることからスタートしたらよいという意見がまとまりました。

「じゃあ、次はどうやったら電気を使わないで済むかっていうことかな……」

一人の子のつぶやきに、別の子が

「でも、使わないっていうことよりも、どうやったら使える量を増やせるかということ
の方が大事じゃない?」

と反論します。

みんなを巻き込む提言_03  みんなを巻き込む提言_04

「効率を高めるためにどうするか」をここまでずっと考えてきたことが、この鋭い指摘に
つながったのでしょう。使えるエネルギー量を増やす、つまり作ったエネルギーを
無駄なく使う技術や仕組みを考えずに、節約することを主張するだけでは自分たちの
メッセージはうまく伝わらないだろうというのです。

「こまめに電気を消しましょうだけじゃだめだよね」

家庭でできる「節電」の積み重ねが重要だ!ということを子どもたちが軽く考えている
わけではありません。ただ、それを訴えるだけでエネルギー問題は根本的に解決しない
だろうと子どもたちは気づき始めたのです。二酸化炭素の排出量を減らすために「電気
自動車」を導入したら、さらに「電気」が必要になり、そのために化石燃料を大量に消費し
汚染物質を排出するようでは本末転倒です。

電気がどれだけ便利なエネルギー源で、さまざまな用途で使われていて、そのためには
どれだけの電力が必要で、その電力を効率的に作るにはどんな工夫が必要かを考える

そのうえで、作り出した電力をいかに効率よく使うか、技術面だけでなく、その技術が
普及する仕組みも考え、実行可能な提案をまとめる

子どもたちは、3日間の会議を通じて、活発に意見を出し合っていたのが印象的でした。
エネルギー問題について「提言」することを「授業」のための「課題」ではなく、自分そして
みんなに関わることとして主体的に考える必要がある!という使命感を持って取り組んで
いるのを見て、なんと頼もしい子どもたちだろうと思わずにはいられません。

さあ、次週は、この流れに従って、発表のディテールを固めてゆく作業です。


RI

土の役割とは・・・

「植物が育つためには水が大切」ということで、
どれくらい土が水を保持することが出来るか実験の続きです。


実際に同じ重さの水を入れて観察していると、
「どろどろになった」
「こっちは水を吸うのが早い」
「これは水を吸うのが遅い」
など土によって違うことが判明しました。


重さがどれくらい増したかによって、分かったこと気づいたことを考えていきました。
やはり、畑の土が保水力があることが分かり、植物にはよさそうなことが分かりました。


しかし、「土がなくても育てられるのでは?」という疑問はまだ残ったままです。


そこで、これまで疑問に上がってきたことを専門家に聞くために、
東京農業大学の土壌学を研究されている後藤逸男先生を訪れました。

研究室にあたたかく向かいいれてくださったので、早速、質問をしました。
「砂と土は何が違うのですか?」
すると、『同じだよ』と意外な答えが返ってきました。
土というのは、“砂” “粘土” “腐植物”からできていることを知りました。
世界のいろいろな土を見せてくださいました。
「場所によってぜんぜん違うんだぁ」

土の役割とは・・・_01土の役割とは・・・_02

「どういう土がよい土なのですか?」
『君達は植物が育つには何が必要かわかるかな?』
すぐに「日光」「水」「栄養」と以前に考えたので出てきます。
他が出てこなかったところで
『「空気」「熱」は発芽に必要なんだよ』と教えてくださいました。
『じゃあ、土は必要ないのではないかな?』
「そうだよ、スポンジとかに含ませればいいんだ!」と意見。

土がなかったことを考えたときに、どうなるかという質問をされ、
今までの実験より感じたことを意見します。

土の役割とは・・・_03
すると、これらのことが分かってきました。

土の役割とは、
①根をはらせ、植物を支える役目がある
②養分の貯金箱的な役割
③物を分解する力がある
④水と空気を含み、植物はそれを同時に吸える


『これらのことを一度にできるのは、土だけなんだよ』

とても分かりやすく説明してくださいました。

そして、土が15cmできるにはなんと、1世紀もかかるということを聞いて、
「土がなかったら大変だ」という声が聞こえました。


後藤先生ありがとうございました。


次の日には、お聞きしたことを確認しまとめました。
今までの疑問を持って実験をしてきたことに関して、

この日は後藤先生からアドバイスを受けた土の分解実験を試みました。
そして、夏休みの課題図書でも学んだミミズについて観察箱を作り観察していきます。


土の役割とは・・・_04土の役割とは・・・_05

このテーマの探求領域は「共存共生」
来週は、いかに、生物が共存共生するために、土の素晴らしさを伝えるかを考えていきます。


TK

実験!実験!また実験!

今週は、疑問を検証するために実験 実験また実験です!


まず、最初は「石灰岩は削れやすく、チャートは硬い。
だから石灰岩は下流にはなく、チャートは下流にもある。」
という仮説を検証するための実験です。

実験1:「石灰岩とチャートの硬さ・割れ方について調べる」
実験!実験!また実験!_01
方法①石灰岩とチャートを釘で引っかく。
「石灰岩は傷がつくよ!」と見せてくれました。
石灰岩は傷がつくが、チャートには傷がつきません。


方法②ハンマーで叩いて割れるか調べる。
実験!実験!また実験!_02実験!実験!また実験!_03

実験!実験!また実験!_04
破片が飛ぶと危ないのでゴーグルを付けて、軍手をしていざ実験!
ガンガンガン!!子ども達が交代で石を叩きます。
すると、石灰岩はこのように粉々に割れてしまいました。
チャートは中々割れずに、やっと割れてもパキン!
と鋭く割れることがわかりました。


この実験から子どもは、
・チャートを叩くときに煙のようなにおいがする。
・チョークみたいに文字がかける。
・チャートを叩くと火花が散る。   
という事に気づき、新たな疑問もわきました。

?1:石灰岩の中ってなんで黒いの?
?2:チャートってなんで色んな色があるの?違うものなの?


今度はこの疑問を解決するために
「石灰岩とチャートが何からできているのか」を
学ぶ事にしました。

石灰岩は炭酸カルシウムを主な成分とする堆積岩で、
フズリナ・ウミユリ・珊瑚などの死骸からできています。

チャートは二酸化珪素からなる堆積岩で、色の違いは不純物が入っているため。
放散虫の死骸が集まってできたもの。

実験!実験!また実験!_05
子ども達はお気に入りの2つの石が虫の死骸だと知ってビックリ!!
不思議そうに石を眺め、新たな疑問が出てきました。
「なんで海の底でできた石が多摩川にあるんだろう?」
「ほんとだぁ!なんでだ?」
すごくいい疑問がでてきました。
この疑問についてはもう少し子ども達に考えておいてもらうことにしました。


さて、石灰岩の主な成分の炭酸カルシウムは酸に弱いらしいが本当か?
実験2:「塩酸で石灰岩を溶かす」

実験!実験!また実験!_06実験!実験!また実験!_07

石灰岩とそうでない石を塩酸に入れるとどうなるか実験しました。
石灰岩を入れると、すぐに泡がボコボコでてきてアッいう間に
真っ黒になってしまいました。

チャート・砂岩・泥岩・閃緑岩を入れてみましたが全く変化がありませんでした。
子ども達は炭酸カルシウムの凄さに驚いていました。


続いては、実験3:「石がぶつかって小さくなる様子を調べる」ために
缶の中にレンガを入れ、3000回振ってみることにしました。
レンガに番号を振って、計測をしました。
200回振るごとに計測をしてどう変化するか調べます。


実験!実験!また実験!_08実験!実験!また実験!_09

計測するごとに少しずつ石が変化していき、子ども達も大興奮!
「すごいよ!小さくなってる」「4番はかけちゃったよ!」

そしてこれがその結果です。

実験!実験!また実験!_10実験!実験!また実験!_11

石が小さく丸くなっているのがわかるでしょうか?
コレには子ども達もおおはしゃぎ!


さぁ来週は、海にあった石がなぜ多摩川にあるのか?
このテーマのクライマックスに突入です!
果たして子ども達はどう考えてくれたのでしょうか??


LM

葉っぱの役割は?

先週、葉脈は根っこから水や養分を吸い上げる
役割があることを実験で体験的に知った1年生達。

「では、葉っぱは何のためにあるんだろう?」
「うーーーん、なんか無いと不自然。」
「じゃあ、植物は食べ物を食べてないのにどうして生きていけるの?」
「葉っぱがないとそれがついてる枝も、幹も、ねっこも腐っちゃう!」

子ども達は、なんとなく葉っぱが大切なんだろうなと感じています。
そこで、葉っぱが葉脈から運んできた水と、二酸化炭素を材料に、
日光の力を借りて栄養を自分自身で作り出しているという話を聞き、
さらに葉っぱの大切さを実感しました。

植物が作り出した栄養を食べて動物は生きている。
「植物がなかったら、肉ばっか食べてメタボになっちゃう。」
「そうだよね、でも肉になる動物も植物を食べて生きているからね。」
葉っぱの役割は?_01

登山で拾ってきた
この栗とドングリも
葉っぱ工場で作られた栄養が
たまった物。

「植物は地球にとって大切だと思った。」
「いつも食べてる物が植物が作った栄養だと知ってビックリ!」
1年生達の感想です。

今週は、植物についての本も読みました。
今まで実際に接してきた植物の更なる情報を本で得てから
いつものように「葉んてぃんぐ」に出かけると、更に感動も増します。
葉っぱの役割は?_02
「あーー!これ、本のと一緒!!
 虫が葉脈だけ残して
 葉っぱを食べてる。」
めくって見ると、いましたいました青虫が。
葉脈は硬く丈夫に出来ていることが実感できました。

それから・・・
葉っぱの役割は?_03「アオギリは
 ほんとに青いよ!!」
木の名前にも
意味があってつけられていること
も実感しました。
それからヤマグワの葉っぱも、
コウゾと同じで一つの木の中に
色々な形の葉っぱがある。
「コウゾと同じだね。」「うん。」
1年生同士の会話も聞かれました。

ここまで詳しく木の名前などについて知っている1年生も
そうはいないでしょう。毎回、「葉っぱカルタ」をしていますが、
どれだけ識別できるようになるか、楽しみです。


YT

2009年10月09日

説得力を増すために……

先週、みんなで話し合ってまとめた提言のポイントは

“エネルギー効率を高め、豊かな生活をみんなで送る”

でした。

みんなにこの主張を納得してもらうためには、効果的にプレゼンテーションを
しなければなりません。声を大きくしゃべる、聴いている人の方を向く、という
「発表態度」が大事であることは言うまでもありませんが、なによりも肝心の
「発表内容」に説得力がなければ、元も子もありません。そこで今週は先週
考えた「大まかな流れ」を「具体的に表現する」ためにどうするか追究しました。

 説得力を増すために……_01   説得力を増すために……_02

子どもたちは早速、どうやって表現したら説得力が増すか頭をひねり始めます。
まず、なぜ私たちが「エネルギー効率を高める」ことにこだわっているのか
その理由を説明する。次に、豊かな生活を送る上でなんで「電気」が重要なのか
主張する。

「特に“みんなで”というところが大事なんだよね」

自分たちだけ、一部の人々だけが豊かな暮らしができればよいというのではなく
みんなで豊かな生活を送るというところが最も重要なポイントだということを子ども
たちはしっかりと認識しています。

「ということは“普及”することが大事なんだね。どうしたら“普及”するんだろう?」

「本質的な問い」を投げかけます。すると、これまでどういう「技術」があるかは
一生懸命調べ、知識を深めてきたものの、実際にどう広めてゆくかについては
手持ちの「情報」がほとんどないことに子どもたちは気づきました。

「これだとハイブリッド車や電気自動車にした方がいいですで終わっちゃうよね」

こうなったらいいなあ、という夢物語を述べたいとは子どもたちは思っていません。
現実に実現可能な「提言」をしたい。さあどうするか……

「電話インタビューをしよう!」

実際に「普及」することを真剣に考えているのは開発し、販売している「会社」です。
みんなで手分けして電話し、普及のためにどんな作戦を練っているか「現人」に
聞いてみようということになりました。

 説得力を増すために……_03    説得力を増すために……_04

「もしもし、お忙しいところすみません。私は小学5年生の〇〇です。今、エネルギー
のことについて学校で学んでいて、質問させていただきたいことがあってお電話
したのですが…」

企業の広報部、お客様相談窓口などに電話をかけます。その際に、自分の名前
学年を名乗り、相手にお時間を割いていただくことへのお礼を述べ、電話した目的
をきちんと説明する。インタビューの基本中の基本を実践を通じて身につけるのも
テーマ学習の大事な要素です。質問がいくつあるか、どんな質問かをていねいに
述べると、電話に出た方々は

「はいよくわかりました。それでは、質問内容について担当部署の者に尋ねて
わかり次第お電話いたしますね」

と丁寧に対応して下さいました。ほっとして受話器を置く子どもたち。また一歩「成長」
です。しばらくすると電話が鳴ります。普及するためには……新製品は、どうしても
生産コストがかかり売り値が高くなってしまう。だから、いかに量産して安くできるかが
カギで、そうしない限り売れない……子ども相手だからこそ、正直に誠実に回答して
下さっているのがわかります。

電話だけでなくメイルを通じても、説得力を増すために必要な証拠・根拠を尋ねる
質問を「現人」に投げかけました。さあ、ほぼ必要な「材料」は集まりました。
素晴らしい「素材」をどう取捨選択し、どんな順番、どんな文章表現、どんな図・表
グラフを用いて、多くの人々に響く「発表」を組み立てるか……
来週はいよいよ最終週です。

RI

土についての探究

先週から作ってきたミミズの飼育箱が完成しました。
アースワーム、アースドラゴンという言葉でも表現されるミミズ。 
今後、観察していきます。
土についての探究_01

いよいよテーマ発表会に向けて、2週間。

土について探究してきたことから、自分達の伝えたいことを明確にしていきます。
「へぇ~、なるほどそういうことか」
「土って大切なんだ」
聞く人の心を動かすことをミッションとして、発表についてまとめ考えていきます。

「土のでき方について伝えたい」
「土の違いによって、本当に植物の育ち方が違うのかな?調べてみたい」
「土の中の生きものについて調べて伝えよう」

それぞれが違う視点から考えました。

早速、自分達が興味を持ったことに関して、深く追究していきます。

文献やインターネットで調べる子もいれば、実験を進めていく子、
そして、分かったことをまとめていく子とさまざまです。

ある子は、土の中の生きものについて調べるために、土を取ってきてどんな
生き物がいるかをひたすらに調べていました。
土についての探究_02
そこから、生きものがいる、いないで果たして
植物の育ちの違いがどれくらい出るのか
実験していきます。

土のでき方について、砂を実際に作ってみようということで、石を拾ってきてたたいてみました。
しかし、崩すことができません。
そこで、文献を読んでみると、ゆっくりとした時間の中で風化することで細かくなることが分かりました。
土ができるのにはとてつもない時間がかかり、自然が作り出していくことを実感していきました。

土についての探究_03土についての探究_04

土についての探究_05

植物の育ち方を研究する子は、土により植物の育ち方にどのような違いが出来るのかを実験します。
仮説、予想を立てて、実験し検証するための準備をしました。どのような結果が出るでしょうか?

土についての探究_06


何でも実際にやってみることが大切。
その結果よりまた、検証していきます。

発表に向けてラストスパートです。


TK

多摩川の石って

さて今週はいよいよクライマックスです!

「なんで海の底でできた石が多摩川にあるんだろう?」

この疑問を解決する時がきました!


子ども達は
「海の底にずっとずっとたくさんたまって、そこが火山みたいに
爆発して海の高さを超えたんじゃないかな?」と予想しました。


そこで・・大陸が移動しているという話をしました。
多摩川の石って_01多摩川の石って_02


「大陸が1つだったの!?」
昔の世界地図を見た子ども達はビックリ!
そこでワーグナーの大陸移動説の話をしました。
「ほんとだ!アフリカとアメリカのとこがくっつきそうだ!」
すると昔みん社の時間に話した事を思い出した男の子が
「ヒマラヤは大陸がぶつかって出来たんだよね!」
と発言。
そこで、「地球」という本を読み、地球の中にあるマントルが
活動する事によって、プレートを動かしている事を学びます。

多摩川の石って_03多摩川の石って_04

海の底にたまっていた石灰岩・チャートなどの堆積岩が
マントルの流れで引きずりこまれたプレートが
隣のプレートを押し上げて、盛り上がり山となり
その上にたまっていた堆積岩が現れるのです!
子ども達は両手を使ってプレートの動きを再現してみます。

プレートの動きがわかったうえで
多摩川の石のふるさとの奥多摩山のおいたちを
見る事にしました。
「3億年前は日本、海じゃん!!」
「今と逆だ。」「信じられない!!」
こんなに長い時間をかけて海だったところが山になったんだんね。

するとそこで「じゃぁ世界中の石はみんな堆積岩なの?」
という疑問がでたので、日本と北米の岩の種類を比較してみました。
日本が6割堆積岩なのに対して8割火成岩の北米をみて
「大陸の方は火山でできた石が多いんだ!」
「日本は海だったから堆積岩なんだ」

子ども達のなぞが解けたようです。
石1つでそんな事までわかっちゃうなんて
ロマンチックですね。


そのあとは、いよいよ発表に向けて
話す内容をまとめる作業に入りました。

テーマの間まとめてきたポートフォリオを
使ってうまく話せるように、話を組み立てます。

多摩川の石って_05多摩川の石って_06多摩川の石って_07


今まで学んできた事を人にうまく伝えることができるのでしょうか?



LM

いよいよ分類!

いよいよ分類!_01
今週はまず、
今まで一生懸命に集めてきた
葉っぱの押し葉図鑑を
完成させます。

そして、公園に落ちていた「謎の葉っぱ」の名前を調べます。
しらみつぶしに図鑑をめくっていくと・・・・あった、あった!
似ている葉っぱの候補がいくつか上がってきました。
その中で本当に大きさまで図鑑と一緒の物に行き当たりました。
プレートに名前が書いてあれば楽だけど、こうやって調べてやっと名前が分かると
嬉しいし、その葉っぱに親しみがわきます。

いよいよ分類!_02     いよいよ分類!_03

さてさて、今まで集めてきた葉っぱたち。
これを見て気付くことは?

いよいよ分類!_04「いろんな形がある。」
「色が色々ある。」
「大きさが違う。」
「季節によって色が違う。」
「モミジとノムラモミジみたいに
 一緒の仲間がある。」
「似てる葉っぱがいっぱい!」

じゃあ、似ている葉っぱの仲間で分けてみよう!
ということでいよいよ集めた葉っぱを分類することに挑戦です。
いよいよ分類!_05   いよいよ分類!_06    いよいよ分類!_07

「このこたちは『ちくちくくん』。このこたちは『ながまるくん』。」
名前をつけることを楽しみながら分類していきます。
最初は調子よく進んでいた作業ですが、だんだん分類が難しくなり、
手が止まってきました。一度分類した葉っぱを移動させたり、
一つのグループを分けたりと色々やってみます。
こうしながらも名前をまた覚えていきます。
そして・・・やっと分類第一段階が終了!! がんばりました。
来週は更に細かく分類していきましょう。



YT

2009年10月16日

「提案」を練り上げる

「提言」をまとめるために始めた「会議」もいよいよ3週間目に突入。
雰囲気はまるで大人の組織の会議のようです。

「それだと何を提案したいってわからないんじゃないかな」
「そうだね、もっと具体的に言わないと」

より伝わりやすい文言になるように子どもたちがお互いに意見を出し合い
練り上げていきます。まさに、学び合い、高め合い!!

「提案」を練り上げる_01  「提案」を練り上げる_02

「火力発電のどんな点が優れているかをきちんと言わないと、火力発電が
よいという意見に説得力が生まれないよね」
「熱効率をアップさせるためには天然ガスを使わないとダメだから、排気ガス
を減らすことができて一石二鳥じゃない」
「それいいじゃん!」

これらはみな子どもたちどうしの意見交換です。先週、そして先々週と、ときには
ずっと沈黙が続いたり、ときにはあれこれ意見を出し合ったり、いずれにせよ
エネルギー効率を高めるためにどんなことができるか必死になって考えてきました。
その集中力は大したものでした。

「そこにはこの図を使った方がいいよ」
「いや、それなら資料のこっちのページのグラフの方がいいかも」

調べたこと、言いたいことを効果的に伝えるには、どんな内容を伝えるべきか
どんな資料を用いたらよいか、ひたすら取捨選択しなければなりません。

「提案」を練り上げる_03  「提案」を練り上げる_04

「発表」というと、「フォーマット」を提示して、それになぞらえてまとめればよい
という流れに陥りやすいでしょう。しかし、実際に「提案」をまとめるときに重要な
ことは、これまで集めたデータ、調べた内容を自分の主張に合わせて選び、まとめる
作業です。文章をまとめてみたものの、しっくりこなくて、せっかく作った文章をばっさり
切って書き直すはめになったり、言いたいことを支える根拠が足りなくて、改めてデータ・
資料を集めなければならなくなったり、という試行錯誤を繰り返して練り上げてゆくことで
まとめあげる力が育つのです。

「すごくすっきりしたよね」

晴れやかな顔の子どもたち。練り上げる段階で、理解が深まり、自然に頭に入ってしまう
ので、何を言ったらよいか改めて「発表」のために「暗記」する必要はありません。
わけもわからず、発表のための発表として、文章を丸暗記し、終わったらきれいに忘れて
しまう……というようなことは起こらないのです。

週末は、出来上がった「提案」を持ち帰り、各自、発表する内容について最終チェック
です。


RI

続 土の探究

発表に向けて、自分達で考えをまとめていく作業を先週に引き続き行いました。


先週、土によって植物の育ち方の比較実験をしていた子は、引き続き観察です。
続 土の探究_01


「芽がでているよ」
「砂が多いのは少し元気がないな」
「やっぱり林の土のほうがよいんだな」

ある子は、土の中にどれくらい腐植が含まれているのかを調べるために、
どれだけ燃えるものがあるのかを解明するために実験することにしました。

まずは、砂が多い土を燃やしてみると・・・
続 土の探究_02
乾いていくだけで何も変化せずに、重さも
あまり変わりませんでした。
次に黒い土を加熱してみると・・・
「あっ赤くなった!燃えているよ!」
煙も出てきて、どんどんかさが減っていきました。

続 土の探究_03

重さを測ると、大きく差が出ました。
「こんなに差が出るんだ」
「どういうものが燃えたんだろう?」という疑問が改めて出てきて、
調べ、まとめていました。

続 土の探究_04

土の成り立ちについて調べている子は、土の中に入って
いる粘土を取り出す研究をしていました。
土に水を混ぜて沈殿させます。沈殿させたものを練ってみたりと
いろいろ試行錯誤をしていました。調べていると、
塩を混ぜると比重の関係で取り出しやすいことが分かりました。
塩を入れてみると・・・
「見て見て、何か細かいものが浮いてきたよ」と感動の声。
おもしろい研究が続いていきます。

木曜日には、発表の流れを一つ一つ確認していきました。

続 土の探究_05続 土の探究_06

土の大切さを自分の研究したことを軸に伝えていきます。

みんな、それぞれの視点を持っていて、個性的な発表になりそうです。
まだまだ、足りないことがあるのでさらに、裏づけをし、テーマ発表で土の大切さを伝えていきます。


TK

多摩川の石について語ろう!

今週は、来週に迫ったテーマ発表に向けてまとめの作業です。


今回の発表はポートフォリオを使って今まで学んできた事を
自分の言葉で説明します。
勉強してきたことを2・3年生が自分の言葉で話すというのは
そう簡単なことではありませんがみんな一生懸命に練習をしています。

多摩川の石について語ろう!_01多摩川の石について語ろう!_02

「塩酸の実験では石灰岩を入れると真っ黒になるのに、
他の石では全然変わらなくて驚きました。」
「私が一番楽しかったのは石を集めた事です。
本当に色んな形や色の石があってすごく楽しかったです」
「3000回振ると、最初は尖っていたのが丸くなって小さくなりました。」
などと、自分の言葉で伝えようと頑張っています。


多摩川の石について語ろう!_03
そしてもうひとつやらなければいけない事があります。
それは、多摩川で集めて来た石で自分だけの
標本箱を作り展示する事です。
そうする事で、テーマが終わったあとも思い出として
とっておいていつでも見れるし、
下の学年が同じテーマをする際の手助けになるからです。


多摩川の石について語ろう!_04多摩川の石について語ろう!_05

そしてコレが2年生の男の子が作った標本箱です。
とても上手にできました。嬉しそうな顔をしています。
せっかくなので1年生に自慢しに行きました。

「すごーい!」「これなんて石なの?」
「これはチャートだよ」
1年生も興味津々です。


さぁ来週はテーマ発表。
学んできた事をみんなに伝えることはできるかな?
石のロマンチックな面をみんなにわかってもらえるかな?



LM

なかまであつまれ~

なかまであつまれ~_01
なかまであつまれ~_02
今週は、とうとう蚕糸の森公園で
あつめた葉っぱの分類を完成させます。
2人で協力して仲間分け作業!!
ずらっと並んだ葉っぱの写真達を前に、
話し合いながら
順調にどんどん分類していきます。


しかし・・・やはり先週末に手が止まってしまった同じところで2人の活気がなくなります。
葉っぱの形に特徴のない、しかし、一番数が多いグループ。
これらをどう分けるかで、行き詰まってしまいます。

なかまであつまれ~_03そこで、スタッフがお助けに入ります。
「この葉っぱは、『ギザギザグループ』にも入れるし、
『ちっちゃいグループ』にも入れるよ、
 『ぼくはどっちに入ったらいいの?』」
「うーーーーん。」
2人とも一生懸命に考えています。
でもやっぱり考えがまとまらない。

「私たち3人を仲間で分けるとしたら、『男と女』『大人と子ども』『長袖着てる人と、半袖着てる人』
 って、色々な分け方が出来るでしょ?二人が今、困ってるのは、分け方がごちゃ混ぜになってるからだよ。」

そこで、まずは、2人が着目していた、葉っぱのふちにギザギザがあるか、ないかで二つのグループに分けます。
そこから更に、これまた2人が着目していた葉っぱの大きさによって、大・中・小と分けました。
「『形→葉っぱのふち→大きさ』って、3ステップ方式で分けたね。」と、スタッフが確認すると、
「(自分達が)3ステップ方式で分けてたなんて知らなかった!」と驚きの声が上がります。
一般にどんなわけ方がされているか、いくつか紹介すると、
「ギザギザのことを鋸歯縁(きょしえん)って言うんだ。」
と、さっそく新しい単語も吸収してしまいます。この吸収力にはいつも驚かされます。

なかまであつまれ~_04


次は楽しい楽しい名前付け作業。
それぞれのグループに名前をつけます。
スタッフはしばし席を外し、二人だけで協力して名前会議をし、
その後スタッフにプレゼンするという形を取りました。
さっき学んだ単語をさっそく使って
「うろこ状チーム」なんていう名前も見られます。
ちゃんと時間内に名まえをつけ終わり、
スタッフからの質問にも答える事ができました。


そして、来週のテーマ発表会に向けて模造紙にまとめていきます。
なかまであつまれ~_05  なかまであつまれ~_06   なかまであつまれ~_07

今回のテーマで学んだことをみんなに伝えられるようにがんばろう!


YT

2009年10月21日

テーマ発表会10/21終了

TCSテーマ学習発表会のご案内 終了しました。次回は、12月11日(金)です。


東京コミュニティスクール(TCS)のテーマ学習では、1年間に6つの探究領域を学びます。
ひとつの探究領域のもとでクラス毎にテーマが設定され、約6週間単位で活動が行われていきます。(参照:探究テーマ一覧表

テーマ発表会は、その6つのテーマ学習ごとに設けられており、保護者だけでなく、一般の方々にも参加していただける機会になっています。(ご希望の方は、下記要領にてお申込みください。)

子どもたちは、どのようなプロセスで、どのようなことを学んでいるのか・・・。
ぜひ、直接子どもたちの様子を見に来てください。

               記

【日時】 10月21日(水) 9:15~12:00(予定)

【場所】 セシオン杉並
     (東京メトロ丸の内線「東高円寺」駅 徒歩5分)
     (東京都杉並区梅里1丁目22−32)
     地図は、こちら

【内容】   9:15~9:45  木次根(1年)「静かなともだち」
      9:45~10:15 陽月海心(5、6年)「ロストエナジー」
 <休憩・移動 10分>
     10:25~10:55  木次根(2、3年)「玉石混交」
     10:55~11:35  七選組(4年)「身土不二」
     11:35~11:45  総評
     11:45~12:00  片付け

※2・3年生および4年生は、今回、発表者が何箇所かに別れて同時に個別発表を行ないます。観客の人数が均等になるようご協力ください。
※子どもたちの発表に対して良かったところ、改善点を記入いただくふり返りシートを今回も配布します。今後の子どもたちの学びとなるようご協力をお願いします。
※発表までの6週間、子どもたちが学んできた様子の詳細は、探究テーマ一覧表よりご覧ください。

【お申込み・お問合せ】
 東京コミュニティスクール
 E-mail:school@tokyocs.org
 TEL:03-3313-8717
 ※迷惑メール防止のため、「@」を全角にしております。お手数ですが、半角に変更してから送信してください。

  お申込みの際は、
   件名に、「テーマ学習発表会参加希望」とし、
   本文に、以下の事項をお知らせください。
     1.参加者氏名(すべて記入ください)
     2.(保護者の方は)お子さんの現学年
     3.E-mailアドレス
     4.電話番号(最も連絡のとりやすい番号)
     5.TCSを知った経緯(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
     6.質問事項等(あれば)

2009年10月22日

いよいよ明日!!

明日(10月23日)は第2回TCSフェスティバルが行われます。
今日は終日準備を行いました。

いよいよ明日!!_01
まずは何をするにもダンボールが必要です!
そんな時うちの子ども達は
近くのお店にダンボールをもらいに行きます。
それではいよいよ準備開始です!!


いよいよ明日!!_02いよいよ明日!!_03

料理班は買出しからスタートです。
近くのスーパーに行って材料を揃えたあとは
TCSレストランのブース準備です。
女の子が多いので準備は順調!看板も付けて
かわいらしいレストランが出来上がりました。


いよいよ明日!!_04いよいよ明日!!_05いよいよ明日!!_06

こちらはお化け屋敷です。
部屋中にダンボールを敷き詰めて
真っ暗にするために頑張っています!
今年は机の下を通るようです。1年生が試しています。
果たして成功するのでしょうか?


いよいよ明日!!_07いよいよ明日!!_08

こちらは3階の射的とまと当てチームです。
射的チームは壁には大きな魚の絵があり、
天井から的がぶら下がっています。
まと当てチームは景品の折り紙を折ったり
大きな的を作っています。


いよいよ明日!!_09いよいよ明日!!_10

いよいよ明日!!_11いよいよ明日!!_12

途中、お弁当タイムは各ブースでいただきました。
なんだかいつもよりおいしく感じちゃうね!!
明日はお客さんたくさん来てくれるといいね!

2009年10月23日

TCSフェスティバル10/23終了

TCSフェスティバルのご案内 終了しました。また来年お越しください! 

今年も、東京コミュニティスクールの文化“祭”を開催します。
すべてTCSキッズの手作り企画です! お化け屋敷やゲーム、軽食もいただけます。
どうぞ万障お繰り合わせの上、ぜひ足をお運びください!

【日時】 10月23日(金) 9:30~13:30(予定)

【場所】 東京コミュニティスクール
      住所 : 東京都杉並区和田3-37-5 第5鴨下ビル
      最寄駅 : 東京メトロ丸の内線「東高円寺駅」徒歩4分
      スクールへのアクセス

【入場料】 無料!


「提案」発表の日がやってきた!

いよいよテーマ発表当日。練り上げてきた「提案」をみんなに発表する日が
やってきました。

「10分以上になるとちゃんと聞いてもらえなくなるよね!」

どんなによい提案でも主張と論拠が明確に伝わらないと「共感」は得られません。
そこで、提案は短くわかりやすく、プロジェクターで映すメッセージや資料も簡潔に
まとめることに心がけ、発表に臨みました。

「提案」発表の日がやってきた!_01  「提案」発表の日がやってきた!_02

提案その1・火力発電の熱効率を上げよう!
火力発電は、需要に応じて発電量を柔軟に変えられる効率のよい発電方法
である。火力発電は熱効率が悪く、排気ガスを出すイメージがある。しかし、
発電のためのエネルギー源を石炭・石油ではなく天然ガスにすることによって
高温でタービンを回すことができ、ガスタービンと蒸気タービンの2つのタービン
を回し、発電効率を55%まで上げることができた。そのうえ、二酸化炭素や窒素
酸化物、硫黄酸化物の排出量は石炭・石油に比べて低くクリーンである。火力
発電の熱効率を上げ、排気ガスの排出量を減らす努力をすることが、安定して
電気を得るには必要なことである。

提案その2・新エネルギーは組み合わせて自家発電しよう!
太陽光発電は発電量が低く、原子力発電所1基分を「メガソーラー」でまかなおう
とすると山手線の内側全部の面積が必要だ。太陽発電は大規模発電所による
発電よりもそれぞれの家で自家発電した方が効率的だ。さらに太陽光発電だけ
では天気の悪い日や夜間などに困るので燃料電池による発電も組み合わせれば
安定する。

「提案」発表の日がやってきた!_03  「提案」発表の日がやってきた!_04

提案その3・都市部から電気自動車を広めよう!
都市部の方が自動車の通行量が多く排気ガスも多く出るし、移動が短距離
なので、クリーンで航続距離の短い電気自動車を普及するのに適している。
また、車体をコンパクトにすれば渋滞解消にもつながるうえに、電池のサイズ
も小さくでき、簡単に取り外して交換可能なものにすれば、充電するのに時間が
かからず効率はさらによくなる。

声の大きさも態度もさすが高学年と言わしめるものになりました。内容も自分の
言葉として身についていたので、紙をじっと見つめて棒読みになることはなく、
しっかり伝えることができました。さあ、後は質問を受けるのみ……

「提案はとても素晴らしく、説得力があったのですが、自分達は何ができるのか
ということについてはどう思いますか?」

こうなったらよいという提案だけでなく、自分達の身近でできることをきちんと
考えたか、という鋭い質問です。提案内容についてさらに詳しく説明しようという
頭でいっぱいだった子どもたちは見事に固まってしまいました。

「提案」発表の日がやってきた!_05  「提案」発表の日がやってきた!_06

「ああ、なんで質問に答えられなかったんだろう……」

発表後のふりかえりで、子どもたちは残念がりました。今回の提案の動機は
身近にできることの大切さは重々わかっているが、それだけではエネルギー
問題は解決しない!ということを訴えることでした。スイッチをこまめに切ったり
待機電力を無駄にしないためにコンセントを抜いたり、という日々節電することは
当然のことで、今後、持続的にエネルギーを享受するために、エネルギー効率
を高める工夫が必要だ!ということを主張したかったのです。そのことを話し合っ
ていたのに、いざというときにそのことを言えなかったのです。

「まだどっか他人事だったのかな……」

調べただけで、自分たちが主体的に提案に関わっていこうとする思いが足りない
と受け取られてしまったことが大きな反省点として子どもたちの胸に刻まれました。

・論旨は明快
・具体的に練られた提案
・課題がはっきりしていてよい

と、フィードバックのほとんどが、提案内容についての「賛辞」と「共感」でした。
子どもたちはこの点については満足し、自信を高めました。
と同時に

・電気自動車が普及したら世の中はこうなるという夢を語ってほしい
・よりよくするための自分たちのアイデアがあるとよい

といった、こうすればもっとよくなるという貴重なアドバイスももらいました。

「提案をレポートにまとめて政府や企業に送ろうよ!」

フィードバックで得た「ヒント」を加味して、見学した企業や電話インタビュー
した企業、さらには環境省などのお役所に自分たちの提案を届けるべく、
報告書としてきちんとまとめようと子どもたち自身が言い出しました。
これこそ主体的な行動!提案を夢物語で終わらせず、何らかのアクションを
社会に向けて起こすことが共存共生の第一歩です。自分たちだけでなく
みんなが幸せに豊かに暮らせる社会を作るために……
学びが終わっても、子どもたちは主体的に動き、追究は続きます。


RI

身と土は切り離せない!

いよいよテーマ発表会。
さて、みんなの土への思いを伝えることができるでしょうか?

身と土は切り離せない!_01 身と土は切り離せない!_02

身と土は切り離せない!_03 身と土は切り離せない!_04

身と土は切り離せない!_05

それぞれ自分達の研究してきたことから、土の大切さを伝えていました。
すると
「土は人にとって必要だと思いますか?」
という質問をされました。
「必要だと思います」
「では、なんで必要だと思う?」
「それは・・・」
今まで分かったことを総動員して
自分なりに必要だということを伝えていましたが、
なんで、なんでと切り詰めていくとよく分からなくなってしまったようです。

テーマ発表会の振り返りをしました。
そこでは、それぞれが発表会のときのフィードバックから今後の学びをどうしていこうということを反省しました。

次にテーマ発表にて質問されて答えなられなかったことについてみんなで考えていきます。
『土と人とは関係があるの?』
食物連鎖から考えると、人も食べ物として、野菜やお肉を食べる。野菜は土からの栄養をもらって育つ。
土からの養分をもらった野菜などの植物を動物が食べる。
ひとつひとつ丁寧に見てみると関係があることが分かりました。
連鎖とは生物同士のつながり。

身と土は切り離せない!_06

人は果たして、食物連鎖の中に入っているのか?入っていないのか?
今現在は、それぞれの見方があり、どちらの考え方が存在しています。
そして、連鎖のようにぐるぐると回るという考え方もあるが、新しく食物連網という考え方があり、関わりがネット上になっているという考え方もあることを知りました。

どうやら今後も継続して考えていかなければならないようです。

今回の学習で、子どもたちは身近な『土』というものについて深く研究し、偉大さというものを感じ
目を向けられるようになったのではないかと思います。


その後にお礼の手紙をお世話になった武井さんと東京農業大学の後藤さんへ向けて
お礼の手紙を書き感謝の気持ちを伝えました。


TK

多摩川石物語発表!!

いよいよ本日はテーマ発表です。
これまで学んできた事をみんなに伝えます。


今回はポートフォリオを使って、1人ひとり
自分が学んだことを説明します。

多摩川石物語発表!!_01

テーマ発表前は初めて1人で発表することで
「緊張してきた・・・」と言っていた2年生も
発表が始まると自分の言葉で語り始めます。


多摩川で石の大きさや石灰岩の数の調査をしたこと
「チャートと石灰岩をどうやって見分ければいいの?」
という疑問から始まった実験のこと
そして石ころから見えてきた
壮大な地球のメカニズムのこと


多摩川石物語発表!!_02多摩川石物語発表!!_03

発表のあとは保護者の方からの質問を受け付けます。
3年生にもなると慣れたもので
待ってましたとばかりに質問を受けます。
そして、自分だけの石の標本箱も披露します。
スイーツに見立てて分けた標本箱は大絶賛でした。

みんな よく頑張りました。


多摩川石物語発表!!_04
スクールに戻ると今度はふりかえりの時間です。
お父さんやお母さんからのコメントを読んで
子ども達は嬉しそうです。頑張ったもんね!


そして子ども達は「今度は火成岩を見つけに行きたい!」
と盛り上がりました。
それというのも標本箱を作っている時謎の石がある事を
思い出し、調べてみると多摩川にはあまりない「デイサイト」という
火成岩だったのです。
相模川には富士山の噴火でできた火成岩が沢山あるらしく
「相模川に行こう!」という事になったのです。

テーマの時間を越えて「調べたい!知りたい!」という
思いを持った子ども達。
今度は違う川に行って比較するのも面白いね!
是非行ってみよう!

玉石混交
まだまだ探究は続きます・・
乞うご期待!!


LM

いっぱいできたよ!静かなともだち

今回のテーマは、2人とも楽しかったようで、テーマ発表会の前日には、
「このテーマ楽しかったね~。」という言葉が自然に出てきました。2人が楽しかったことは、
「集めた葉っぱの分類を2人で相談してやったこと、それぞれのグループに名前をつけたこと。」
「葉脈実験で、セロリに赤い水をあげ、水の通り道を見たこと。」

いっぱいできたよ!静かなともだち_01さあ、テーマ発表会の日がやってきました。
1年生は1番最初の発表にもかかわらず、
堂々と発表することができました。
ふりかえりでは、まず、発表に関してそれぞれ良くできたことと、
もうちょっとがんばれたことを発表しました。
すると、2人とも、できたこと、改善点をきちんと自分達で分かっていました。
この調子なら、今回の反省点を次につなげていけそうです。

みんなが書いてくれた「ふりかえりシート」を見る時間は、
自分達の学びが認められた喜びを感じつつ、新しい視点を与えてくれる更なる学びの時間です。
そこで、今回やってみた分類以外の視点のアドバイスがあり、
子ども達はさっそく調べに取り掛かりました。最後の最後まで探究!です。
今回集めた葉っぱが「常緑樹」か、「落葉樹」かを調べ、二人が考えたマークを書き込んでいきます。
ちなみに、この名前の隣に書いてあるのが、「常緑樹」のマークと「落葉樹」のマーク。
いっぱいできたよ!静かなともだち_02  いっぱいできたよ!静かなともだち_03
手分けして調べていくと、二人が分類したグループで、「落葉樹」ばっかりとか、
「常緑樹」ばっかりとかいうものもあります。
自分達で調べて得た、新しい情報に感動して声が上がります。
そして、男の子が好きだといっていた「ヤツデ」は、彼が言っていた通り、
今回収集した「分裂チーム」の中では唯一の「常緑樹」でした。
「常緑樹」はずっと落ちないのが不思議!男の子いわく「最強だ!!」
「落葉樹」は色が変わって次々と落ちていく様を見ているから実感がある!
そんなイメージがある中、意外なものが常緑樹だったりして、楽しく調べることができました。

いっぱいできたよ!静かなともだち_04 いっぱいできたよ!静かなともだち_05 いっぱいできたよ!静かなともだち_06

今までとは違った細かい部分まで葉っぱを見る楽しさ、
そして、分類する楽しさを次へとつなげていって欲しいです。


YT

2009年10月26日

入学説明会終了

終了しました

スクール入学説明会のご案内

東京コミュニティスクールへの入学を検討中の方、またスクールに興味をお持ちの保護者の方向けに、入学説明会を開催いたします。

TCSのことをまだよくわからないという方も大歓迎です。スクールに通う子どもたちの様子や入学に際する手続きのことなど、知りたいことをなんでも聞いてください!

多くの方のご参加をお待ちしております。

※詳細は、入学案内をご覧ください。

≪東京コミュニティスクール入学説明会≫

2009年8月 8日(土) 9:30~12:00 終了
会場:東京コミュニティスクール

2009年9月26日(土)  15:30~17:00 終了
会場:セシオン杉並
※13:00から、校長市川力による公開講座を開催します。
公開講座 「小学生時代に育てておきたい力とは」お知らせ

2009年10月17日(日) 9:30~12:00 終了
会場:東京コミュニティスクール

2009年11月15日(日) 9:30~12:00終了
会場:東京コミュニティスクール

2009年12月12日(土) 9:30~12:00
日程が変更になりました
会場:東京コミュニティスクール


【会場】
●東京コミュニティスクール [ アクセス ]
  最寄駅:東京メトロ丸の内線「東高円寺駅」徒歩3分

セシオン杉並 [ MAP ]
  最寄駅:東京メトロ丸の内線「東高円寺駅」徒歩5分


【対象】
どなたでもご参加いただけますが、保護者向けの内容になります。


【お申込み・お問合せ】
東京コミュニティスクール (担当:若林・久保)
TEL:03-3313-8717
E-mail:school@tokyocs.org
※迷惑メール防止のため、「@」を全角にしています。お手数ですが、半角に変更してから送信してください。

 お申込みの場合は、
   件名に 「入学説明会参加希望」とし
   本文に以下の事項をお知らせください。
     1.説明会希望日
     2.参加者氏名(すべて記入ください)
     3.(保護者の方は)お子さんの現学年
     4.E-mailアドレス
     5.電話番号(最も連絡のとりやすい番号)
     6.TCSを知った経緯(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
     7.質問事項等(あれば)

※TCSへのアクセスはこちら

「遺伝と進化」~概要~

タイトル:遺伝と進化
探究領域:自主自律


私たちは先祖からの遺伝子を受け継ぐことで「私らしさ」を獲得します。と同時に
ただ受け継ぐだけでなく微妙な「突然変異」によって「私らしさ」を変化させます。
日進月歩で明らかになりつつある遺伝のメカニズムを学ぶことを通じて、生物が
みな「同じ」DNAを持ちながら、その「配列」の違いによってこれだけバラエティ
に富んだ種が生まれた不思議に感動し、私たちが「遺伝」とどう向き合って生き
てゆくべきかについて追究します。


RI

「いい仕事してますね。」~概要~

タイトル:いい仕事してますね。
探究領域:社会寄与

いい仕事とはなんだろう?
いい仕事をするためには、何が必要だろう?
職人とはどのようなものなのか?
実際に職人の方の仕事から学ばせていただき、そこで感じたこと、学んだことを実践します。
今回のお客様は自分達のスクール。椅子の発注を受けて、実際に使うものを作ります。
果たして、手を抜かず相手の気持ちを考えたいい仕事ができるでしょうか?


TK

「ハローワーク」~概要~

タイトル:ハローワーク
探究領域:社会寄与


世の中の人たちはみんな何かしらの「仕事」をしています。
世の中にはどんな仕事があるのだろう?
みんな なんで仕事してるんだろう?
みんな なんのために仕事をしてるんだろう?

色んな職種の人にお話を伺い、
人は何のために「働く」のかを考え
自分達が将来「働く」時の助けとしてほしいと思います。




LM

「サインを受信せよ!」~概要~

タイトル:サインを受信せよ!
探究領域:意思表現

身の回りにたくさんあるサインやマーク。
何を伝えているのかな?ちゃんと受信できているのか?
それを伝えるためにどんな工夫がされているのか?
色は?形は?文字だけの物はサイン・マークといえるのか?
サイン・マークを集めて、話し合って、最後には自分達でサイン・マークを作ってみたいと思います。
発信する側に回ったとき、何が大切でどんな工夫ができるかな。



YT

2009年10月30日

遺伝って何だ?

「ロストエナジー」発表の余韻さめやらぬ内に新テーマに突入です。
探究領域は「自主自律」。かけがえのない自分をどう活かしてゆくか
追究します。そのためのテーマは『遺伝』。低・中学年で、身体的特徴
や性格など目に見えたり、実際に感じることのできる「自分」について
探究してきました。これに対して、高学年では、いよいよ、目に見えない
し、感じ取ることもできないけれども、自分を自分たらしめている働きに
ついて探究します。

「わたしお母さんと同じで耳の上に穴があいているの」
「おれは肩にあざがあるぞ」

自分が親からどんな身体的な特徴を受け継いだか……
どうして血のつながった親、兄弟姉妹、親せきと似てしまうのか……
受け継いでうれしい遺伝もあれば、あまり受け継ぎたくない遺伝もある。
自分を自分らしく見せているものは実は先祖から代々受け継がれたもの
であることに早くも感動する子どもたち。遺伝について知っていること、
遺伝と聞いてイメージすることをウェッブマップにまとめた後、遺伝の
メカニズムについて貴重な画像やCGをふんだんに使って、とてもうまく
解説してくれる、NHKスペシャル「人体~遺伝子編~」を早速、見ました。

遺伝って何だ?_01 遺伝って何だ?_02

「人間の細胞って60兆個もあるんだ」
「そのすべてにDNAがあるのか……」
「すげえ、DNAって本当に二つの糸がらせんにからまっているんだ」
「遺伝子ってタンパク質を作るためにあるのか」

染色体がほぐれて、細長いDNAの糸のかたまりがあらわになった写真
やDNAの一部がゆるんでそこに酵素がくっついて遺伝情報を転写した
RNAが誕生した様子の画像など、見ていてぐっと引き込まれる内容です。
さて、このDVDを見た翌日、番組を見て、さらに追究したくなったことは
何かと子どもたちに尋ねると
「遺伝子がどうやって複製されるか知りたい!」
という意見が出てきました。映像を見ていて、遺伝子がコピーされて
タンパク質が出来上がって行く道筋に関心を抱いたというのです。
そこで、DVDの内容を思い出したり、別の資料を用いたりして、遺伝子
はどこにどんな形で存在するのかを知ることからスタートしました。

遺伝って何だ?_03

「たった4文字だけなんだ。単純なんだね」

ある男の子が、遺伝という複雑な仕組みが、たった4種類の塩基の
配列で決まっていることに驚きました。

「じゃあ、ぼくたちも遺伝子を読み取ってみようか」

塩基が3つ集まったものをコドンと呼び、それが作るべきアミノ酸の
種類を決定します。それを真似て作った3文字一組で意味を持つ
「暗号コード表」を渡して、いったいどんなメッセージが隠されているか
を探すゲームをしました。

「結構むずいな……」「意味のあるメッセージにならない……」

子どもたちは必死に暗号解読に取り組みます。ランダムに並ぶ文字列
の一部だけが意味あるメッセージ、つまり遺伝子です。したがって、その
一部がどこからスタートし、どこで終わるかがわからないと読み取れない
のです。

「わかった!“終わり”はATCだから、その前から逆に読めばいいかも」

ある子がいいところに着目しました。すると……

「できた!『さ』『け』『は』『い』『や』!ああ、これは酒が飲めない人の
遺伝子だ!」

これはあくまでも「読み取り」の「練習」に過ぎなかったのですが、子ども
たちは、本当に遺伝子を「読み取った」ように興奮しています。実際に
DNAから遺伝情報を読み取ってを作っていくプロセスは、子どもたち
が行っていたことと全く同じです。

「来週は、実際にどうやってコピーが行われるか、その仕組みを知ろう!」

遺伝ワールドに早くも夢中になった1週間でした。


RI

職人になる!!

新しいテーマが始まりました。
いきなり今回のゴールを伝えます。
「みんなに職人になってもらいます。東京コミュニティスクールから依頼を受けて、
椅子を作ります。納期は、発表会の日です。」
すると、「ええっ!」と驚きの声。
今回のテーマは、椅子作りを通して『いい仕事』を実践していきます。
結果がすべての厳しい世界です。


その後、タイトル「いい仕事してますね。」と伝えると・・・
いい仕事ってなんだ?という声があがり、自分達でまず考えてみました。

「いい仕事?人の役に立つ仕事!」
「信頼できることが大切」「安全なこと」「地球にいいエコロジー」
「人を楽しませる」「すごい技術」
「えっ、でも、安全は関係ないんじゃない、危険な仕事でもいい仕事はあるから」
「人を守るという意味ではありかな?」

いろんな意見が飛び交い、議論しました。

さて、次の日は早速、職人の仕事ぶりを見て、実際に学ぼうということで、
奥多摩にある「注文家具工房エミケン」(http://www.emiken.com)を訪れました。
家具作り職人の佐藤健一さんと奥様があたたかく出迎えてくれました。

職人になる!!_01「どういうものが職人だと思う?」と質問され、自分達のイメージを伝えていきます。
「無口というイメージ」
「何でも仕事のことは知っている」
「なんかおじいさんのイメージがあった」
「ベテランのイメージ」・・・
子どもたちもメモを取りながら真剣に聞いていました。

職人とはということについて深く話してくれました。
「嫌に思うこともあるけど気持ちの切り替えが大切」
「期限が決められていることがある大切だ」
「家具作りのの世界では段取り八割という言葉があるのだ」
「趣味と仕事ということは大きく違うことは・・・」

職人さんからの体験談からの話はその経験の重さを感じられました。
また、その家具作りにかける熱い思いは、その口調にも感じられました。

その後、工房も見学させていただきました。
実際の図面も見せてくれたり、家具作りの流れを説明してくれたり、木を加工するところも実際に見せてくれました。

職人になる!!_02 職人になる!!_03

職人になる!!_04 職人になる!!_05

集中して行っているその姿から子どもたちも何やら感じているようでした。
今回貴重な体験をさせていただきました。エミケンさんありがとうございました。

次の日、職人になるためにはということをまとめました。
振り返りをしていると、次のことが浮かびあがりました。

職人の教訓
「手を抜かない」・・・たとえ嫌な気持ちも切り替えて仕事に打ち込む
「段取り八割」・・・準備など影では地道な大変な作業があり、それこそが大切
「よい加減」・・・こだわりたいけれど、予算の中で時間の中で最大限にお客さんを満足させる

来週は、下積みあっての職人ということで、木について知り、実際に道具の使い方をマスターするために修行します。


TK

世の中の仕事って

ハロー!ワーク。

世の中にはたくさんの仕事があります。
世の中の人たちはみんな何かしらの仕事をしています。
「みんな なんで仕事してるんだろう?」
「みんな なんのために仕事をしてるんだろう?」
このテーマでは、色んな職種の人にお話を伺い、
人は何のために「働く」のかを考え
自分達が将来「働く」時の助けとしてほしいと思っています。


そんな新しいテーマが始まった今週は
まず「仕事」に対するイメージを聞いてみました。
「生活の中で役に立つこと」「嫌だ」「大変そう」など
どちらかというとマイナスイメージでした。


世の中の仕事って_01
知っている仕事をあげてもらうと黒板いっぱいになるほど
沢山の仕事を知っていました。
「卸売り業者」「農協の人」など以前テーマで勉強した
お仕事もでてきました。


いっぱい出したなぁ。と満足気な子ども達に
「実は世の中にはも~~っと沢山仕事があるんだよ
みんなが聞いたことないお仕事もあると思うよ」と
1冊の本を渡しました。
「13歳のハローワーク」です。

世の中の仕事って_02
子ども達からは歓声があがりました。
「すごい!ほんとにいっぱいあるんだ!!」
「この英語のやつ何?MR・・?」
「PAってのもあるよ」
子ども達は楽しそうにページをめくり始めます。

自分達の知らない仕事がこんなに沢山ある事に驚きながらも
楽しくて手が止まらない状態でした。

次の日、「なんで人って仕事するんだろう?」
「しなきゃダメなのかな?」という問いを投げかけ
NHKの「プロフェッショナル」のDVDを見ました。

世の中の仕事って_03
DVDは、村に1つしかない診療所の医師の話でした。
見る前に医者の仕事って何か聞いてみると、
「人の病気を治す」「薬もくれるよ」ともちろん知ってるよ!
という顔をしていました。
DVDでは、色んな病気の患者さんに対応するために
日々勉強し努力する姿や患者さんと常に話合って
一番に患者さんの事を思って仕事をしている姿がありました。


見終わった後 子ども達にもう一度同じ質問をしてみました。

「医者の仕事って何?」

「治すだけじゃなくて患者さんの事を一番に考えてあげる」
「患者さんと一緒に生きていくこと」


子ども達の中で何かが変わりはじめたようでした。


来週からはいよいよ実際にお話を聞きに行きます。
「働くとは何なのか」「なんのために人は働くのか」
一緒に考えていきたいと思います。


LM

サインを集めよ!

新テーマ、「サインを受信せよ!」
まずは本で数種類のサイン・マークを見ながら話していると・・・
「電車の中で見たよ」「北海道の道路にあった」「同じのが道路にも書いてあったよ」
などなど身近な物だけに子ども達の発言も活発です。

では早速、身の回りのサイン・マークを集めに出かけましょう!
犬も歩けば棒にあたるではありませんが、
スクールから出たとたんに様々なサイン・マークに行き当たります。
「あったよ!」「これこれ!」「見てみて!」と、待っていられず、走り出してしまうくらい、
のりのりでたくさんのサイン・マークを集めることができました。

サインを集めよ!_01 サインを集めよ!_02

サインを集めよ!_03

サインを集めよ!_04 サインを集めよ!_05

サインを集めよ!_06 サインを集めよ!_07

サインを集めよ!_08
そして、撮ってきた写真を見ながらこれは、サイン・マークかどうかふり返りました。
すると、意見が分かれたものの内の一つがこれ、
東高円寺駅の階段に貼られている「左側通行」のステッカー。
ある子は、「文字だからマークじゃない」と言いました。
それに対して「マークだ」と引かない子。
どうしてかというと
「これは、車掌さんや運転手さんがみんなで話して
 ここに貼った方がいいと思って貼ったから。」

サイン・マークを提示する側の視点に立った意見がはじめて出ました。
いいぞいいぞ!受信するためのアンテナはちゃんと立っています。

話し合いをしながら、3人がそろって「これはマークだ!」と言える物、
一人でも疑問を呈した物、の二つのグループに分けました。
すると、みんなの発言や、それらの写真を見ていくうちにいくつかのキーワードが上がってきました。
「何かを伝えている」「絵」「文字だけ」

3人とも、サイン・マークはみんなに何かを教えたり、伝えたりしている物だと
はっきりと認識し始めています。来週は、サイン・マークの作り手さんとお会いし、
伝えるためにどんな工夫をしているか、何を大切にしているかなどプロの意気込みを伺います。
子ども達の中でまた何かが変化していくのが楽しみです。


おまけ・・・「元気」を表すマークを身体でやってみました!

サインを集めよ!_09 サインを集めよ!_10 %サインを集めよ!_11



YT




NPO Tokyo Community School 
特定非営利活動法人 東京コミュニティスクール 


〒164-0001 東京都中野区中野1-62-10 
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