東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学1年生から6年生)

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2012年09月 アーカイブ

2012年09月03日

「Thank you very 街」〜概要〜

タイトル:Thank you very 街
探究領域:時空因縁

私たちが暮らしている街。
普段見慣れている景色でも、よく観察すると、
駅・スーパー・お寺・ラーメン屋・図書館などなど……
と、いろいろな建物があることに気づかされます。


本テーマでは、街にある建物は何のためにあるのか、そして建物の持つ機能は私たちの生活をどう関係しているのかについて探究していきます。


そのために、街を歩き観察し続け、分からないことがあれば何度も訪れて調べます。
街に対して、“Thank you very much!”と心から感じれるよう、街について調査・考察していこう!

EN

TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

「東京発見伝」~概要~

タイトル:東京発見伝
探究領域:時空因縁


今回の探究領域は時空因縁です。この探究領域では1年生の時「スクールのそばの蚕糸の森公園」、2年生の時「スクールがある杉並区」を通して様々な発見を重ねてきました。 そして、今年はいよいよみんなが住んでいる町「東京都」を舞台に学んでいきます。

東京は江戸時代から現在に至るまで日本の中心都市であり、 その史跡や建造物が数多くあります。 今回はフィールドワークを徹底的に行うことで足で稼いだ情報をもとに 街並みに隠された歴史や特徴を発見していきます。1・2年生の時に、目に見える”発見”を沢山してきましたが、今回は目に見えない”発見” へと視野を広げていきます。 

今、また中心部と下町を比較する中で見えてくる変化、そしてその変化が起きるターニングポイントとなった出来事や歴史を発見する旅へいざ出発!

  Y.I ※TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

「お客様の笑顔を獲得せよ」~概要~

タイトル:お客様の笑顔を獲得せよ
探究領域:社会寄与

本テーマでは、子どもたちが社会の一員として実際に事業を行うことに
挑戦します。

事業内容は、毎年恒例となっている「TCS駄菓子屋」。

どのようなお客様にどのような価値を提供するのかを試行錯誤しながら実際に
販売をしていきます。

 それにはマーケティング、資金の調達、在庫管理などなど、やるべきことは
たくさんあり、それらは、大変なこと、努力が必要なことも多くあります。

さぁ、彼らはこの駄菓子屋で、お客様の笑顔を獲得できるでしょうか?
仕事をする喜びとは一体どういうものなのでしょうか?

TCSの駄菓子屋、いよいよ開店です。

HY

TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2012年09月05日

TCSワークショップ 11/11
「『探究型』を探究する」(4)

探究型学習をデザインする指導者のためのワークショップ
「探究型」を探究する (4) Language in Inquiry


 小学生を対象とした全日制スクールを運営するNPO法人東京コミュニティスクール(TCS)は、20年後の社会を担う子どもたちに相応しい学校教育のイノベーションを実現するため2004年に設立されました。
 その中で、「探究型学習(inquiry-based learning)」を特長とし、世界中から新しい時代の教育として大いに注目されている国際バカロレア(IB: International Baccalaureate)の初等教育プログラム(PYP: Primary Years Programme)から多くのことを学ぶとともに、それを基軸に、日本の子どものための「探究型学習」の研究、開発、実践を続けてきました。
 ワークショップ第四弾となる今回は、探究型学習において最も重要な要素である「言語(Language)」の学習に焦点を当てます。特に、探究の中での言語学習の普遍性を探究するために、「1.日本語を母語とする子どもが日本語で探究する」「2.日本語を母語とする子どもが英語で探究する」「3.外国語を母語とする子どもが日本語で探究する」という3つの実例を題材に、その類似点や相違点を踏まえ、探究を通じた言語学習のポテンシャルについて、インタラクティブなスタイルで考える機会にしたいと思います。
 探究型学習がうまくいかなくて悩んでいる方、探究という学び方に興味のある方、そして探究の中で言語能力を高める方法を試行錯誤されている方など、現役の教員はもちろんのこと、教育に興味関心のある方であれば、どなたでも参加できます。

【テーマ】 「探究型」を探究する (4) Language in Inquiry

【日 時】 2012年11月11日(日) 9時00分~17時00分

【会 場】 東京 ユビキタス協創広場 CANVAS 2階

東京都中央区新川2-4-7 内田洋行本社 ※会場へのアクセス

【WSリーダー】 久保 一之(くぼ かずゆき) 市川 力(いちかわ ちから)
※プロファイルは、下記をご参照ください。

【対 象】 教育関係者、一般

【定  員】 36名(要申込) 定員になり次第、締め切ります。

【参加費】 9,000円(資料代、昼食代込み)

【申込み・支払い期限】 2012年11月1日(木)

※お申込みいただいた後、詳細のご案内メールをお送りいたします。

※キャンセルポリシーはこちら

※満席となりました。ご希望の方はキャンセル待ちにて承ります。

お問合せ・お申込みは、

 東京コミュニティスクール セミナー事務局 まで

TEL:03-3313-8717  FAX:03-3313-8790
e-mail: s12@tokyocs.org

※メールアドレスの「@」を半角に直してください

【お申込み方法】 件名を「参加希望ワークショップ1111」とし、
参加を希望するすべての方について、以下の事項をお知らせください。
    1.氏名(ふりがな)
    2.所属
    3.e-mailアドレス(できればPCアドレスをお願いします)
    4.日中の連絡先(緊急用)
    5.講座を知ったきっかけ(ホームページ、知人、新聞・雑誌名、SNS名等)

主催: 特定非営利活動法人東京コミュニティスクール  
後援: 株式会社グローバルパートナーズ株式会社知の探究社
協力: 株式会社内田洋行

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WSリーダー プロファイル

久保 一之
KAZU_casual_small.bmpNPO法人東京コミュニティスクール創立者・理事長
小学生から大学・社会人までの教育に幅広く携わる中で、探究型の学びの研究開発・実践・普及活動、学校教育の国際化支援等に特に力を入れて活動。国際バカロレアの初等教育プログラム(IB-PYP)の研究を通じて日本の小学校教育の未来像を提案している。
株式会社グローバルパートナーズ代表取締役社長、株式会社ビジネス・ブレークスルー コンサルタント、ビジネス・ブレークスルー大学 准教授・同大学院 講師、株式会社知の探究社 取締役副社長。


市川 力
Riki_classroom_small_up2.jpgNPO法人東京コミュニティスクール校長
米国にて13年間日本人駐在員の子ども対象の学習塾を運営。現地の学校で行われていたプロジェクトベースの学びに触れ、『学び続ける力』を育てる教育実践に強い関心を抱く。2004年8月より東京コミュニティスクール初代校長に就任。自ら現場に立ち、初等教育における探究型学習の研究・開発・実践を行っている。主な著書は、「探究する力」(知の探究社)、「英語を子どもに教えるな」「教えない英語教育」(ともに中公新書ラクレ)。講演多数。


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会場案内
東京 ユビキタス協創広場 CANVAS 2階

住所) 東京都中央区新川2-4-7 内田洋行本社
URL) http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas.html

map_CANVAS.bmp

交通のご案内(地下鉄をご利用の場合)
東京メトロ 日比谷線「八丁堀駅」下車、「A4」出口より徒歩4分
東京メトロ 日比谷線・東西線「茅場町駅」下車、「1番」出口より徒歩5分
JR京葉線「八丁堀駅」下車、「B1」出口より徒歩5分
※お車でのご来館はご遠慮ください。

2012年09月07日

街には何があるのか?


[1・2年生]


夏休みが明けて、早速、新テーマ“Thank you very 街”がスタート。
スタート前から子どもたちは「このテーマでは何をやるんだ!?」と探りを入れてくる。
「“Thank you very much”っていうテーマ名?」
「“ありがとうにありがとう(探究領域『社会寄与』にあたるテーマの一つ)”の街版?」
「街をつくるの?」


今まで、自分についてだったり、知識・理論を応用して何かを作り出すという探究を行ってきた。
今回は、空間を観察することで、街には何があるのか、なぜ街にはそれらがあるのかを発見し考察していこう!


まず、“街”と聞いて何をイメージするのかたずねてみると、
「区内」
「電気屋さんがある」
「人が通っている」
「山があるのは街じゃない」「うん、それは村だ」
「信号がある」
などの意見。


街には何があるのか?_01     街には何があるのか?_02

に各自がイメージする街を描いてみると、
十字路に車がたくさん走っている様子、
高速道路の入口・出口、工事現場、
まちごとにある保育園、
電車線の交差、川、橋、
運動場、デパート、駅……など様々なものが描かれていました。


なるほど。
では、君たちのイメージしたものは街にあるのか、実際に探検して見てこよう!
街を探検すると、人や建物や機械など幅広くいろいろなものに出会うでしょう。
また、探検すると言っても、とっても広い範囲になってしまいそう。
しかし限られた範囲でも、その中にあるものをじっくり観察すれば街の特徴を発見できるのではないでしょうか。
ということで、今回は“建物”に着目し、街にはどんな建物があるのかを観察することに。
また、スクール近くを通る“青梅街道”、東高円寺駅〜南阿佐ヶ谷駅間の往復約4kmを探検の範囲としました。


早速二日目から探検開始です。
街には何があるのか?_03     街には何があるのか?_04

まず出会ったのが古道具屋さん。
店外まで出ている商品に子どもたちは興味津々。
「グローブがこんなにたくさん売っている!」
「何の(何を主に扱う)お店なんだろう?」
「弓矢まである!」


その他にも、「何のお店だろう?」と思ったものは出来るだけ入ってみることにしました。
工事現場の看板やたくさんの種類のねじ・釘、脚立などが売っているお店では、
「こんなにたくさんの釘があるんだ!」
「これ使えば、船作れそう!」
「この脚立何メートルまで高くなるんだろう?」

壁紙やカーテンの会社ではサンプルの壁紙を見て触って、
「俺、この壁紙がいい!」
「私はこれ!」
とお客さん気分になってみたり。


コンビニ・牛丼屋など見慣れたものから、初めて見るような建物までありました。
マンションの扉を指差して、
「前に見たマンションも同じような扉があったよ!」
と観察することで自分なりの発見も出ているようでした。


さぁ、来週も探検するぞ!
どんな出会いがあるかな!


EN

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蚕糸の森は昔から公園だったのか?

[3・4年生]

今回の3・4年生のテーマは『東京発見伝』です。この時空因縁という探究領域では1年生の時「スクールのそばの蚕糸の森公園」、2年生の時「スクールがある杉並区」を通して様々な発見を重ねてきました。 そして、今年はいよいよみんなが住んでいる町「東京都」を舞台に学んでいきます。

初日は”東京はどう変化してきたか?”についてイメージマップを作成しました。
「お気に入りのお好み焼き屋がコンビニに変わった。」
「公園の遊具が変わった。」
「スカイツリーができた。」
「お台場にレゴランドができた。」
「昔は家の目の前は川が流れてたんだって。」
「ぼくがよく行く切通公園は昔は滝だったんだよ。家の隣も川だったみたいだよ。」
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2日目は来週から始まるフィールドワークに向けての実践練習も兼ねて、”蚕糸の森公園は昔から今の公園だったのだろうか?”ということを調べるために公園をじっくりと探索してみることにしました。

「ここに防災貯水槽って書いてある!!」
「あ!チョウチョの銅像があるぞ!」
「違うよ、これは蚕だよー!」と子どもたち。そして銅像の前の看板には「昭和55年に蚕糸試験所が移転したことに伴って跡地を蚕糸の森公園とした。」と書かれています。
「蚕糸試験所ってなんだろう?」「あとで調べてみよう。」
疑問についてはあとでじっくりと調べます。最初に行うフィールドワークは全体を見ることが大切。撮った写真をあとで見返すことで様々な疑問や気付きが出てきます。
「あ!災害時食料備蓄庫だって!食べ物がたくさん入ってるのかな?中に入りたい!」
現在の蚕糸の森公園は”防災”というキーワードがあるようだと子どもたちも思い始めてきました。
IMGP0343.JPG

また他の看板には地図が書いてあり、クワの大木が公園内にいくつか残る場所を示しています。その地図を見て桑の木を探してみましたが、なかなか見つけることができません。すると「ちょっと先本さんに聞いてくるー!」と言っていつもお世話になっている公園の管理人さんを探しに走っていきました。しばらくして帰ってくると「低いところに生えている桑の葉っぱはこの近所で蚕を飼っている人たちが餌のために取っていくから無いんだって。だから高いところを見ないと桑の葉っぱは見つかりづらいんだって。あの遊具の近くの木が桑の木だよ。」 知りたい情報を得るためにインタビューをすることが自然にできて素晴らしい☆
IMGP0355.JPG  IMGP0350.JPG

翌日はデジカメで撮影した写真をプロジェクターに写しながら振り返りを行いました。看板を熟読し直し青梅街道や杉並区の由来を知ったり、蚕や養蚕についてもじっくり調べてみました。初めて目にする蚕の姿に「きゃーーー!毛虫みたいーー!」「わーー!飼ってみたいーーー!!」と大興奮。
フィールドワークで得た情報をじっくり読み解くことで発見が深まり、更に疑問が生まれ、また調べてみることの大切さを実感した子どもたち。来週は東京の下町、浅草にて様々な変化を発見する旅に出掛けます。

YI

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駄菓子屋を経営しよう!

[5・6年生]

夏休み明け最初のテーマは毎年恒例となっているTCS駄菓子屋です。

子ども達はこのテーマを心待ちにしていたようで、授業の最初にテーマ名を
告げると、「やったー!」と歓声があがります。

まずは市場調査ということで、早速、各家庭から出資して頂いたお金を持って、
近所の商店街にある駄菓子屋へ出かけました。
こじんまりとした店内にはコンビニやスーパーであまり見かけない商品が
所狭しと並べられています。

どんな商品が売れ線なんだろう?
販売価格はいくらくらい?

競合他店の情報は自分たちのお店を開く上で非常に参考になります。
適宜メモを取りながら、商品リサーチを兼ね、1000円分の駄菓子を
試し買いしました。

そしてスクールに戻って、お楽しみの試食タイム。

20120903_03.JPG 20120903_02.JPG

「この量で30円なんて、お得すぎる!」
「これ見た目も面白いし、絶対に売れるんじゃない?」

お互いに感想を言い合うことで、自分たちのお店におく商品の候補が
なんとなく見えてきました。


翌日は店のコンセプトを考えることに。

今回、駄菓子屋をスクール前に出店するにあたり、オーナーである理事長から
家賃を請求されています。ただし、コンセプトの内容次第で、家賃を減免して
頂ける可能性があるということで、子ども達の話し合いも真剣味を帯びます。

話し合いを通じて、
・来たくなって、居たくなるお店
・お客さんが何度も店に足を運びたくなるようなサービスの工夫
・笑顔を絶やさない
などたくさんの意見が飛び出しましたが、最終的に店のコンセプトは
「明日も来たい楽しいお店」に決定しました。

最後に今回のテーマを進める上で大切な心構えを伝えました。

「店のコンセプトというのは、常に意識して行動する必要があるんだよ。
言っていることとやっていることが合っていない時に、お客さんは
離れていってしまうものなんだ。」

単なる駄菓子屋ごっこではなく、事業(ビジネス)を学ぶことが今回の
テーマの主眼です。
6週間の学びを通じて、子ども達はどう変化していくか、今から楽しみです。

HY

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2012年09月14日

街にはどんな建物があったか?


[1・2年生]


テーマ「Thank you very 街」第二週。
今週も街探検から始まりました!
短い距離でも歩いているといろいろなものに出会います。


街にはどんな建物があったか?_01外からはそうは見えないのに、
中に入るとヘビやヤモリなどハ虫類動物を多く扱っているペットショップ。
見た事もないほど大きなヘビを目の前に「どうしてここに、こういうものがあるんだ?」と子どもたち。


街にはどんな建物があったか?_02お店に入ると、お店の人と話ができることもありました。
「どんなデザインでも、ケーキのデコレーションにできるよ。」
「このお店が、ジブリ映画に出てくる建物のモデルになったんだよ。」
とコミュニケーションをとることでお店の特徴を知ることもできました。


また、毎日歩いていると「焼肉屋が多いなー。」など、
何度も見て出会うお店も何となく意識し始めたようでした。


そうして全行程を歩ききり、一旦街探検は終了。
そうしたら、次は振り返り。
歩いて見てきたものを一軒一軒写真を見ていきます。
「こんなお店あったっけ?」
「これ、何の建物?」
「これ、家屋さん(不動産)だ!」
「“リフォーム”って、引っ越ししないけど汚いから家を変えるってこと?」
「コンビニはこれで4軒目だと思う!」


振り返ってみると、歩いたはずなのに意外と目に入っていないことが分かってくる。
写真で見るから、何の建物なのかヒントを探り考えることもできるし、ゆえに気になることも出てきます。


さぁ、来週も引き続き写真で振り返りをして建物についての発見・疑問を見つけていこう!




EN

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浅草発見の旅

[3・4年生]

今週は”東京発見の旅 その1”として下町を発見するべく浅草エリアのフィールドワークを行いました。
まずは浅草橋の駅を降りてフィールドワークの方針を再確認しました。1.デジカメに沢山記録を残すこと 2.今まで見たことがなさそうなものや珍しいものを発見すること 3.気になる店にはどんどん入り、インタビューしてみること 

そして歩き始めるとすぐに「なんか同じようなお店が多いなー。しかも同じようなものばっかり売ってるー。」と問屋の特徴を肌で感じている様子です。他にも水晶などの鉱物を扱うお店や老舗の人形屋さんがたくさんあります。

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「あ!また人形屋さんだー。入ってみよう!」と次々に気になるお店に入ってみる子どもたち。
浅草橋から雷門まではしばらく江戸通りという問屋街を歩きます。

「あ!花火屋さんだー。わーー!たくさん打ち上げ花火があるー。これ楽しいんだよなー。サマーキャンプに持っていこうよー!」
「あ、あそこもそのとなりも花火屋さんだー。」
本当に同じ種類の問屋が何件も並んでいます。
そしてある子のお姉ちゃん(TCS卒業生)が以前このテーマ学習で訪れた話を聞いてずっとみんな行きたがっていたヘビ屋さんについて花火屋さんに質問しました。
「あのー、この辺にヘビのお店があるって聞いたんですけどどこですか?」 無事、情報を収集してヘビ屋さんに向かいます。

看板が見えてくると興奮して駆け込んでいく子どもたち。しかし、扉を開けるとその独特な雰囲気にすぐに緊張気味な様子になっています。江戸っ子風の味のあるお兄さんが奥から出てきてくれました。
「おっ、君たち小学生か?」「はい!あの、ここにヘビっているんですか?」「おう、たくさんいるぞ! ヘビ好きなのか?」「あ、はい!」「分かった。じゃ、ちょっと待ってな。」
そして奥からアオダイショウの頭を掴みながらお兄さんが戻ってきました。
「はい、触ってごらん。このヘビは毒がないから怖くねえよ。」しかしさっきまでの威勢はどこへ行ったのか、ドギマギしながら「いや、写真だけでいいです。」と子どもたち。お兄さんに強く薦められて恐る恐る触ることが出来ました。
「ここはヘビを売ってるお店なんですか?」「あのさ、千と千尋の神隠しって映画知ってるか?あの中にイモリの黒焼きって出てきただろ?色んな生き物の黒焼きなどを売ってたりするんだよ。」「あー!知ってる。」「分かる分かる。」「猿の頭も黒焼きにするんだ。」とお兄さん。 そして唖然とする子どもたち。
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それから更にマムシや今日生まれたばかりのヘビの赤ちゃんたちやスッポンに触らせてもらいドキドキしつつも貴重で大満足な時間を過ごさせて頂きました

ヘビ屋さんから出るとすぐに「お腹空いたーー!!」とみんな揃って言い始めました。
12時には雷門付近で昼食を取るべく、ややスピードアップしながら浅草を目指しました。しかし、途中にもおもちゃのバンダイ本社など子どもたちにとって魅力的な場所が多く、やはり色々と寄り道をしながら進んでいきました。
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昼食後、仲見世を色々と見て回りながら浅草寺にお参りし、江戸伝統工芸館を見学しました。 江戸の面影が残る町並みやすれ違う人力車に目を輝かせながら初めての下町を体感する子どもたち。

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最後に歩いたかっぱ橋道具街では見たこと無いほど沢山の種類の手作り包丁を揃えた包丁屋さんやあらゆる鍋が並んでいる鍋屋さんなどの専門道具屋に驚きの様子。 興味深そうにお店を眺めていると包丁屋さんのご主人がどのように包丁が出来るかお話を聞かせてくれたり、また大きなマグロ用の包丁を見せてくれました。 他の包丁屋さんではある子が「3.11の地震の時は平気でしたか?包丁が降ってきて大変じゃなかったですか?」とインタビューをしていました。お店の方によると、日頃から地震に備えて刃物は磁石で固定してあるから平気だったが2階は色々な棚が倒れてしまい大変だったということでした。質問をした子は気になることを自分で聞いてみて疑問を解決することができ、納得の様子でした。朝から夕方まで歩き回ってくたびれたけど、沢山の現地現物現人に触れ、フィールドワークしてこそ見えてくる数々の発見をすることができました。 来週は、丸の内・皇居周辺の都心部を訪れます。

YI

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ただいま開店準備中!

[5・6年生]

今週は開店準備に大忙しの一週間でした。

まずは商品の仕入れのため、全員で卸問屋のタジマヤさんに出かけました。
まさかスクールからバスで10分ほどの場所に卸問屋が存在することを知り、
子ども達も驚きを隠しきれません。

20120910_02.JPG

現地に到着すると、まず目に飛び込んでくるのは
「当店は小売店様向けの卸問屋です。一般の方への販売はしておりません。」
の張り紙。
倉庫内には段ボール詰めの商品が山積みになっており、小売業者の方が
ひっきりなしに台車でたくさんの商品を運んでいます。
緊張感が漂う雰囲気の中でそれぞれがぜひ売りたいと思うこだわりの一品を
選びました。


20120910_03.JPG

スクールに戻ってからは、看板作りや値付けなど3グループに分かれ、開店準備を
進めていくことにしました。

その中で今回特に注力したのは、顧客の声をいかに店舗運営に反映するかという
観点での工夫です。
自分たちのミッションとして掲げた「お客様の笑顔を獲得せよ」を達成するために
どうすればよいか、知恵を絞ります。

・自分たちの店の良かった点はどこだろう?
・また改善すべき点はどこだろう?
・お客さんはいったいどんな商品を望んでいるのだろう?

そんなお客様の声を拾うため、店の端に巨大アンケートを立てかけ、ペンで記入してもらうと
いう斬新なアイデアを思いつきました。
20120910_01.JPG

ただ、少し気になる点があり、このアイデアを思いついた女の子に「この方法だと、
店の改善すべき点が他のお客さんに丸見えになるので、やりにくくない?」と質問してみました。
すると、「改善すべき点があるということは別に恥ずかしいことではないでしょ
。一つずつ改善していけばいいだけだし。」という答えが返ってきました。
なんとも頼もしい限りです。

また、他にもリピーターを増やすためのアイデアとして、ポイントカードを導入することに。
来店回数がある回数に達すると、お楽しみサービスが待っているという仕掛けです。

「来週が待ち遠しいなあ。」
店のレイアウトを最終確認する中で6年生の女の子がぽつりとつぶやきました。

「駄菓子の家」、いよいよ来週火曜に開店です!


HY

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2012年09月21日

街を俯瞰する


[1・2年生]


テーマ「Thank you very 街」第三週。
街を歩いて見てきた一軒一軒の建物を写真を基に振り返る—後半戦です。


写真を見れば見るほど、気になる店は増えていきます。
「よく見たら、うなぎのポスターがあるから、鰻屋じゃない?」
「またシャッターだ。」
「窓が開いているように見えるから、人がいるんじゃない?」
「この文字の感じは美容院っぽい。」
「中華料理って書いてあるからすぐ(何の建物か)分かるよ!」
「“そろばん”って書いてあるけど、木で扉が封鎖されているからやっていないと思う。」
「これ、何の建物かわかんないな。」
「阿佐ヶ谷って書いているから南阿佐ヶ谷は近いんだよ!」


建物を並べて見てみると、
コンビニや駐車場、クリーニングなど何度も見るお店から、
寺や新聞店といった珍しいお店が見えてくるようになりました。
建物にはその種類によってたくさんあったり、逆にあまり無かったりと頻度があるよう。
それを実感するために、建物の種類別に数を出してみました。


子どもたちは、コンビニ・駐車場・たばこ屋・クリーニング・マンションが一番多いと予想。
そして、実際に多かったのは、
1位:マンション・家
2位:美容院
3位:駐車場
という結果に。


「マンションこんなに多いんだ!」
「美容院こんなにあるの?!」
表の数を合計してみると400軒を超える建物を見てきたことが判明!
予想以上の数だったようで、子どもたちは驚きの様子を見せていました。
別の見方で街を見てみると、また新たな発見が出てくるね。


写真で振り返っても、何か分からない建物がたくさんありました。
さぁ次は気になる建物の正体を探りに行こう!
街の機能を新たに発見することができるかな?


EN

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都心部発見の旅

[3・4年生]

先週の下町発見旅に引き続き、今週は都心部のフィールドワークを行います。行き先は東京駅周辺と皇居周辺。
まず東京駅を降りると新しく改修工事された駅舎のかっこいい外観に驚く子どもたち。

「おーーー、東京駅ってかっこいいなー!なんか外国みたーーい!!」
「東京駅ってこんなだったんだー。荻窪駅もこうなったらいいのになー。」

P1020799.JPG P1020804.JPG
丸の内を歩いていると子どもたちの目に飛び込んでくるのは二階建てバスや変わったアート作品たちです。
「あそこのベンチにお相撲さんの銅像が座ってるよ。近くで見てみよう!」
「その向かいにはお侍の銅像が座ってるー!あれ坂本龍馬さんじゃない?あ!そうだーーー!!当たったー!」

初めてじっくりと皇居のお堀を眺めながら皇居の周りを歩いているとビル群の中に一風変わった建物がありました。

「ねえ、あそこの建物ってなに?中入りたい!行ってみようよ!」

子どもたちが興味を示したのは重要文化財となっている明治安田生命ビル。警備員さんに聞いてみると見学可能な部屋があるとのことなので見させてもらうことになりました。
欧風の建築物の内装や高い天井にワクワクしながら、戦後この建物がGHQに接収されていたことなどが書かれている看板を読んでいくつか室内の写真を撮らせて頂きました。

P1020818.JPG P1020827.JPG
それから少し歩くと各本庁が立ち並ぶ霞ヶ関です。子どもたちも今までに霞ヶ関という地名は耳にしたことがあるそうです。その霞ヶ関にこれまた耳にはしたことがある警視庁や裁判所、国土交通省などの本庁が集結していることを実感しながら、昼食は官庁の方々が普段食べている食事を経験すべく農林水産省の食堂で頂きました。

農林水産省では全て国産の食材を使用していて各食材の産地が壁に掲示されていました。 P1020842.JPG
続いて皇居周辺を進んでいくと見覚えがある大きな建物が目に飛び込んできました。
「あっ!国会議事堂だーーー!中に入ろうよ!」
警備員さんに聞いてみると所用1時間の見学ツアーならば参加できるとのことだったので、今回は時間の関係で諦めることにしました。

次は総理官邸です。「ここに野田さんがいるんだー。へーーー。おまわりさんが沢山いるなー、いち に さん 、13人もいるよーー!」「あれ、あの高級車にひょっとして野田さん乗ってるんじゃないの??わーーー!!」

最後に将門首塚を訪れて今回の旅は終了となりました。首塚についてどうやら興味を持った様子の子どもたち。今回も新しい発見が沢山ありましたね。 そしてまだ見きれていない場所がいくつか残っているので、来週も再度皇居周辺に訪れる予定です。

YI

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「駄菓子の家」オープン!

[5・6年生]

今週火曜は心待ちにしていた駄菓子屋の開店日です。

「お客さん来てくれるかなあ・・・」

子ども達は少し緊張の面持ちで、開店準備を進めます。

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看板を掲げ、店先に商品を並べると、立派な駄菓子屋の誕生です。

「駄菓子屋、オープンしました!」
「安くて美味しい駄菓子を販売しています!」

大きな声で宣伝する子ども達。気合い十分といった感じです。

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しかし、開店から30分ほど経っても、まだお客様はいらっしゃいません。。

「お客さん来てくれないかなあ。」

そんな時、近隣に住むご年配の男性が自転車を止めて、商品を手に取って
くださいました。

「へえ、子ども達で駄菓子屋をやっているんだねえ。」
「この辺りは死んだように静かなので、子ども達の元気な声がまちを
明るくしてくれて嬉しいよ。」

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初めてのお客様に子ども達も興奮を隠しきれません。

「やったー!!!」

これをきっかけに近所の小学生を中心にお客さんが少しずつ増えてきました。


今回のお店では、お客様の笑顔を獲得するためにどうすればいよいかと
知恵を絞り、様々なアイデアを形にしました。

まずはクーラーボックスの導入です。
これにより開店直前まで冷蔵庫で冷やしておいたゼリーやチョコなどの商品を
お客様に冷たい状態で提供することが可能になりました。

次に休憩コーナーの設置です。
商品を購入してくださったお客様がゆっくりと駄菓子を食べられるスペースを
設置しました。駄菓子屋に来店してくれた近所の小学生によると、クラス内で
「休憩スペースのある駄菓子屋」のことが噂になっているそうです。

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他にはポイントカードの導入も効果を発揮しています。
一定回数来店してくださったお客様にはお楽しみサービスを用意することに
したのですが、開店3日目で既に3回も来店してくれた近所の男の子がいました。
「明日も行きたい楽しいお店」のコンセプトを掲げて、駄菓子屋運営をしている
子ども達にとって、これが一番嬉しい出来事だったようです。

お客様アンケートも来店者が好むお菓子のジャンルをマーケティングすることが
でき、仕入れの参考情報として役立っています。

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比較的順調なスタートを切ったように見える駄菓子屋ですが、課題がない訳では
ありません。

・明日も来たいと思わせるために他にどんな工夫ができるか?
・来客数を増やすためにどんな工夫ができるか?
・売上・在庫管理の締め処理で発覚したミスを繰り返さないようにするに
 どうすればよいか?
・・・

来週以降は改善点を意識しつつ、より魅力ある店作りに取り組みたいと思います。

***
ちなみに、 「駄菓子の家」は、10月4日(木)までの火・水・木、
14時30分から17時まで営業しております!

HY

TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。



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