東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学1年生から6年生)

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2013年03月 アーカイブ

2013年03月01日

とことん動いてみる


[1・2年生]


動いては振り返り、動いては振り返り、を繰り返してきた子ども達。
しかし、動くより話している時間の方が長くなってしまい……。
良い気付きがあったとしても、それでは机上の空論(口だけ)になってしまう?
しかもそろそろテーマ発表会に向けて、発表内容を考える段階に入ってしまうため、あまり時間がない……。
ということで、今週はとにかく動き続ける一週間を送りました。
子ども達もまだとことん動いている実感が無かったので、「行くぞー!」と気合い入れて意気揚々と出かけていきます。
けれども、
「で、何するの?」
という根本的な話に。


週末の間に、「いくら自分たちがごみを拾っても拾いきれないし、そもそもごみを捨てる人がいたら解決しない。」という思いから、メッセージを伝えるポスターを作ってきた子がいたため、
「僕はポスター(“ごみを捨てないで”チラシ)を配る。」
というアイデアはあったものの、


「他の人は?」
「また、ごみ拾い?」
「ごみ拾いでいいんじゃない?」
「そしたら、今までと変わらないんじゃ?」
「じゃあ、何する?」
と意見が分かれました。


結局、
「こんな話してたら時間がもったいない!」
と、ごみ拾いをしながらできることがあったらするぞ!ということになり出発。
近所の公園やその道程でごみを拾いながら、チラシを配り始めることに。


とことん動いてみる01チラシ配りをしてみると、
「受け取ってもらえた!」
「ごくろうさん、って言われたよ!」
「恥ずかしいけど、あの人に渡してみる!」
「放課後も配りに行ってくる!」
コミュニティの人から、それも知らない人からのコメントは彼らにとって大きな喜びと更なるやる気に繋がったようでした。


とことん動いてみる02    とことん動いてみる03

意識して歩くと、吸い殻からお菓子の袋、空き缶から犬の糞などなど、様々なものが落ちていることに気付かされます。
子ども達の中ではどんなものであろうともそれらを拾おうとする、拾わないと気が済まないといった様子。
まさに彼らにとっては放っておかないで拾うことが“義務”になっているようでした。
木の茂みや溝の中など、普段気にかけないところまで注意を向けて動いていました。
(大人でもなかなかできないような……)
話をよーく聞くと、テーマ以外の時間でも同じようにやっていたようです。
そのことを当たり前のように語る彼らにも驚きました。


日を重ねるに連れて、前日の反省を活かして時間の使い方や役割分担などより寄与しようとする姿勢は見えてきたものの、彼らにとって大きな課題が訪れました。
なんと、テーマが始まる時間が過ぎても外で遊んでいるということが起きたのです。
自分たちで時間を管理できるという信用のもとフリーがあるのに、時間を守れないのであればフリーは与えられない。
時間が守れないなんて、全く以て義務の遂行ではありません。


また、「人のためばかりではなく自分のこともしないとだめだ。」と口では良いことを言っていても、ホームワークや持ち物を忘れるということもしばしば起きてきます。
これも、義務の遂行にはほど遠いことです。


普段やらないことをして誰かのためになっているかもしれない。
けれど、自分のことはどうなのか?
自分のやるべきことは果たして遂行できているのか?と問われるとまだまだでは。
子ども達も、そのことを自覚しています。
それをどう行動に表すか、それが鍵となるでしょう。


EN

TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

プレゼンで何を伝えたいのか?

[3・4年生]

早いもので今週でテーマ学習も折り返し地点となる4週目。テーマ発表で”Water Coorperation(水の協力)”をテーマにプレゼンする日も着実に近づいています。今週からは具体的にどのようなプレゼンを行いたいか検討し始めていきます。
子どもたちにどのようなプレゼンをしたいか尋ねてみると、それぞれ違う答えが返ってきました。

「水不足のことについてやってみたい。」

「私は水質汚染のことを色んな原因があることを話して、それを解決するためにライフストローみたいなものがあることを話したい。」

「昔の人はさ、江戸時代では灰で洗濯してたんだって。川でだよ。灰だったら川も汚れないでしょ。あとね、トイレも日本は水を使い過ぎでしょ?江戸時代はもっと少ない水できれいにトイレもできてたんだって。中国では穴を掘っただけのトイレもあるみたいだよ。だから昔と今を比べて昔の暮らしから学ぶことや、外国の暮らしから学ぶことで水の協力ができるってことをプレゼンしたい。」

子どもたちがすでにどんなテーマでプレゼンをしたいのか自分の考えを持っていることを嬉しく思っていると、先ほどのトイレでの水の使い過ぎの話からだんだんいかに水を節約すべきかという方向に話が展開していきました。ガーデニングは水のムダ使いと主張する子とそうではないとする子たちの議論や男女のトイレを共同トイレにすればトイレの建設に必要な水が節約できるというアイディアとそれに対する反対意見など様々な私たちにできることの可能性について考えました。

またいいプレゼンの手本としてスティーブジョブスやTEDを視聴し、スピーカーの工夫や良いと思った点をシェアして自分たちのプレゼンの参考としました。

来週はいよいよプレゼン準備に取りかかります!相手に説明するプレゼンではなく、心を動かすプレゼンを行うことができるでしょうか?

YI

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記事のタネを記事にする

[5年生]

先週の語り合いで、記事にすべき3つのタネを見つけることができ
ました。すべて学びをどのように進めるかについてのコツをあらわ
したものです。しかしながら、まだあくまでも「タネ」に過ぎませ
ん。この「タネ」をしっかり育てて、みんなの共感をよびおこす記
事へと育ててゆかなければなりません。いよいよ記事づくりの大詰
めにさしかかりました。

「まずは編集方針を確認……」

タネが見つかったので安心とばかりに、ただ好き勝手なことを書け
ばよいというわけではありません。すべての記事どうしのつながり、
つまりストーリーがなければ、バラバラ感を読者に与えてしまいま
す。TCSの学びを特徴づける、テーマ学習の魅力を学び手である子
どもたちの立場で徹底的に解明してゆくのがこの「小冊子」の編集
方針です。この方針に基づいて、各自、分担して記事を書き上げて
ゆきます。

子どもたちは、早く記事を書きたくてうずうずしている様子です。
「語り合い」に「安心感」が大事なように、「書く」作業において
も、思いっきり没頭できる「環境」をつくることが大事です。

では、どんな「環境」がつくられていたか……

それは教室中の壁にはられた、これまで自分たちが語り合ってきた
ことの記録でした。



記事の「タネ」が生まれるプロセス、そして「タネ」が何を言おう
としているのか、みんなで語り合ったことが、発した言葉そのまま
で、整理されずに、時系列でひたすらメモしてあるのです。一見す
ると雑然と書きなぐられたメモなのですが、実は、こう表現されて
いるからこそ「アイデア」を生む源泉となり得るのです。

「あのときどう考えたか思い出せる……」

そうなんです。整理していないからこそ、最初に思いついたときの
感触も含めて、想起することができるのです。自分の言いたかった
こと、友達の言いたかったことが目の前にある……これは脳の思考
への負担を大幅に減らします。見事に「思考のプロセス」が視覚化
され、外化されているわけです。さらに、目の前の紙に、書くべき
ことの「素」が書かれているので、書くことへの苦手意識を子ども
たちに持たせてしまう原因となる

書くことがない……頭が真っ白……

という状態も生まれません。目の前に料理すべき素材は転がってい
る、そのうえ「編集方針」も固まっているから、何の料理を作るべ
きか明確である。となればあとはひたすら調理するだけです。だか
ら「早く書かせて……」という気持ちになるのです。

探究教師としての関わりは、どう調理すればよいかのポイントを伝
えておくことと、子どもたちのつくりつつある料理がうまいか、ま
ずいか、味見してフィードバックすることだけです。では、伝える
べき「記事の調理法」とは何かと言うと……

1つは、記事のまとめ方の「視点」を与えることです。ある学び方
をするのはどんな状況なのか、その状況ではどんな問題が生じてい
るのか、そのときに具体的にどのようにして切り抜けていったのか、
という「視点」を持って説明してみようということ。「視点」を持
って書けば、ただバラバラに事象を並べただけの記事にならず、学
びのコツを相手の認識のプロセスに寄り添って伝えることができま
す。

そして、もう1つは、まずメモに書かれていることをどんどん文章
化してゆくこと。つまり、最初から選んで書こうとするのではなく、
思いついたことをすべて文章にしておけということです。壁のメモ
を素材として加工したものをたくさん作っておく!ことと言えまし
ょう。そうした後、できあがったものを眺めてみれば、自ずといち
ばん良さそうなものがどれか見えてくるし、また、加工されたもの
どうしの新たなつながりまで見えてきて、さらに面白いものに育っ
てゆくわけです。まず広げてみたうえで、削って、研ぎ澄ましてゆ
くのです。

子どもたちは熱中して、黙々と作業を続けます。協働作業と個人作
業との絶妙なバランスも、TCSのテーマ学習の魅力だな……と思わず
感じてしまいました。みんなのときは、誰かの意見にタダのりして
ボーッとしているわけにはいきませんし、ひとりのときも思考回路
をフル回転している!これだけ常に頭を働かせているのだから、た
いしたものです。

「ちょっと黙っててくれる!」

ゴメンなさい。先生が暇なものですから、話しかけて子どもを邪魔
してしまいました。

しかし、この先、質の高いものに仕上げてゆくのは簡単ではありま
せん。

「まだまだこの程度ではダメ……」

という私の挑発的ダメだしにどこまで positive に反発し、

「よし!もっといいものしてやるぞ!」

という気概を示せるかが真の勝負所なり。よいものを目指してガン
バレ子どもたち!

RI

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書を捨てよ、町へ出よう

[6年生]

スクール最後となるテーマ学習もいよいよ残り3週間となりました。

「まち」をテーマに探究を進めたいと考えていた男の子。
前半の3週間は、大きなテーマを自分事に引き寄せて考えたり、自
身の心の内から出て来た素直な問いを挙げることができず、苦戦し
ていました。

興味関心があるテーマの中でどんなconflict(対立、葛藤)が発生
しているのか、インターネットや本を調べては、そこから得た情報
をノートに書き写していたのですが、考えがなかなか深まらないの
です。

インターネットや本は有効な情報リソースではありますが、所詮は
誰かの考えや意見が反映された二次情報にすぎません。
テーマ学習で、我々が「現地」「現人」「現物」を重要視している
のは、一次情報に触れ、五感を働かせることが子どもの学びの原動
力になると考えているからです。

彼は机上の世界で考えを巡らせるだけで、そこから動けずにいるよ
うに見えたのです。

(このままではまずいな・・・)

何かしら対策を打つ必要があると感じ、一緒にフィールドワークに
出かけることを提案してみました。
時間割の調整が比較的簡単にできる曜日があったので、丸一日外出
してみることにしたのです。

「シャッター商店街」をテーマに、まずは賑わっている商店街と寂
れている商店街を比較してみようということで、高円寺の商店街と
中野新町の商店街を訪れることにしました。


20130225-4.JPG 20130225-3.JPG 20130225-6.JPG

最初に訪れたのは高円寺のルック商店街。
青梅街道からJR高円寺駅まで続く商店街の約半分を占めています。

まだ午前中ということもあり、開店していない店も多かったのです
が、所々「テナント募集」の張り紙を見かけます。


20130225-5.JPG

「新しい借り手が見つかっていないところは建物が老朽化している
ことが多いね。。」
「お店とマンションが一体化してることが多いね。オーナーはマン
ション経営やテナント貸しで儲けてるのかな〜。」

目に飛び込んでくる情報からいろいろ想像が膨らみます。


20130225-7.JPG

商店街をゆっくりと北上する中で、振興組合の事務所の前を通りが
かったので、事務所の方にお話を伺うことに。

「この商店街は古着屋で有名になったんだよ。やはり特色がないと
商店街が生き残るのは難しいよね。」
「お惣菜屋さんが少ないのも、この商店街の特徴だよ。みんな近く
のスーパーで済ましているね。オーナーも飲食関係のお店には貸し
たがらないんだよ。」

このような商店街の裏話をたくさん聞かせて頂くだけでなく、事務
所の壁に貼っていた昭和6年当時の近辺の様子を描いた地図をコピ
ーさせて頂きました。
これは貴重な資料です!


20130225-1.JPG

続く、パル商店街は立派なアーケードが設置されており、電灯が煌
々として明るい印象。

「チェーン店ばっかりだね。。」
「パル商店街の方が特徴的な店が多かったなあ。」

じっくり観察する中で商店街の様子の違いが浮き彫りになってきま
す。結局、午前中いっぱい使って、約1キロ続く商店街を往復しま
した。

続いて訪れたのは中野新町にある川島商店街です。

駅から5分ほど歩いて到着した我々を待ち構えていたのは、文字通
りのシャッター通り。お客さんを寄せ付けない雰囲気に、二人とも
しばらく無言になってしまいました。


20130225-2.JPG

お昼時にも関わらず、お客さんが我々以外に二人くらいしか見当た
らず。シャッターが閉まったお店が多いばかりか、ほとんどのお店
が開店休業状態です。

「高円寺はあんなに賑わっていたのに。なんだろう、この違いは。」
「お店の人もお客さんを呼ぼうという気持ちが伝わってこないね・・・」

一通りお店を調査し、最後にお米屋さんのご主人にお話を伺うこと
に。

「見ての通り、この商店街はすっかり寂れてしまって。平成に入っ
てから売り上げががた落ちだよ。最盛時の10分の1くらいになっ
ちゃったね。」
「自分は父親から家業を継ぐように言われたけど、自分の息子には
絶対に継がせたくないんだよね。」
「お店の半分を駄菓子屋にしたのは、お客さんがちょくちょく来て
くれるから。お客さんと話をするのだけが楽しみだね。儲けは度外
視だよ。」

元気なく笑うご主人。
そこには商店街が隆盛した過去と衰退した今の両方を知る現場の生
の声がありました。

その後、スクールに戻り、調査結果をまとめることに。
ようやくエキシビションを進める端緒にたどりつきました。

HY

TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2013年03月05日

テーマ学習発表会3/16

今年度最後!3/16(土)
TCSテーマ学習発表会のご案内


東京コミュニティスクール(TCS)のテーマ学習では、1年間に6つの探究領域を学びます。ひとつの探究領域のもとでクラス毎にテーマが設定され、約6週間単位で活動が行われていきます。
(発表までの6週間、子どもたちが学んできた様子の詳細は、探究テーマ一覧表よりご覧ください。)

テーマ学習の成果を発表するテーマ発表会では、保護者だけでなく、一般の方々にも参加していただける機会になっています。
(ご希望の方は、下記要領にてお申込みください。)

子どもたちは、どのようなプロセスで、どのようなことを学んでいるのか・・・。
今年度最後の発表会です。
ぜひ、直接子どもたちの様子を見に来てください。


               記

【日時】 2013年3月16日(土) 9:30~12:00
      9:30      テーマ発表会スタート
      9:30~ 9:35  イントロダクション
      9:35~10:05  「One for All ,All for One」(1・2年生)
     10:05~10:30 「No Water No Life」(3・4年生)
     10:30〜10:40 休憩
     10:40~11:00 「Dear Editor」(5年生)
     11:00~11:45 エキシビション&合格発表(6年生)
     11:45~11:50 総評

※この日の午後は、同会場にて卒業式となっております。
卒業生と縁のある方々、ぜひご出席ください!

【場所】 方南会館
     (東京メトロ丸の内線方南町駅 徒歩5分)
     (東京都杉並区和泉4丁目42番5号)
     地図は、こちら

【お申込み・お問合せ】
 東京コミュニティスクール
 E-mail:school#tokyocs.org
 TEL:03-3313-8717
 ※迷惑メール防止のため、「@」を「#」にしております。お手数ですが、「@」に変更してから送信してください。

  お申込みの際は、
   件名に、「テーマ学習発表会参加希望」とし、
   本文に、以下の事項をお知らせください。
     1.参加者氏名(すべて記入ください)
     2.(保護者の方は)お子さんの現学年
     3.E-mailアドレス
     4.電話番号(最も連絡のとりやすい番号)
     5.TCSを知った経緯(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
     6.質問事項等(あれば)

2013年03月08日

何が変わったか?


[1・2年生]


これまで、寄与するためにとことん動いた子ども達。
ここからは全体を通して振り返り、コミュニティへの寄与について改めて考えていきました。


今まで書きためた行伝シートを見返したり、撮りためたビデオを観ていきました。
「あったなぁ。」「この時こんな気持ちだった。」と思い出すこともあれば、
自分がやったことなのに「こんなことしてたの?」と気付かされることもあり。
楽しんだり恥ずかしがったりしつつも振り返る姿がありました。


今回の発表スタイルは、“作文”です。
今まで、無言劇・ポスター・マップなど、目に見えるかたちでの発表が多かった1・2年生。
作文ということは、頼れるのは言葉のみとなります。
作文で発表することは分かっているけれど、
「どう書いたらいいんだろう?」
と困惑気味。


このテーマを通して自分が変わったところ、自分がどんなことをしたかについて振り返ると、
「自分のすべきことを全部できたら、家族も妹の世話ができるし、寄与になると思う。」
「ごみが落ちてても今まで見過ごしてたけど、拾うようになった。」
「ごみを捨てる人を注意したこともあったよ。捨てちゃだめですよ、って言っちゃったの。」
「振り返りしたから気付けることがあった。」
「遅刻した人がいた時、先に3人だけでやるのは嫌だった。」
などなど出てきました。


さぁ、次週は振り返りで出て来たことを材料にして、作文を仕上げ発表に挑もう!



EN

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七転び八起き

[3・4年生]

今週はまず、週末のHWとして各自が作ったプレゼンのたたき台をクラスでシェアするところから始まりました。 みんな前で発表してから子どもたちと私がgood&betterの形でフィードバックをしていきます。

「熱意はすごく伝わるけどなんかもう少し足りない感じがするなぁ。」
「どうして熱意が伝わってきたの?なんか足りないってなんだろう?もう少し具体的に言えるかな?」
「水不足って問題は大きいのに、その解決策の提案てなんか普通だし、なんか微妙な気がする。思いは伝わってきたよ。」
「海外の水プロジェクトに参加してくださいっていう提案はいいかもしれないけど、水プロジェクトって言われても何をするのか分からないよ!なんか例を話してくれないとさ。」
「でも、気になる人は自分で調べればいいじゃん!」
「それじゃあプレゼンしても意味ないんじゃない?スティーブジョブスのプレゼン見た時に、ジョブスのすごいところはお客さんの気持ちを読んでお客さんが気になることを先回りして考えてそれを伝えてたじゃん。」
「う〜ん。。。けど、なんか反論されてる気がしてなんかイヤだ。。。もうちょっと言い方考えてよ。」

自分のアイディアを人に見せてそこにフィードバックをもらうことは確かに簡単なことではないかもしれません。彼のように、たまにはフィードバックが反論に聞こえてしまい、自分の考えが否定されているような気分になるかもしれません。 しかしもちろん実際には彼の考えが否定されているのではなく、アイディアをよくするための違う視点・物の見方を与えてくれているのです。

フィードバックを受けてからはまた自分のプレゼンたたき台を磨いていくため集中して作業、そしてまたクラス内でプレゼンをしてフィードバックを伝え合い、そしてまた磨く。。。

さあ、このサイクルを何度も繰り返しながら聞いた人を動かすようなプレゼンを目指してがんばります!

YI

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磨いて、磨いて、磨く

[5年生]

「どうしてみんな壁の方を向いているんですか?」

この学びを見学にいらした方が思わずつぶやいたコメントでした。確かに、
ふつうの授業なら、黒板に向かって整然と机が並んでいて、黒板と教師の
方を一斉に向いているか、ディスカッションするためにコの字形または円形
になっているか、あるいはグループ活動で机をくっつけているか……のうち
のどれかでしょう。ところが、それぞれの子どもたちが全員別々の方向を
向き、そのうえ、壁に正対し、時折、壁に書かれていることを眺めながら、
黙々と書き続けています。

IMG_2279.JPG  IMG_2282.JPG

それもそのはず、フリップチャートにどんどん書き込んでいったメモが壁
一面に貼られているからです。壁に貼られた紙にびっしり書き込まれたメモ
にはみんなで語り合って生まれ出た言葉が余すところなく記されています。
自分たちの思考の足跡が目に見える形で残っているのですから、当然ながら
いろいろ「ひらめき」、それをつなぎ、まとめて文章にしてゆくことができ
ます。

(あれが大事で……これとつなげて、だから言いたいことは……)

と考えつつ、黙々と文をつくりだしてゆきます。次々に文章ができあがり
ますが、ここからがまさに正念場。「言いたいこと」をすべて載せられる
わけではありません。「伝えたいことを伝わるようにまとめる編集力」の
問われる大詰めの作業にさしかかりました。

IMG_2275.JPG  IMG_2277.JPG

「レイアウトって大事なんだ……」

ある子がつぶやきます。ただ書いたものをだらだらと記事にするだけでは、
誰も読む気になりません。レイアウトを工夫して「魅せる」ことこそ「見
せる」ことです。「魅せる」ためには、文章だけで表現しようとせず、写
真やイラストの助けを借りて、訴える力を増す必要が出てきます。ことば
で表現しないで図解することも有効でしょう。文・絵・図・写真をどう組
み合わせ、限られたスペースにどう配置すると伝わるか……

結局、レイアウトを考えて多面的に判断して初めて文が決まる!
ただ文を書いてまとめるだけが編集じゃない!

ということを作業を進めてゆくうちに深く、深く実感し、思わず発してしま
ったのが先のつぶやきだったのです。

「写真はこっちがいいな」
「ここにイラストがあった方がいいでしょ」
「この書き方じゃあくどいわりに意味が伝わんない」

言葉はより短く、端的にインパクトある表現で!
考えの流れはわかりやすく図解!
イラストを補助的に用いて読者をくすぐる!
やったことは写真で見せる!

ということを頭において、ひたすら言葉を磨く作業に没頭する子どもたち
でありました。

IMG_2276.JPG  IMG_2278.JPG

「わあ、なんかかっこいいなあ!」

文と写真と図とイラストを考えてレイアウトしたページの「試作品」がで
きあがってみると、いよいよ小冊子らしくなってきていい感じです。

しかし、次の瞬間……

「このイラストもっと小さくした方がいいかも」
「なんか言いたいことが伝わらないくどい文だね」
「文章もう少し削って図解に変えた方がいいかも」
「写真と文のバランスが悪いなあ」

どんどん改善ポイントが見えてきます。これがプロトタイプすることの意義
です。子どもたちは、早速、修正作業に入ります。やり直しを面倒に感じる
どころか、率先して行おうとするのは、もっとよいものがつくれる!という
見通しを持てているからでしょう。

だからといって、悠長に直している暇はありません。締め切りまで残された
時間はわずかです。飽くなき質の向上のために粘るには、残業も必要だし、
よりいっそう集中して作業に臨まないとダメになってきました。けれども、
質の高いアウトプットを出したいという気持ちに火がついた子どもたちを
もう止められません。

「残業したいんだけど」

おお、ついに志願残業です。時間の許す限り、磨いて、磨いて、磨きぬい
て、よりよいものをつくりたい気持ちに満ちあふれ仕事に没頭。ホンモノの
「仕事師」と化しました。

RI

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主張が決まった!

[6年生]

人とペットの関係性のあるべき姿について追究してきた彼女。
Key Conceptsで挙げた問いの一つである「なぜ殺されるべきでは
ない命が殺されてしまうのか?」について調べ考える中で、問題が
発生する構造が少しずつ見えてきました。

ほしくなったらすぐ買えて、要らなくなったらすぐ捨てられるとい
う現行システムにそもそもの問題があるのではないか。
ペットを飼うことに対するハードルの低さ(つまり、誰でも飼える
という状況)が、逆に悪循環を生み出していることに気づき始めた
のです。

そして、ペットを飼うことに対する飼い主の「誇り」も重要なポイ
ントだと考えました。
動物愛護国と呼ばれるイギリスでは、保護施設を訪れた里親候補の
家庭に対し、事前チェックが行われます。
途中で飼えなくなったり、施設に戻ってくることをなくすことが目
的なのですが、それは誰もがペットを飼える訳ではないということ
を意味します。
厳しいチェックをクリアしなければ里親になれないため、ペットを
飼うことに自慢や誇りを抱くのも当然でしょう。

「まずやるべきことは何だろう?できることは何だろう?」

調査の中でペットに対する国民意識が違うことも知り、単純にイギ
リスの事例を日本に導入すればよいという話ではないということを
理解した彼女。

犬猫の殺処分が行われていることやそもそも動物愛護センターの存
在を知らない人もいる現状をふまえ、この問題を解決する糸口とし
て情報発信が必要なのではないかと考えるようになりました。

『知る、広める、協力する』

考えを深める中で、自分の主張がだんだんとクリアになってきまし
た。

HY

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2013年03月15日

作文で思いを伝える


[1・2年生]


テーマ「One for All, All for One」も最終週に入りました。
発表スタイルは作文。
発表に向けて、書いては磨くことを繰り返していきました。


作文で思いを伝える01まず大事なことは、作文で何を伝えたいのか、ということ。
「どうして、こう思ったの?」
「具体的にどういうこと?」
「つまりどういうこと?」
「本当にそうかな?」
と考えることで、内容を膨らませていきます。


「良いことを書いているけれど自分がどうするのか見えてこないなぁ。」
「思いは分かったけれど、これからどうしていきたいの?」
「ここに書いたことと寄与との繋がりはある?」
(自らやると言っていたのに、ホームワークをやってこなかった子に対して)
「言っていることとやっていることが違うよね。それで発表していいのかな?」
と、推敲のためにスタッフからの突っ込みにも応えていかねばなりません。
作文で思いを伝える02「ふー、ここまで書けた。」
「疲れたよ〜。」
と言いながら何度も書き直し、作文を仕上げていきました。


そうして、迎えた発表会。
各々の子どもが「寄与」についての自分の思いを素直に、宣言も混じえて伝えました。
「寄与することは3つの約束を守ることだと思いました。」
「意識して動く時と無意識で動く時があり、両方に良い面と悪い面があることに気付きました。やらされ感で動くことは良くないけれど、次はこうしようと考えながら動くのは良い意識だと思います。ボーッとしてしまうのは良くないけれど、思わずやってしまう無意識な行動は良いと思います。」
「何か言われたことで嫌になって逃げ出してしまう自分がいました。それでは寄与できません。嫌に思う自分を捨てたいと思います。」
「今までごみ拾いを楽しいと思ったことは無かったけれど、時間があっという間に感じるほど熱中してやっていました。」
「街の人に『ごくろうさま』『ありがとう』と言われてさらにやる気がでました。」
「いけないと分かっていてもついついやってしまうことがある。私にもあります。そんな自分を変えたいです。」
「今までの僕は、感謝の心も薄くて誰かのために動けていなかったことに気付きました。」


子どもたちの発表を受け、「これからに期待しています!」というオーディエンスからのエール。
子どもたちも実感しています。
これからもコミュニティに寄与しながら、寄与について考えていこう!


EN

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『One for All, All for One』~ふりかえり~


[1・2年生]


辞書や漢字の成り立ちを見ていくと、「寄与」というのは、自分が誰かのために動くことだけでなく、自分が人に頼るという意味も含まれるそうです。
本テーマでは、自分が誰かの役に立とうと動くことで、自分が普段誰かに助けてもらっているという実感を得たようです。
人のために動くことを通して、自分のことを振り返ることにも繋がっていたのです。


自分の行動を見つめ直し、自分の動きによって周りにどんな影響になるかを想像したことで、自分が果たすべき義務とは何かを考えるきっかけになったようでした。
そして寄与するためにはまず自分が変わらなければならないという気付きを生むことになりました。


寄与するためには、行動に伴う意識も重要だと子ども達は気付いていました。
寄与とは、自らすべきだと思ってやるべきであり、やらされるものではないと。
そう考えた彼らだからこそ、
「テーマ以外の時間にも動かないと意味が無い。」
「実は、〜〜の時間の移動中にごみ拾ったんだ。」
「自分も実はごみを捨ててたんだけど……やらないようになった。」
と、普段の行動への意識にも繋がったのでしょう。


もちろん大事なのはこれからの行動。
寄与について考えたこの経験を糧にしてくれると信じています。


今回の発表スタイルは作文。
自分の思いを作文で記すことに苦しんだテーマでもあったでしょう。
今後も書く経験を重ねる中で、ただ書いて終わりとせず、何を伝え、伝えるためにどう表現するかを磨いていって欲しいと思います。


EN

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いいプレゼンとはなんだろう?

[3・4年生]

いよいよ今週末に迫ったテーマ発表会に向けてひたすらプレゼン練習を行ないます。 プレゼンをI-padで撮影し、それをみんなで見てフィードバックを伝え合い改善点を加えていきます。

自分のプレゼンを客観的に見てみると作成した資料の見ずらさや棒読みになっていたり言葉につまっているところなど色々なことが見えてきます。

「もっと声の強弱をつけた方がいいと思うよ。あと資料が見にくいなぁ。」

「声が小さかった。あともっと笑わせる所はおおげさに伝えないと面白くないんじゃない?でも水不足の原因を説明する所はすごく分かりやすくなった。」

「熱意も伝わってきたし、内容も分かりやすかったよ。目線がもっとまっすぐ前を見られてたらもっといいね。」

「言ってることはいいと思うけど、説明っぽくなっててなんかイマイチだなぁ。語りかける口調にした方がいいよ。」

「なんか内容が多すぎて何を一番伝えたいのかよく分からない。」

「よし!思いきって前半をまるっきり削って後半をもっと膨らませて具体的な例を入れよう。」

「ぼくはほとんど変えることにした!明日までに全部なおすよ。」

自分のプレゼンをより良いものにするためにどんどん工夫し改善を加える努力を惜しまないモチベーションの高さはさすがです!やるからにはベストをつくして見てくれる人の心を動かしたいという思いが表れています。
そして結局最後の最後まで何度も改善を目指して撮影を繰り返しました。 さあ、いよいよ明日は発表会です。観客の皆さんに自分たちの思いがどのように伝わるのでしょうか。Do our best!!

YI

TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

『No water No Life』~ふりかえり~

[3・4年生]

このテーマで自分たちが住んでいる日本だけでなく、海外の水環境についても探究し視野を海外に広げ、自分たちが住む地球上で起きている問題について考えるスタート地点に立った子どもたち。

日本では当たり前のことが海外では全く違うという現実もあるということを“水”を通して学んできました。

ボーダレス化されたこの時代に世界で起きている問題は、遠い外国で起きている私たちに関係のない問題ではありません。

例えば水問題です。ただ世界で起きている水不足や水質汚染について現状や原因を学ぶだけでなく、様々な切り口で因果関係を見ていくと自分たちとのつながりに気が付きます。

今回3・4年生は水問題について私たちができる協力について考え、プレゼンテーションを行いました。
このミッションに向かって探究していくプロセスでより多くの人に共感してもらうためにはどのように伝えたら良いかとことん考え、調べ、話し合いを重ねて何度も改善を加えていきました。

本人たちはまだまだ自分たちのプレゼンには納得していないようですが、その思いとこの学びを振り返ることで得られた気付きや様々な方からの暖かいフィードバックはこれからの探究と発表につながっていくことでしょう。

今回このテーマで手に入れた世界に視野を広げてみるというperspectiveとそれを自分とつなげて考えてみるというresponsibilityを大切に、これからも地球市民として少しずつ世界観を広げていってくれることでしょう。

YI

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「小冊子」ついに完成!

[5年生]

「子どもをなめてはいけない」「THE 子ども力」に続く、3冊目の
「小冊子」がついに完成しました。タイトルは「学考 GAKKO」。
TCSの学びの本質は考え続けることにあるということを端的に表現し
たなかなかのタイトルです。子ども一人で車を動かすミッションに
取り組んだ学びのケースを例に挙げて、探究するときにどんなふうに
考えているかを学び手である子どもの視点で徹底解明したとても興味
深い内容です。

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考えを広げたり、ふりかえったりするときのコツを、すぐに思い出せて、
使えるようにするために、「むすんでひらいて」や「静かな湖畔」とい
った童謡の替え歌としてまとめようなんてよく考えつきました。

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考えるときのポイントは、

まず広げてからしぼり、さらにためしてみること



ふりかえりの時間がなくても自然にふりかえっちゃう」ということ

の2つでしたが、おまけのページで、考えるときのスパイスのよう
なものとして、お互いに「挑発」しあっているという主張がなんと
もTCSらしいユニークな発見でした。

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見事にテーマ発表でのお披露目も成功し、多くの聴衆からの賞賛を
得ました。素晴らしいスクールプロモーション雑誌の完成!
Good job です。

RI

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『Dear Editor』~ふりかえり~

[5年生]

嬉々として、なんら恥ずかしがることなく、堂々と自分たちの学び方を
「童謡」で表現する子どもたちの姿に、オーディエンスは大いに魅了さ
れ、見事に自分たちのペースに巻きこんだプレゼンができた。

さて、今回、この学びにおいてTCSの探究文化を現す言葉が誕生した。
それは「挑発」という言葉だ。「挑発」と言っても、相手の感情を刺激
してやる気を出させるわけではない。考え方をゆさぶり、違う見方を促
すことで、結果的にやる気を生んでしまう有効な「言葉かけ」が、子ど
もたちの認識したTCS流の「挑発」だ。英語で言うところの devil's ado-
vocate に近いかもしれない。

テーマ発表後の恒例の質問タイムのときに、オーディエンスから、

「挑発」という言葉を誰が言い始めたのか

という質問がなされた時、子どもたちが、う〜んと悩んだ後、特定の誰
でもなく、みんなから生まれたと答えたことに「オッ!」と思った。
この言葉を最初に発した子の名をさらっと答えるかなと思ったからである。
しかし、よく考えてみれば、「挑発」によって学ぶという文化は、TCS
で行われている探究の核と言える。それは発表会の後に行われる卒業式
にやってきた卒業生が、今回作られた小冊子の内容をまったく知らない
にもかかわらず、私に向かって

「TCSってむちゃぶりがあって、その後、挑発なんだよね」

とさらっと言いのけたことによく現れていた。この卒業生は、一昨年、
最初に作られた小冊子を作成したメンバーだった。このときの小冊子が、
『子どもをなめてはいけない』という「挑戦的」なタイトルになったの
は、彼らなりの「挑発カルチャー」を表現した言葉だったと言えよう。

となると、今回、小冊子を作った子どもが「挑発」という語をつくった
というよりも、これまでの先輩達が歩み、つくりだしてきたカルチャー
が熟成され、たまたま今回担当した子どもたちによって暗黙知だった文
化が見事に「言語化」されてしまったということなのかもしれない。だ
からこそ「誰が言い出したの?」という問いに対して、「みんな」とい
う答えになったような気がする。

小冊子をつくり続けてきたことで、これまで言語化されていなかった探
究のカルチャーが明らかになるとはとても興味深い。

それにしても、この小冊子を作るときの子どもたちのパワーはいつもス
ゴイ。スクールフリーな学びの場における、自分たちの学びの意義がど
こにあるのか、純粋に知りたいという好奇心と、この楽しい学びをなん
とか世間の人々に訴えたいという使命感が、研ぎ澄ましたことばで訴え、
伝わるように伝えたいという強烈な志を生み出しているように思う。

先輩から後輩へ伝えるバトンでもあり、新しい学びのスタイルを学び手
である子どもが世の大人につきつける挑戦状でもある。

貴重な記録である。

RI

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最後の追い込み

[6年生]

週末に卒業式&テーマ発表会を控え、いよいよ最後の追い込みです。

これまで調査分析してきた内容をまとめ、発表の準備を進めていく
訳ですが、その際に一番大切なのはオーディエンスを意識した伝え
方、見せ方になっているかということ。
独りよがりの内容や構成では、相手に伝わるものも伝わりません。

今回エキシビションの導入の時点で、発表についての制約条件を伝
え、どういった発表スタイルにするかは子ども達自身に考えてもら
っていました。

・プレゼンとブースの2つの発表形式でおこなう
・複数の異なるメディアを使う

女の子は、プレゼンはIT(keynote)を使用し、ブース発表では
小冊子を作成することに。

プレゼン資料の作成にあたり、参考になりそうな本を手渡すと、使
える技や考え方がないか真剣なまなざしで本を読み込んでいました。
その中で特に印象に残ったのは下記のフレーズ。

「文字を羅列しない。写真で視覚に訴える。」

自分がドラフト版で作成したスライド資料を改めて見直すと、情報
をただ詰め込んでいるだけでオーディエンスに主張を訴えかけるに
はインパクトに欠けるものになっていたことに気付いたようです。

男の子の方はというと、プレゼンは落語調の小咄で臨むことにしま
した。過去に落語をならっていたこともあり、ありきたりでない発
表スタイルに本人も当日を楽しみにしている様子。

「商店街でインタビューしたお米屋さんや振興組合のおじさんの話
が使えそう。」
「小咄の最中にスライドで写真を映したいんだよね。どの写真にし
ようかな。たくさんあって迷うなあ。」

肝心の落語のストーリーを考える上で役立ったのは、実際にフィー
ルドワークにでかけて得た一次情報の数々。
話のネタはたくさんあるので、後はそれをどういう構成にすれば、
よりわかりやすく、より面白くなるか考えることに集中できました。

ただ、準備時間には全く余裕がない状況の中で、二人とも残業や家
での作業などでなんとか時間を捻出し、追い込み作業に入ります。

成果物の作成で手一杯で、発表の練習の時間がほとんど取れず、見
守っているこちらも焦る気持ちが募る中、

「明日の発表式に間に合わせるように、家で発表練習をしてくるよ。」

という力強い返事が。

卒業発表として恥ずかしいものは見せたくない、そんな思いが伝わ
ってくる一言でした。

泣いても笑っても最後のテーマ発表会。
一体どんな発表になるのでしょうか。

HY

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2012年度春休み課題図書

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2013年03月16日

『エキシビション』~ふりかえり~

[6年生]

商店街が抱える問題点を落語調の小咄にまとめ、発表するという大
胆な挑戦をした男の子。
小咄は、店主同士のやりとりネタを中心に、写真をうまく織り込み
ながら、聞き手の興味をひくストーリーに仕上がっていました。
前日の深夜まで練習した甲斐があったようです。

ペットの殺処分に対する問題意識から、人とペットの関係性のある
べき姿とそれに向けて自分たちができることは何かをテーマにプレ
ゼンした彼女。
プレゼン直後、本人は緊張で何を話していたか覚えていないと語っ
ていましたが、そんなそぶりを感じさせない堂々とした発表でした。

同世代の子ども達に比べ、圧倒的なプレゼンの場数を踏んできた二
人の底力を見せつけられた気がしました。

ただそれだけに残念だったのは、ブース発表の物足りなさが際立っ
てしまったことです。オーディエンスを意識した見せ方、伝え方に
対するこだわりが少し薄かったように感じました。

これまでのテーマ学習で仲間達との共同作業を通じて、一人では到
達できなかったであろうレベルの成果が生み出されることを肌で実
感してきた二人にとって、今回のエキシビションの成果は決して満
足いくものではなかったことでしょう。

個人プロジェクトであるエキシビションでは、グループワーク時に
は見えなかった自身の力不足を否が応でも突きつけられます。

「エキシビションも映画製作ももう一度やり直したいんだよね。。」

以前にふらりとスクールに遊びにきたある卒業生の男の子の一言が
印象に残っており、思い出されます。

あの時こうしておけばよかった、今ならこうできるかも・・・
実は無念さや後悔こそが学びの原動力なのではないか、エキシビシ
ョンを通じて、そう思うようになりました。

今回の経験は苦いものだったかもしれませんが、きっと今後の二人
の学びの礎になることでしょう。

スクールを巣立ち、学び続ける人としての第一歩を踏み出した二人
をこれからも精一杯応援し続けたいと思います。

HY

TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2013年03月19日

JBpress 2013.3.19 掲載(上)

「日本をもっと元気にしたい」という理念のもとに誕生したWebビジネスメディア「JBpress(Japan Business Press)」(日本ビジネスプレス)に、TCSの取り組みが、上・下の2回にわたり掲載されました。

「探究型」学習で注目、東京コミュニティスクール(上)
どうすればグローバル人材の育成ができるのか(20)

JBpress 2013.3.19 掲載(下)

「日本をもっと元気にしたい」という理念のもとに誕生したWebビジネスメディア「JBpress(Japan Business Press)」(日本ビジネスプレス)に、TCSの取り組みが、上・下の2回にわたり掲載されました。

日本型スティーブ・ジョブズをどう育てるか
〜東京コミュニティスクールの挑戦(下)

どうすればグローバル人材の育成ができるのか(21)



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