東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学1年生から6年生)

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2015年01月 アーカイブ

2015年01月09日

外来種を探せ!

タイトル:エイリアン・パラダイス
探究領域:共存共生
セントラルアイディア:「異質との相互作用が変化を生み出す。」

[1・2年生]

井の頭池にもともと住んでいなかったコイ、ブラックバス、ブルーギルなどの「外来種」が
人間の自分勝手な行動により放流されたことで、その場所を新たな住処としてしまった。
昨年のかいぼりにより、井の頭池における外来種の占める割合は99%。在来種は1%。

外来種が出現し、増えているのは、井の頭池だけの現象ではありません。

テーマ2週目を終えて、冬休みに入ることもあり、
自分の身近に増えていそうな外来種を見つけ、なぜ増えたのか、
増えてよくないことが起こっていないかを個人調査してくることにしました。
子どもたちが選んだ外来種は次の8種類でした。
アメリカザリガニ・グッピー・ピラニア・
ハシブトカラス・ワカケホンセイインコ・
アライグマ・ハクビシン・タヌキ

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冬休み明け、どんな発見があったかをシェアしていきました。
「ザリガニは泥水がいっぱいあるところに住んでいるらしいけど、
蚕糸の森公園では巣を見つけられなかった。」
「ピラニアが浜田山にある公園で発見されたって昔の新聞に載ってたから見に行ったけど、 池に氷が張ってて見つけられなかった。今度かいぼりするらしい。」
「東工大までワカケホンセイインコを見に行ったら、インコたちがカラスに追いかけられてた。」
「ハシブトカラスの巣を近所のお寺で見つけた。1本の木にいくつもあった。」
「八王子の友達のうちは木がたくさんあるから、タヌキがいるかもと思ったけど、
見つけられなかった。」
「妹の保育園にお迎えに行くとき、電信柱にハクビシンがいたのを見たことがあって、
同じところにいったけど、いなかった。」

見たことはあるのに、いざ探してみると見つからない。
いそうなところを探したのに、見つからなくて、本やネットの情報だけになってしまった。 動物園にはいたんだけど。などなど、実際に見ることはできなかったという調査結果が。
では、外来種は、そんなに増えていなくて、よくないことは起きてない?

R0011745.jpgいや、そんなことはないらしい。
「なんでも食べちゃうから、
畑の野菜や在来種や在来種のえさとかも食べちゃう。」
「在来種の巣を奪っちゃう。」
「病気が移る。」
「ごみを散らかす。」

自分の言葉で説明できたり、「ここに書いてある」と、本のどこにその情報が載っているのかを把握できたりと、調べてきたことはしっかり頭に入っている様子です。
でも、このままでは頭ばかり大きくなってしまう・・・。

調べたことが分かれば、それで終わり。
新たな疑問が湧くのではなく、探さなくてはならない。
テーマ「蚕糸の森見っけ隊」では、発見・疑問を繰り返していきました。
違いは、実際に見聞きしているかにあるようです。

冬休みはそれぞれの予定もあり、ほかにも課題があり、期間も短い中で、
子どもたちは、一生懸命、テーマの学習をしてきました。
これを土台に、現地にもう一度足を運んだり、 その道に詳しい人に連絡をとってみたり、一次情報を得ることができると、さらに面白くなってくることでしょう。


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TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

中野フィールドワークへ出発!

タイトル:東京発見伝
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア:「地域には欠かせない機能とかけがえのない特徴がある。」

[3・4年生]

新年となり、今週からはいよいよ本格的に”中野フィールドワーク”が始まります。
今までは主に”まちに欠かせない施設とその機能”について学び、考えを広げてきましたがこれからはそれに加えて”まちの魅力”=かけがえのない特徴についてもフィールドワークを通じて実際に発見を重ねていきます。

まずは中野区のまちづくりのグランドデザインを子どもたちと一緒に目を通してみることに。
すると中野駅を中心として4地区にそれぞれ将来像=コンセプトが掲げられていることが分かりました。

二丁目・・・『新たな業務・商業の集積と生活コミュニティの核』
三丁目・・・『文化的なにぎわいと暮らしの調和』
四丁目・・・『先端的な都市機能と豊かな緑』
五丁目・・・『安心して楽しめるにぎわい空間』

「文化的なにぎわいって何だろう?歴史がいっぱい残ってるのかな?」
「四丁目ってあのセントラルパークの辺だよね!おれあそこにちゃんと行ってみたかったんだよな。なんか好きなんだよね。」
「おれ実は駅の北口の近くってあまり好きじゃないんだ。なんかあやしい感じの店が多いじゃん。」

今までスクール行事として行なってきた”まち歩き”などで大まかな各地区の土地勘は持っている子どもたち。この”中野”が約20年かけてどのようなコンセプトで変化していく予定なのか知ることに関心があるようです。
未来の”中野”のヴィジョンをイメージする上でも、まずは”中野の今”をもっと知る必要があります。

そこでフィールドワーク初回に出かけたのは中野のランドマークとも言えるブロードウェイがある五丁目地区。

「”かけがえのない特徴”か〜。”かけがえのない”って言うと、”もう他に代わりがない”ってイメージだなぁ。」
「その"まち"にとって”大切な”特徴って意味もあるよね。」
「じゃ”不思議”で”面白い”ものを発見しよっと!」
「今日は五丁目を歩いてブロードウェイへ向かうから色々観察して君たちが思う”中野にとってかけがえのない特徴”をたくさん発見して気づいたことや疑問に思ったことを聞かせてね。」

スクールを出発して”もみじ山通り”を北へ歩く。線路を越すとすぐに1丁目から6丁目へと変わる。

「6丁目はあまりお店が無いねぇ。家とかマンションが多いねー。」
「住宅街ばっかりなんだね。あっでもあそこのマンションはハイテクでかっこいいよ!他にはないよね、アート作品がついてる入り口なんて!」
「でも”まちづくり”の計画図には6丁目ってなにも書かれてなかったね。なんでだろう?どうでもいいってことかな?」
「それは違うでしょ!(笑)住宅街だからなんじゃない?ずっと住んでる人たちの家があるところを区が”まちづくり”するってことはないんじゃないの?」
普段歩く道でも”じっくり観察”の目で歩くと色々なことに気がつきます。
「あ、ここから住所が6丁目から5丁目に変わった。」
「なんか5丁目になってからお店が増えてきた気がする。」
「ホントだね。」
早稲田通りを西に向かっていくと増々お店が増えていきます。

「わあ!見てみて!このお店バーなのに”ラーメンもあります!”って書いてあるよ。しかも世界中の150種類のラムがあるんだって。」
「このカクテルの飾り方も他で見たことないな〜。かわいい!なんかうまそう(笑)」
「ねえ、あそこのお店はボーリングバーだって!ボーリングのピンとボールがいっぱい飾ってあるよ。あのゾンビのボールいいなぁ!でもボーリングしながらなんか飲むお店なのかなぁ?こんなお店も他にはなさそうだな。」
5丁目に入った途端、個性的なお店が目に飛び込んできます。
「あそこの障子屋さん、ジブリの絵が飾ってあるよ。」
「あ!宮崎駿のサインもある〜!」
「宮崎駿の家の障子を担当してるんだってよ。すごいね!」
一人の目では気がつかないようなことも”発見モード”の沢山の目があれば色々気がつきます。
「中野って変わってる名前のお店が多い気がするな〜。ほら見て!”西遊記”とか”お〜りと〜り”とかさ。」



「わあ!ありえない!ライターが超高いよ!このキティちゃんライター1万円だって。」
「この坂本龍馬ライターは2万円だよ。ドカベンは1万円かー。誰が買うんだろう?」
「やっぱり好きな人にはたまらないのかなあ。マニアックだよね。」

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壁一面に変わったジッポライターを飾っているライター屋さんに大興奮。
「中野区温暖化対策事務所だって。中野区でも温暖化対策をしてるんだね!?他の区でもこういうところがあるのかな?」

そしてようやくブロードウェイに到着しました。
ブロードウェイに入ってまず目に入ったのは英語のポスターや館内ガイドマップ。

「外人の旅行者が多いんだろうね!」
「けっこう外国人に人気だって聞いたことあるよ!」

さてさて他のお客さんやお店の営業の邪魔にならないように気を配りながら早速1Fを散策。
子どもたちはそれぞれに色々なものに釘付けの様子です。

「あ!手相うらないだ。おれは金銭運の線が長いぞ〜。」
壁に描かれた手相図を見ながら自分の手相をチェックしています。

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さまざまなアニメフィギュア、鉄道マニア向けのショップ、プレミアテレカショップ、パズル屋、古着屋、葬儀屋、スッポン屋、飲食店、まんだらけ、ゲームショップ、電化製品、古通貨店、レンタルショーケース店などなど本当にさまざまな小さなお店がズラリと迷路のように並ぶ館内はまるでオールドデリーのマーケットのように活気と独特な魅力を放っています。

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時間がいくらあっても足りないほどに奥の深さを窺わせるブロードウェイ。
子どもたちも初めてじっくり感じたブロードウェイにまさに”他のまちには無い何か”を見たようでした。
スクールに戻って振り返りをするとある子が言いました。

「ブロードウェイもそうだけど五丁目のお店って結構全体的に面白くて不思議だった。」
「不思議ってどんな不思議?」
「ええと、面白いっていうかマニアック?」
「一つのお店でいろんなものを売ってるというよりは鉄道だけだったり、古いお金だけを売ってたり、スッポンとかヘビだけ売ってたりとか。こだわってる?」
「アニメとゲームが有名って言ってたけど、たしかに!しかもすごく安かったよ。」
「でも同じようなものを売ってても安い店とすごく高い店があったよ。同じキャラのフィギュアでも何百円のものと2万円のがあったりさ。」
「レアものを売ってる店と激安で売ってる店があるんじゃないの。」
「だからマニアックだよなぁ。」
「あのレンタルショーケース屋はすごかった!だってあの狭いお店のなかに30個くらいケースがあってそれぞれの小さいケースが別々のお店になってるんだもん。あんなの見たことない。」
「1万2千円て書いてあったけど、一ヶ月のレンタル料かなぁ?」
「5丁目はお店も多いけど商店街もたくさんあった。”アイロード”、”ふれあいロード”、あと面白そうな”昭和新道”、”やくしロード”、”ブロードウェイ商店街”、”サンモール”でしょ。全部近くなのにこんなに商店街あるなんてすごい。」
「あとね、けっこう公園もたくさんあったよ。落書きも多かったけど(笑)」

まだ一度5丁目を歩いたに過ぎませんが、子どもたちは自分たちなりの5丁目のイメージをふくらませることができたようです。

さて来週は”先端的な都市機能”を将来像に持つ四丁目”中野四季の都市”をフィールドワークします。
すでに学校・病院・警察・公園・住居・緑(公園)・税務署・区役所・福祉施設・囲い町広場など様々な主要機能が集まっているこのエリア。
さて来週はどのような”目に見える発見”と”目に見えない発見”ががあるでしょうか?  

YI

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わからない文を読み解く力

タイトル:Dear Editor
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:「編集によって情報の価値は変わる。」

[5・6年生]

「うわあ本当におかしいよね」
「腹いて〜」

すごく集中してキーボードを打ち込む作業の最中に突然、爆笑し始めます。下級生の書くクリエイティブ作文は、子どもらしい意表をつく展開、荒唐無稽なストーリー、そして独特の表現で満ちています。

これから出版する本ですので、ネタバレにならない範囲で書くと、

新たな擬音語を考え出したり、ええ、そんなのあり得ないよ〜というような突発的な事件が起こったり、バカバカしいけれど、ホッとする部分もあり、わあ、これは考えつかないよな!というファンタジーにあふれているのです。

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ただ、ひとしきり笑った後、この面白さとは裏腹の、わかりにくさに直面します。部分としてとらえてみれば、メチャクチャ面白いけれど、文章全体で考えてみると、いったいどこへ行くのかわからない。どこへ行くのかわからないどころか、途中経過も飛びまくりで、なぜこの場面になったのかがわからないのです。

「盆栽」にたとえてみれば、自然の造形の面白さを出したいものの、剪定しないと形がはっきりしない。とはいえ、剪定ばかりしてしまうと、形は整うかもしれないけれど、当たり前のものになってしまう……

わかりやすいものにするためにストーリーを整理してみる

きっと書きたかったのだろうけれど表現できていなかったり、飛躍してしまったりして、通じなくなっていることを推測して埋めてみる

しかし、オリジナルに書かれたその子らしさを残すようにする

実は、大人の書き手の文章を読み解き、手を入れるよりも、子どもが思いっきり書き散らした文章を編集する方が、単に「文章がうまくない」ということで片づけられない難しさがあるだけにとても難しいのです。

「きっとこういうことを言いたかったんじゃないかな」

ホワイトボードにストーリーの流れを書き出して、この子が言いたいことを、どう面白く表現するか考えます。編集メンバーでう〜んと頭をひねっていると、タイミングよく卒業生がたずねてきました。TCSの探究を骨身にしみて理解している卒業生は、さくっと討議の輪に入ります。

「じゃあ私が読者の目で読んでみるね」

面白さと文章の構成とのバランスをいかに図るかという視点を持って読み進めてくれます。

「ねえ、ちょっとコメント書いていい?」

感じたことやもっとこうしたらよくなるんじゃないかということを付箋に書いてくれるなんて。ああスバラシキTCS卒業生。

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今回、子どもたちの編集作業を見ていて気づいたことがあります。それは不完全な文章を読み解き、どうしたらもっとよい文になるだろうと考えることが、文章を読解し、表現する力を大いに育てるということです。国語教育というと、名文やお手本になる文を読ませます。確かに「うまい部分」をパクリ、自分の表現のストックにするという点でこのやり方は意味があります。 ただ、この場合、自分が文章表現の使い手として向上したいという強烈な気持ちがない限り、どうしても「知った」で終わってしまい、「身について使える」というレベルには達しません。ところが、自分たちの仲間が書いた文章をもっとよくしたいと思ったとき、カワイク無邪気な後輩たちを育ててあげたいなというモチベーションが高まったとき、頭がぐるぐるし始めます。スカスカにスキマの空いた論理をどう埋めるか、そのためにどんな出来事をどんな順番で表現したらよいか、語彙の使い方がおかしいとき、どんな言葉に変えたらよいか、必死に考えようとするのです。このプロセスが、単に「知った」ではない「使える力」を育んでゆくのです。

情報の価値を編集によって変えてゆくというコンセプト通り、子ども達の書いた「らしさのキラリと光る面白い文章」の価値をさらに高めるために、いかに文章を再構築するかの探究に没入してしまっている。子どもたちの燃え上がる炎は勢いを増すばかりです。

RI

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2015年01月14日

中野の特徴を発見しよう!

タイトル:東京発見伝
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア:「地域には欠かせない機能とかけがえのない特徴がある。」

[3・4年生]

今週のフィールドワークは”先端的な都市機能が集まる緑豊かなエリア”をまちづくりのコンセプトとしている中野四丁目”四季の都市”からスタートです。
今回はスクールから”もみじ山通り”を南に下り、”大久保通り”を右折し西へ進みました。

「もみじ山通りを挟んで1丁目と2丁目になってるし、5丁目と6丁目に分かれるんだねー。もみじ山通りすごいね!」
「この地図を見ると、もみじ山通りって呼ばれてるのはこの辺だけで、鍋横通りとも書かれているね。」
「鍋横って鍋屋横町でしょ!行ったことある〜。」
「あ!TCSフェスタの時に来た”保健所”があるー!」

大久保通り沿いにある保健所に立寄り、館内案内図を見ながらどのような部署があるところなのかみんなで見てみます。

「飲食店の届け出って書いてあるところに行ったんだよ!」
「美容院、クリーニング店、旅館、公衆浴場の届け出だって。銭湯をやり始める時は保健所に届け出るんだね。知らなかった。」
「狂犬病の予防接種。あとインフルエンザの注射もここなんだね。」

大久保通り沿いに中野郵便局と中野病院もあるので2丁目にも様々な機能が集まっていることを改めて実感。
そして中野通りを北上し、いよいよ目的地の4丁目に到着。

「あっ!中野サンプラザだ!」
「ここってどういう建物なの?」
「コンサートとかやってるんだよ。」
「ちょっとだけ中に入っていいかな?」

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中に入ってみるとコンサートホールの他には上層階がホテルになっていて最上階に展望レストランがあることが分かりました。
サンプラザの1Fに設置されている中野駅前地域のジオラマを眺めながらもう一度全体的に俯瞰して”四季の都市”を歩き始めました。

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区役所の前を通しかかると囲い町広場の犬の像が目に飛び込みます。
ここで事前に囲い町について調査をしてきた男の子がこの犬の像について解説をしてくれました。
徳川五代将軍綱吉による”生類憐れみの令”で有名な犬屋敷がちょうどここ現中野四丁目を中心として広がっていた。
一体には囲いがあり”囲町”と呼ばれていた。最盛期は杉並区にかかる程の規模に10万頭の犬が保護されていたとのこと。
調査してくれた男の子の家があるのも杉並区で、なんと調べて分かったのは自分の家もかつては囲町内だったとのこと。それを聞いてみんな大盛り上がりです。

綱吉の死後犬の保護施設は撤去され、後に8代将軍が桃畑とし、江戸の人々に花見の名所として親しまれたとか。
その名前が今も桃園川や桃園町という地名として残っているとの話に”なるほど〜”という声が聞こえてきます。

そしていよいよキリンビール本社や3つの大学、警察、病院、公園な どが集まる”四季の都市”へ。
新しい洗練された建築物が立ち並ぶこのエリアは子どもたちのお気に入りのよう。

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「いいな〜、広い芝生!」
「ビルもおしゃれでなんか好きだな〜。」
「あれが明治大学、となりが帝京平成大学、それで早稲田大学はあっちかー。」
「奥にあるきれいな建物が警察大学病院だー!」

警察大学病院について事前調査していた男の子が言いました。

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「この病院は戦後まで警察と軍隊の専用病院で一般の人は使えなかったんだよ。戦後から一般の人も使える病院になったんだって。なんか調べてみて分かったんだけどね、地下鉄サリン事件の時に特別チームを組んで助けに行ったり、外国にも医療チームを派遣してたりして特別な病院ぽいよ!」
「そうなんだ!それってここの土地が陸軍の施設がずっとあった場所っていうのと関係あるのかなぁ?ありそうだよね?」

公園にある看板にもこの土地が陸軍の施設があった場所で警察病院がある場所に戦時中はスパイ養成学校として秘密任務を受けた”陸軍中野学校”があったことも記されていました。

「昔はこの辺に戦車がズラリと並んでたんだろうねぇ。」と想像力を働かせる子どもたち。

「江戸時代は犬屋敷があって、戦争の時はずっと陸軍の基地になってたんだね。そして今はこのおしゃれな”四季の都市”だなんて不思議だね!」
「うん不思議〜。こういうこともプラっと遊びにきただけじゃ分かんないよね。こういうことも知れちゃう”まち歩き”を中野区でも広めたらいいのに。」

今では人知れず警察病院敷地内の片隅に石碑だけ残されている陸軍中野学校跡。
たしかにただ訪れただけでは目に入らない歴史探究の入り口がこの中野四丁目にはいくつもありました。
こうして歩いて感じたことや気づいたことをもう一度みんなで振り返ってみると、中野の変化のターニングポイントが浮かび上がってきます。

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こうしたフィールドワークを通して少しずつ見えてきた中野の魅力と特徴。
そしてこれからプレゼンテーションに向けて”中野の未来ビジョン”を考え始めていきます。
すでにここをこうしたらもっとよくなるのにな、ああなればいいな、というような部分としてのアイディアは少しずつ生まれてきているようですが、まだまだ”まちづくり”についても知らないことが多すぎて全体像を持つことができません。

そこで、今回はなかなかあることではありませんが実際に中野区議会で”まちづくり”について計画を進めている市川みのる区議会議員に時間を頂き、未来のビジョンを考える上でのヒントとなるようなインタビューをする機会を頂きました。

区議会の中に入ると市川さんが笑顔で待っていて下さいました。
会議室に通して頂き、ご挨拶をすると市川議員の他に現議長の伊東議員と元議長の高橋議員もご同席して下さいました。
初めて訪問する会議室の雰囲気と議員さんとの面会にめずらしく緊張の色を隠せないTCSキッズ。

まずは4年生のKくんが緊張しながらも貴重な時間を咲いて頂いたお礼をお伝えし、TCSの学びの特徴やテーマ学習で”まち”の機能と特徴を意識して”中野まち歩き”をしてきていて、これから中野の未来ビジョンを考えていくにあたってのヒントを頂けないかと思い、”まちづくり”についてインタビューをさせて頂きたいという主旨をお話しました。

子どもたちが”まち歩き”を通して疑問に思ったことに対する考えを聴かせて下さったり、”豊かさ”つまり”便利さ”と”自然=緑”のバランスを目指してまちづくりをしていくというコンセプトの話から中野について知り尽くした方だからこそ知っているような面白いお話をたくさん伺うことができました。

「ぼくは赤坂に住んでいて、周りに高層ビルが多いんですけど中野って北口の一部に高層ビルが集まっているんですね。ぼくたちのスクールがある辺りはあまり高い建物がないんです。」
「そうですか。建物はね、実はその地区によって商業や住宅といった用途や何階建てまで建てることができるといった高さが決まっているんだよ。だからあなたたちのスクールがある辺りは地域として高層の建物が建たないところになっているんだね。君たちが”まち歩き”をした4丁目は高層ビルがあるけれど、ここに面白い話があるんだ。あそこに警察病院があったでしょう?あの病院はとてもめずらしい病院でね、屋上にヘリポートがあるんだ。もしもの時に救急車より速く搬送できるからね。それでヘリコプターの経路になるところは全て警察病院より低い建物にするようにお願いして”まちづくり”をしているんだよ。ちなみに外国からのVIPがいらっしゃったら必ず警察病院へ行くことになったいてね、下の階には防弾ガラスの病室があるんだよ。 」
「すごい!」
「映画みたい。」と子どもたち。
先日歩き回った”四季の都市”がそのような影響で”まちづくり”計画されたことを知り驚いたようです。
また他にも貴重でリアルなお話を色々と伺えることができ、これから中野の未来ビジョンを考えていくにあたって素晴らしいヒントとワクワクを頂くことができました。

また中野は「住んで良かった街ランキング」で第1位に選ばれていて、それは継続していきたいということでした。ですが、「住んでみたい街ランキング」の第1位は吉祥寺とのこと。
”住んでみたい街”というのは言い換えれば”あこがれの街”とも言えるので、多くの人たちに”あこがれられる街”をさらに目指していきたいとのことでした。

結局予定の時間を少しオーバーしてしまいましたが最後まで熱心に子どもたちに話を聞かせて下った市川議員・伊東議員・高橋議員、貴重な学びの場を作って下さいまして本当にどうもありがとうございました。

ぜひプレゼンテーションデイにも足をお運び頂ければと思っております。
TCS一同お待ちしています!よろしくお願いします。
     

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YI

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2015年01月15日

インターンシップ説明会1/31(土)開催

※終了しました。次回日程は決定次第、告知します。

インターンシップ説明会のご案内

東京コミュニティスクールのインターンシップ説明会を開催します。
検討中の方も大歓迎です。お気軽にご参加ください。

2015年1月31日(土)14:00~16:00
※ 要予約
※ インターンの募集要項は、こちらをご覧ください。

【会場】東京コミュニティスクール
 東京都中野区中野1-62-10 (地図
   * 最寄駅:JR/東京メトロ東西線「中野駅」南口より徒歩9分

【お申込み・お問合せ】
東京コミュニティスクール(担当:永易(ナガヤス))
TEL :03-5989-1869
E-mail:npo#tokyocs.org
※メールアドレスの「#」を「@」に直してください
※お申込みを受付後、確認のメールをお送りします。直前の場合や1週間以内に返信がない場合は、お手数ですが、再度ご連絡ください。

 お申込みの際は、
   件名を「インターンシップ説明会1/31参加希望」とし、本文に以下の事項をお知らせください。
     1.参加者氏名:(すべて記入ください)
     2.e-mailアドレス:
     3.電話番号:(日中最も連絡のとりやすい番号)
     4.今回の募集を知った経緯:(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
       ※差し支えなければご紹介者のお名前
     5.質問事項等:(あれば)

※TCSへのアクセスはこちら


2015年01月16日

生態系って何だろう?

タイトル:エイリアン・パラダイス
探究領域:共存共生
セントラルアイディア:「異質との相互作用が変化を生み出す。」

[1・2年生]

「ねえ、聞いて聞いて!」

休み時間に次々に私のところにやってきて、本やインターネットで入手した情報を熱く語ってくれる子ども達。
調べてみてさらに疑問に思ったことについて、週末に調査を進めてきたようです。
知らなかったことやわからないことを追究するのは楽しくてワクワクするもの!
1・2年生が今回のテーマにだんだんのめり込んできている様子が伝わってきます。

じゃあ、全く課題がないのかというと、もちろんそんな訳はありません。
調査対象として選んだ生き物が東京都心に増えてきたことで、何らかの良くない問題を引き起こすことはわかってきました。
ただ、「外来種が増える」から「在来種が減る」というような単一の因果関係の理解のレベルに留まっていたのです。

低学年の子ども達にとって、「生態系」の仕組みをはっきりと理解することは難しいでしょう。
「いろいろな要因がつながっていて、どこかが変化しただけでも全体に影響を与えてしまう」ということに気づいてもらうためにはどうすればよいか。
そのきっかけになればと、子ども達に負けじと私が週末の時間を使って調査してきた内容とネット教材をもとに、生態系について一緒に考えることにしました。
私が選んだ生き物は「ブルーギル」。
ブラックバスと並び、旺盛な繁殖力で「井の頭池」を占拠しているあの悪名高い外来魚です。

「ブルーギルが増えると、どんな困ることが起きると思う?」と問いかけると、
「モツゴが食べられちゃって、数が減っちゃう!」と一斉に答えます。

先月、井の頭自然文化園を訪れたんだから、そんなことは当然知ってるよと言わんばかり。

「じゃあ、モツゴが減っちゃったら、どんな困ることが起きると思う?」と尋ねると、先ほどまでの元気はどこへやら、途端にトーンダウン。
水生物館を見学した際にかぶりつくように眺めていた水槽にいたあの鳥の存在をすっかり忘れてしまっている模様。

「カイツブリって、覚えてない?アカミミガメが泳いでいる水槽にいた。あの鳥のエサがなくなっちゃうよね。」
「そうだ、そうだ、思い出した!」

「じゃあ、カイツブリが減っちゃったら、どんな困ることが起きると思う?」さらに質問を重ねます。

(どうやら、この食べて食べられての関係はまだつづきそうだぞ・・・)

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生態系ピラミッドの最上位に位置する大型の鳥のフンがプランクトンのエサになることで、なんと食物連鎖の関係は循環図で表すことができてしまいました。
実は自分たちがこの図の一部しか見ていなかったなんて!
子ども達は驚きと不思議さが入り混じった表情でホワイトボードを眺めていました。

この関係性は何もブルーギルに限ったことではありません。
自分の調べてきた生き物についても同じことが言えるはず。
ということで、週の後半はこれまで学んだ知識をフル動員して、それぞれが関係図づくりに取り組むことに。
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A3サイズのプロジェクトペーパーとにらめっこしながら、ああでもないこうでもないとポストイットを並べます。

「なんでだろ、ホワイトボードみたいにぐるぐるの関係にならないよ・・・」
「ああ、頭がこんがらがってきた。」
「うーーん、この生き物の天敵がよくわからないなあ。」

あちこちのテーブルから聞こえてくるぼやきのようなつぶやき。
明らかに苦戦している様子が伺えたので、この作業が嫌になってしまってはいないかと少し気になりましたが、そんな心配は無用。

翌日の午前中の休憩時間にある1年生の男の子が私に声をかけてきました。
「早くテーマの時間来ないかなあ。今日もあの図を作るんでしょ。」
入学から1年近く経ち、テーマ学習の辛楽しさを味わえるようになるとは、なんともたくましい限り!

悪戦苦闘しながらも、「生態系」の理解を深めてきた子ども達。

来週からはいよいよポスター作りに着手します。

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第1稿完成!

タイトル:Dear Editor
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:「編集によって情報の価値は変わる。」

[5・6年生]

このテーマ学習は、外出することがありません。ひたすら文章とにらめっこし、考え続けるデスクワークです。したがって写真も毎週、毎週、同じようなものばかりで変わりばえがしません。しかし、だからこそスゴイと思うのです。

どうせだったらどこかにフィールドワークのために外出したい……
なんか面白い実験や調査をしてみたい……
装置をつくりだしたい……

きっと子どもはそう思うのではないか。いや大人でもそう思うでしょう。確かに、外出するフィールドワークも実験もインタビューもちょっと刺激があって面白い感じがします。それに比べてデスクワークに子どもはなかなか夢中にならないのではないか……

しかし、これはまったく表面的な見方だといういうことです。ただ子どもの興味・関心のありそうな「体験」をさせても、もっと言えば印象に残るような「非日常体験」をしても、その場限りの「面白さ」に留まりますし、深くその体験を観察し、掘り下げようという気持ちがなければ、流れてしまうのです。

一方、ただ机に向かっているだけの単調な作業のように見えても、頭の中にさまざまなファンタジーやストーリーが渦巻いていれば、めちゃくちゃ面白いし、消費的に与えられる実体験とは比べ物にならない深い体験をしています。主体的にイメージをつくりだし、それをことばにし、遊ぶのを面白がっているのです。

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探究する学びを考えるときの大事なポイントは、外に出るから体験、部屋の中だから体験じゃないと考えてはいけないということです。探究は、フィールドワークとファンタジーワークから成り立っていると私は考えます。

フィールドワークとは、もちろんまち探険のようなものもありますが、それだけでなく、文章の「森」の中を「探険」する脳内フィールドワークもあります。脳内フィールドワークは、想像力を駆り立て、もしかしたらこうかも?という洞察を生みます。このプロセスがファンタジーワークです。ありきたりの事実や日常の思惑から離れて、自由に発想の翼を広げ、それをなんらかの形で表現する(言葉に限らず、絵や劇・ダンスなどのボディパフォーマンスも含む)のです。

かりにまち探険という具体的かつ実際的な体験があろうと、それがファンタジーワークを作動するものになっていなければ、ただ流れてゆくのみの発見なき体験に終わります。つまり、フィールドワークとファンタジーワークの両方が常に作動しようとしている状態こそ探究なのです。

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面白い作品をつくりたい。それは自分の目標でもあるけれどTCSの子どもたち全体を高めることにつながっている。わがことであり、われらごとになっているからこそ本気になれる。本気になれるのは、社会に自分たちの思いを発信できるチャンス!という強い思いがあるからです。

「スゴイ!この作品面白い」
「子どもってこんなにスゴいんだな」

と思わしめる作品づくり。子どもだからいいよねという評価ではあきたらない。これは大人にはつくれない、かなわない、という大人の本気の評価を勝ち得るような「価値」をつくりだしたい。これが、子どもをなめるなよ!これこそ子ども力だぜ!という過去の Dear Editor から知らず知らず受け継がれている精神です。

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ということで、早くも放課後「残業」し、編集に没頭した子どもたちの努力が一段落。とりあえず作品に手を入れつつの「打ち込み」が終わり、第1稿が完成しました。3人しかメンバーがいないのに、20人を超えるメンバーの作品をつくるのはとても大変な作業です。にもかかわらず、「やらなきゃダメだ!」なんてただの1回も言っていないのに、放っておいても勝手に動いている強烈な主体性に感動しています。

残りはたった2週間。ここからゲラの状態にまで持っていくには、時間がたっぷりあるとは言えません。ただ、形だけ整えて、本っぽく見せても仕方がないので、次週は、つら楽しさ MAX で、頭爆発しそうな、真の編集作業に取り組みます。

RI

TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2015年01月17日

プレゼンテーション1/30

TCSプレゼンテーションのご案内

東京コミュニティスクール(TCS)のテーマ学習では、1年間に6つの探究領域を学びます。ひとつの探究領域のもとでクラス毎にテーマが設定され、約6週間単位で活動を行っていきます。
※テーマごとの6週間の学びの様子は、探究テーマ一覧表よりご覧ください。

TCSの子どもたちが、どのようなプロセスで、どのようなことを学んでいるのか、ぜひ直接その様子を見に来てください。

               記

【日時】 2015年 1月30日(金) 10:00~11:40頃 

【場所】 東京コミュニティスクール 校舎
     (東京都中野区中野1-62-10)地図
     ※JR・東京メトロ「中野駅南口」より徒歩7分     

【お申込み・お問合せ】
 東京コミュニティスクール (担当:戸嶋・若林)
 TEL:  03-5989-1869
 e-mail: school#tokyocs.org
 ※メールアドレスは「#」を「@」に変更してから送信してください。

  お申込みの際は、件名を「プレゼンテーション見学希望」とし、
   以下の事項をお知らせください。
     1.見学希望日
     2.見学希望者氏名(すべて記入ください)
     3.お子さんの現学年(保護者の方)
     4.e-mailアドレス
     5.電話番号(日中最も連絡のとりやすい番号)
     6.TCSを知った経緯(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
     7.質問事項等(あれば)

【新聞掲載】エクセレントNPO大賞

【メディア掲載】TCSが組織力賞にノミネート
「エクセレントNPO大賞」


2014年12月に行われました「第3回エクセレントNPO大賞」につきまして、受賞団体とノミネート団体の活動が、1月29日の毎日新聞朝刊に特集記事で掲載されました。
この賞においてNPO法人東京コミュニティスクールは、「組織力賞」にノミネートされております。

▼毎日新聞・2015 年1月29日・朝刊13面
「第3回エクセレントNPO大賞 市民の力で変える」

クリックして拡大表示


http://www.genron-npo.net/media/2015/01/_test_post-175.html


参照:TCSホームページ内「第3回エクセレントNPO大賞組織力賞ノミネート」

2015年01月22日

中野の未来ビジョンを考える

タイトル:東京発見伝
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア:「地域には欠かせない機能とかけがえのない特徴がある。」

[3・4年生]

今週からはいよいよ中野の未来ビジョンについてアイディアを出し合いディスカッションを始めていきます。 
今まで中野の”まち歩き”を通して発見してきた中野の特徴や変化をもたらしてきた時代のターニングポイントなどを思い出しながら、今の中野にあるこれからも”保つ”魅力と新たに”創る”まちの魅力について考えを出し、それらを深めていきました。 
 
「観光客もたくさん来る中野だからもっとまちをキレイにしたい。それには中野は落書きが多すぎるでしょ?でも落書きを全部消すのは大変だから、目印になるような面白い落書きを探してチャックして次の落書きに進む、みたいなオリエンテーリングにしちゃえばいいかなって思った。」 
 
「中野区のまちづくり計画にもイベントをもっと増やしていくって書かれているからね、中野らしさを活かしたイベントを考えてみたんだ。5丁目にあった5つの商店街が合同でお祭りをやったら面白いんじゃない?」 
 
「TCSフェスタの拡大版みたいに中野区のいろんな学校が集まってパフォーマンスしたり、プレゼンしたり、お店を出したりしたらいいんじゃない?学校のPRにもなるし中野区にも観光客が集まって一石二鳥でしょ?」  
 
「人口スキー場もいいと思うよーー」
 
「ぼくがイメージした20年後の中野はコンビニでロボットが働いてて、屋上には防犯ロケットがあって事件が起きたら犯人を追いかけていって警察に知らせるんだ。」
 
「それはすごいね(笑)」
 
「しかも住宅は空に浮いてるんだよ。」
 
「ぼくが考えたのは子どもからお年寄りまで楽しめるガイドさん付”中野歴史ツアー”だよ。この前ODD(心)で行った近くのパワースポット巡りとかサブカルチャーの聖地ツアーとか色々なツアーが企画できそうだよ。」
 
「車を持っている人が少なくて、自転車を持っている人が多いのが中野の特徴だからそれを利用した”中野チャリンコ計画”で中野をエコタウンにしようと思うんだよね。」
 
「エコつながりでいくと”サイン”や”看板”を木製にするのもいんだけどなぁ。」
 
「でも火事のリスクも高くなるんでしょ?」
 
「たしかに・・・」
 
「中野にある色んな歴史を3Dプリンターで縮小版の”歴史テーマパーク”を作って中野に来た人に知ってもらうってどう?歴史も知れるし学びにもなる体験コーナーも作るよ!」
 
「障害者やお年寄りに優しいまちにするために”音声案内”や”点字”を色んな所に増やす!」
 
ほかにも沢山のアイディアが出てきましたが、ここからは一つ一つのアイディアをじっくり見て絞っていったり、ディテールにこだわってシュミレーションしてよりアイディアに磨きをかけるディスカッションを行ないます。
さあ来週末のプレゼンに向けてラストスパートです!     

YI

TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2015年01月23日

ポスターで伝えよう!

タイトル:エイリアン・パラダイス
探究領域:共存共生
セントラルアイディア:「異質との相互作用が変化を生み出す。」

[1・2年生]

これまでの作業を経て、自分たちが調べてきた外来種について、自分の言葉で説明できるようになってきました。
どこを住処にしているのか、何を食べているのか、
何が問題なのか、どんな生き物に影響が出てくるのか等。
そして、それぞれの話を聞いているうちに、
仲間が調べてきた外来種との類似点や相違点を話せるようになってきました。

さぁ、いよいよプレゼンテーションに向けてのポスター作りをしていきます。

模造紙半分サイズの一面に、自分たちの伝えたいことを図・絵・写真・言葉を用いて表現していきます。
ポスターはわかりやすさが求められます。
言葉を用いても、文章が長いと印象も薄く、何を伝えたいのかも見えなくなってしまいます。 制限された紙面の中で、どう表現していくか。ここは思案のしどころです。

そこで、考える一歩として、言葉は五・七・五でまとめるという条件を提示しました。
言葉を選ぶことで、いちばん伝えたいことが見えてきます。
五・七・五の話を伝えると、早速、指を折りながらブツブツ、モゴモゴ言い始めました。

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どんな句を考えているのでしょうか・・・。







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それぞれ調べてきたことが反映されています。
でも、何かが足りない。
これでは調べてきたことしか反映されていないことに次第に気づいてきます。

本来、日本には住んでいなかった生き物たちがなぜやってきたのか。
その外来種たちがどういった行動を起こしているのか。何が問題なのか。
「調べて答えがわかったら、それでおしまい」と完結してしまっては、問題は取り残されたまま。
「所詮は他人事であって、自分たちとは関係ない」と、自分たちとのつながりを意識せずに終わってしまいます。
では、どうすればいいか。
直接自分が何かするのでないにしても、私たち人間がこの問題にどう向き合っていけばいいのか、行動に起こせることはないのか。現状が把握できたからこそ、何ができるかを考えていくことができるのです。自分が伝えたいことを話しながら、仲間の知恵も借りて、五・七・五を考え直していきます。

グッピーは繁殖力の強い魚。 きれいで飼ってみても、増えてしまって捨てる人も多いようです。 多摩川に捨てられたグッピーは、川の温暖化の影響で冬を越してしまいます。 なんでも食べてしまうことから、水が汚れ、メダカが減り、生態系が崩れてしまいます。
「多摩川の水が冬も冷たくならないのは、みんながどんどんお湯を使ってるから。」
「それじゃ、お湯を使わなければいいの?」
「できた! あついおゆ つかわないでね みなさんね  どう?」 
「みなさんねっていうのは 変えた方がいいと思う。」「お風呂入れないのはやだな。」
「じゃあ、なるべく使わなければいい?」
「できるだけ つかわないでね あついおゆ これは?」
「それ、いいね!」

言葉がまとまると、どんなポスターにしていくか方向性も見えてきます。
写真を切り貼りし、文字をどこに置くかのレイアウトを考えていきます。とりあえずの仮留めをして、文字も薄く書き、何度も修正していけるようにしていきます。

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まだまだ変化していきそうです。

AN

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2015年度新一年生を
追加募集します!!

2015年01月24日

情報の価値を上げる

タイトル:Dear Editor
探究領域:意思表現
セントラルアイデア:「編集によって情報の価値は変わる。」

[5・6年生]

すべての原稿をパソコンに打ち込みましたが、ここまでも一苦労。低学年の子が書きなぐった文は何が書いてあるのか判読するのが大変。とはいえ、5・6年生もいつかは通った道。「、」「。」ないのは当たり前。「ぼくは」を「ぼくわ」なんていうのはかわいい方。ひらがなが読み取れません。まるで古文書?

「ああ、これ『変わっていった』って書いてあるんだ!」

同じことばや内容がぐるぐると繰り返される部分を削り、シンプルにしてようやく形が見えてきた第1稿。これをもとに、さらに面白くするために手を加える第2稿に着手します。

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「これ結末が完全にないね」
「せっかく途中までの展開が面白いのにもったいないよな」

原石はごろごろしているのだが、まったく磨かれていない。素材は悪くないのに、調理の仕方をまったく考えていない。そんな状態なのが子どもの文章です。ただ、それを文法的に、あるいは文章構成的に修正すれば解決かというとそう簡単にはいきません。大人の添削ではなく、子どもの手による修正だからこそ生まれる価値は何か……。

「インタビューしても、書いた本人がわからないこともあったよ。でもね、一緒に話してゆくうちに、いろいろ生まれてきたんだよ」

なるほど。それは面白い。ソクラテスの「産婆術」じゃないが、一人で産めないものを、他者のサポートによって産み出すということですね。先生や親などの大人だと構えてしまったり、子どもならではの感性をなかなか理解できなかったりするけれど、ちょっと先輩の子どもたちに、いろいろ自分の作品について聞いてもらえるのは、下級生としては純粋に嬉しい様子です。知識や技術だけではない、ともに無理なく寄り添いあうからこそ産まれる創造行為を目の当たりにしました。これは間違いなく、子どもが子どもの作品を編集することで生じる価値です。

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はちゃめちゃな冒険を書いた作品は、はちゃめちゃさを残しつつ、基本はシンプルに「削る」ことが編集作業の中心になります。そのうえで、後輩達が表現したかったものの表現しきれなかった世界を、なり代わって文章化することも積極的に行いました。書き上がるともちろん、作者である下級生のところに出向き、「これでどう?」とたずねます。すると不思議。「こんなんじゃない!」と不服を言うことなく、自分が語ったことをここまで形にしてくれたんだととてもうれしそうな顔になりました。その顔を見て、手を加えた先輩も、努力の甲斐があった!と充実感にあふれた表情になります。

相互に影響しあって力をつけてゆくというサイクルが見事にまわり始めました。編集する側にとっては、不完全でどうしようもない文を、そこに含まれたわずかな光を殺すことなく、育てあげてゆくプロセスで、言語力を高めてゆきます。編集される側は、自分に欠けていた語彙・表現方法・展開の仕方などを強烈な印象とともに学びます。

「そうか、こう表現すればいいんだな!」

意識をゆさぶられ、深く理解する学びが進んでいます。大人がどんなに赤ペンで子どもの作文を添削しようと、これほどの実感を得ての学びを実現することは難しいでしょう。

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とはいえ、これはとても時間と手間のかかる作業です。毎日、6時過ぎまで残業です。与えられたタスクだからやっているという「ひとごと感」「やらされ感」は微塵も見られません。パソコンに向かって、ときにうなりながら、ときに友達にアドバイスを求めながら、ほぼ黙々と作業に没入しています。なんというやる気でしょう。

「だってさあ、いい本つくりたいじゃない」

まったくその通り。粋じゃありませんか。みんなが喜ぶ、面白がってくれる本をつくりたい。それも自分たちだからこそ表現できるものを示したい。そんな気持ちに動かされているのですから、主体的になるわけですね。スバラシイねえ。

でも、24人分の原稿を3人で分担して手を入れ、本のレイアウトをつくりあげて、あと1週間で印刷直前のゲラまで持っていくのは大変なことだ。時間はいくらあっても足りません。しかし、疲れを見せることなく、淡々と取り組んでゆく子どもたち。なんて頼もしいのだ。完成が本当に楽しみになってきました。

RI

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2015年01月30日

伝えたいメッセージに立ち返る

タイトル:エイリアン・パラダイス
探究領域:共存共生
セントラルアイディア:「異質との相互作用が変化を生み出す。」

[1・2年生]

今回のテーマも残すところ1週間。
ARTゾーンを目一杯使い、床一面に模造紙を広げて、作業を進めます。その様子は工房さながら。
ポスターの完成に向けてラストスパートをかけます!

このポスターづくり、自分の主張を五・七・五にまとめ、それを補足する適当な写真が見つかければ終わりという訳にはいきません。

図や写真、そして言葉をどう配置すればよいか。
そこにどう説明の文章や記号を付け加えるか。
まだまだ言葉を磨くことはできないだろうか。

わかりやすさを追求するため、子ども達は時間の許す限り、試行錯誤を繰り返します。


「だいぶできてきたんで、ちょっと見てほしいんだけど。」

2年生の女の子が私に声をかけてきました。

(ほお、どれどれ。)

そこにあったのは文字やイラストで埋め尽くされていた一枚のポスター。
いろいろ調べてわかったことをできるだけ多く描き表したい。
そんな気持ちが溢れ出てくるかのようです。

「うーーーん、これだと見づらいし、あと五・七・五で伝えたいメッセージがポスターの内容に反映されていない気がするなあ。」

言いたいことをあれやこれやとぎゅうぎゅう詰め込んでしまった結果、伝えたいメッセージがぼやけてしまっていたのです。

「そっかあ、でも、どうしたらいいんだろう・・・」

彼女はそう言って、困った表情で黙り込んでしまいました。

熱中して作業を進めたものの、目先のことにとらわれて、本来の目的を忘れてしまうなんてことはよくある話。
そういう時は、結局自分はこのポスターで何を伝えたいのか、その思いを凝縮した五・七・五のメッセージに立ち返ろうと促しました。

『われわれは タヌキのしぶとさ なめている』

この女の子がつくった五・七・五です。
都会の片隅でしぶとく生き抜くタヌキの生態に興味を持ち、いかにレジリエンスを発揮して暮らしているかをみんなに伝えたい、そんな思いが込められていました。

情報が過剰でポスターの見にくさの原因の一つであったタヌキのエサの欄について取り上げ、一緒に再考することに。

「へえ、タヌキってこんなにたくさんの昆虫をエサにするんだね。」
「そうなんだよ、図書館で借りたタヌキの本に書いてあったの。」
「けど、都心で暮らすタヌキのことについて描きたいんでしょ。これらの昆虫って都心にもいるの?」
「・・・あまりいなさそう。」
「ちなみに他に好きな食べ物はあるのかな?」
「えっとね、生ゴミや鳥の死骸も食べちゃうんだよ!」
「なるほどー、それなら都会でもエサに困らなさそうだね。」
「よしっ、大好物の果物や昆虫についてはまとめてしまって、生ゴミとかのことをもっと強調しよう!!」

改善の方針が決まり、表情も明るさを取り戻します。
頑張れ、あとは修正あるのみだ!


「ふう、やっとできた。疲れた〜〜〜。」

誰一人として途中で投げ出し、諦めてしまう子はいません。
低学年とは思えないほどの集中力を見せ、製作作業に没頭した結果、渾身のポスターが出来上がりました!

あとはプレゼンテーションの本番を残すのみ。
きっちりした説明を目指すのではなく、自分の伝えたいことを熱く語れとエールを送り、本番を迎えることに。
どのような発表になるか楽しみです。

HY

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一本のエンピツを持てば……

タイトル:Dear Editor
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:「編集によって情報の価値は変わる。」

[5・6年生]

いよいよ本のタイトル決め。タイトルは本の顔。タイトル次第で、本の「価値」は大いに変わってしまうと言っても過言ではありません。とはいえ、ゼロベースでタイトルを決めるというわけでもありません。これまで掲げてきた編集方針をふまえて、できあがった原稿を改めて見つめなおしてみると、自ずとタイトルのコンセプトは浮かび上がってきます。

「子どもの面白さがあふれているのがこの本の魅力だよね」
「TCSの子どもたちだから書けたというような特別な感じを出したいわけじゃないんだ」
「そこ大事だよ。誰でも子どもなら書きたい気持ちを持っているし、書けるんだよ」

話し合いを続けているうちに、ある子がつぶやきました。「エンピツを持たせれば子どもは書くんだよ。」

それいいんじゃねえ!うん、いいよ!ついに「鉱脈」を掘り当てたようで、子どもたちは盛り上がります。

読書にしろ、作文にしろ、確かに賢い頭をつくるうえで大事な役割を果たしています。ただ、それを余りにも大人が子どもに押しつけるものだから子どもは嫌気をさしてしまう。さらに始めから「うまい文章」を求めるから子どもは萎縮しちゃう。大人の期待や妙な評価に答えようとして書く文章が面白くなるくぁけがない。

子どもに、あれこれおせっかいを焼く大人たちが、本を読んでいるか?文を書いているか?と言えば……とんでもない。電車の中ではスマホをいじっているだけ。家でも読んでなさそうだし、読んでいても「すぐにわかる○○」のようなお手軽本ばかりなんじゃないですか。ましてや文を書くことなんかありそうもない。いやあ書くの苦手なんです!なんて言い訳している。

どうしてそんな「大人」になってしまったかと言えば、「子ども」のときに思いっきり自分の思いを「表現」してないからじゃないか。だからぼくたちは、まず、自分の「思い」を大事にする。エンピツを持って素直に書いたものを大事にしたい。そんな思いをこめて、つけたタイトルが

『子どもに鉛筆持たせれば』

でした。

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タイトルが決まり、残るは、レイアウトと校正です。句読点も含め、誤字脱字をしっかり見直します。読みやすいように段落分けしているかどうかも大事なポイントです。

「文字の大きさはどれぐらいがいいだろう。」
「その前に、文字のフォントを決めないとね。」

フォントもいろいろあるので、どれがよいか決めるのはなかなか大変です。子どもの作文というイメージを表したいので、堅すぎるのはどうかとは思うけど、だからといって、子どもっぽいのもダメ。いろいろ考えて、実際にプリントアウトして比べてみて、よい形を探っていきます。

せっかくここまでたどりついたのだから、最後まで頑張りたい。時間があまり残っていませんが、最善を尽くします。彼らをこのように駆り立てているのは、自分たちの作品をよりよいものにしたいという強い気持ちです。いつもながら探究は質の高い仕事をしたいという思いに導かれて行われるもの。だからこそ意識も変わるし、技も身につけることができる。使える知識をつくりだす学びになるのです。

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i-book author でゲラ原稿を完成させ、プレゼン用に、i-movie で本の宣伝 CM もつくりました。いやあ、3人で20人以上の原稿をとりまとめるだけでも大変なのに、内容の編集から、形式の編集まで、よく頑張りました。

子どもに鉛筆持たせれば、ここまで「価値」のある作品をつくりだせるのだな。淡々とパワフルな仕事を成し遂げましたね。スバラシイ!!

RI

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プレゼンに向けて

タイトル:東京発見伝
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア:「地域には欠かせない機能とかけがえのない特徴がある。」

[3・4年生]

いよいよプレゼンテーションを目前に控え、今週は未来ビジョンの提案を磨いていきながらkey noteでの発表資料を製作していきます。
まずは小グループに分かれていくつかの提案について更に膨らませるアイディアを出したり、問題点についても議論していきました。

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その上で各自が一つずつ提案することを担当し磨きをかけ、資料を作り込んでいきました。

「中野にイベントを増やしたいんだけど、5丁目にある5つの商店街が一斉にお祭りをするってことだけkey noteに書けばいいかな?」

「それでTくんがイメージしているイベントが誰にでも伝わるかな?まったく中野のまちのことを知らなくて興味も無い人にイメージさせることが出来るかな?」

「うーん。できないなぁ。」

「ちょっと具体的な事例も出せばいいんじゃない?どんなお祭りなの?」

「たとえばね、ブロードウェイ商店街ではレア物が並んでたり、カードゲーム大会があったりしてさ、新井薬師の前のアイロード商店街ではお祭りの縁日みたいに出店が並んでいる感じ。」

「なるほど〜!面白そう!やっぱり少し具体的な事例を載せた方が魅力が伝わるよ。やっぱり”提案”だからね。それいい!!って思ってもらえるようにプレゼンしないとね。」

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逆にある子は細かい部分まで提案内容を説明しすぎていて情報量の多さが目立ちます。これでは提案がスっと入ってきません。

「ちょっとDちゃんは長いな〜。もっと絞った方がいいよ。」

「それに面白いけど、劇っぽい台詞が多すぎるんじゃない?時間も限られてるんだから台詞はもうちょっと減らした方がいいんじゃない?」

「えっ。でも面白くした方がお客さんも興味もって聞いてくれると思うんだけどな。ぼくの提案は面白い”まち歩き”を企画して中野の観光客にもっと中野を知って楽しんでもらうっていうのがコンセプトだからガイドさんになってツアーガイドするみたいなプレゼンにしたらいいと思うんだけど。」

「それはすごくいいアイディアかもしれないけど全体の長さを考えると一人1分くらいで収めないといけないじゃん?だからもうちょっと絞った方がいいかな〜って。」

「そっかー。分かった。」

色々な子どもたちからのフィードバックは時に厳しいものもありますが、子どもたちはさらに良くするために活かしていく姿勢をすでに持っています。

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プレゼン前日まで粘り強く改善を加え、”ことば”の一つ一つにこだわっていきます。
さあいよいよ翌日が本番です。
どのような中野未来ビジョンが提案されるのか、乞うご期待です◎

YI

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NPO Tokyo Community School 
特定非営利活動法人 東京コミュニティスクール 


〒164-0001 東京都中野区中野1-62-10 
TEL: 03-5989-1869  FAX: 03-5989-1649 
e-mail: school@tokyocs.org