東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学1年生から6年生)

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2017年01月 アーカイブ

2017年01月13日

態度ってなんだろう?

タイトル:顔にかいてありますよ
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:態度は表情と仕草で表され、伝わる。

[1・2年生]

今週は子どもたちからこのテーマ学習のセントラルアイディアを知りたいという話をきっかけに議論が始まっていきました。

セントラルアイディアが「態度は表情と仕草によって表され、伝わる。」であることを伝えると子どもたちは今までの学びとつなげながらどんな意味なのか考え出しました。

「態度っていうのがつまりは思いや気持ちっていうことでしょ!?」
「たとえばどういうこと?」
「えっとー、う〜んだからぁ。。。うん!”ごまかしたい”という態度は”表情”と”仕草”で伝わる。っていうことかな。」
「じゃあこれは!?”習い事の先生にありがとうございます!”っていう態度が”表情”と”仕草”で伝わる!」
「おぉ〜!」と子どもたち。
身近な事例をいくつか出してくれることで1年生も想像力を使って繋がり始めています。
「これはどうかな?野球の監督と話をするときは帽子をとるんだけどさ、帽子をとるっていう仕草も監督への態度が表れてるでしょ??」
「なるほど!じゃあどんな態度がこの場合は表れているのかなあ?みんなはどう思う?」と私。
するとある一年生からは野球していて暑いからじゃないのか?と素直な意見が飛び出してきました。
しかし、ある一年生の子は「あ!神社で帽子をとるのと同じなんじゃない??」とつぶやきます。
「おお!じゃあ”尊敬”だ!!」と2年生。
「”尊敬”ってなーに?」と1年生。
するとこの話を最初にしてくれたRくんが「監督はさ、お金のためじゃなくてボランティアで週末にぼくたちに教えてくれてるんだよ。だからみんな監督にありがとうって思ってるんだ。結構きびしい監督なんだよ。」
「ありがとうってことは”尊敬”じゃなくて”感謝”になるなんじゃないの?」
「でも”感謝”と”尊敬”ってなんか違うよね。神様にも監督にもありがとうだけど、普通のありがとうとは違うし。。。」
「どう違う感じがするの?何が違うんだろうね?」
といつものTCSらしいディスカッションを楽しみながらじわじわと子どもたちの中に新たな概念が紡がれていきます。

そして”尊敬”、”感謝”、”共感”、”責任”などいくつかの態度を表す概念についてディスカッションし、それらをどのような”表情”や”仕草”で表すことができるのか考えていきました。

次週はいよいよプレゼンへ向けたミッションに取り組んでいきます!

YI

TCS2016年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

Zoneと独楽

タイトル:Zone
探究領域:自主自律
セントラルアイディア:過ぎたるは及ばざるがごとし。

[3・4年生]

冬休みが明けて、4週目に突入しました。
公園のアスレチックで体を動かしたり、50m走や1200m走のタイムを計測したり、 外で活動することが多いと思いきや、部屋の中で言葉を暗記してみるなど、 やってきたことはどれも楽しく頭に残っているものの、いったいこれは何のためにやっているのでしょうか。目的を持っているのといないのとではこれからの行動に大きな差が出てきます。

ちょうど中間地点。これまでやってきたことを振り返ります。

「Zoneって自分の限界のこと?」
「自分の限界を広げていく、できる範囲を広げていく。
 そのために、城山公園に行ってトレーニングしているんだよね。」
「自分のできることを測ってきた。」

心拍数による運動強度を測ることで、体を温める程度なのか、
体力を鍛えるレベルまでに達しているのかがわかります。
目に見えない「どの程度」なのかを数値化することで見えるようにしてきたという、
行動の目的を確認していきます。

「やりすぎてもやらなさすぎても体を壊しちゃう。」
「運動ばっかりでもダメだよ。」
「食べるばっかりでもね。」
「どっちも同じくらいに一生コントロールできれば健康ってことじゃない?」

自分をコントロールする。それが可能になれば自分のできる範囲が広がっていく。
その仮説をもとに、自分の思い通りの運動強度で体を動かすことを目指してきたわけです。
しかしながら、ただ70〜80%の運動強度で体を動かしていればいいということにもいきません。
一部でなく全体を使うということも意識してきたことが思い出されます。

「体の軸作りって、独楽と似ていると思う。」

回り始めは軸を見つけてブルブルと動き、軸を見つけたときにはスーっと動く、最後は軸を探せなくなって大きく揺れてグラグラしてしまう。独楽の動きとZoneの中での自分たちの動きが似ていると言うのです。
この話には、「おー!」「確かに!」と納得の声があがります。

2017_4_jiku_IMGP8608.jpg
遊んでいるようですが、まじめに軸探し中。
軸を見つけようとすることで背筋が伸びてきます。
整った姿勢の状態を体で覚えます。





2017_4_shinnbunshi_MGP8596.jpg新聞紙を体幹につけたまま落とさないように走ります。
姿勢よく走るための練習です。
体の使い方やその練習方法を知っていくことで、
自分の体のバランスを整えていきます。




実際に50mのタイムを計測してみると、
ベストタイムより速くなっている子もいれば遅くなっている子もいます。

「タイムは出なかったけど、軽くなった気がする。」
「速くなってる。こけしすごい!」
「走りにくくなったかも。」

骨盤、肩甲骨、姿勢の3つを意識して体の軸を見つけていく「こけしトレーニング」。
走りにくくなったのは、体の癖が軸に向かって修正されているのかもしれません。独楽でいえば、うまく回る前のグラグラしている状態と同じかな。
「そっかー、そうかも。」
まずは信じて続けていこう!


AN

TCS2016年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

みんなで磨く

タイトル:Dear Editor
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:「編集によって情報の価値は変わる。」

[5年生]

冬休みまでにほぼみんなの作品が集まり、データとしての打ち込みも終わり、いよいよ「作品」を本格的に磨いてゆきます。

共同編集作業を行う時に、ITは強い武器です。ドライブに共有されている「文章データ」をプロジェクターでホワイトボードに映し出し、みんなでどうしたらもっとよい作品になるか考え、修正します。

IMGP2983.JPG

「誰が何をしようとしているのかわからないよね」

下級生の作文でいちばん多い修正点は、情報が足りないということです。だれがやったのか、いつのことなのか、どこで起きたのか、いわゆる5W1Hが欠けているのです。

「やっぱり肉づけが難しいよな……」

細かい部分を補って直していっても、結局、できるのは「骨」の部分だけ。どんなお話にしたいかはわかるのだけれど、それを「説明」しているだけになっています。直接「説明」するのではなく、主人公が巻き込まれる事件や出来事の進展によって表現しないといけないのですがそれができない。

「となりの国の王女は半分きづいていましたが、この国にやってきて二人は仲よくなり、お父さんを説得することにしました」
「そうしたいのはわかるよねえ。でもさあこう書いちゃったらだめだよね」

せっかく骨=プロットはできているのに、肉=情景・心情・セリフによって物語にしていない……なんてもったいないのでしょう。

「でもさあ、ぼくたちもこんな作品ばかり書いていたよねえ」

下級生が乗り越えられない「壁」は、去年、自分たちが乗り越えられなかった「壁」。書けない子の気持ちに共感しつつ、だからこそ、どうしたらよくなるかはっきり認識して直してゆくことができます。

IMGP2985.JPG  IMGP2988.JPG

みんなで文章全体を解読し、まず骨=プロットとストーリーの流れを整理します。こうして骨の部分をしっかり明らかにしたら、今度は「個人」作業に入ります。各自で「肉づけ」をしてみるのです。

実は、指導する側から言わせてもらえれば、文集をつくることなどどうでもいい!のです。どうでもいい!というのは「結果」に過ぎないという意味。大事なのは「成果物」以上に編集の「プロセス」を体感し、ワザに習熟してゆくことです。

IMGP2989.JPG

「ここで主人公が自然に気づかないといけないなあ……」
「ここがいきなりなんだよね。どうしたら不自然じゃなくなるんだろう」

子どもたちのこのつぶやきが出てきたらしめたもの。結局、編集とは、読み手が「自然な流れ」、つまり「ああ、そういうことならわかるよね」というストーリーラインになるようにすることなのです。「えっ!ここでそんなことが」とか「大どんでんがえし」というのも、それ無理じゃねえ……と思われるようなものは「自然」ではない。「そうか、やられた!」と思わせる工夫が必要です。

下級生の不完全な文章を利用して、どう改善してゆくか考えるプロセスが、どう文章を書いたらよいかというスキルとマインドを磨いてゆくことになるから面白いですね。

このプロセスを通じて、子どもたちには「編集虎の巻」を手にしてゆきます。それは大きく2つの内容に分かれていて、ひとつは「なおす」ときのポイント、そしてもうひとつは「つくりかえる」ときのポイントです。

文章を編集は、誤字脱字を直し、不要な部分を削ること。特に目立つのは「丘を登っていったら丘の頂上に着いて、丘から遠くを眺めました」というように同じ言葉を何度もダブって使ってしまうこと。「そして」や「すると」といったつなぎことばの多様も目立ちます。これを直すだけでずいぶんよくなります。次に、順番を入れかえること。事件の起きる順序が逆になっているのに気づかずに書いているケースを直したり、最初からネタバレになっているような書き方を改めます。

しかし、「なおす」だけでは不十分。プロットだけ、骨だけになっている作品にうまく肉づけして「つくりかえる」のです。ここがいちばんの力の見せどころ。書き手の思いを考えず、ただ自分の書きたいように直すのでは「編集者のエゴ」であり、もはや「編集者」ではなく、自分が「著者」になっています。そうではなくて、きっと書き手はこう書きたかったに違いない!と想像して肉づけに徹するのです。

こんなエピソードをつけ加えるともっと面白くなる……終わり方が唐突だからもっと自然にしよう……情景・心情・セリフのバランスをとろう……といったことを頭において、個人編集作業に没頭しています。

時間のかかる作業。毎日のように必死に残業していますが、なかなか作品が出来上がりません。残りはあっという間に2週間になってしまいました。いつもながら時間が過ぎるのは早いなあ!

RI

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クランクイン!

タイトル:人の心を動かすストーリー
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:多様な表現の組み合わせが人の心を動かす。

[6年生]

冬休みを経て、「絵コンテ」「脚本」「ストーリーマップ」の映画の三大要素をそれぞれのチームで考え出し、作り上げてきたキッズ達。
今週は、「映画の撮影を始める」ことを目標にして、それぞれのチームでストーリーのすり合わせをしてゆきます。

各班ともある程度のストーリーは仕上がっていますが、脚本でつなぐ部分や「結末」はまだ悩んでいる模様。大枠は決めつつも、結末は「見た人の心に引っかかり」を残すような映画を目指して、考えて行きます。

ここで6年生たちは日々活用しているGoogle Appsを駆使して脚本を共同作業で仕上げて行きます。
2016_T5_G6_story_W4_01.JPG 2016_T5_G6_story_W4_02.JPG
「ここの部分はもっとこうした方がいい」
「場面設定は、主人公のキャラ設定は、こうしたほうがいい」
物語の筋を作っていきながらも、それに付随して必要となるキャラクター設定、それぞれの登場人物の関係を書き記して行きます。

物語の構造を記している「ストーリーマップ」を参考にしながらも、新たな要素を加えたり、削ったりしてゆく中で、「ストーリー」を仕上げて行きます。

さて、ひとまず映画を撮影するための三要素、「ストーリーマップ」、「脚本」、「絵コンテ」の三つを作り出したら、撮影をはじめます!

それぞれで必要な衣装、小道具の買い物を済ませた後、シーンで利用する場面を選びます。

撮影は「とっては確認し、とっては確認し」の作業の連続です。

自分たちがイメージしている「カット」に近づけてゆくために、「演技」「セリフの言い回し」「カメラワーク」に気を配りながら、試行錯誤します。

特にこだわったのが、「なりきる」というところ。
それぞれの役柄、立場になりきって、表情をつくってゆかねばなりません。
でも、「おもわず笑ってしまったり」そんなことも日常茶飯事。

しっかりと気持ちを入れて、撮影をしてゆきます。

そして、映像を確認して「OK!」となったら、次の映像へとどんどんと取り掛かってゆくのです。
映画の撮影は「時間との勝負」です。シーンの順番ごとにとっていくよりも、必要となるカットを効率的に撮影してゆく必要があります。

また、「編集」をした後でも「撮り直し」が発生することはよくあることです。
まずは「えいやっ」と全体をとった後に「磨く」長い長い道のりが残されているからこそ、素早く今必要なシーンを撮っておきたいのです。
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さて、今週よりようやくクランクインすることができましたが、もう来週にはクランクアップを目指します。効率の良い撮影でなんとか来週にはクランクアップすることはできるのでしょうか?

TY

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2017年01月20日

TCS SPIRITってなんだろう?

タイトル:顔にかいてありますよ
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:態度は表情と仕草で表され、伝わる。

[1・2年生]

来週末に近づいてきたプレゼンテーションに向けて1・2年生の目指すミッションを伝えました。

今回のミッションはTCSで大切にしている6つの『TCS SPIRIT』について自分なりに解釈し、第三者に語れるようになること。
そして一つ一つのSPIRITを表すのにふさわしい場面を考え出し、”表情”と”仕草”を工夫して伝わる写真を撮ることです。

子どもたちにとってはTCS SPIRITと言っても「???」といった感じです。それもそのはず。
この『TCS SPIRIT』は来期からTCSキッズと共有していく予定の重要な概念で、まだオフィシャルにはだれも知らない生まれたてのものだからです。

『Ownership』,『Love』,『Playfulness』,『Resilience』,『Harmony』,『Confidence』の6つのSPIRITがTCSで身につけていきたい大切な『TCS SPIRIT』です。

これらの概念について子どもたちはよくスクールで耳にしていて馴染みがありなんとなくイメージできたり、知っているものもあります。
Ownershipについては前回のテーマ学習”Problem Ownership”で2年生は考え続け、そのプレゼンを覚えている1年生たちもそれぞれにイメージを持っています。

「Ownershipって自分からゴミを拾ったり、人のために役立つことをすることでしょ??」と一年生。
「うん。そうだけど、自分からやるっていうのがOwnershipなんだよ。誰か目の前の人のために役立つことを自分からやるのもOwnershipだけど、世界のために役立つことをするのもOwnershipだよ。」と二年生。

「Resilienceってたしか粘り強いって意味じゃなかったっけ?」
「粘り強いってどういうこと?」
「失敗してもそれでもう嫌になってチャレンジしないっていうことじゃなくて、またやり直せばいいやって思えることがResilienceなんじゃない?」
「じゃあ私”負けず嫌い”だから、Resilienceあるかも!!」

私は子どもたちの発言をなるべく丸めずにメタメタマップへ記録し続けます。
こうすることで子どもたちがディスカッションの中で広げ紡いでいく概念が集合知となって可視化されていきます。
もちろん勘違い発言もありますが、その場合勘違いに気づけるような問いかけや別の見方を促していくことになります。
大切なことは合っているor間違っているということではなく、ディスカッションに積極的に参加し自分の考えや理解を言葉にすること。
そうすることでみんなの視点が増え、それぞれのSPIRITについての広がりのある概念が実感値と共に創られていきます。
ただSPIRITを表す日本語訳の単語を記憶するだけでは概念として理解したことにはならないので、このいかに様々な場面を概念から思い浮かべることができるかが重要な部分になっていきます。

今週はこのようなやり取りをみんなでしつこく楽しみながらやり続け、想像を膨らませていきました。
さあ来週はいよいよこのTCS SPIRITを表す一場面を写真におさめることに挑戦です!

YI

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継続は力なり

タイトル:Zone
探究領域:自主自律
セントラルアイディア:過ぎたるは及ばざるがごとし。

[3・4年生]

体の軸を意識して、体全体を運ぶように走る。
足だけを速く進めることの限界から超えるため、自分のZoneを広げるために、
体幹トレーニングの方法を取り入れ実践しています。

自分の走りを動画で確認。
骨盤から足を運んでいるか、腕を振って肩甲骨を使っているか、姿勢よく走れているか、
骨盤のコ、肩甲骨のケ、姿勢のシ、3つのポイントでみていきます。

2017_6_form_IMGP8615.jpg

「走り方、変わった!」
姿勢の練習だけは冬休みも入れて毎日続けていたとのこと。
手本の走り方に近いフォームが作れてきたことで、
気持ちよく走れるようになったと言います。
ただ、タイムが縮むまでの成果には至っていません。
「姿勢だけじゃ足りないのかな。」
ここでもバランスをとることが問われているようです。
2017_6_shisei_.jpg

「続けてないと、なかなかできるようにならない。」
記録用紙にはどうしたらできるようになるか、問題点など自分が思う仮説を立てていきます。

トレーニングをしてスクールに戻る途中、日頃お世話になっているお米やさんの前を通過しています。この日は、ちょうどお店の前で餅つきのときに指南してくださった「餅つきの達人」の方にお会いすることができました。会話を交わす中で、その方が陸上分野にも詳しいことがわかり、子どもたちの耳が大きくなります。

「速く走るには、基本が大切。ラジオ体操第一はいいよ。」
「ラジオ体操なら、ホースキャンプでやってる。」
「でもね、ただやっているだけでは意味がないんだよ。」

早速、ラジオ体操を検索してみると、第一は全身の筋肉をバランスよく使えるようになっていることが書かれています。動画を見ながら、手足の先まで真似しようと真剣に取り組んでみます。

2017_6_taiso_IMGP8627.jpg「こんな上まで腕を上げるんだ。」
「結構、疲れる。」
終わったあとに心拍数を測ると、運動強度は60%ほど。
準備体操に適していることが改めて実感されます。
「これなら、毎日続けられそう。」
達人からの話からバランスよく体を動かす方法を知ることができました。

記憶のZoneも広げていくべく、記憶術にも挑戦しています。
日頃通いなれた道順を使って、言葉だけでなく、色、形、匂い、空間などをイメージして覚えていくことで、脳の中をバランスよく使うことができるという方法を実践中です。
前回は単語を記憶していきましたが、今回は数列を同じ方法で記憶していきます。日本語では数字の読み方がいろいろあり、語呂合わせをすることで暗記する方法はよく知られていますが、それをイメージ化して、道なりのポイントに頭の中で置いていきます。

「駅のルートで覚えよう。」

東中野の駅に胃にゴム(1256)をいれたおじさんがいる。
中野駅前に「庭の任務(2826)終了」と書かれた看板。
高円寺駅では友達が「50日目の日誌(5024)が終わったー」と言っている。
阿佐ヶ谷駅は菜っ葉の5兄弟(785)がいて、
荻窪駅にはいい実を使った和紙(11384)職人さんがいる。

丸暗記では10こ程度しか覚えられなかったことが、この方法だと30こに。
印象に残る面白いイメージをするほど、長く記憶できるようになります。

「これって、想像の世界だ!」

現実にはない想像をすることで面白くなり覚えやすくなる。
数日経過してから、どのくらい頭に残っているか試している子がいました。

「結構、覚えてるけど、忘れちゃった部分もある。」

これもまた続けることで自分のものとなり、続けていないと抜けていってしまいます。
方法の実践とその継続。
わかっていることだけど、言うは易し行うは難し。それが身にしみてきた感じがします。

AN

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どこまで価値を上げるのか……

タイトル:Dear Editor
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:「編集によって情報の価値は変わる。」

[5年生]

「せっかくここまでよかったのに、ここで突然、終わっちゃうんもんな……」
「こうしたら面白くなるかもな」
「でも、どんどんこの子の作品ではなくなっちゃうよね」

放課後、志願残業の日々が続きます。本来、学びは、通常の学びの時間帯で終わらせるべきで、残業はもってのほかという考えもあるかもしれません。しかし、これは学びとはいえ、本物の「仕事」です。TCSキッズの文集をつくりあげるという「仕事」への責任感が、彼らを思いっきり駆り立てます。そのうえ、この「仕事」はまさにクリエイティヴなもの。ただ、だらだらやったから時間超過したわけではありません。何かをつくるとなると、こだわりが生まれます。しかし、こだわりは、なかなか形にできません。形になったかなと思うと、どこかに納得いかないところが残ります。

「まだまだだなあ……」

こうして、よりよい作品にしてゆくための終わりなきプロセスにはまりこめば、残業せざるを得ないのです。

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ひとりで考えてきたアイデアをシェアして磨く。これも「編集」の大事なプロセスです。

ある子の作文が、尻切れとんぼ。ただ、どんなふうな展開にしたいのかということがなんとなく見える手がかりはある。あたかも探偵のように、その手がかりをもとに、ホームワークで、クライマックスシーンを文章化してみました。それを聞いてもらって、さらによくしてゆこうというわけです。

「こんなふうにしてみたんだけどどうかなあ。今、読んでみるね!」

個の作業とシェアしてふりかえる作業のサイクルが「編集」には不可欠。本を「編集」するという「仕事」を通じて、本作り以外にも応用できる、アイデアの「編集」技法を学び、身につけていくよい機会になっているのです。

「ちょっと待って……今のところ意味が通らないんだけど」

「読み手」としてのチェックが入ると、「書き手」は意図を説明します。このインタラクションが、質問する方とされる方、双方の「編集力」を高めます。

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お互いに意図が伝わり合うと、ともにアイデアを出し合って、磨いてゆくプロセスが動き始めます。共創するプロセスの開始です。

このプロセスで陥るのが、TCSの探究の特徴である「つら楽しい状態」です。ただ、どちらかというと「楽しい」の方に比重が傾いています。もちろん、どこまでも、どこまでも改善したい部分がでてきて、つくっても、つくっても、なかなかこれだ!という形にならないからつらい。ど〜んと停滞し、無口・沈黙が続くときもあってつらい。でも、これは生みの苦しみのための「つらさ」。

「これだ!」

とひらめき、欠けたピースがパチンとはまる瞬間の快感。つらかったからこそそこから解放されて何かをつかんだときの充実感は、必死につくることをしない限り味わえません。

「ああ、もうこんな時間か……」

一人の作品を手直ししているだけなのに、数時間があっという間に過ぎ去ります。

編集チームは本当によく「仕事」しているなあと思います。やらされ感は微塵もない。それぞれが、自分の職務を分担し、個の作業に没頭しつつ、共創プロセスにも積極的に関わる。

「おっちゃん、文章をこれまでここまで考えて書いてなかったよ」

本気の「編集」に関わり、「編集」の大変さを実感しただけでなく、「編集」のコツを、つかみつつあるからこその一言です。

あっという間に5週間が過ぎ去り、残りは1週間しかありません。必死に作業しているし、決して手を抜いているわけではないのに、終わりません。計画を立ててコツコツやるだけでは乗り越えられない「つくる学び」の苦しみと醍醐味。「まあ、これでいっか……」ですますのが、「気持ち悪い」と思えるような学び。いつまでたっても終わらないし、やればやるほどまだまだな部分が出てくるけれど、締め切りまでに「最善の形」に持ってゆく。そんなマインドが育つのが「探究する学び」です。さあ、泣いても笑ってもあと1週間。終わらない「つら楽しい」プロセスをひたすら進むぞ!

RI

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クランクアップ?

タイトル:人の心を動かすストーリー
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:多様な表現の組み合わせが人の心を動かす。

[6年生]

なんとか先週にクランクインしたキッズは、スケジュールにそって撮影を進めてまいります。

今週も撮影尽くしです。
撮影をしていくには、絵コンテに沿って撮影するカットを選び、そのカットの衣装に着替え、場所を作り、撮影の準備を段取り良く進めて行く必要があります。

ここで、映画撮影におけるこだわりポイントは「セリフ」と「カメラワーク」、そして「演技」です。

「セリフ」
セリフの内容はそのキャラクターに合ったものでなければなりません。
例えば、時代背景が大正時代や、過去に遡る場合にはそれぞれのセリフを「現代語」ではなく「昔の言葉」に直さなければなりません。
また、セリフはその場所や立場にあったものである必要があります。
職業や年齢、性別が違えば、話す言葉も違ったり、場面によっては、家であれば家族に話す言葉、ビジネスシーンであれば、ビジネスシーンで使う言葉、と人は文脈によって使う言葉を変えていることに細かく意識を向けなければならないのです。

「カメラワーク」
今回は、iPadを用いて撮影しています。
iPadのカメラ機能は高性能ではあるものの、なかなか融通の効きにくいものです。
三脚に固定するのではなく、カメラマンがぶれないように工夫をしたり、
カメラの動きを再現するときには、持っている人が動いたり、カメラを動かしたり、様々な工夫を行う必要があります。
また、「モンタージュ」という映画のアナロジーの工夫は現代の映画の技法としては最も基本的で、かつ効果的な技法です。
「モンタージュ」は、例えば「会話をしていること」を表現したいときに、片方の話者が左を向いて喋るシーンの後に、もう片方の話者が右を向いて喋るシーンをつくることによってアナロジーを巻き起こすのです。
モンタージュの技法を使えばある程度ワンカットを短く作ることもできるので、撮影のしやすさも上がります。

「演技」
今回の撮影で最もネックになったのは「演技」でした。
「演技」は立ち振る舞いからそのキャラクターになりきらなくてはなりません。
社長であれば、社長の立ち振る舞い、おじいさんであればおじいさんの立ち振る舞い、若い社員であれば若い社員の立ち振る舞い。様々な立ち振る舞いをすることが「演技」では求められます。
今回のテーマ学習「人の心を動かすストーリー」では、それぞれの映画で「細かいキャラクター設定」がなされていました。
細かすぎて逆に伝えるのが難しくなってしまっていたのかもしれませんが、ある程度わかってくると、それぞれのキッズもまた入り込みやすくなってきたようです。

しかし、一向にワンカットの撮影が進まず、OKがでるシーンを撮ることができません。
10秒のカットに5分も10分もかかってしまっては、到底スケジュール通りに、撮影を終えることはできないのです。
なんとか、撮影の協力を仰ぎ自分たちが納得いくまで撮影を進めてまいります。

結局今週で終えることはできませんでした。来週は最終週。編集と合わせて勝負の最後の一週間です!

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TY

TCS2016年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2017年01月21日

プレゼンテーション1/27

TCSプレゼンテーションのご案内

東京コミュニティスクール(TCS)のテーマ学習では、1年間に6つの探究領域を学びます。ひとつの探究領域のもとでクラス毎にテーマが設定され、約6週間単位で活動を行っていきます。
※テーマごとの6週間の学びの様子は、探究テーマ一覧表よりご覧ください。

テーマ学習の成果を発表するプレゼンテーションでは、保護者だけでなく、一般の方々にも参加していただける機会になっています。 (ご希望の方は、下記要領にてお申込みください。)

TCSの子どもたちが、どのようなプロセスで、どのようなことを学んでいるのか、ぜひ直接その様子を見に来てください。

               記

【日 時】 2017年1月27日(金) 9:15~12:00頃 

【場 所】 東京コミュニティスクール
     (東京都中野区中野1-62-10)地図
      ※JR・東京メトロ「中野駅南口」より徒歩9分     
      ※車・自転車でのご来校はご遠慮ください。
【内 容】
  ●テーマ学習(2016/12/6〜)
   「Light」(プレ初等部)
   「顔に書いてありますよ」(1・2年生)
   「zone」(3・4年生)
   「Dear Editor」(5年生)
   「人の心を動かすストーリー」(6年生)
  ●ネパール国際文化交流プログラム報告会(プログラム参加者)

【お申込み・お問合せ】
 東京コミュニティスクール(担当:永易・若林)
 TEL:  03-5989-1869
 e-mail: school#tokyocs.org
 ※メールアドレスは「#」を「@」に変更してから送信してください。

  お申込みの際は、件名を「プレゼンテーション見学希望」とし、
   以下の事項をお知らせください。

     1.見学希望日
     2.見学希望者氏名(すべて記入ください)
     3.お子さんの現学年(保護者の方)
     4.e-mailアドレス
     5.電話番号(日中最も連絡のとりやすい番号)
     6.TCSを知った経緯(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
     7.質問事項等(あれば)

2017年01月27日

写真一枚で概念を表す

タイトル:顔にかいてありますよ
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:態度は表情と仕草で表され、伝わる。

[1・2年生]

テーマプレゼンテーションを週末に控え、今週はアウトプット製作とプレゼン準備に明け暮れました。

今回のプレゼンに向けてのミッションはTCSで目指している6つの『TCS SPIRIT』について子どもたちが理解を深め、自分たちで掴んだイメージを表す写真を作成すること。

どんな場面でそのSPIRITを表すのか、ペアで考えながら思考錯誤が続きます。

「Ownership」、「Playfulness」、「Resilience」、「Confidence」、「Love」、「Harmony」の6つについて写真だけで表すからにはもちろん説明なしで伝わらなくてはいけません。

「これはね、LOVEを表している場面だよ。ほら、私が山に遭難しちゃったMちゃんを私が助けているの。」
「え??これ全然山に見えないよ!しかもMちゃんが遭難してるのも言われなきゃ分からないな。」
「そうかー。。。たしかにそうだよね。」

写真で表すという制約によってよりリアリティのある場面設定が求められていることにだんだん気がつき始める子どもたち。

「Ownershipを表すために、ぼくがみんなが学びに使うテーブルのネジが抜けているのを見つけてみんなのために修理しているところの写真を撮りたいからトンカチを貸して!」とRくん。
それぞれのひらめきと工夫が広がっていきます。

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写真が決まったら、それぞれに担当しているSPIRITについて1分スピーチを磨きます。
今回はそれぞれに目線や立ち方・動作などの”仕草”と”表情”について目標も決めています。

さあギリギリまで磨いていって堂々とプレゼンを迎えたい1・2年生たち。乞うご期待です!

YI

TCS2016年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

Zoneは広げられる

タイトル:Zone
探究領域:自主自律
セントラルアイディア:過ぎたるは及ばざるがごとし。

[3・4年生]

いよいよ今週末はプレゼンテーションディです。
これまで自分たちがやってきたことを実演を交えて報告することになっています。
ただやってきたことの報告だけでは、足を速くするため、記憶力をアップするための実践ということしか伝わりません。ここは、全員がやってきたことの本質、軸を共通認識として持つことが重要となってきます。そんなときに頼りになるのがセントラルアイディアです。

「過ぎたるは及ばざるがごとしって最初は過ぎたことは戻らないよってことだと思ってた。」
「運動強度90%まで上がっちゃうことが多かったけど、
がんばっていることにはなっても体にはよくないんだよね。」
「1200m走で、終わったあと倒れちゃって次にやることができなくなっちゃうのは、
運動強度100%なのかも。」
「こけしトレーニングで姿勢を気にしすぎちゃって、タイムが遅くなっちゃった。」
「肩甲骨を意識しすぎて体が反っちゃった。」
「力が入りすぎもよくないけど、リラックスしすぎもダメだよね。」

テーマ学習以外の場面でも似たようなことがないか考えてみると、

「公文のやらされすぎで算数が嫌いになったのも同じかな。」
「最近、寝なさすぎてる。だからなのか、食べたくないし、目も疲れて、体調悪くなっちゃった。いろんなことやりすぎてるのかもしれない。」
「ひとつことに時間かけすぎると、ほかが何もできなくなる。昨日は筆写道に時間かけすぎた。」
「お出かけしすぎて、何もできなかったことがある。」
「すぎることって、軸を探さないってことなのかな。」
「目標心拍数を意識しないで上げたり下げたり遊んでるみたいになってたときもあったよね。」

わたしたちが今回6週間目指してきたことは、頭も体もバランスよく使うことで、自分のできる範囲を広げること。バランスよく使うコツとして、軸に辿り着けるよう自分をコントロールしようとしてきました。その一例として、運動強度の調節や50m走、そして記憶術を使っての暗記をしてきたことになります。

そのことを踏まえて、何を提示して伝えていけばいいかを考えていきます。
まずは、運動強度。
自分で調整できるようになったことで、1200mが楽になったり、
ラストスパートがうまくかけられるようになったことが報告できます。

そして、こけしトレーニング。
体幹を軸として体を運ぶ感覚を意識することで体のバランスが整い、速く走れるようになる。
ただ、結果としては誰も劇的に速くなった人はいなかったのも事実。
この原因として考えられることはまだ途中段階であることと、続けることができていないことにあることも伝えていきたい部分です。

誰もが効果のあったのは、記憶です。
これは実演できそうです。3分間で30この数列を覚えることにチャレンジすることにしました。
数列を覚えられることから、自分は掛け算九九の応用として12や13の段を覚えてみたことや円周率や円の面積を暗記できたことも証明することができます。

記憶ができてすごいのではなく、バランスよく脳を使うことでZoneが広がることが伝えられるといい。そんな思いを持って、それぞれがどこの場面で何をいうかが決まっていきました。

12人いるので、実演者をくじ引きにて3名選びました。緊張するプレゼンにて暗記するのは普段の様子とだいぶ異なります。くじに当たった3人は物怖じすることなく、練習に励んでいます。本番は何が起こるかわからない。でも、伝えたい軸さえしっかりイメージできていれば大丈夫。自信をもって当日に挑みます!


AN

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編集、そして映画の完成だ!

タイトル:人の心を動かすストーリー
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:多様な表現の組み合わせが人の心を動かす。

[6年生]

先週の撮影日程ではクランクアップできなかったキッズ、今週はまず撮影をなんとか終えるところから始まりました。

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先週からまごついていた撮影をなんとか終え、無事クランクアップ!

並行して進めていた編集作業に早速取り掛かります。

編集作業で重要なことは「音量とBGM」そして「カットのつなぎ」です。
今までSTAR WARSや冬休みのホームワークとして映画を一本見てくることを通じて、彼らは「映画を制作することを意識して」映画を見てきました。
その際には「BGM」の使い方に気を配らねばなりません。
例えば、「強調したいセリフ」があったときにはふた通りのBGMの使い方があります。

1.そのセリフの部分だけ特徴的なBGMを用いる。セリフのすぐ後にBGMを挟む
2.セリフを語るときには「無音」にする

それぞれ、ボリュームの調整をしたり、BGMに切れ目を入れたり、iMovieではかなり細かい作業があるのですが、「セリフ」をドラマティックに伝えるためにはBGMとの切っても切れない関係性を利用することがもっとも効果的です。
セリフの部分だけ特徴的なBGMを入れる手法はとくに「悲しい場面」や「山となる場面」など、場面の重要性も相まってBGMを使う場合が多くなります。
逆に、「無音」にする場合にはその「セリフ自体」を聞いてほしい、伝えたいメッセージが凝縮されているときには「無音」を使う方法もあります。

BGM一つをとってもこれだけこだわるポイントがあるのです。

次に、「カットのつなぎ」です。
先々週から「モンタージュ」を意識して撮影を続けてまいりましたが、
カットとカットをつなぐときには様々な映像効果を挟み込むことができます。

「大きな変化」を表現したい場合には「大掛かりなトランジション」を使うことで効果的に表現をすることができます。
例えば「ワイプ」や「スライド」などは、次の画面が前の画面の右や左から流れてきて入れ替わり、「大きな変化」の表現では多く利用されています。
例えば、STAR WARSでは、主人公の砂漠の惑星で歩くドロイドたちのシーンから、宇宙のシーンへと大きく変化するときにこの「ワイプ」を使っていました。
STAR WARSではあえてこの「ワイプ」を多用してB級映画感を出している、という説もあるくらい、多く活用されています。

小さな変化にはディゾルブやクロスディゾルブが用いられます。単純に切ったものを貼り付けるモンタージュだけではなく、フッと黒に変わって次のシーンへと緩やかに変わっていったり、白に変わって次のシーンへと変わる場合もあり、細かい変化、場面が大きく変わらず、同じ舞台で変わるものなどに多用されます。

これらの映像の「つなぎ」を使って映画は作られてゆくのです。

無事、プレゼンテーションデイの前日までに完成しました!
「人の心を動かす」ストーリーとなったのでしょうか?観客の評価が楽しみです!

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TY

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なんとかゲラができた!

タイトル:Dear Editor
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:「編集によって情報の価値は変わる。」

[5年生]

「個性とかって言うけどそれって特別のものじゃないんだよね」

いろいろな「らしさ」を持つ、いろいろなジャンルの文章に触れ、編集してゆくうちに、「個性」を活かすということの難しさを肌で感じたのです。これまでは、ただ書くだけで、書いたものをふりかえるという習慣はありませんでした。しかし、さんざん、下級生たちの作文を編集していった結果、「らしさ」だけでは面白い文章にならないということがわかってしまったのです。

頭をかきむしり考え、何度も、書き手とインタビューし、みんなで読みあって、ひとつ、またひとつと作品が完成してゆきます。

並行して、プレゼンテーションデーのときに見せる、プロモーションビデオの作成も行います。本のタイトル、本の内容と魅力を訴え、読んでみたいなと思わせる映像にしなくてはいけません。

そんな作業をしているとき、ふと、今回、行ってきた「編集」のコツについてみんなでふりかえる瞬間が生まれました。最初は、誤字脱字を直したり、句読点を入れたりというレベルだった編集も、一文一文の表現にこだわったり、文章の流れや構成まで考えられるようになりました。たった6週間でめざましい進歩です。

「なんかさあホットケーキづくりに似てるよね」
「そうかタイトル『ホットケーキ』にしようよ」

これまでずっと「子どもの◯◯」というタイトルになっていて、それをなんとか打破したいと思っていたわけですが、ひょんなことから文集のタイトルが決まりました。「最初は、やっぱり解読が大変だったよね」

最初は、ホットケーキミックスの「粉」の状態。「個性」はたっぷりですが、なんて書いてあるか字すら読めない。読めたとしても、話が大幅に飛んでしまったり、いきなり尻切れとんぼで終わってしまったり、いったいどんなことを言いたいのかわからない。

一生懸命に解読しつつ、同時に「インタビュー」も行いながら、自分の解読が果たして正しいのか、どんなことを言いたかったのか、書き手に確かめます。

「インタビューって本当面白いよね。だってさ、書き手もどんなこと書きたかったのかはっきりしないって言うんだもん」

なんとなく、もやっとしたイメージで書き始めたものの、いろいろな要素がごちゃごちゃになったり、思いつかなくて、ぽっかり大きな穴が空いたままで不完全で終わっている。だから、そもそも改めてどんなこと書きたかったの?と聞かれても、なんだったっけ……ということになる。

ただ、ここからが、子どもどうしのインタビューの妙で、先輩が、じゃあこんなアイデアはどう?と投げかけると、それに触発されて「あっ、こんなこと思いついた!」と書き手がインスパイアされて、いろいろ思いつく。インタビュアーは、それを整理し、紡いでゆく役をする。

「粉にさあ卵いれてかきませて」
「そして焼くんだよ。そうするとふっくらおいしいホットケーキが出きあがる!」
相互編集によって、編集者と書き手がともに作品をつくりだしてゆく。こうして「個性」がみんなに伝わる「面白さ」へと変わってゆく。焼くことでふっくらおいしいホットケーキができるように。こうして直された方、直した方双方の「書く」レベルが成長してゆきます。なんと素晴らしい正のスパイラルでしょう。

「とにかく、けずって、つけたしてだよね」

小泉信三先生は、文章を書く極意を、けずって、けずって、またけずるとおっしゃいました。その域に達したとまではもちろん言えませんが、編集のコツを体得したことは間違いありません。

「でもね、つくりかえすぎちゃうのはダメなんだよ。それじゃあ、書き手のらしさが消えちゃうもん」

おっ、いっぱしの編集者のような一言じゃないですか。ただ自分の思いだけで書き換えてはならない。さらには読者に迎合し過ぎてはダメ。私たちは「大人」を喜ばせるために書いているのではありません。「自分」の中にある「世界観」をなんとか表現したいのです。子どもだからこそ、妙な検閲が働かず、素直に吐露されるおどろおどろしい世界を消しては意味がありません。

素直に子どもがこう思うのは、普段、大人からの、子どもの思いを無視した「編集」にさらされ、嫌気がさしているからでしょう。子どもだからキャッチできる思いを、なんとか作品に反映しようとする姿勢は、むしろ大人のプロの編集者にはできないわざと言えるかもしれません。

こうして、度重なる残業、ホームワークを経て、なんとかプレゼンテーションデー前日に、表紙も完成!ゲラも完成!

本当によく頑張りました。いい仕事しましたよ。

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しかし、これは最初のゲラ……「校了」ではありません。誤字も、脱字も、言葉のダブりや、文のねじれなど、細かい部分の見直しはまだまだ。そんなことは百も承知なので、プレゼンテーションデー後のふりかえりの時間には、早速、校正作業に突入です。

3月19日、卒業式の日に、みんなにお披露目&配布。時間は残り少なくなってきました。さらに、さらによい本を目指して、編集の旅は続きます。

RI

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2017年01月29日

『顔にかいてありますよ』〜ふりかえり〜

タイトル:顔にかいてありますよ
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:態度は表情と仕草で表され、伝わる。

[1・2年生]

このテーマでは『態度は表情と仕草で表され伝わる。』というセントラルアイディア(ゴールとする概念)に向かって意思表現の根っこの一つとなる非言語表現への気づきを目標として学んできました。

まずは自分が無意識に取っている仕草や表情を客観的に観察してみることで自分の与えている印象に気づくところから始まりました。
そしてどのような”思い”や”感情”がどんな”表情”と”仕草”で伝わるのか仲間たちと話し合い、実践することを思いきり楽しみました。
それぞれの子によって表現の仕方は違いますが言葉を使わなくとも自分が伝えようとした”思い”や”感情”がかなり伝わることを知りました。
まさに『顔に書いてある』、『目は口ほどにものを言う』という言葉の実感です。

子どもたちが最後にチャレンジしたのはTCSで最も大切にしている『6つのTCS SPIRIT』を写真一枚で表現するというミッション。

「Playfulness 」、「Ownership」、「Resilience」、「Love」、「Harmony」、「Confidence」というTCS SPIRITを概念として共にイメージを広げそれを表す場面を自分たちで考え出して一枚の写真にしました。

 「できた!」と思った写真も他の人に見せると説明なしでは伝わらないことや、その概念を表すのにベストの場面ではないかもしれない、など何度も考え直し思考錯誤の末なんとかできあがりました。

プレゼンでは写真を元にそれぞれのSPIRITについての自分たちの理解を語ってくれました。
Q&Aでは自分の強みとなっているSPIRITについて問われると一斉に手を挙げ、どの子も嬉しそうに話してくれました。

意思表現の入り口として言葉を使わない表現、自分の仕草と表情について様々な気づきを得たことはこれからの学びにおいて豊かな表現をより広げていってくれることでしょう。

YI

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『Zone』~ふりかえり~

タイトル:Zone
探究領域:自主自律
セントラルアイディア:過ぎたるは及ばざるがごとし。

[3・4年生]

プレゼンテーションでは3分間で30の数字を順番通り記憶することを実演しました。
大勢の聞き手を前にその場でイメージをつくりだし、記憶している道順に当てはめていく作業に挑戦したのは、前日にくじ引きにて決まった3人。日常とは違う場面での大健闘でした。 30こすべて覚えることに成功したのが1人だったためか、ふりかえりシートには「○○さん、すごい」と書かれているコメントが数件ありました。
「本当は、覚え方がすごいんだけどなぁ。」とここは伝えきれていない部分だったと自分たちのプレゼンを振り返ります。中には「私もやってみたい」と書いてくれている人も。記憶力のすごさではなく、誰でもZoneが広がる方法であることを伝えたかったのです。

Zoneとはどういう意味なのかという質問に対して、
自分の限界を広げていく、自分の体をコントロールする、やりすぎはダメ・やらなさすぎもダメ、軸を見つける、バランスが必要、自分のそのものという発言が返ってきました。また、「自主自律のテーマだから信頼できる自分になる、自信をもつためのテーマだったと思う」という意見もありました。

今後広げていきたいZoneを聞いてみると、ルービックキューブ、百人一首、外国語といった取得したいものの幅も広がっていることが伺えます。自分のZoneはやり方次第でまだまだ広がることが体験できたあらわれだと思います。そのやり方において、「過ぎたるは及ばざるがごとし」が活きてくること、さらには人生において体や心の健康を保つ上での大きな軸になっていることを今後も体験していくことでしょう。

AN

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『Dear Editor』~ふりかえり~

タイトル:Dear Editor
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:「編集によって情報の価値は変わる。」

[5年生]

なんとかゲラづくりが終わり、とりあえず Dear Editor のテーマ学習は終わりました。このテーマ学習の醍醐味は、なんといっても、子どもどうしの「相互編集」です。ちょっと年が離れ、なんとなく力をつけてきた先輩と、まだまだの後輩がペアになることで、お互いが刺激され、成長するのです。

昨年は、編集される側で、なかなかひどい(笑)文章を書いていた子が、編集されて、作品をよくしてもらった体験をベースに、自分も後輩たちの作品を、強い責任感を持ってよくしてやろうと臨みます。また、後輩たちは、自分たちの思いをくみとってもらいながら、ああ、こういうことを書きたかったんだ!と気づき、書く自信とコツを少しずつ身につけてゆきます。これぞヴィゴツキーの「発達の再近接領域」の姿そのもの。先輩達の自然なひっぱりによって、後輩達は、持っている力をさらに伸ばし、新しい力をつけてゆきます。

「読みやすくて」「論理的な」文章を生み出すことだけが「編集」ではありません。それぞれの子どもの「個性」を思う存分出して、子ども時代の素直な思いを残して、荒削りだけれど、伝わりやすさと面白さもできる限り追究した、独特の文集。大人が編集したらできない、子どもの編集だからできる文集が今年もできました。

身だしなみのきれいな木になるように剪定しても意味がありません。ちょっと不格好でも、なんとなくゴツゴツ感があっても、面白さとらしさを残すことが子どもの本の編集です。

この思いが「ホットケーキ」というタイトルによく表れています。ふわふわ、あつあつなんだけど、決して洗練されていない。ワイルドな形だからこそ魅力的。大人が食せば、ああこんな時代があったなあと「なつかしさ」に浸れる味わいです。

発売日は 3月19日。楽しみにお待ち下さい。

RI

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『人の心を動かすストーリー』〜ふりかえり〜

タイトル:人の心を動かすストーリー
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:多様な表現の組み合わせが人の心を動かす。

[6年生]

今回のプレゼンテーションデイでは二本の映画が上映されました。

振り返りシートには
「テーマが伝わったか」
「展開の面白さがあったか」
「視覚的効果の工夫があった」
「音響的効果の工夫があった」
「言語的効果の工夫があった」
「演技的効果の工夫があった」
この六つの評価項目で評価をいただきました。

まずは、観客の皆様からの評価の前に、自分たちで上映してみてどのくらいであったかそれぞれについて振り返りました。

特に一番初めの「テーマが伝わったか」というところでは、全員低い評価で、「10段階中3以下」でした。
なぜそうであったかということを振り返ってゆくと、「メッセージを練る時間が足りなかった」ことや「スケジューリングのミス」そして「全体としてメリハリのない仕事だった」という振り返りが出てきました。

観客の皆様からの評価も同様で、特に「メッセージが伝わらなかった」ことや、「モティーフになった神話が生かされていなかった」ことなどが挙げられていました。

もっと「素直に」映画を作る、そんなことが実はこの年代には必要であったのかもしれません。

「企業」が舞台になっていたり、「軍隊」の話が入ってきていたり、実際に彼らが「伝えたいこと」というよりもむしろ彼らの「目線が出ていた」結果になったのでした。

彼らは次のテーマで「エキシビジョン」をすることになっています。
「希望の持てる将来像」を描き、堂々と、未来に希望を持ってTCSを卒業していけるように、TCSの最後のプロジェクトではいつもの1000倍気合を入れて取り組んでほしいです。

TY

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2017年01月31日

『ありがとうにありがとう』〜概要〜

タイトル:ありがとうにありがとう
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:「私たちはおかげさまで生きている。」

[1年生]

「おかげさま」

なんと深い言葉でしょう。私たちは「かげ」の「おかげ」で生きている。その「かげ」とは一体なんなのだろう。見えない「かげ」を感じてありがとうと心から思えればそれが「感謝」の心。でも、「かげ」を感じるように強要し、口先だけでありがとうと言うだけならば「感謝」の心とは程遠いことになってしまいます。当たり前になっている日常、わかったつもりにはなっている毎日を、ひとつずつ丁寧に解き明かし、「かげ」の意味について追究してゆきます。

まず、「おかげさま」ってどういうときに使われるのか、その「場面」を明らかにします。身の回りにどんな「おかげさま」が隠れているのか徹底的に探り出してゆきます。

次に、自分のためではなく、誰かのために何かをしてくれている人がいることの「ありがたさ」について知ります。「おかげさま」は全然、当たり前のことではなくて、多くの人々、そして自然の恵みに支えられていることを実感します。そのために、毎日、食べているお弁当、そして給食が自分の口に入るまで、どれぐらいの「おかげさま」を経ているか調べてゆきます。

最後に、「ありがたい=有難い=めったにない」「おかげさま」にたいして感謝するとはどういうことか。ありがたいことへの応え方について考えます。「ありがとう。感謝しています」と言うだけでなく、自分の日々のふるまい・習慣として応えてゆく方法を追究し、実行します。

普段、見ていない・見えていない・見ようとしていない部分にまなざしを向け、「光」の裏の「影」を「見る」。視点を変え、視野を広げ、自分の行為に立ち戻ることで、子どもたちにどんな変化=成長が起きるのでしょう。社会寄与の第一歩を踏み出します。

RI

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『目からうろこ』〜概要〜

タイトル:目からうろこ
探究領域:自主自律
セントラルアイディア:我感じるゆえに我あり

[1・2年生]

見る・触る・聴く・嗅ぐ・味わう。
わたしたちは普段どれくらいこの”五感”を意識して使っているのでしょうか?

特別な訓練を積まなくても耳を澄ますと気にしていなかった様々な音の存在に気がつきます。
同じように視覚・嗅覚・触覚・味覚も限りない可能性を秘めているのではないでしょうか?

日常生活でもそれぞれの感覚を意識して使うことでどれだけの情報に気がつき、楽しむことができるのでしょう?

本テーマでは、まず人間の五感にはどんな機能があるのか探究していきます。

五感は日常生活の場面でどう必要になるのだろう?
より豊かに生きるために、また日常の危険から身を守るためにも自分たちにその感覚が備わっていることに気づくことで、次第にそれらをどう使うかに意識が向くことになるでしょう。

また仲間たちと感じあったことを共有していくことで、それぞれの感じ方の特徴の違いを知りそのことが個性となっていることにも気づいていくことでしょう。

新たな感覚の扉を開く旅が始まります。

YI

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『Be Water』~概要~

タイトル:Be Water
探究領域:共存共生
セントラルアイディア:上善水の如し。

[3・4年生]

生活の中に水があることが「普通」の状態になっている私たちにとって、
「水を大切に」といってもどこかよそ事のように捉えてしまいます。
今回のテーマは「Water」ではなく、「Be Water」。
水のような人間とはいったいどういう姿なのか、水のようになることで何が変わるのだろうか。水から共存共生のあり方が見出すことに挑みます。

そのためには水を徹底的に知ることが必要となります。
自分たちの持っている水に対する意識や使い方、どのような仕組みで水が使えるのか、
そして、水に関わる問題、水そのものの特性といったことにも触れていきます。
水が生き物すべてに必要であるという尊さ、人間にとってときに脅威となる恐ろしさ、
形を自在に変えていける柔軟さ、偉大な力を生み他を動かす強さ、
汚れを受け入れる清らかさ、透明で清楚な美しさ、
当たり前だと思っていたものが「有り難い」存在であることに気づき、
水に対する見え方が変わってくれば、水から得られることがどんどん増えていくことでしょう。

水を知っていく中で、これからの未来に向けて「上善水の如し」である姿とは何か、
そうなることでよりよい社会をつくりだすのだろうかという視点で実際に起きている問題に立ち向かっていきます。

AN

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『Borderless World』〜概要〜

タイトル:Borderless World
探究領域:共存共生
セントラルアイディア:人権は自由、正義及び平和の基礎である。

[6年生]

Borderless Worldときくとどのようなことを思い浮かべるでしょうか?

トランプ大統領が一部「テロ支援国家」とした国民の入国禁止令を大統領令でだす。
ドイツの難民キャンプの周囲にバリケードを築く。

ここ数年は「グローバル化」や「インターナショナル」と言われたように、
輸送手段も通信手段も高度に発達した現代の社会では、
個々人のBorderはすでに取り払われてしまっています。

その反面、個々人のつながりから「小集団」と「大国」の戦いが激化し、
「イスラム国」の建国や、多発するテロ、やまない紛争、イギリスのEU離脱。
世界は線引きを再び始め「自国第一主義」の芽が出ています。

そんななか、一見遠い国の世界の話でありそうな「紛争」の問題は「人権」という問題で私たちの日常生活とつながっています。

私たちは「人権」が守られていると信じていますが、果たしてそうなのでしょうか。
私たちは「人権」を守っていこうとたゆまぬ努力を続けない限り、突然の悲劇、惨劇に巻き込まれてしまう結果になってしまうかもしれません。

Borderless Worldでは「世界人権宣言」を徹底的に読み込み、その出来た経緯、宣言の意味について徹底的に理解を深めます。
今回のテーマ学習では紛争の原因、人権の危機を理解し、その上で「私たちの人権宣言」を起草しスピーチするのです。
「人権」の守られた世界を実現してゆくために、視点を変えながらも、たゆまぬ努力をするために私たちができることを考えてゆかねばなりません。

TY

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