[1・2年生]
自ら表現することで、より深い理解と他者の共感を得るために、今回挑戦した無声劇。
無声劇を作ることは簡単なことではありませんでした。
なぜならば、まず伝えることについての解釈が要となるからです。
しかも、伝えることは既に制約として決められており、「3つの約束(ひとを大切にする・自分を大切にする・ものを大切にする)」という、字面の意味は分かっても解釈するには抽象度の高いもの。
「人をなぐらない」「落としものをしない」というだけでは深い理解とまでは言えないでしょう。
「3つの約束を守ってるのってどんな時?」という話をし続けました。
テーマの時間以外にも「これって守れてるかな?」と考えながら。
そうして、みんなでアイデアを持ち合い、劇のテーマが決まりました。
無声劇を実際につくっていくことは、まさに産みの苦しみでした。
言葉で言えば一言で終わることをノンバーバルで伝えることの難しさ、反対に普段の無意識的な言動(時には人を傷つけることもありそうな)をしていることの意識化を感じたようです。
全員で表現するための協力も求められます。
その時に、鑑賞することで発見した表現の工夫や3つの約束の解釈が活かされたと思います。
「あの工夫を使ってみよう。」
「ひとを大切にするんだったら、ここでどう動けばいいんだろうか。」
産みの苦しみを楽しんでいたのか、スタッフの指摘をバンバン受けて大変なはずなのに何故か子どもたちは生き生きして見えました。
発表会本番前日、ある子が帰りがけに「明日の発表会頑張ろうな」と仲間に言っていたことが印象的です。
伝えたいことを解釈しそれを相手に伝わるように工夫して表現することは、今後も重要となる力。
今回のテーマをきっかけにして、更に伸ばしていって欲しいと思います。
EN
※TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
[3・4年生]
食べたものは体の中をどのように通って出て行くのか?という消化器官の学びから始まり、栄養素の種類とその働き、さらには健康的な生活を送るために必要な運動と休息のバランスについて探究していきました。[5・6年生]
会場が暗転するとそれまでのざわついた雰囲気がさっと消えた。探究型学習をデザインする指導者のためのワークショップ<大阪にて開催>
「探究型」を探究する (1)Learner Profile
【テーマ】 「探究型」を探究する (1)Learner Profile【日 時】 2012年12月23日(日) 9時00分~17時00分
【会 場】 株式会社内田洋行 大阪支店 大阪ユビキタス協創広場 CANVAS
大阪市中央区和泉町2-2-2 ※会場へのアクセス
【WSリーダー】 久保 一之(くぼ かずゆき) 仲里 靖雄(なかざと やすお)
※プロファイルは、下記をご参照ください。【対 象】 教育関係者、一般
【定 員】 25名(要申込) 定員になり次第、締め切ります。
【参加費】 9,000円(資料代、昼食代込み)
【申込み・支払い期限】 2012年12月13日(木)
※お申込みいただいた後、詳細のご案内メールをお送りいたします。
※キャンセルポリシーはこちら
※満席となりました。ご希望の方はキャンセル待ちにて承ります。
東京コミュニティスクール セミナー事務局
まで TEL:03-3313-8717 FAX:03-3313-8790
e-mail: s12@tokyocs.org
※メールアドレスの「@」を半角に直してください
【お申込み方法】 件名を「参加希望ワークショップ1223」とし、
参加を希望するすべての方について、以下の事項をお知らせください。
1.氏名(ふりがな)
2.所属
3.e-mailアドレス(できればPCアドレスをお願いします)
4.日中の連絡先(緊急用)
5.講座を知ったきっかけ(ホームページ、知人、新聞・雑誌名、SNS名等)
主催: 特定非営利活動法人東京コミュニティスクール、明日の教室大阪分校
後援: 株式会社グローバルパートナーズ
協力: 株式会社内田洋行
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WSリーダー プロファイル
久保 一之(くぼ かずゆき)
NPO法人東京コミュニティスクール創立者・理事長
小学生から大学・社会人までの教育に幅広く携わる中で、探究型の学びの研究開発・実践・普及活動、学校教育の国際化支援等に特に力を入れて活動。国際バカロレアの初等教育プログラム(IB-PYP)の研究を通じて日本の小学校教育の未来像を提案している。
株式会社グローバルパートナーズ代表取締役社長、株式会社ビジネス・ブレークスルー コンサルタント、ビジネス・ブレークスルー大学 准教授・同大学院 講師、株式会社知の探究社 取締役副社長。[ http://tokyocs.org ]
仲里 靖雄(なかざと やすお)
大阪教育大学小学校課程理科専攻。
大学を卒業後、帝塚山学院小学校、その後、公立小学校で14年間実践を積む。そして、立命館小学校開講より4年間、主に算数指導について研究を深める。現在、再び帝塚山学院小学校にて探究型学習の研究・実践に力を注いでいる。
[ http://tezukayama.ac.jp ]
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会場案内
株式会社内田洋行 大阪支店 大阪ユビキタス協創広場 CANVAS
住所) 大阪市中央区和泉町2-2-2
URL)http://www.uchida.co.jp/company/showroom/osaka.html
■交通のご案内(地下鉄をご利用の場合)
地下鉄谷町線・中央線「谷町4丁目駅」8番出口より徒歩8分
※お車でのご来館はご遠慮ください。
[1・2年生]
近くの公園の池になんとカミツキガメがいた……皇居のお濠はブルーギルだらけ……[3・4年生]
タイトル:いい仕事してますね。 [5年生]
タイトル:ロストエナジー
探究領域:共存共生
私たちは日々、豊かで便利な暮らしを営むためにエネルギーを用いています。
エネルギーを作りだすには資源が必要で、石油などの資源は有限です。
東日本大震災以降、節電・省エネが叫ばれるようになり、総選挙が近づく昨今、脱原発か否かといったエネルギー政策についての議論がされています。
エネルギー使用にはメリットデメリットの両面があり、どの選択が正解とは言い難いものがあります。
その中で私たちは社会システムやライフスタイルも含めて考え直す必要があり、どう生きるかの決断を迫られていると言えます。
本テーマ学習では、エネルギーが私たちの生活に及ぼすエネルギー問題を切り口として、「原子力はいけない、自然エネルギーだったらよい」というような一方的な判断ではなく、未知の状況に出会った際に、風評や先入観に惑わされず、複数のデータを見比べて、多面的に判断し、自分の価値観に依拠しつつ、バランスよく物事をとらえる力を養うことを目指します。
EN
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[6年生]
タイトル:人の心を動かすストーリー[1・2年生]
「"ダーウィンが来た"で見たよ!」[3・4年生]
このテーマでは椅子製作を通して”いい仕事”とはどういうことなのか探究していきます。 [5年生]
テーマ学習「ロストエナジー」が始まりました!
先輩たちの発表から、政策提言することは意識している様子。
しかし、テーマ名を提示し、
「エナジーと聞いてイメージすることはある?」
とたずねても、
「……」
「ロストってロスタイムのロス?」
とまだイメージは広がっていないようで。
そこで早速、今回の発表会でのミッションを伝えました。
それは、「総理大臣候補として、『消費電力50%減で豊かに暮らす社会』を提言する」こと。
そこから自然と、子どもたちがエネルギーに関する世の中の動きについて知っていることや感じることは何かという話になり…。
「原発は無くなって欲しい。」
「原発なくても電気足りてると思う。」
「具体性のある政策じゃないと説得力がない。」
「足踏み発電とかあるって聞いた。」
「蓄電ってどうなってるんだろう?」
「発電の仕組みがよく分かってないのに、あれこれ言っていいのかな。知りたいな。」
と子どもたちからは様々な意見が“止めどなく”でてきました。
イメージで考えてることもあれば、知らないから判断できないこともある。
一方向だけの情報では熟慮したとは言えない。
感情論の政策提言では、説得力も無く多くの人の共感も得られない。
このテーマでは、エネルギーが私たちの生活に与える影響を功罪両面で捉える中で、自分が電力に依存せず、どう生きていくかを決断していくことを目指します。
まず、そもそもエネルギーとは何か、エネルギー資源やその利用について学ぶことに。
いろんなエネルギーがあること、電気を使っている歴史は長くない割に熱・光などのエネルギーと関係していることに驚きました。
そこから、主要な発電方法はどんな功罪があるのかを資料を基にみていくことに。
「水力発電って安全性ある一方、ダムを作ることで環境破壊が起きてるのか。」
「でも、ダムって発電以外にも使えるよね?」
「小規模ダムにするといいって書いてるけど、どれだけ発電するんだろう?」
「主要な発電方法だけでなく、新エネルギーについても知っていかないと判断できないなぁ。」
主要な発電方法にはメリット・デメリット両方あることに気付いた子どもたち。
来週は、どんな発電方法の可能性があるのか、私たちはどれだけの電力を使用しているのかについて探っていきます。
EN
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[6年生]
卒業試験を兼ねているエキシビションを除くと、6年生にとってはTCSでの[1・2年生]
絶滅危惧種について豊富な写真や資料を用いて説明してある学習用[3・4年生]
テーマ2週目となる今週は武蔵砂川にある家具工房『KOMA』さんへ伺いました。これから初めての椅子製作に取りかかる前に、物作りのプロが働く工房を見学しお話を伺ってきました。 [5年生]
テーマ「ロストエナジー」2週目。
第1週で、「エネルギーとは何か」ということに触れた子どもたち。
そして、火力・原子力・水力という主要と言われる発電方法の功罪を見ていきました。
資源の有限性や環境破壊等の罪を見て来た子どもたちから自然と沸き上がってきた疑問は、
「太陽光発電」「地熱発電」など、“環境に良さそうな”“新しい”と聞いたことのある発電方法の可能性はどうなっているのかということ。
そこで、「再生可能エネルギー」と言われる発電方法の功罪について探るため資料にあたってみました。
風力発電・太陽熱発電・バイオ燃料発電など、多様な発電方法があることに驚く子どもたち。
環境の負荷や安全性に大きな問題が無いことというメリット(功)はあるけれども、
高いコストや天候等による供給の不安定性などの課題も見えてきました。
子どもたちが感じたことは、
「ベストな発電方法はない」ということ。
「複数の発電方法を組み合わせるべき?」
「一番“功”が多いのは、海洋温度差発電かな…?」
などの意見が出てきました。
けれど、これらの意見は「電力に依存する」「どうしたら今までともしくは今まで以上の電力使用ができるか」という考え方を基にしたもの。
私たちの目指すことは「消費電力50%減で豊かに暮らす社会」の提言であり、
「電力に依存しない生き方」とは何かを追究することです。
子どもたちもそのことは、言葉では理解しているつもりでも、
「電気が半分の暮らしなんてできるのかな……。」
「太陽光発電では供給が不安定だから、別の発電方法も組み合わせて……あーそれでは結局電気に頼ってる……。どうしたらいいんだろう……。」
「電力に依存しないこと=辛いこと」と思っている様子。
エネルギー政策を考えるより前に、
“電力に依存しないでどうやって豊かな暮らしをつくるか?”
“そもそも豊かな暮らしとは何か?”
ということについて考えることが大事なようです。
来週は、そのことも考えつつ、私たちの電力使用における変遷(CHANGE)について考えていこうと思います。
EN
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[6年生]
今週は映画の核となるストーリーを考える1週間となりました。[1・2年生]
誰かが飼育していた外来種を不用意に井の頭池に捨ててしまった[3・4年生]
練習課題のブロックボックス作りも終了し、今週からいよいよ椅子製作が始まります。ブロックボックス作りでは最終段階のダボ穴あけとダボ取り付けの工程でやや苦戦することになった子どもたち。 [5年生]
テーマ「ロストエナジー」第3週。
今週は、「そもそもどのぐらい電気を使っているんだろう?」という疑問から、エネルギーにまつわる歴史や変遷(CHANGE)について考えてみました。
エネルギーと文明との関わり、電力需給はどう変遷し、その変遷に合わせてどのようなエネルギー政策が行われてきたのか、資料を読んでみることに。
「どんどん発電量が増えている、バブルの時の方が少ない。」
「今よりもバブルの時の方が電気使ってそうな気がするんだけど。そうでもないのかな。」
「どのくらい電気って余っているのかな?」
「火力発電量が増えているということは、二酸化炭素の排出も増えているんだろうな…。」
「原子力発電をしていない国は、どうやって発電しているんだろう?」
ある朝の会で、
「電気って必要?電気を使わない時代に戻ろう!」
という話題になったことがありました。
その時に出ていた意見の多くは、「電気が無くても生きてはいけるけど、今が良い」というもの。
テーマでもその話をした時に、電気を使いだした昔の生活はどうなっているのかという疑問が浮かびました。
そこで当時(戦後復興期とバブル時代)の生活が見える映画を鑑賞してみることに。
「携帯電話が大きい!」
「自動改札機が無い!」
「冷蔵庫が氷だ!」
「テレビが来ることが大きな出来事なんだ!」
と今では当たり前になっているものが無いことを発見。けれど、今より楽しそうな印象(特にバブル)も受けたようです。
では、昔に戻ればいいのか?
「でも、いろいろと電気を使っている社会に生きているから……。」
とここでも電気を使えないことへの消極的な反応が見られました。
こう感じることはこの世の中に生まれてきて仕方ないこと?
どの時代にも功罪(いいこと/よくないこと、便利なこと/不便なこと)はあるでしょう。
大事なことはそれを踏まえた上で、どう生きるか(何に優先をおくか)決断をすることです。
非電化工房を運営する藤村靖之さんの本「非電化思考のすすめ」(WAVE出版)には、そのヒントが詰まっていると思い、子どもたちに紹介しました。
そこには以下のようなメッセージが込められていました。
==============
電気は便利なもの
ただ全ての電気消費が必要なのだろうか?
電気を使うことが本当の幸せなのか?
『人や世の中にとって本当の幸せは何か』を考えるべき
節電、省エネ、脱原発を考えるだけではマインドセット(思考の枠組み)は変わらない
結果、ブームに終わり、根本的なエネルギー問題の解決は得られない
マインドセットを変えない限り、電気に依存する社会のまま
==============
藤村さんの言葉に触れて、
「ただ、使う電気の量を減らすという考えでは解決にならない。」
「電気を使わないでもたのしく暮らすことはできるのではないか。」
という考えがわずかに芽生えたかな、というところで冬休み。
冬休みには長い時間を使って、
“将来、どんな暮らしをしていたいか?そのために必要なことは何か?
それは、電力に依存しない社会でもできるか?どんなマインドセットを持って生きるべきか?”
というようなことを考えてきて欲しいと思います。
EN
※TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
[6年生]
当初のスケジュールから遅れてはいるものの、なんとかストーリー以上