タイトル:いい仕事してますね
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:質の高いものづくりが喜びを生み出す。
木場にある「清水建設株式会社 東京木工場」です。
現場では、手作業ではなく機械を使う作業が多いといいます。
でも、それを操作する人は、全員、腕のよい職人とのこと。
機械で精密な作りができるようになっても、その仕上がりを見る目を持つには、
自らが作業できる経験と技術が必要だと説明してくださいました。
カンナ削りを機械で行うと、
長い木材もあっという間にすべすべに。
自分たちが先週購入してきた木材も
このような加工を経ていたことがわかります。
ほかにも、技術がないと使えない機械があり、
「今日は動かす人がお休みだから、動かせないけどね。」と話していました。
機械がやってくれるといえども、誰でも使えるわけではないことが伝わってきます。
入社1年目は、技術を磨くための手作業が中心であり、
実際の作業には当たらないそうです。
また、質の高さを求めるため、技能五輪に出場し数々のメダルを獲得しているといいます。
技能五輪では、制限時間内に設計図どおりの木工作品をつくるという競技で、
手作業が中心となっているとのこと。
自分の腕をあげるために、普段の仕事が終わったあとに練習しているそうです。
この日は、ちょうどインターンの学生さんたちが検定試験の練習をしていて、間近で見せてもらうことができました。細かい作業を丁寧にこなしています。
「金槌を打つのに、積み木みたいなものを載せて打ってる。」
「作品を守るために、じかに打たないんじゃないの?」
「鋭いねぇ」と職員の方。
「椅子を大事にするのと一緒だね。」と、自分たちが心得たい気持ちと
同じだとうれしそうにつぶやく声が聞こえてきました。
最後に、質疑応答の時間をとっていただき、聞きたかったことを
質問していきます。
「うまくトンカチを使うコツってありますか。」
「何度も指をぶつけていくうちに、ぶつけない方法を見つけていくもの。
トンカチの頭の重さを利用して持つ場所を工夫していけるといいね。」
失敗は学びの種。どんなことにも通じています。
「丈夫な椅子はどうやったらできますか。」
「ぐらつかないような設計が大切。椅子は脚と座る面だけだと脚が広がってしまうから、
支えとなる部分が必要です。」
「だから、椅子には棒がついているんだ。」
現場の声を聞くと、設計図の意味が実感へとつながっていきます。
「みんなは、のこぎりやトンカチを使って、椅子を作ると聞いているけど、
うまくできそう?」
逆に、質問された子どもたちは、その返事に戸惑い、
「うーん...」自信なさげな声が漏れてきます。
道具の使い方がいかに難しいかは先週の練習で経験し、
今日の見学を通して、腕を磨くことの大切さと大変さを感じたからこそ、
安易な返事をしなかったのかもしれません。
「今日の見学を活かして、いいものを作ってほしいです。
できあがったら、ぜひ見せてください!」
と応援のお言葉をいただき、東京木工場をあとにしました。
いよいよ本番用の木材を切っていきます。
設計図に合わせて、脚の部分を380mmになるよう、
さしがねで印をつけていきます。
先週の練習を経て、切ることはできるようになりました。
「切れたは切れたけど、まっすぐ切れない!!」
「あれ?340mmになってる。」
脚が斜めだったり、寸法が合ってなかったりしては、商品になりません。
「あー、またダメだ。」
「清水建設の人が、のこぎりはうまくできる、できるって思った方がいいって言ってたよ。」
「ちゃんとまっすぐか見ながら切るといいって聞いたよ。」
それぞれに、聞いてきたことを口に出しながら、作業しています。
「線は1箇所だけじゃなくて、4面全部に書いた方がいいな。」
「急いで動かさないで、ゆっくり切った方がいいかも。」
380mmの脚を220mmの支え部分に変更して、少しずつ短く切っていくことで、
まっすぐ切れるまでは練習を繰り返します。
まっすぐ切るって難しい!!
納期が迫ってきても、技術が伴わなければ先には進めません。
毎回、どうしてうまくいかなかったのか、どうしたらいいのか振り返りながら
苦戦の日々が続きます。
AN
※TCS2016年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:質の高いものづくりが喜びを生み出す。
[3・4年生]
今週は、実際に職人として活躍されている方々の仕事場に行ってきました。木場にある「清水建設株式会社 東京木工場」です。
現場では、手作業ではなく機械を使う作業が多いといいます。
でも、それを操作する人は、全員、腕のよい職人とのこと。
機械で精密な作りができるようになっても、その仕上がりを見る目を持つには、
自らが作業できる経験と技術が必要だと説明してくださいました。
カンナ削りを機械で行うと、
長い木材もあっという間にすべすべに。
自分たちが先週購入してきた木材も
このような加工を経ていたことがわかります。
ほかにも、技術がないと使えない機械があり、
「今日は動かす人がお休みだから、動かせないけどね。」と話していました。
機械がやってくれるといえども、誰でも使えるわけではないことが伝わってきます。
入社1年目は、技術を磨くための手作業が中心であり、
実際の作業には当たらないそうです。
また、質の高さを求めるため、技能五輪に出場し数々のメダルを獲得しているといいます。
技能五輪では、制限時間内に設計図どおりの木工作品をつくるという競技で、
手作業が中心となっているとのこと。
自分の腕をあげるために、普段の仕事が終わったあとに練習しているそうです。
この日は、ちょうどインターンの学生さんたちが検定試験の練習をしていて、間近で見せてもらうことができました。細かい作業を丁寧にこなしています。
「金槌を打つのに、積み木みたいなものを載せて打ってる。」
「作品を守るために、じかに打たないんじゃないの?」
「鋭いねぇ」と職員の方。
「椅子を大事にするのと一緒だね。」と、自分たちが心得たい気持ちと
同じだとうれしそうにつぶやく声が聞こえてきました。
最後に、質疑応答の時間をとっていただき、聞きたかったことを
質問していきます。
「うまくトンカチを使うコツってありますか。」
「何度も指をぶつけていくうちに、ぶつけない方法を見つけていくもの。
トンカチの頭の重さを利用して持つ場所を工夫していけるといいね。」
失敗は学びの種。どんなことにも通じています。
「丈夫な椅子はどうやったらできますか。」
「ぐらつかないような設計が大切。椅子は脚と座る面だけだと脚が広がってしまうから、
支えとなる部分が必要です。」
「だから、椅子には棒がついているんだ。」
現場の声を聞くと、設計図の意味が実感へとつながっていきます。
「みんなは、のこぎりやトンカチを使って、椅子を作ると聞いているけど、
うまくできそう?」
逆に、質問された子どもたちは、その返事に戸惑い、
「うーん...」自信なさげな声が漏れてきます。
道具の使い方がいかに難しいかは先週の練習で経験し、
今日の見学を通して、腕を磨くことの大切さと大変さを感じたからこそ、
安易な返事をしなかったのかもしれません。
「今日の見学を活かして、いいものを作ってほしいです。
できあがったら、ぜひ見せてください!」
と応援のお言葉をいただき、東京木工場をあとにしました。
いよいよ本番用の木材を切っていきます。
設計図に合わせて、脚の部分を380mmになるよう、
さしがねで印をつけていきます。
先週の練習を経て、切ることはできるようになりました。
「切れたは切れたけど、まっすぐ切れない!!」
「あれ?340mmになってる。」
脚が斜めだったり、寸法が合ってなかったりしては、商品になりません。
「あー、またダメだ。」
「清水建設の人が、のこぎりはうまくできる、できるって思った方がいいって言ってたよ。」
「ちゃんとまっすぐか見ながら切るといいって聞いたよ。」
それぞれに、聞いてきたことを口に出しながら、作業しています。
「線は1箇所だけじゃなくて、4面全部に書いた方がいいな。」
「急いで動かさないで、ゆっくり切った方がいいかも。」
380mmの脚を220mmの支え部分に変更して、少しずつ短く切っていくことで、
まっすぐ切れるまでは練習を繰り返します。
まっすぐ切るって難しい!!
納期が迫ってきても、技術が伴わなければ先には進めません。
毎回、どうしてうまくいかなかったのか、どうしたらいいのか振り返りながら
苦戦の日々が続きます。
AN
※TCS2016年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。