タイトル:いい仕事してますね
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:質の高いものづくりが喜びを生み出す。
子どもたちがテーマタイトルであるこの言葉に、
それぞれにどんなイメージを持っているのか聞いてみました。
「ホースキャンプの馬房掃除でボロを出すためにどんどんおが屑を掘って山を作ったとき言われた。」
なぜ、そのときに「いい仕事してますね」と言ってもらえたのか聞いてみると、
「馬房がきれいになったから。」「臭くなくなったから。」
「がんばったから?」
「馬のことを考えてやっていたから?」
どうして、そう言われたのかは、ピンと来なかったのが正直なところのようです。
「蹄鉄磨きをずっとしていたときも言われた。」
「真剣にひとつのことに集中していることなのかな。」
「それじゃ、いい仕事してますねの反対は、さぼってますねになるの?」
「いい加減にしてますねとか。」「やる気ないですね。」「ふざけてますね。」
いい仕事しているという状態より、そうでない状態を考える方向に話が進んでいきます。
「ちゃんと仕事しろ!って、ママに言われたことある。」
布団敷きの仕事をやりたくなくてトイレに隠れていたときに、そう言われたとのこと。
「洗濯物を金曜と日曜に入れるのが私の仕事なんだけど、やらないとほかの日にやらされる。やると褒められる。」
やらされるのが仕事という見方もあることは考えられます。
「2年生のテーマでごみ拾いしてたときに、「いい仕事してますね」って言われたよ。」
「そうそう!」これは、みんなが共通して経験していました。
「ごみ拾いは、テーマのためにやっていた。」「仕事だからやっていた。」
「自分のためにもなったよ。」「人のためにもなったのでは?」
やりたいやりたくないに関わらず、降ってきた仕事をやっていく中で、
いつの間にか夢中になっていたとき、
「いい仕事してますね」と声をかけられるということを肌で感じている。
一方、やりたくないままになってしまう仕事は放棄することもある。
いい仕事をすると褒める誰か、喜んでくれる誰かがいる。
「仕事」に対して、子どもたちはこのような感覚を持っているように聞こえてきました。
これから6週間、彼らは託された「仕事」に向き合っていきます。
その中で、どのような考え方、心境の変化をしていくのかが楽しみです。
その託された仕事とは、スクールで使用する学習用の椅子を13脚作ること。
「ありがとさん」クラスにスクールから正式に発注書が届きました。
納期は、7月16日のプレゼンテーションデイです。
「スクールで使うなら自分のためでも、人のためでもあるね。」
楽しい椅子づくりではなく、仕事としての椅子づくり。
納品するものには、それだけの責任をもつ必要があります。
よりよいものに仕上げていこうとする「職人」を目指していきたいところです。
いきなり本番ではいいものは作れない。これは子どもたちは百も承知。
「まずは練習しないと!」
手始めに、金槌で釘をまっすぐ打つことに挑戦です。
「横に打つと釘が斜めに入っちゃう。」
「釘を打ってたのに、指に当たっちゃった。」
「まっすぐ打てるときと打てないときがある。」
何度も失敗していくことで、その原因を探っていきます。
「力を入れすぎると釘が曲がるし、
力を入れないと板の中に入らないから、
その中間がわかるといいんだけど。」
「まっすぐに打てば、まっすぐに刺さるんだ!」
試行錯誤を繰り返しているゆえに言葉に実感が込められています。
「上から見て、釘の棒のところが見えたら、
調整しなおして、見えなかったらそのまま打てばまっすぐ打てるよ。」
「同じタイミングで打つといいかも。」
「失敗しても、金槌で釘が抜けるんだ。
金槌ってすごい!」
「釘を持つ手に軍手をしても、金槌を持つ手にはしない方がいい。」
ひたすら打つこと40分あまり。発見も多く出てきました。
「もう終わり?」「まだやりたいな。」
片付けの時間も含めて、時間管理も大切な仕事のひとつ。
見通しをもつ練習も本番前には欠かせません。
今日やったこと、発見したことを日誌に記していきます。
「後ろに誰かがいるのに気がつかなくて、背中と背中が当たってた。」
「周りの人にも、自分の体にも気をつけたい。」
「慣れてくるときが危険だよね。ホースキャンプもそうだった。」
仕事をしていく上で、常に意識していきたいことを考え、次に活かしていきます。
「いい仕事してます」とはどういうことなのかを問い続けながら、
発注された依頼に応えるべく、まずは、道具を使いこなせるよう、来週も修行が続きます。
AN
※TCS2016年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:質の高いものづくりが喜びを生み出す。
[3・4年生]
「いい仕事してますね」って、聞いたことある?言ったことある?子どもたちがテーマタイトルであるこの言葉に、
それぞれにどんなイメージを持っているのか聞いてみました。
「ホースキャンプの馬房掃除でボロを出すためにどんどんおが屑を掘って山を作ったとき言われた。」
なぜ、そのときに「いい仕事してますね」と言ってもらえたのか聞いてみると、
「馬房がきれいになったから。」「臭くなくなったから。」
「がんばったから?」
「馬のことを考えてやっていたから?」
どうして、そう言われたのかは、ピンと来なかったのが正直なところのようです。
「蹄鉄磨きをずっとしていたときも言われた。」
「真剣にひとつのことに集中していることなのかな。」
「それじゃ、いい仕事してますねの反対は、さぼってますねになるの?」
「いい加減にしてますねとか。」「やる気ないですね。」「ふざけてますね。」
いい仕事しているという状態より、そうでない状態を考える方向に話が進んでいきます。
「ちゃんと仕事しろ!って、ママに言われたことある。」
布団敷きの仕事をやりたくなくてトイレに隠れていたときに、そう言われたとのこと。
「洗濯物を金曜と日曜に入れるのが私の仕事なんだけど、やらないとほかの日にやらされる。やると褒められる。」
やらされるのが仕事という見方もあることは考えられます。
「2年生のテーマでごみ拾いしてたときに、「いい仕事してますね」って言われたよ。」
「そうそう!」これは、みんなが共通して経験していました。
「ごみ拾いは、テーマのためにやっていた。」「仕事だからやっていた。」
「自分のためにもなったよ。」「人のためにもなったのでは?」
やりたいやりたくないに関わらず、降ってきた仕事をやっていく中で、
いつの間にか夢中になっていたとき、
「いい仕事してますね」と声をかけられるということを肌で感じている。
一方、やりたくないままになってしまう仕事は放棄することもある。
いい仕事をすると褒める誰か、喜んでくれる誰かがいる。
「仕事」に対して、子どもたちはこのような感覚を持っているように聞こえてきました。
これから6週間、彼らは託された「仕事」に向き合っていきます。
その中で、どのような考え方、心境の変化をしていくのかが楽しみです。
その託された仕事とは、スクールで使用する学習用の椅子を13脚作ること。
「ありがとさん」クラスにスクールから正式に発注書が届きました。
納期は、7月16日のプレゼンテーションデイです。
「スクールで使うなら自分のためでも、人のためでもあるね。」
楽しい椅子づくりではなく、仕事としての椅子づくり。
納品するものには、それだけの責任をもつ必要があります。
よりよいものに仕上げていこうとする「職人」を目指していきたいところです。
いきなり本番ではいいものは作れない。これは子どもたちは百も承知。
「まずは練習しないと!」
手始めに、金槌で釘をまっすぐ打つことに挑戦です。
「横に打つと釘が斜めに入っちゃう。」
「釘を打ってたのに、指に当たっちゃった。」
「まっすぐ打てるときと打てないときがある。」
何度も失敗していくことで、その原因を探っていきます。
「力を入れすぎると釘が曲がるし、
力を入れないと板の中に入らないから、
その中間がわかるといいんだけど。」
「まっすぐに打てば、まっすぐに刺さるんだ!」
試行錯誤を繰り返しているゆえに言葉に実感が込められています。
「上から見て、釘の棒のところが見えたら、
調整しなおして、見えなかったらそのまま打てばまっすぐ打てるよ。」
「同じタイミングで打つといいかも。」
「失敗しても、金槌で釘が抜けるんだ。
金槌ってすごい!」
「釘を持つ手に軍手をしても、金槌を持つ手にはしない方がいい。」
ひたすら打つこと40分あまり。発見も多く出てきました。
「もう終わり?」「まだやりたいな。」
片付けの時間も含めて、時間管理も大切な仕事のひとつ。
見通しをもつ練習も本番前には欠かせません。
今日やったこと、発見したことを日誌に記していきます。
「後ろに誰かがいるのに気がつかなくて、背中と背中が当たってた。」
「周りの人にも、自分の体にも気をつけたい。」
「慣れてくるときが危険だよね。ホースキャンプもそうだった。」
仕事をしていく上で、常に意識していきたいことを考え、次に活かしていきます。
「いい仕事してます」とはどういうことなのかを問い続けながら、
発注された依頼に応えるべく、まずは、道具を使いこなせるよう、来週も修行が続きます。
AN
※TCS2016年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。