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ありがとうサイクルMAPをつくろう

タイトル:ありがとうにありがとう
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:「私たちはおかげさまで生きている。」

[1年生]

救世軍の「おかげ」から「ありがたみ」を意識し始めた子どもたち。日々、自分たちの受けている「おかげ」に感謝し、応える行動も始めました。学びのしめくくりのアウトプットとして、救世軍を中心に自分たちがどんな「ありがとう」の中にいるかまとめることにしました。

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まず、救世軍に関するありがとうは何か考え、書きとめてゆきます。

「まずはお弁当の料理をつくってくれていることだよね」

やってくれている「行為」へのありがとうが真っ先に出てきます。料理をつくるっていっても、もっと細かく分ければ、材料を切ることもあるし、それを調理するというふうにも分けられる……さらに、料理するその日だけでなく、前日に下ごしらえもしている……

「材料を注文するのも大事でしょう」
「注文するには献立がないといけないよ」
「みんなの栄養のことを考えて献立つくってるよ」

私たちのためにしてくれているいろいろな「仕事」がどんどん出てきます。自分の代わりにしてくれる「仕事」と、それをしてくれている「人」への「ありがとう」が明らかになってきました。

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「救世軍だけじゃないよね」
「うん、だって野菜や肉は救世軍がつくってくれているわけじゃないもん」
「八百屋さんや肉屋さんか」
「そこから配達する人がいるよ」

意識は救世軍の外へ広がってきました。誰かの「仕事」をさらに支えている「仕事」がある。それは「仕事」の連鎖でもあり、日々、繰り返される「サイクル」でもあります。

「ありがとうのサイクルの地図だね」

そう、だからこのMAPは「ありがとうサイクルMAP」と名づけました。

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「あのさ、野菜は売ってるけど、その前に作っている人がいるよね」
「お米もね……」
魚だってつかまえる人がいるし、牛や豚を育てている人がいます。さらに肉の場合、食肉として牛や豚を殺している人もいます。

「人だけじゃないよね」

恵みをもたらす土、海、水、空気、太陽といった「自然」という存在がどんなに「ありがたい」か。それがなければそもそも食べ物は生まれません。

「自然と人だけじゃないよ。モノだってありがたいよ」

自然の恵みを受けて、人は働きますが、その働きを支えてくれる道具、機械があります。それがあることで、働く人は楽になり、たくさんの食物が生産できるようになりました。

「どんどん外へ広がったね」

まったくそうです。救世軍の給食の「おかげ」を探っていったら、いろいろな「おかげ」、そしてその「おかげ」がもたらす「ありがとう」に気づいたのでした。

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外と言えば救世軍の外なのですが、もっと自分たちに近づく外があることも見えてきました。

「お父さんやお母さんがお金を払わないと食べられないよね」
「どんなにお金を払ったってぼくたちがおいしいと思わないとありがたくないよね」

自分の家族が支えてくれていることがどんなにありがたいかも見えてきました。むしろ、救世軍を始め、外の世界の「ありがとう」は単に「感謝」だけではなく「仕事」なので「お金」をもらうためにやっていること。しかし、家族がしてくれていることは「お金」のためではありません。自分の子どもを思っているからこそ、無償でしてくれているのです。

「お母さんの時間をとってるんだなあ……」

忘れ物を届けてもらったり、支度してもらったり、あまり気にせずやってもらっていることが、どんなにか「ありがたい」かもちょっとわかってきたようです。

子どもたちはどんな「ありがとう」があるか熱心に考え続け、たくさんの「ありがとう」を見つけ、気づき、素晴らしい「ありがとうサイクルMAP」が出来上がりました。

RI

TCS2016年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。



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