探究型学習をデザインする指導者のためのワークショップ
「探究型」を探究する (5) Attitudes
【テーマ】 「探究型」を探究する (5) Attitudes【日 時】 2013年1月19日(土) 9時00分~17時00分
【会 場】 株式会社内田洋行本社 東京 ユビキタス協創広場 CANVAS 2階
東京都中央区新川2-4-7 ※会場へのアクセス
【WSリーダー】 久保 一之(くぼ かずゆき) 市川 力(いちかわ ちから)
※プロファイルは、下記をご参照ください。【対 象】 教育関係者、一般
【定 員】 36名(要申込) 定員になり次第、締め切ります。
【参加費】 9,000円(資料代、昼食代込み)
※お申込みいただいた後、詳細のご案内メールをお送りいたします。※キャンセルポリシーはこちら
東京コミュニティスクール セミナー事務局
まで TEL:03-3313-8717 FAX:03-3313-8790
e-mail: s12#tokyocs.org
※メールアドレスの「#」を「@」に直してください
【お申込み方法】 件名を「参加希望ワークショップ0119」とし、
参加を希望するすべての方について、以下の事項をお知らせください。
1.氏名(ふりがな)
2.所属(勤務先会社名、学校名等)
3.e-mailアドレス(できればPCアドレスをお願いします)
4.日中の連絡先(緊急用)
5.講座を知ったきっかけ(ホームページ、知人、新聞・雑誌名、SNS名等)
※2~3日中に返信がない場合は、お手数ですがお電話でのご連絡をお願いいたします。
主催: 特定非営利活動法人東京コミュニティスクール
後援: 株式会社グローバルパートナーズ
協力: 株式会社内田洋行
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WSリーダー プロファイル
久保 一之
NPO法人東京コミュニティスクール創立者・理事長
小学生から大学・社会人までの教育に幅広く携わる中で、探究型の学びの研究開発・実践・普及活動、学校教育の国際化支援等に特に力を入れて活動。国際バカロレアの初等教育プログラム(IB-PYP)の研究を通じて日本の小学校教育の未来像を提案している。
株式会社グローバルパートナーズ代表取締役社長、株式会社ビジネス・ブレークスルー コンサルタント、ビジネス・ブレークスルー大学 准教授・同大学院 講師。
市川 力
NPO法人東京コミュニティスクール校長
米国にて13年間日本人駐在員の子ども対象の学習塾を運営。現地の学校で行われていたプロジェクトベースの学びに触れ、『学び続ける力』を育てる教育実践に強い関心を抱く。2004年8月より東京コミュニティスクール初代校長に就任。自ら現場に立ち、初等教育における探究型学習の研究・開発・実践を行っている。主な著書は、「探究する力」(知の探究社)、「英語を子どもに教えるな」「教えない英語教育」(ともに中公新書ラクレ)。講演多数。
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会場案内
株式会社内田洋行本社 東京 ユビキタス協創広場 CANVAS 2階
住所) 東京都中央区新川2-4-7
URL) http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas.html
■交通のご案内(地下鉄をご利用の場合)
東京メトロ 日比谷線「八丁堀駅」下車、「A4」出口より徒歩4分
東京メトロ 日比谷線・東西線「茅場町駅」下車、「1番」出口より徒歩5分
JR京葉線「八丁堀駅」下車、「B1」出口より徒歩5分
※お車でのご来館はご遠慮ください。
[1・2年生]
新年最初の1週間は、子どもたちそれぞれが関心を抱いた「外来種」に[3・4年生]
今週はそれぞれ設計図をにらみながら製作作業に打ち込みました。 [5年生]
冬休みも明けて、本テーマも後半に突入!
「消費電力50%減で豊かに暮らす社会」の提言に向けてその内容を考えていきました。
基にしたのは、冬休み中の課題として子どもたちが書き込んできたワークシート。
このワークシートには、自分の目指す未来とは何か、電力に依存せずに豊かに生きるにはどうするかを考え書き表しました。
目指す未来というのは、約30年後に設定。
というのも、5年生は前テーマ「個の尊厳」の時に28年後までの自分の年表を書いています。
そうして自分の将来を描く経験をしていたので、未来の暮らしについてはイメージしやすかったよう。
「出勤が遅い日だったら、旦那さんと子どもを見送った後、寝て仕事に備えたり、晩ご飯を用意して出かける。」
「お店や病院など便利なものは近くにあって欲しい。」
「仕事の打ち合わせはできるだけ現地でやりたい。けれど家でも会議ができるようデジタル会議室があるんだ。」
「子どものためにできるだけ早く家に帰りたい。」
「マンションのベランダに庭があったりと、街の中にいても自然が欲しい。」
「世界との距離がすごく近くて、行きたいところにすぐ行くことができる。」
「自然が美しいところに住んでいたい。」
など、様々な理想が挙がってきました。
理想の一日の過ごし方や環境を挙げることで、自分の生活において何を重用視しているのかが見えてきたところで……
さてさて、その理想の未来というのは電力に依存せずとも実現できるのか?
「“都会の中に自然がある”“自然はほどほどに欲しい”と言ってはいるけれど、
都市開発することと、自然を残すことは両立するの?」との疑問が見えてきます。
「二酸化炭素の排出量を減らしたい。だから木を植えればいい。」
「けど、それで環境を守ることになるのかな。」
エネルギーにまつわる問題はいろんな要素が関わっていて、危険だからやめる、便利だから使う、というような単純な策では対処療法に過ぎず、根本的な解決にはならないでしょう。
そうした考えでは多くの人から共感を得る提言にはなりません。
まさにどの選択肢にも“功罪”がある葛藤の中で、決断しなければならないのです。
「原発を無くそうってデモしたりするけれど、原発を無くした後のことを考えないと、解決にならないんだと思う。」
「“なくてはならないもの”と“あった方がいいもの”がある。それをどう選べばいいのだろう。」
「楽しくやりたいと思ってもらえる政策をしたい。」
「あー、難しい……。」
と、消費電力減を前向きに捉えようとする姿勢が芽生えてきたところで今週は終わり。
開発することと自然を残すことのバランスをどうとるのか?
電力に依存せずに楽しく豊かに暮らす方法とは何か?
Creativityを発揮して、創造的なアイデアを生みだすことを期待したいと思います。
EN
※TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
[6年生]
冬休み明けのテーマ学習の初日。[1・2年生]
子どもたち一人ひとりの「知識」は、冬休みのホームワークをシェア[3・4年生]
さあ今週はいよいよ完成に向けてのラストスパート。 [5年生]
テーマ発表会を翌週に控え、各自が総理大臣候補として訴える提言内容の決定に臨みました。
先週話している中で見えて来た葛藤。
「開発したい、商業施設なども必要。でも自然もあった方がいい。」
「コツコツ節電して消費電力50%減を目指す。」
便利と環境の共存ができれば超したことは無いけれど、本当にできるの?
コツコツ節電は、今までの節電とどう違うの?
それは欲求の赴くままに電気を使ってきたマインドセットと変わらないのではないか?
「そうだよな……どうしたらいいのだろう……。」と自らの主張の矛盾に気付き悩んだ子どもたち。
『消費電力50%減』という大胆な政策を実現するために、提案も「こうあるべき」という先入観に左右されない大胆なものが求められるでしょう。
それに、きれいごとだけではなく、功罪に目を向けた内容で無ければ説得力も欠けることでしょう。
「これをする、あれをする」という発言は出てきても、どうしてそうしたいのかがなかなか見えてきません。
「なんでそうしたいの?」
「そうしたら困ることは?困る人は?反対側の共感を得る方法は?」
「そうすることでどんなコミュニティになるの?どんな社会になるの?」
と問い続けることで、
どんな社会を作りたいのかということがだんだんと見えて来ました。
今回は、スピーチ+ポスターによる発表です。
ポスターは、『目指す未来の姿』をコラージュにて表現します。
プレゼンテーションの参考として、スティーブジョブズのプレゼン映像を鑑賞。
「出てきそうな疑問を自分から言って、その解決策を説明している。」
「データを提示している。」
「複数のものと比較している。」
「ひきつけてから、商品を見せる。」
とパクリポイントを多々発見していました。
また、試しにコラージュをやってみたり、どんな工夫ができるのか探るために幾つかの作品に触れてみました。
さぁ、来週は発表会!
スピーチ内容を練って、コラージュを創り上げ発表に挑もう!
EN
※TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
[6年生]
先週に引き続き、2回目の上映会を開催しました![1・2年生]
絶滅危惧種というと、アフリカのサバンナとか、アマゾンの奥地とか、[1・2年生]
私たちの住む東京23区という都会にこんなにも「外来種」がいることに[3・4年生]
さあいよいい今週末は発表会です。[3・4年生]
スクールからそれぞれの子どもたちに正式な注文書が手渡されるところからスタートしたこの学び。注文書には期日と”図面に対して正確なもの”や”今後自分自身のスクールの椅子として完成より1年間使うこととする”という条件が記載されていました。 [5年生]
テーマ発表会での演説に向けて、ラストスパートに入りました。
だけれども、自らの論理の矛盾に気付き内容が深まっていきません。
「本当にこれで『消費電力50%減』が達成できるのか?」という疑問に答えられないのです。
消費電力50%減にした際に、どんな発電方法を採用するのかにおいても決断しなければなりません。
自分の政策のテーマがやっと見えてきて、それを他者の共感を得るほどに納得性を増すにはどうしたらいいのかということに悩む一週間でした。
発表は、スピーチだけではありません。
「目指す未来の姿」を表すポスターを作成することも含まれます。
コラージュという方法を用いて、筆記具を使わず伝えたいことを表現する挑戦です。
コラージュ自体を楽しみながらも、
「これで伝わるかなぁ。」
「なんか、空白ばかりで寂しいかも。」
「文字書けないから、貼り合わせて文字にしよう!」
「レストランを横から見た写真って無いかなぁ。」
と工夫する姿が見られました。
そして迎えた本番。
「再生可能エネルギーを使用するものの、高コストである火力発電を無くすわけにはいきません。」
「再生可能エネルギーは環境には優しくても供給の不安定という問題があります。かといって危険な発電方法に頼っていくこともできません。そこで大事なことは、電力が無くても楽しく生きていけるという価値観を持つことです。」
電力に関する功罪を意識しつつどう発電するかということを主張しました。
そして、「電気が無くては不便な生活を強いられてしまうのでは?」という聴衆から芽生えるであろう思いに答えるように、電力に依存せずに豊かに暮らすための政策について各自が論じていきました。
それは、「生きていく上で何が本当に必要なのは何か、今まで必要だと思っていたものは本当に必要なのか」という価値観にも迫る内容です。
「打ち水など、地域ぐるみで電気を使わない工夫を行います。そのことは、電力削減だけでなく、住民同士のコミュニケーションを増やし楽しい生活にも繋げます。」
「コンビニや自動販売機など、買いたい時にいつでも買えるという買い物の習慣は変えるべきではないでしょうか。前もって必要だと思うものを用意しておき、コンビニなどを減らすべきだと考えます。」
候補者の演説を聞いて、有権者(オーディエンス)による投票を行いました!
その結果、「日本は明るすぎだと思います。『外は暗くても、心は明るく!』というマインドセットを持つべきです。」
と、まちづくりについて述べた候補者が一番多くの票を獲得しました!
そして、大事な振り返り。
振り返りシートを読む中で、気持ちは伝わったものの多くの人を納得させることの難しさが見えてきました。
子どもたちも、具体性や実現可能性が,納得させるために必要であることを実感した様子。
「功罪があるのは電気以外のことでもあるんだと思う。」
「みんなの政策(知恵)を合わせればもっといいものになると思う。」
これからの世の中を背負っていかなければならない子どもたち。
今回の学びがその一歩として、人ごとでなく社会のために動く一歩になることを期待します。
EN
※TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
[5年生]
「功罪の葛藤の中で私たちは正解の無い決断を引き受けて生きている」
というセントラルアイデアのもと行った6週間の学び。
「電気がないと辛い」という価値観に縛られていることにも気付いた彼ら。
そこで電気に依存しないでも豊かに生きている人の価値観に触れ、「もしかしたら思い込んでいるだけで、何かが無い中でも楽しく生きることはできるのかも」と揺れ動かされたようでした。
衆議院選挙が行われたというグッドタイミングは、エネルギー問題について各観点からの主張に触れる良い機会にもなったでしょう。
「原発なんてありえない、想定外では片付けられない。」などという既有の思いがある中で、
「でもなぜ賛成する人がいるのだろう?」という考えが芽生え、
「一方的に決めつけるわけにはいかない」という功罪の意識が出てきました。
そのように別観点から考察するPerspectiveは出てきたけれども、
「じゃあ自分はどうするのか」というResponsibilityがここから出てくることを期待します。
それがなくては、無責任な評論家に過ぎないからです。
これからの世の中を背負っていかなければならない彼ら……
それも引き受けなければならない、という表現の方が正しいかもしれません。
今回の学びを一歩とし、社会の重要な一員として今後どう生きていくかを葛藤しつつ決断していって欲しいと願います。
EN
※TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
[6年生]
まだまだ先だと思っていた発表会もいよいよ金曜に迫ってきました。[6年生]
皆が待ちに待った上映会。オーディエンスの反応は上々でした。