[5年生]
冬休みも明けて、本テーマも後半に突入!
「消費電力50%減で豊かに暮らす社会」の提言に向けてその内容を考えていきました。
基にしたのは、冬休み中の課題として子どもたちが書き込んできたワークシート。
このワークシートには、自分の目指す未来とは何か、電力に依存せずに豊かに生きるにはどうするかを考え書き表しました。
目指す未来というのは、約30年後に設定。
というのも、5年生は前テーマ「個の尊厳」の時に28年後までの自分の年表を書いています。
そうして自分の将来を描く経験をしていたので、未来の暮らしについてはイメージしやすかったよう。
「出勤が遅い日だったら、旦那さんと子どもを見送った後、寝て仕事に備えたり、晩ご飯を用意して出かける。」
「お店や病院など便利なものは近くにあって欲しい。」
「仕事の打ち合わせはできるだけ現地でやりたい。けれど家でも会議ができるようデジタル会議室があるんだ。」
「子どものためにできるだけ早く家に帰りたい。」
「マンションのベランダに庭があったりと、街の中にいても自然が欲しい。」
「世界との距離がすごく近くて、行きたいところにすぐ行くことができる。」
「自然が美しいところに住んでいたい。」
など、様々な理想が挙がってきました。
理想の一日の過ごし方や環境を挙げることで、自分の生活において何を重用視しているのかが見えてきたところで……
さてさて、その理想の未来というのは電力に依存せずとも実現できるのか?
「“都会の中に自然がある”“自然はほどほどに欲しい”と言ってはいるけれど、
都市開発することと、自然を残すことは両立するの?」との疑問が見えてきます。
「二酸化炭素の排出量を減らしたい。だから木を植えればいい。」
「けど、それで環境を守ることになるのかな。」
エネルギーにまつわる問題はいろんな要素が関わっていて、危険だからやめる、便利だから使う、というような単純な策では対処療法に過ぎず、根本的な解決にはならないでしょう。
そうした考えでは多くの人から共感を得る提言にはなりません。
まさにどの選択肢にも“功罪”がある葛藤の中で、決断しなければならないのです。
「原発を無くそうってデモしたりするけれど、原発を無くした後のことを考えないと、解決にならないんだと思う。」
「“なくてはならないもの”と“あった方がいいもの”がある。それをどう選べばいいのだろう。」
「楽しくやりたいと思ってもらえる政策をしたい。」
「あー、難しい……。」
と、消費電力減を前向きに捉えようとする姿勢が芽生えてきたところで今週は終わり。
開発することと自然を残すことのバランスをどうとるのか?
電力に依存せずに楽しく豊かに暮らす方法とは何か?
Creativityを発揮して、創造的なアイデアを生みだすことを期待したいと思います。
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※TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。