[1・2年生]
タイトル:I am special, YOU are Special.
探究領域:自主自律
入学1年生にとっては、一番最初のテーマ学習。
「こんなものがある!」
「なぜだろう?」
「んーなんだろう(モヤモヤ)。」
こう感じるアンテナを使って(そして研ぎ澄まして)いきます。
何についてアンテナを張るかというと……自分自身についてです。
自分について全て知っていると言えるかな?どうしたら分かるかな?
自分にはどんな特徴があるかな?
他の人と自分とはどんなところが似ている?どんなところが違う?
自分のできること・やりたいこと・好きなことってなんだろう?
自分のいいところってどこだろう?
自分らしさって何だろう?
自分について、いろんな角度で観察することで今まで知らなかった自分のことをたくさん発見しよう!
EN
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[3・4・5年生]
タイトル:てこでも動かない?
探究領域:万象究理
小さな力で大きな力を生み出す……そんなことできるの?
できるのどころか、実は私たちの身の回りには、力をうまく利用できるように
工夫された道具や技術がたくさんあります。ハサミ・栓抜き・つめきり・ドア
ノブなどからエレベーター・クレーン車のようなものまで枚挙にいとまがあり
ません。
今回のテーマ学習では、こうした身の回りにある道具に隠されている「てこ」
「歯車」「滑車」「輪軸」の原理について実験を繰り返し、法則性をしっかり
理解し、計算で値を予測できるようにします。さらに、その知識を活用して、
子ども一人の出せる力で、大きな重い物を動かすプロジェクトに取り組みます。
自分たちでまずモデルを作り、シミュレーションする。その際に、計算して、
どれだけの力が発揮されるか数学的に予測し、検証する。その結果に基づいて、
装置を設計し、実際に動かす大科学実験を実施する。その後、結果を検証する
というプロセスをしっかり踏んで、プロジェクトを遂行します。
原理を知り、モデル化し、計算を通じて予測することは、物理的な力だけで
なく、社会の仕組みを動かす際に関わる重要なコンセプトです。また、子ども
たちが、「小さな力で大きな力を生むための工夫」こそ人類による技術発展
のカギであったことをぜひとも実感してほしいと願っています。
RI
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[6年生]
タイトル:明日天気になーれ!
探究領域:万象究理
天気はなぜ変わるんだろう?
みなさんも一度はそのような疑問を抱いたことがあるのではないでしょうか。
外出、農業、洗濯、ゲリラ豪雨、猛暑・・・
私たちの日々の生活に、天気は密接に関係しています。
テレビや新聞、インターネットなどでは、
気象に関するたくさんの情報を容易に手に入れることができるようになりました。
その情報を使って、自分でも天気を予測できないだろうか。
そんな問題意識が今回のテーマの出発点です。
今回のテーマ学習では、単なる「お天気観測記録」をとるだけの活動に終わりません。
身近な現象とその背後にあるしくみや気象データの意味をしっかりと理解した上で、
気象データを解釈する力を高める探究を行います。
複数の現象やデータを分析し、統合することで天気の変化を予測でき、
備えることができると実感することを目指します。
HY
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[1・2年生]
タイトル:I am special. YOU are Special.
探究領域:自主自律
2012年度最初のテーマ「I am Special, YOU are Special.」が始まりました!
1年生にとっては初めてのテーマ学習です。
入学式の時の校長おっちゃんからの話。
ー「学」という漢字の冠にある「ツ」は、「すごい!」と思う『!』、「なんでだろう?」と思う『?』、「なんだろなぁ~。」と『(もやもや考える)』というアンテナを表しているんだよ。そのアンテナを大切にしてほしい。ー
子どもたちはその話を覚えていて『テーマ学習』と板書して、
「見たことある漢字ない?」とたずねると、
子どもたちは「まなぶが入ってる!」と反応。
「そう!テーマ学習では、このアンテナを使っていろんなことを発見していこう!」
今回発見していくのは、いつも会っている自分について。
「自分についてどんなこと知っている?」とたずねると、
「サッカーが好き!」
「ごはん食べる!」
「火曜に習い事がある!」
「23024円あずけてる!」
などなど、止めどなくでてきました。
「じゃあ、自分について全て知っていると思う?」
とたずねると、
「んー、今の足の速さはわからない。」
「いつ、歯が抜けるかわからない。」
と意外に自分について知らないこともあるという反応が返ってきました。
その意見に影響されてか最初「自分について全て知っている」と答えていた子も「いつ死ぬかもわからない。」と考えなおす様子も見られ。
「じゃあ、自分について新しく知ったことがこのテーマを通して増えていくようにたくさん発見していこう!」
まずは、自分の見た目から特徴を探すことに。
自分の顔と全身を観察し、自画像を描いたり、身長など自分に関する数字を測ってみたりしました。
「鼻は山に見える。」
「顔がやきいもみたい。」
「まぶたを伸ばすとテントみたい。」
「身長と手を伸ばした長さは一緒だと思っていたけど、ちょっと違った。」
「わきの下がちょっと冷たい。」
などここでもたくさん発見していました。
一年生も一生懸命書いて記録しようとする姿勢がみられました。
さぁ来週もたくさん自分について発見していこう!
EN
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[3・4・5年生]
今回、子どもたちに「認識」してもらいたいコンセプトは、入力する
力は小さくても、ある原理を適用すれば大きな力に変えられるという
ことです。実際に学ぶ内容は、理科に属する内容。「てこ」「滑車」
「歯車」の原理を知り、それらを効果的に組み合わせると大きな力を
生むことができると実体験を通じて理解します。
まずは、mining から。子どもたちがどんな先行知識・概念を持って
いるか探ります。“小さな力で大きな力”と聴いてイメージすること、
知っていることをどんどん挙げてもらいました。
ちょっと沈黙する時間が経過した後、
「アリかな……」
誰かが自信なさげに応えます。確かに、アリは自身よりも大きいもの
を運ぶことができます。なかなか面白い!
この答えがみんなの緊張の糸をほどいたようで、堰をきったように
いろいろな意見が飛び出しました。
「スターウオーズのヨーダは小さいのに大きな者も倒せる!」
このようにアニメ・漫画・映画のキャラクターや妖怪についてイメージ
する子どもが数名現れました。
つづいて
「水は少ないと大したことないけど、津波のような大きな力も起こせる」
「砂粒は、一粒だとものすごく小ちゃいけど砂嵐になったら大きな傷を
つけられる」
小さな力でもそれが結集すると大きな力に変わるという観点が示され
ます。ネット社会においては、実際にツイッターやフェイスブック
などで民衆の意見が集約されて一つの巨大な勢力へと容易に発展して
ゆくことが実証されています。子どもたちが「小さな力で大きな力」
とたずねられて「チリも積もれば山となる」という連想をすぐにした
ことはとても興味深く感じました。
大分、盛り上がってきたところで、ちょっと観点をズラす問いかけを
します。
「じゃあ、小さな力しか与えないんだけど大きな力を出すにはどう
したらよいだろう?」
すると、即座に
「てこを使えばいい!」
「うん、それから滑車使って引っぱり上げてもいいよね!」
という返答が……
今回やろうとする内容があっさり出てきてしまいました。
「支点、力点、作用点も知ってるよ」
なんでそんなによく知ってるのかたずねると、すでにサイエンス教室
の授業で実験したことがあったようです。テレビで、オランダの家に
は「滑車」がついていて、重い家具を運ぶことができるとか、ゲーム
の中にも「てこ」や「滑車」が出てくるとか、子どもたちから、どん
どん「てこ」や「滑車」についての知識が出てきます。
ただし、子どもたちの言うことを耳にしている限り、知識の断片が
バラバラに語られるだけで、まだうまく統合されていないことが明らか
です。
「えっとねー、長い部分で押すとね、てこは大きな力なんだよ」
原理についても、なんとなく理解している状態。体系立ってきちんと
説明できません。
そこで、今回のミッションを提示します。
「君たちのミッションは、子ども一人の力で車を動かすということだよ!」
NHK Eテレで放送中の「大科学実験」のようなミッションに子どもたちは、
ノリノリです。ただ、ここで注意しなければならないのは、" just fun ! "
という気持ちだけに支配されてしまうことです。あくまでも、目的は、
小さな力で大きな力を生み出したことを「原理」に基づいて「説明」し、
「実証」することです。そうならなければ「科学的ミッション」とは
言えません。
しかし、子どもたちもさるもの。こちらの言わんとすることを先読み
して、「なんとなく」では「ダメ」で、“きちんと”“完璧に”やったこと
を説明できるようにする!と言い出しました。
教師の期待に応えようとしていると言えばそれまでですが、テーマ学習が
何を目指すか、子どもたちが体得してきたからこそ発せられたセリフと
も言えましょう。
「“きちんと”とか“完璧に”というけどどんな説明ができるの?」
と問い返すと、「計算する」という答えが返ってきました。
どんな原理で動く仕組みなのか、どれだけの力が働くのか、「計算」で
シミュレーションして予測し、結果も、数学的に実証する……
今回、子どもたちにぜひともそうなってもらいたい姿が具体的に見えて
きました。さあ、そのために来週以降は、基本原理について“きちんと”
理解する学びを始めます。
RI
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[6年生]
タイトル:明日天気になーれ! [1・2年生]
タイトル:I am special, YOU are Special.
テーマ「I am Special, YOU are Special.」第二週。
今週も自分のからだの特徴から自分発見を始めました。
まずもう一回、全身を鏡で見つめてみました。
洗面台の前に椅子を並べてその上に立ち、鏡とにらめっこ。
「足がここまで上がる!」
「骨が三角。」
「へそがソーセージみたい!」
「わたしはへそが落とし穴みたい。」
「ここにケガがある。」
「俺もここにきずがあるよ。」
と、他の子の発見にも触発されながらも気づいたことが増えていきました。
さぁ次は、“目に見えない”自分のからだの特徴を探ろう!
ということで“声”を聞いて感じたことを話し合ったり、自分がよくする動き“癖”について意見を出し合いました。
「宇宙人の声みたい。」
「鼻をつまむと声が変わったよ!」
「でも、私は鼻をつまんでも変わらないみたい。」
「すぐ走りたくなっちゃう。」
「よくおならが出ちゃう。」
「お母さんにアイス食べたいよーって文句言っちゃう。」
などなど、思わず笑えてしまうものもありつつ、たくさんの意見が出てきました。
発見したら大切なことは記録すること。
まずは言葉に出してみて、そして書いて記録するようにしています。
記録したものを壁に貼っていくと、自分について知ったことがどんどん増えていったことが目に見えてわかります。
子どもたちもそのことがうれしいのか、貼ったもの以外にもポストイットに書き込み貼り出す場面が見られました。
そうやって、身体的特徴に注目してきた子どもたち。
次は、自分にはどんな性質があるのか、自分の性格に着目してみました。
「自分はどんな性格?」
とたずねたものの、子どもたちはなかなか浮かばない様子。
そこで、“やさしい”・“照れ屋”・“おしゃべり”・“誠実”など性格をあらわす50のことばを集めた、「性格をあらわすことば集」をプレゼント!
来週は、載っていることばの意味を確認しつつ、自分の性格的特徴に迫ろう!
EN
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[3・4・5年生]
自分の出せる力を、もっと大きくするには、変換する仕組みが[6年生]
テーマ第2週目。 [1・2年生]
タイトル:I am special, YOU are Special.
テーマ第三週。
前回の続き、性格的特徴を追うことから始めました。
といってもなかなか自分の性格が浮かばない様子を見て、ことばのプレゼント。
この中のことばを使って、自分の性格を10個のことばで表現しよう!
「かしこいってパパに言われたことあるから、これだと思う!」
「んー難しいなぁ…」
「僕と○○は、おだやかだよね?」
十個選ぶことは難しい子もいたようですが、ひとつふたつでも、これだというものが見つけられたようでした。
そうやって自分の特徴を発見し記録し続けた子どもたち。
その記録は模造紙にはもう貼るところはないほどいっぱいに!
今まで自分で自分に目を向け、自分について発見してきた本テーマ。
ここでちょっと視点を変えることで更に発見してみることにしました。
まず、みんなの発見を見比べてみることに。
好きな動物や、脇の温かさ、目をのばしたときの形など、比べてみると違うところや似ているところが見えてきました。
そして、もう一つ視点を変えてみることに。
自分で発見するのではなく、周りの人から発見してもらうというもの。
ということで、一番近くにいて、生まれる前から君たちのことを知っているお父さん、お母さんにインタビューしてみました!
子どもたちには内緒でアンケートをとっていたため、当日聞かされた子どもたちはびっくり!
しかもその日は参観日だったので、実際にお父さんお母さんもいるところでの発表となりました。
項目は、
・生まれた日、時間、身長、体重
・お腹の中にいる自分
・生まれた時の自分
・名前の由来
・生まれてからの成長
・いいところ
「確か○時○分に生まれたんだと思う。」
「名前の由来はね…。」
と、知っていることや予想を子どもたちが語りつつ、
インタビュー内容を読み上げると、合っていることもあれば、予想と違うこと、初めて知ったこともあって子どもたちは興奮しっぱなしでした!
生まれた様子や名前の由来へのこだわりなど、家族ごとで違ったことも興味深く、
みんなの生まれた時の身長・体重を比べると、
他の子と比べて、身長は高いけど体重が軽いなど不思議な点もありました。
どのインタビュー内容もお父さん・お母さんの愛情を感じるものでした。
そして、印象に残ったことは、自分以外のインタビュー内容にも耳を傾けて反応していたこと。
「(インタビューシートにも書いてある通り)○○くんはよく笑ってるよね。」
「そうそうこういう表情してるよね。」(と真似をしだす)
さぁこれからも自分を見つめて、自分らしさを見つけていこう!
EN
※TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
[3・4・5年生]
てこや滑車が、加えた力よりも大きな力を出すことが、“なんとなく”[6年生]
テーマ第3週目。