東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学1年生から6年生)

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2011年06月 アーカイブ

2011年06月06日

お客様の笑顔を獲得せよ~概要~


[6年生]


タイトル:お客様の笑顔を獲得せよ


探究領域:社会寄与



探究領域「社会寄与」は、自分が社会の一員としてより良い社会の実現にどう寄与するかという探究です。


1年生(「ありがとうにありがとう」)では、誰かのおかげで生きていると気付き感謝を伝え、
2・3年生(「働かざるもの食うべからず」・「情けは人のためならず」)では、感謝や達成感を得るよう人のために働き、
4年生(「いい仕事してますね。」)では、職人の志で求められた品物を作り、
5年生(「罪と罰」)では、社会の中で生きるための正しい判断を追究してきました。


6年生は、その集大成。
自分達が働くことで、お客様の笑顔を獲得することを目指します。


その事業内容とは、毎年恒例になっている「駄菓子屋」。
全員で一つの事業をするので、全員での役割分担や協力、意思決定が求められます。


闇雲に経営しないように、
競合と市場を調査した上で、どのようなお客様にどのような価値を提供するのかを決めていき、
また「仕事」として、資金調達・仕入れ・宣伝・在庫管理など全ての仕事を子どもたちでしっかりと担います。


自分が働くことで、相手に喜びを与え、
そして、そのことが、自分自身への喜びへと繋がる学びの機会にしたいと考えます。


でも、商売なので稼がなければなりません。
そのため日々の営業を振り返り、事業内容を改善し続けます。


「利益を上げるためにはどうしたらよいか」、
「お客様の笑顔を獲得するためにどうしたらよいか」、
これらを常に考え続ける6週間となるでしょう。


TCS駄菓子屋第三期、いよいよ開店です。


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ロストエナジー~概要~


[5年生]


タイトル:ロストエナジー
探究領域:共存共生

私たちは、日々、豊かで便利な暮らしを営むためにエネルギーを用いています。
エネルギーを作りだすには資源が必要で、石油などの資源は有限です。
そのうえ、限られた資源から作りだされたエネルギーは、100%利用できるわけ
ではなく、使う前あるいは使わずに失われています。省エネを徹底するには、
「節約」すればよいわけではなく、作られたエネルギーを効率よく用いるには
どうしたらよいか社会システムやライフスタイルも含めて考え直す必要があります。
エネルギー問題は、私たちの生き方、価値観の転換を迫っていると言えるのです。

3月11日に起きた東日本大震災以降、節電、省エネが叫ばれるようになりました。
また福島第一原発の現状は、原子力の安全性神話を打ち砕きました。今回、
このテーマ学習では、エネルギー問題を切り口として、「原子力はいけない、
自然エネルギーだったらよい」というような一方的な判断ではなく、未知の状況に
出会った際に、風評や先入観に惑わされず、複数のデータを見比べて、多面的
に判断し、自分の価値観に依拠しつつ、バランスよく物事をとらえる力を養うこと
を目指します。

RI


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玉石混交~概要~


[3・4年生]


タイトル:玉石混交
探究領域:万象究理


「石」。道端・公園・河原・・・
普段は気にもとめる事のない「石」。
身の回りに当たり前に転がっている「石」
今回のテーマでは、その「石」を注意深く観察・調査していきます。
岩・石・砂・泥って何が違うの?
石にも種類があるの?どうやってできるの?
こうして探究を進めるうちに、ただの石ころだと思っていたものから、
長い年月をかけた大地のメカニズムが見えてきます。


HY


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ありがとうにありがとう~概要~


[1・2年生]


タイトル:ありがとうにありがとう


探究領域:社会寄与



1,2年生の新しいテーマ学習は「ありがとうにありがとう」です。

このテーマでは子どもたちが今までに気付いていなかった「ありがとう」を様々な手法で
発見します。
その為にまず周囲の人へ「最近言った『ありがとう』について」のアンケートを行います。
それから「ありがとう刑事」ではないですが、町で人がしてくれているありがたい行動
(掃除係の方が掃除をしているところなど)を探しに張り込み&聞き込み調査を行い発見していきます!

また、自分の日々の生活を振り返り、誰のおかげで生きているのか、助けられているのかについて
意識していければと考えています。
子どもたちが「ありがとう」を伝えていけるように、そして「ありがたいこと」に気付いていけるように共に「ありがとう」を探究します。




YI


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2011年06月10日

駄菓子屋をやるぞ!


[6年生]


今回で3回目となる、「TCS駄菓子屋」が開店します。
これは、スクール前のスペースを使って、子どもたちが「経営」する期間限定の事業です。
商品の仕入れ、資金調達、在庫管理、売り上げ計算などの仕事を全て子どもたちが行います。


まず始めに、「どんな駄菓子屋をやりたい?」と聞くと、


「客がとりあえず来る。」
「大もうけ。」
「早く開店しようよー。」
「水曜日は(近くの)学校が終わるのが早いから、早く開店したいなー。」


と、やはり、とにかく儲けたいという気持ちが先行しているよう。


タイトル「お客様の笑顔を獲得せよ」と言われても、
「なぜ、笑顔?」とピンと来ない様子。


ただ、意欲満々で、
「どんな駄菓子が好きかなど、アンケートをとるのはどう?」
「(クラスが始まる)14時から宣伝すれば?」
「大袋のものを小分けして売るのは?」
「取り放題とか。」
と、アイデアがどんどん出てきます。


「早く開店しようよー。」
「準備なんてすぐできるよ。」
という子どもたち。
「仕事体験」や「ごっこ」だったら、
すぐ仕入れて、すぐ開店すればいいのかもしれないけれど、
彼らには「一社会人として事業を行う」というミッションがあります。


だから事業を行うには、しっかりと準備が必要!
まず、「だれに、どんな価値を提供するか」という事業コンセプトを設定することから始めました。


駄菓子屋をやるぞ!_01事業コンセプトを設定するためには、競合・市場の情報が必要です。
そこで、同業他店に行って、どんな商品が幾らで売られているか、
お店の雰囲気や来ているお客の様子などを観察しました。
そして、実際に駄菓子を買ってみて、それを試食してみることに。


駄菓子屋をやるぞ!_02「これ、20円にしてはお得だなぁ。」
「これ、たくさん入っているけれど、生地が薄くて飽きちゃう。」
「このおもちゃ使って、ゲームしたらお客さん来るかなぁ。」
など、互いに感想を言い合いました。


駄菓子屋をやるぞ!_03市場調査では、
スクール周辺の人数調査をして人の流れを追うことに取り組みました。
2時間30分という長丁場。
開店場所・東高円寺駅・蚕糸の森公園・近隣学校の近くなど、6箇所で行いました。
相当大変そうでしたが、よく頑張っていました。


「声かけられて、どんなお菓子が好きかアンケートしといたよ。地図があったら、買いに来てくれるって。」
「『何してるの?』って声かけられたんだけど、『いろいろ。』って答えちゃったの~。宣伝するチャンスだったのに……。」
「15時くらいに、幼稚園かなんかのスクールバスが来てたんだ。」
「この時間から急に、中高生が増えたように思う。」
「全然、人が来ないよ……。」
「人はいるけど、スクールの方に行く人が少ないなぁ。」


来週は集めたデータを元に、「誰をターゲットにどんな価値を提供するのか」という事業プランを立てるべく会議をします。


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“balanced”ってどういうこと?

[5年生]

テーマ学習で行う探究領域は6つあります。その中でいちばん難しい……と私が
感じているのは、今回行う“共存共生”です。

“共存共生”って要は環境問題を扱うということでしょ?
だったら「探究」しやすいんじゃないの!

一般の小学校では、総合的な学習の時間で、ゴミ問題やエネルギー問題など
環境問題について多く扱われます。地域のゴミをみんなで集める、どうしたらゴミ
が減るか考える……この夏は節電を迫られるから校舎の壁面を緑のカーテンで
覆う、極力エアコンを使わない方策を考える……いくらでも“共存共生”で「探究」
するネタはあるんじゃないの?と思われる方もいるかもしれません。

まずは、「目に見える事実」をどうするか考えてみることから「探究」は始まります。
したがって、「解決法」を見つけ、その「解決法」を実践することは「探究」の入口
として間違っていません。だからこそ、これまで子どもたちは、手作り浄水器で
水を浄化してみたり、スクールの電気使用量を出し、節電プランを考えるという
テーマ学習を積み重ねてきました。

しかし、「探究する力」を拡大してゆくには、

「目に見える事実」の背後にある「目に見えない真実」

を探るところまで深めてゆかなければなりません。目に見える、取り組みやすい、
具体的な「解決法」にだけ目を向けるのではなく、「問題」を生み出している、目に
見えない“根本要因”に思いを寄せる必要があるのです。たとえ「対処療法」だった
としても、額に汗して実際に解決してみる体験は「探究の原点」となるでしょう。
しかし、それはあくまでも「原点」であり、自分が努力して実際に何かした!という
「充実感」を過大視し、物事の本質を見抜く目を曇らせているなら本末転倒である
ということを探究教師は肝に銘じ、子どもたちに伝えてゆかなければなりません。
そうでなければ、一時の「体験」や「知識」の蓄積だけにとどまり、「認識」の変容
をもたらす探究型の学びの本質に迫ることはできません。こう考えると、日々の
子どもたちの実感と思いっきり乖離している“共存共生”という「認識」を形成する
学びはきわめて難しいのです。

さて、今回のテーマ学習のタイトルは、「ロストエナジー」です。子どもたちにとって、
3月11日以降の状況は、省エネ、節電、原発、放射能を「わがこと」としてとらえる
契機になっていました。そこで、いったい子どもたちがどんな先行体験をし、既有
知識をどう構築しているか思いっきり“吐き出し”てもらうことからスタートしました。

「放射能を含む物質は空中から降ってきて、地面にたまるから放射能の濃度は
地表で測らないとダメなんだよ」
「原発を使わないで風力とか自然エネルギーを使えばいいんだ」
「ぼくの家で線量計を使って放射能量測ったら高い数値が出たよ」

浜岡原発、東海村事故、情報隠ぺい、汚染された土地を利用してのメガソーラー、
火力発電の稼働率を上げる、チェルノブイリ、幼児や子どもへの放射能の危険性
等々……次から次へと出ること、出ること。

あっという間にホワイトボードが子どもたちから出てきた言葉で埋め尽くされました。

だいたい子どもたちの知識や意識が見えたところで、

「今回の学びで目指す学習者像はどれだと思う?」

教室の壁に貼ってある、学習者像を描いたポスターを見るように促すと……

真っ先に挙がったのが“communicators”でした。

「私たちが学んだことをきちんと伝えるのが大事だから」

というのが選んだ理由でした。次に挙がったのが“knowledgeable”でした。

「エネルギーとか節約の仕方とかの正しい知識を知ることが大事だから」

というのが選んだ理由でした。

「どちらでもないよ!」

そう私が答えると、子どもたちは「えーっ?」という戸惑いの声を上げました。
知って、伝えることが今回目指す学習者じゃないとしたら???ミッション提示型
「探究」において不可欠な「なんで?」という違和感が喚起されました。

子どもたちの頭の中には、テレビなどメディアが大量に流出し続ける情報や親から
聞いた話などでいっぱいでした。自分の身に迫る漠然たる「不安」を子どもたちが
感じ、これだけの「情報」を頭に蓄えてしまったのでしょうが、当然ながら、冷静に
判断した上で取捨選択されたものではありません。これでは、どんなに好奇心を
持ち、knowledgeableになり、それによって得た知識をcommunicatorsとして伝えた
としても、かえって危うい「情報」を流布してしまうことになりかねません。

知って、伝える以前に、私たちが「ロストエナジー」を考えてゆく上で大切にしたい姿、
それは……

“thinker”“reflective”“balanced”

これら3つの「学習者像」を目指すために今回の学びがあることを伝えました。

これらの「学習者像」を具体化するとどんな姿になるのかたずねてみると、

「いろいろ発想して、想像して、アイデア出せるのが thinker だと思う」
「テーマリフレクションってふりかえりのことだから、reflective は、失敗とか悪い
ところとかをふりかえってよくすることだと思う」

というようにポスターの絵を手がかりにしながらそれなりに的を射た答えが返って
きました。

ところが、balanced については、「バランス」という外来語として普段使われている
英語のはずなのに、

「火力と自然エネルギーのバランスをとる」

というような意見しか出て来ず、いったい balanced な人とはどういう人なのか
子どもたちはイメージできなかったのです。

「政府やマスコミは自分に都合のよい情報しか流していないから信じられない」
「原子力発電のいいところしかこれまでも言ってこなかったし、事故が起こった後も
必要な情報を隠したんだ」
「原発がないと困るという人がいるけど、ぼくは放射能の危険がある原発ありでは
生きられない」
「直ちにすべての原発を止めて、太陽光発電にすればいいんだ」
「足りない電力は節電すればいいんだから、原発は止められる」

とにかく、子どもたちは“熱く”語り続けました。子どもたちが既に知っていることで
十分「提言」をまとめられそうな勢いでした。しかし、「ロストエナジー」というテーマ
学習の目的は、問題の解決法を単に提案するのではなく、問題を引き起こしている
価値観や考え方に踏み込むことです。だからこそ、目指すべき「学習者像」が
balanced なのです。

子どもたちの「発言」から、彼らの現状がいかに un-balanced であるかが明らかに
なりました。もし子どもたちが un-balanced である限り、今直面しているエネルギー
問題の“本質”に到達する「探究」にはなりません。どっちがいいか悪いかの「二者
択一」ではなく、いろいろな可能性や選択肢を多角的に考える balanced な感覚を
持つことで初めて、今後、直面する不確定な事態に、冷静に対処できることができる
と言えましょう。

目指すべき学習者像を示して学びを進めることが、いかに重要であるか改めて痛感
する幕開けとなりました。「この夏、節電しよう!そのためにはこんな対策がある!」
「原発は危ない!その代わりに自然エネルギー!」といった学びとは一味違う、物事
のとらえ方、考え方について学ぶ「探究」のスタートです。

RI

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石って何だろう?

[3・4年生]

身近すぎて、普段はあまり気にも留めない存在。
今回はそんな「石」がテーマです。

子ども達にはまず「岩・石・砂・泥」についてイメージしてもらい、
絵や文章で表現してもらうことにしました。

「岩はゴツゴツ」「石はコロコロ」「砂はサラサラ」「泥はドロドロ」
「砂は砂場や砂浜にたくさんあるよね」「石はよく道に転がってる」
「泥はさんずいへんだから水に関係あるんだよ」

漢字に着目してみたり、存在する場所をイメージしてみたり。
いろいろな観点で意見が出てきました。
ただ、違いの決め手については漠然としたまま。。

「よし、それぞれの違いを実物で確かめてみよう!」

スクールを飛び出し、蚕糸の森公園に出かけることにしました。
二人一組でペアになり、プラカップに石、砂、泥を採集後、教室に戻ってきて、
それぞれの特徴と違いを再度挙げていきます。

20110606wk_08.JPG 20110606wk_07.JPG

「石が小さくなったものが砂や泥のような気がするんだけど、
どこからが石で、どこからが砂や泥なんだろう?」

観察を通じて、子ども達の中から本質に迫る問いが出てきました。
ここで、石、砂、泥の違いを定義した資料を渡し、違いの決め手が「大きさ」で
あることを学びました。

20110606wk_05.JPG

「へぇ、泥の粒ってめっちゃ小さいんだね」

自分達なりの定義と比べることで、子ども達の理解も深まったようです。


来週はいよいよ石の調査に奥多摩に出かけます!
調査隊には石の大きさと数を調査してもらう予定です。
調査結果を乞うご期待!!

HY

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「ありがとう」ってどんな時に言っているだろう?

[1,2年生]

さあ、1,2年生にとって2回目となるテーマ学習が始まりました。 今回のテーマ『ありがとうにありがとう』では前回のテーマ『蚕糸の森見っけ隊』で養った発見する力をどんどん発揮し、磨いていってもらいます。
1回目の『蚕糸の森見っけ隊』が目に見える具体物を発見する学習だったわけですが、今回のテーマでは前回の学びを活かしながら自分の体験を振り返る発見、そして様々な『ありがとう』に気付く発見を目指します。 対象は目に見える具体物ばかりではありませんが、見つける・探す目をすでに持っている子どもたちなのできっとたくさんの発見をしてくれることでしょう。

P1200917.JPG

一週目となる今週はこれから始まるテーマ学習のイメージを広げながら、『ありがとう』とどういう時に言うんだろうか?ということをまず話し合いました。 『転んで助けてもらった時にありがとうって言ったよ。』
『いつも危険から守ってくれてパパとママにありがとうって思う。』
『いろんな所に連れて行ってくれる時!』
『電車で席をゆずってくれる時。』
『オモチャを買ってくれる時』
『プレゼントをもらった時に言ったよ。』

などなど沢山の意見を出し合いました。
それから≪最近実際に言った(感じた)『ありがとう』≫をそれぞれに話してもらいました。

『ホースキャンプの最終日、帰る時にありがとうって言った。最後のご飯にもありがとう。おいしかった!』
『ぼくはね、ホースキャンプでピザを4枚食べたんだ。おいしかったー!だからピザにありがとう。』
『誕生日にパパが手紙をくれてうれしかったからありがとうって言ったよ。』
『ホースキャンプでごはんのおかわりを作ってくれてありがとう。』
『おばあちゃんが遊んでくれた時にありがとうって言った!』
『ホースキャンプで最終日にトラックや馬で森に連れて行ってくれたとき。』

P1200918.JPG

最初は『ありがとう』ってあまり言わないから覚えてないと言う子どもも数人いましたが、よく考え思い出しました。直近のイベントのホースキャンプがとても印象的だったようですね。

それから≪最近実際に言った(感じた)『ありがとう』≫についてどうして、誰に、いつ、どのように言ったのか身の周りの人たちへアンケートをしてもらいました。

たくさんのアンケートを集めてきてくれて、それを各自発表していきました。アンケートに答えてくれた人がどんな気持ちで『ありがとう』と言ったのか考えながらいろんな『ありがとう』をみんなで共有しました。 『ありがとう』って言う時にはどんな気持ちで言うことが多いんだろう?どういう時に言うんだろうか?と色々みんなで考えていきながら『ありがとう』の背景となる気持ちや状況についても想像し意見を言い合いました。
新テーマ一週目で大変さもあったと思いますがみんなよくがんばりました。また来週も張り切っていこう!

YI

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2011年06月11日

公開セミナー6/11(土)【終了】

東京コミュニティスクール公開セミナーのご案内【終了】
「自和自和(じわじわ)と学ぶ」


東日本大震災後、私たちは今まで経験したことのない不透明かつ不安定な時代に突入しました。そのように正解の見えない時代にたくましく生き残る力を持った人材を育むためには、私たち日本人は、解を与えられる「教育」から、解を見つけ出し創り出していく「学び」へと変えていかなくてはならなりません。「じわじわ」と成長するための「学び・学習」の本質を具体的な事例とディスカッションを通じて、多くの方と価値観をシェアすることを期待しています。

【テーマ】 「自和自和(じわじわ)と学ぶ」

【日にち】 2011年6月11日(土) 

【時 間】 10時00分~12時30分(開場:9時30分)
【会 場】 高円寺コモンズ 1階 (高円寺ストリート 7番街)
*住 所: 東京都杉並区高円寺南3-66-3
*アクセス: 高円寺駅(北口/南口どちらでも)より、線路高架下の道を通って徒歩5分
【ファシリテータ】 本間 正人(ほんま まさと)・・NPO法人学習学協会代表理事

【パネリスト】 市川 力 (いちかわ ちから)・・東京コミュニティスクール校長          生重 幸恵氏(いくしげ ゆきえ)・・NPO法人スクール・アドバイス・ネットワーク理事長
(敬称略)

【対 象】 教育関係者、保護者、一般

【定 員】 40名(要申込) 

【参加費】 一般: 1,000円  

【問合せ・申込み】
東京コミュニティスクール セミナー事務局 
Tel: 03-3313-8717 Fax: 03-3313-8790
e-mail: s11@tokyocs.org Twitter: TCS_seminar


<公開セミナーの様子は、USTREAMにて生中継されます>
JIWAJIWAチャンネル http://ow.ly/4G32H
録画したアーカイブを見ることもできますので、一度覗いてみてください。>



東京コミュニティスクール 
東京都杉並区にある小学生対象の全日制オルタナティブスクール(2004年開校)。大人と子どもが共に学び合う「学びのコミュニティ」をコンセプトに、「学び続ける力」を身に付けていく教育を実践している。独自のカリキュラムである教科横断の探究型学習(テーマ学習)に大きな特徴があり、校長・市川力が著した『探究する力』(2009年 知の探究社)は多くの教育関係者や保護者のみならず、企業関係者からも評判を呼んでいる。2006年よりNPO法人(東京都)、2010年より認定NPO法人(国税庁)。


【主催】 特定非営利活動法人東京コミュニティスクール 特定非営利活動法人学習学協会 
【共催】特定非営利活動法人カタリバ




【プロファイル】 (敬称略)

homma.jpg本間 正人 (ほんま まさと)
成人教育学博士。NPO学習学協会代表理事
帝塚山学院大学客員教授、
NPOハロードリーム実行委員会理事。

東京大学文学部社会学科卒業、ミネソタ大学大学院修了(成人教育学 Ph.D.)。ミネソタ州政府貿易局、松下政経塾研究主担当、NHK教育テレビ「実践ビジネス英会話」の講師などを歴任。
「教育学」を超える「学習学」を提唱し、大人数の参加型研修講師、TVニュース番組のアンカーとして定評がある。
コーチングやポジティブ組織開発、ほめ言葉などの著書多数。
[らーのろじー株式会社] http://www.learnology.co.jp/


ichikawa_teaching.jpg 市川 力 (いちかわ ちから)
東京コミュニティスクール校長

米国にて13年間日本人駐在員の子どもたち対象の学習塾を運営。英語環境下での日本語学習指導に携わり、バイリンガルの子どもを育てることの難しさに直面。グローバル時代を生きる子どもたちに必要な真のコミュニケーション能力を育てることを目指す。また、現地の学校で行われていたプロジェクトベースの学びに触れ、『学び続ける力』を育てる教育実践に強い関心を抱く。2003年帰国。2004年8月より東京コミュニティスクール初代校長に就任。
自ら現場に立ち、初等教育における探究型学習の研究・開発・実践を行っている。
NHK「えいごリアン3」番組企画委員。主な著書は、「探究する力」(知の探究社)、「英語を子どもに教えるな」「教えない英語教育」(ともに中公新書ラクレ)。講演多数。
[東京コミュニティスクール] http://tokyocs.org

ikushige.jpg 生重 幸恵 (いくしげ ゆきえ)
特定非営利活動法人スクール・アドバイス・ネットワーク理事長

PTA会長時代から学校を支援する活動を積極的に行ない、その経験により、区内の他校PTA会長経験者とともに平成14年に同法人を設立した。この法人は、「学校教育支援においての地域活性化」を目的とする数少ない団体として、注目をされた活動を行なっている。出発時における活動の中心は杉並区教育委員会との協働であり、杉並区とは現在も連携を持っている。また、平成15年からは、東京都教育庁生涯学習審議会委員として東京都内各区の教育委員会とも連携。さらには全国各地での「学校支援」「地域活性化」のプロジェクトに参画して、活動の範囲を広げ、平成19年には内閣府の地域活性化伝道師に任命された。一方、企業の教育支援活動の推進にも助力し、社員研修やフォーラムなどを通して、教育貢献の必要性とその方法などについてアドバイスし、企業の持っているノウハウを学校授業に繋げるためのプログラム作成なども手がけている。平成21年4月文部科学省第5期中央教育審議会生涯学習分科会委員。
[特定非営利活動法人スクール・アドバイス・ネットワーク] http://sanet.jp/aboutus.html




【会場案内】

高円寺コモンズ 1階 (高円寺ストリート7番街)

東京都杉並区高円寺南3-66-3

◆JR「高円寺駅」より(北口/南口どちらでも)徒歩5分
※線路高架下の道を通っておいでください。

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2011年06月17日

開店に向けて!


[6年生]


開店日は21日(火)。
残された限られた時間で準備をしなければなりません。


その中で重要なのは,事業計画をたてること。
実は、駄菓子屋を行う上で設定して条件の一つに、
理事長くぼぼぼにプレゼンをして認められれば家賃減免というものがあるのです。


これを活かさない手はない!!


まず、「どのような顧客に、どのような価値(商品・サービス)を提供するのか」という事業コンセプトを考えました。


開店に向けて_01考えられうる商品が、どんな層に受け入れられるのかを予想するところから開始。
「小学生には、ガム・あめとか、安いものが売れると思う。」
「中高生は、みんなで食べられるようなものがいいと思う。」
「○○(商品名)はどの層も好きだと思う。」
「公園の人は、ふがしとか懐かしいお菓子が食べたいって言っていたよ。」


中高生、親子、20・30代、40・50代、60代~と各々が挙げていき、ターゲットを絞ることに。


会議中には、
「全層に受け入れられたいから、全層の人気だろう商品を集めればいいんじゃない?」
と、ターゲットを絞ることの意味に悩んだり、
「これは、おいしいからいいと思う!」
「中高生は、きっと買っていくからねらい目だよ。」
と、通行調査の結果などを細かく見ずして、予想だけに頼り判断している様子が見られました。


話を進めるに連れて、だんだん
「去年の記録を見たら、△△は売り切っているよ。でも□□は売れていないみたいだ。」
「でも、ここにどこだけの人が通るんだろう?」
「(そこで調査をしていた)●●くん、どうだった?」
という、情報を使おうという姿勢が出てきたものの、


「あの通行調査って無駄だったんじゃ?駅のほうに向かう人も数えてしまっていたよ。」
「おれは、TCSに向かう人だけ数えてたよ。」
と、データ自体の不確実さ(?)も見えてきました。


各自、ホームワークとして考えてくることにし、
「子連れ・中高・大人」というターゲットに対して、
各ターゲットに対して「友達と一緒に食べられるような商品」や、
「大人が懐かしいと思う商品」といった、ねらい目商品として挙げました。


とは言うものの、
まだまだ不明確。
調査結果が事業プランに生かされていないし、
だからこそ、どうしてそのターゲットを狙うことにしたのかもわかりません。
そのことを理事長くぼぼぼに指摘されてしまい、何も言えない子どもたち。


これでは、事業プランとは言えない……。
もう一度考え直すことになりました。


開店に向けて!_02それと同時に、値札やポスターの準備、仕入れた商品の記帳などを行いましたが、未だ十分と言えず。
さぁ、開店までに再度プレゼンはできるのでしょうか。
そして、開店準備は間に合うのでしょうか。
子どももスタッフも正直、焦っています……。



EN


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“Perspective” ってどういうこと?  

[5年生]

先週は、今回のテーマ学習で目指す学習者像を示し、節電の必要性や原発の脅威、
自然エネルギーについてただ知識を披瀝するだけの学びを目指さないことを明らかに
しました。そこで、今週は、ロストエナジーというミッションと“balanced”という学習者像
がどうつながるのか「追究」しました。

“balanced”な人ってどういう人なのかを考えていくヒントとして、2つのコンセプトを提示
しました。それは、今回の学びのターゲットとなる

“perspective”と“responsibility”

という2つのコンセプトです。コンセプトは物事の本質を明らかにしてゆくサーチライトの
ような働きをします。まさにそれは“本質に迫る問い”として発せられます。一つの見方
にとらわれず、“別の見方は?”“他の見方は?”“逆の見方は?”と問いを投げること
が“perspective”です。そして、“私たちはどうしたらいいの?何ができるの?”という
ように「他人事」にせず「わがこと」として問いを投げることが“responsibility”です。

さあ、2つのサーチライトを子どもたちに手渡したので……balance“d”シートを作って
みることにしました。balance“d”シートって何?……と思われることでしょうが、A4の
用紙を半分に折って、あるお題について、自分が最初に抱いた意見を左半分に書き、
その意見に“perspective”か“responsibility”という光を照らして浮かび上がった考え
を右側に書くというだけのことです。ただ、それをあえてbalance“d”シートと名づける
ことによって、今後、何か判断しなければならないとき、あっそう言えば……と思い浮か
ぶように「印象」づけたかったのです。

ある子が放射能と原発について調べるために持ってきた大手新聞社発行の週刊誌を
用いて、読者をひきつけるためにどんな見出しが表紙に書かれているかみんなで調べ
てみました。すると、放射能の恐怖、原発の危険性、自然エネルギーの可能性など
いくつかのジャンルに分けられました。そこで、子どもたちにあるジャンルについての
「見出し」を並べて見た後に、どんな「意見」を持ったかたずねました。

「放射能を浴びるとやがて病気になる」

もともと放射能の危険性について敏感で、マスコミ・政府の発表に強い疑念を抱いて
いた子が、すぐに「意見」を述べました。

「放射能を浴びるとガンになるんだよ」
「白血病にもなる」

一つの意見に連鎖して別の子からも追随するような意見が出ました。

まず、balance“d”シートの左半分に今出した意見を書き込みます。てんびんは一方に
大きく傾きました。さあ、いよいよ“perspective”というサーチライトによっててんびんの
balance をとる「意見」を自ら考えます。

「放射能を浴びたら必ず病気になると言えるのか?」

まずいちばん考えやすい「逆の見方」による意見が出てきました。しかし、ただ逆の考え
を持つだけでも、「放射能=病気」という先入観を打ち破り、冷静に、幅広い視野で判断
する思考回路を作動させることにつながります。

「放射能と放射線と放射性物質ってどう違うんだろう?」

子どもたちは、使われている言葉の「定義」が気になりました。すぐに調べてみると、
放射性物質から発せられる光線のようなものが放射線。アルファ線、ベータ線などと
いった種類があり、エックス線もその中のひとつ。そして、放射線を出す能力が放射能。
放射能を持った物質が放射性物質ということがわかります。

「じゃあ、放射線は身体をぬけちゃうけど、放射性物質が身体の中に入ったらずっと
あるってことかなあ」
「放射線が身体を抜けるのと、放射性物質が身体の中にあるのとどう違うんだろう?」
「どの放射線を浴びたか、どの放射性物質に触れたかでもきっと違うよね」
「身体の中にあるとずっと浴び続けちゃうんじゃない」
「でも量が少なければ、ずっと浴びても症状は出ないかも?」

一概に、「放射能=病気」というふうに考えて終わりではなく、“perspective”がゆさぶ
られ、本質に迫る問いがでてきました。

言葉の定義が整理されてくると、「量」の多少によって影響は違うのではないかという
「疑問」に子どもたちの関心は移ってゆきました。

「国の安全の基準ってどれぐらいの量なんだろう?」
「20シーベルトじゃない?」
「1ミリシーベルトだよ!」

テレビか新聞で耳にしたような気がする(?)「無責任な数値」が発せられますが……

「常に考える上でのポイントは、“perspective”!」

ということを子どもたちに「意識」するように改めて促します。放射能汚染マップを見た
とき「シーベルト」という単位が用いられていた……水道水汚染では「ベクレル」が用い
られている……なぜだ?……「シーベルト」は人が身体に受ける影響を表す単位だけど、
「ベクレル」は物質が発する放射能の強さを表す単位……そうか!そこに住んだら
どれだけ放射能の影響を人体が受けるかという情報を放射能汚染マップでは示して
くれた方がいいから「シーベルト」!でも水道水の場合はその水自体がどれだけの
放射能を発するか知りたいから「ベクレル」なんだ!

さらに、「単位」の意味だけでなく、「マイクロ」なのか「ミリ」なのか、何もついていない
のかでは、まったく大きさが違うので要注意!だから、0.0…という数だから低い、2.1…
といった数だと高いというふうに短絡的に多少を判断してはいけない。そして、「単位」
の後に「毎時」がついていることにも気をつけなければならない……もし0.2マイクロシー
ベルトと書いてあってもそれが「毎時」ならば、そこに1年住めば、24時間×365=8760
時間なので、0.2×8760=1752マイクロシーベルト、つまり約1.8“ミリ”シーベルトの
放射能を浴びることになってしまうのです。

さあ、「数値」の「正確さ」がわかればそれでいいのか……さらなる“perspective”の
ゆさぶりです。マップと言っても、文部科学省のものもあれば、ドイツ気象庁のものも
あります。資料の出所とその「信憑性」を判断することが難しい……さらに、かりにその
データが「正しかった」としても、今度は、被曝によって病気を発症する目安とされている
放射線量の値をどんな調査に基づき、どう算出したのかがわからないと「安全」か「危険」
かはわからない……行けども行けどもわからないことだらけ。

「何が正しいかわからないよ!……」

子どもたちのつぶやきに対して、

「正しいかどうかが問題なのかな?君たちが最初から主張しているように、どの情報も
都合のいいように発せられているんじゃないの?」

「正しいかどうか」を追い求めたところで、対処しようがない……ということにようやく
子どもたちは気づき始めました。

(でも、どうしたらいいかわからない……)

このままでは、ますます「隘路」に入り込むのみです。さあ、どうするか?そのヒントが、
もう一つのターゲット・コンセプト“responsibility”にありそうです。次週は、私たちの
これからの生き方をどうするかという「観点」でネルギー問題を考えます。

RI

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多摩川「石」見っけ隊始動!

[3・4年生]

「ここって本当に東京なの?」

電車が目的の駅に近づくにつれ、子ども達から驚きの声が次々と聞こえてきました。
今週は自然あふれる奥多摩でフィールドワーク(多摩川の石調査)を実施です。

現地での調査ポイントは3つ。
 ①半径2メートル以内の石の大きさ調査(20個)
 ②1メートル四方にある石灰石の数
 ③お気に入りの石を集める

現地に到着するやいなや、早速調査にとりかかります。

R0010019.jpg R0010021.jpg R0010021.jpg

「黄色や緑色の石もあるよ!」
「この石、上下で色が違う!「天国と地獄」石って名づけよう!」
「やったー。石灰岩を数えたら、100個を超えたよ!」

子ども達は思い思いに、石の観察を楽しんでいました。

翌日、スクールにてフィールドワークの振り返りと採集した石の調査を行いました。
まずは自分なりの発見と疑問の発表です。

「石灰岩を水で濡らしたら、黒くなったんだよね。なんでだろう。」
「結構、大きな石がごろごろと転がっていたよ。」
「上下で色が違う石ってどうやってできたんだろう?」

疑問は発見の種。
その場ですぐには解説せず、石への興味・関心をさらに深めます。

次に採集した石を自分達の好きなように分類してみました。

R0010050.jpg R0010054.jpg R0010055.jpg
「黒グループ」「灰色系グループ」・・・と色で分けた子
「ゼブラ石」「ナイフ石」・・・と形や模様で分けた子
「最強(上下の色違い)グループ」・・・と独自の言葉で分けた子
・・・

石の分類結果は六者六様となり、それぞれの個性が反映されていました。
次回は教科書や資料を使った科学的な分類にチャレンジし、知識を深めていこうね。


来週は多摩川中流の宿河原に調査へ行きます。
上流と中流ではどんな違いがあるのかな。
調査結果をお楽しみに。

HY

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『ありがとうを探せ!』

[1・2年生]

今週は先週集めてきてくれた『ありがとうアンケート』(最近言ったありがとうについてのアンケートを家族や友人に行いました。)について分類し、模造紙に貼り付けました。
沢山あるアンケートを子どもたちの感覚で分類します。

P1200924.JPG

「これとこれは、やってくれてありがとうだよね。」
「これは譲ってくれてありがとう。」
「これとこれは嬉しくって言ったありがとうだ。」
「これは楽しくさせてくれてありがとうだ。」

P1200929.JPG

いろんな人から集めた『ありがとう』にも様々な背景や思いの違いがあることに考えをめぐらせる
ことが出来ました。

P1200933.JPG P1200934.JPG

次に、町や公園で実際にありがたい事をしてくれている人を発見する次なるミッションに向けて
作戦会議を行いました。題して『ありがとうを探せ!』です。
どこに行ってどんな人がしてくれている『ありがとう』を発見できるかみんなで予想し、
外出のプランを立てました。

『蚕糸の森に行ったら管理人さんが働いてくれてるよ。』
『掃除の人もいるはずだ!』
『ふつうの人がゴミを拾っているかもよ?』
『中野駅まで歩いていこうよ。その途中でありがとうを見つけられると思うよ。』
『荻窪の公園に行きたい。』
『ニコニコロードにお店がいっぱいあるからありがとうがあるんじゃないかな?』
などなど。
結局、徒歩圏内で行ける場所ということで蚕糸の森公園とニコニコロードに行くことに決定。

今週はみんなもお得意の蚕糸の森公園に行きました。 2人一組のペアに分かれて『ありがとう』を探し始めます。待ち合わせ場所はロッククライミングに3時。
それぞれのペアで公園を何周もしながら探しています。

私も一緒にいるところで清掃係の方が掃除をしてくれている場面を発見!
子どもたちは『やったーー!!』といいリアクションをしています。 続いて杉十小学校の守衛さんを見つけました。
『あーーー!守ってる人だー!おーーーいみんなー!こっち来てー!あの人が見守ってくれているんだよ。守ってくれてありがとうだ!』

どんどん見つかるものではなく相手次第では発見できない『人』を対象にしているので、
発見できた時の喜びもひとしお。歩き回りながら発見する喜びを味わっています。

子どもたちの中には看板に興味を示す子もいて、『ねえ、ポイ捨て禁止の看板にありがとうって
思うけどメモしてもいいかな?』と私に聞いてきました。もちろんそれも発見なのでOKにしました。
しかし、看板ならばどれでもいいということではなく、そこに『ありがとう』を発見したものに
限ります。

公園から戻ってきて、スクールで各ペアの発見を発表してもらいみんなで共有しました。
自動販売機の中身を入れ替えてくれいる人を発見したり、タバコの空箱を拾っている一般の方を
発見したりして子どもたちは充実の表情。
来週も『ありがとうを探せ!』第二弾だ!がんばるぞ~!

YI

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2011年06月24日

駄菓子の“だがっちゃん”開店!


[6年生]


「お客様の笑顔を獲得せよ」2週目。
事業報告書ができないまま、開店日を迎えてしまいました。

どのように開店準備をするか、
と悩む暇もなく、事業計画書を練り続けることになりました。


「(偵察に行った)駄菓子屋と比べると、TCS前のスペースだったら20〜30種類はお菓子をおけると思う。」
「それだけの数、仕入れられていないね……。」
「くじとかゲームとか、おもしろい商品が駄菓子屋に多かったよ。」


「TCS前だけではお客様は呼び込めないから、少し離れた人気(ひとけ)のあるところに行かないと。」
「通行調査をしていた時に、大人の人に声をかけられることが多かったんだ。
だから、大人の人に宣伝すれば、口コミで広めてくれるかも!」


「蚕糸の森公園にいた犬を散歩していた人は、
ふがしとか犬でも食べられるお菓子とかが食べたいって言っていたよ。」
「和田北公園にいた小学生は、グミとか菓子パンとかが食べたいって言っていたよ。」


集めたこれらの情報から、
「大人と小中学生をターゲットに、
懐かしい商品(ふがしなど)や、くじ・ゲーム、手軽に食べられる(個包装や分けやすいものなど)を主に販売する」
ことを決めました。


その際に、宣伝に力を入れて店舗から離れたところでも宣伝すること、
学生の下校時間が早い水曜日は早めに開店することを工夫しました。


以上の内容をまとめた事業計画書を再度、理事長くぼぼぼ(久保)にプレゼン。
「会社名はお菓子のP6,屋号はだがっちゃんです。」
「駄菓子屋が減って、駄菓子屋を懐かしいと感じる大人の方が来てくれると考えました。」
「珍しい商品なら、少し値段が高くても買ってくれるのではないかと予測しました。」
「売上目標は一日あたり4,000円。9日間で36,000円です。」
「お店のコンセプトは『子どもが笑顔で接客するお店』です。」
緊張の瞬間……


「どんな事業計画か分かりました。家賃は無料としましょう。」
OKを頂くことができました!


駄菓子の“だがっちゃん”開店!_01これで、心置きなく開店できる!
「◯◯、ポスター作って!」
「ねぇ、この値段でいいかなぁ。」
「この紙を切って、準備しておくね。」
子どもたちは焦りながらも役割分担をして動きました。


そして、“だがっちゃん”開店!


ですが……
「商品、やっぱり少ないね……。」
「お客さん、どこにいるかなぁ。」
「看板、間に合わないよ……。」
まだまだ準備不足の中で開店した店は少々寂しげ。
子どもたちもそんなことは分かっていますが、開店したのだからやるしかない。


駄菓子の“だがっちゃん”開店!_02「駄菓子屋、開店しました!」
「子どもがニコニコで営業しています!」
「すぐ近くです!ぜひ来てください!」
とポスター掲げながら元気に宣伝したり、


駄菓子の“だがっちゃん”開店!_03「いらっしゃいませ!」
「冷たいチューペットもありますよ!」
「ありがとうございました!」
と、接客も笑顔でがんばる姿が見れました。
また、空き時間を使って、POPや看板を作っていました。

そうして、今週3日間の営業が終了。
日々の売上げ目標を達成することができました!


でも時には、疲れて笑顔が無くなったり、
宣伝を休んでしまったり、お菓子が食べたくなったり、
売切れ商品がたくさん出てしまったり。
それに,来週も目標を達成できるように。
改善点は多くあります。


来週は、その改善点を意識しつつ、
テーマ名にあるように、
「どうやってお客様の笑顔を獲得するのか?」
「なぜ、お客様の笑顔を獲得するのか?」
「笑顔を獲得することと、お金を稼ぐことは繋がるのか?」
「だがっちゃんにできることは何だろうか?」
ということをみんなで考えられたらと思います。


ちなみに。
駄菓子のだがっちゃんは、
7月7日(木)までの火・水・木、14時30分から17時までの営業しております!


EN


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“responsibility”ってどういうこと?

[5年生]

“balanced”という学習者像、そしてそうなるために必要な“perspective”という
コンセプトについて、まだ「漠然」とした理解しか生まれていません。

正しい情報がなかなか明らかにされない……
明らかにされた情報の“正しさ”を判断することも難しい……
こういう状況でどうしたらいいのか……

(エネルギーを無駄にしないということを追究するのに、どうしてこんなことばかり
考えるんだろう?)

いくら knowledgable を目指した学びではないとはいえ、エネルギーについて
「知る」という学びにならないことを子どもたちは不思議に思い始めました。

そこで、今週は、2年前に今年の卒業生が行った「ロストエナジー」でどんなことを
調べ、どんなことを提言したか、じっくりふりかえることからスタートしました。

「25%減らすって書いてある!」

先輩たちが用いた資料に目立つように書かれていた数字をある子が見つけました。

「節電目標かな……」

別の子が、今、巷で目にし、耳にする、夏の消費電力“15%”減という数字から
連想したのでしょう。そこで記事を読んでみると、

「鳩山新首相って書いてあるよ!」
「あっ!そうか、温暖化ガスか!」

2年前の夏、政権交代が起こり総理大臣となった鳩山さんは、就任早々に行った
国連での演説で、地球温暖化ガス、つまり二酸化炭素を25%減らすと高らかに
宣言したのでした。そこで“目の敵”にされたのは、石炭・石油の化石燃料でした。

このとき先輩たちが見学に行った最新式の火力発電所は、液化天然ガス(LNG)
を用いたガスタービン式で、熱効率を高め、石油に比べCO2の排出量が少ない
ことをアピールしていました。

そのうえ、もっと「クリーン」な発電と言うことで、CO2を一切出さない「原子力発電」
への期待が、当時の資料には色濃く反映されていました。しかし、先輩達は、原発
の出す放射性廃棄物について関心を持ち、どう処分するのか、危険性があるのでは
ないか、と考え、原発を太陽光や風力などの自然エネルギへと代替する可能性に
ついて調べていました。その結果、安定供給できず、発電量が少ないことがネック
となり、まだ主力の発電方法になり得ない……したがって、しばらくは、LNG火力と
原子力を2つの柱にして対応してゆくという「現実的」な見解に達していました。

「たった2年なのにね……」

人々がいかにその場、その場の雰囲気に流されているか子どもたちは実感しました。

「クリーンじゃないって石油はダメって言ってたのに、じゃあ火力を動かせばいいって
いうのも変だよね」
「石油がダメだから原子力、原子力がダメだから別のものって、ただ悪者が交代した
だけの感じがする」

子どもたちは、過去の状況をふりかえる、つまり、reflective な視点で見つめ直す
ことで、放射能が恐いから原発はダメと言うだけでは、何の解決にもならない……
原発に頼った背景をしっかり考えないとダメだ!という“balanced” な判断の大事さ
に気づき始めました。

そこで、さらに「ゆさぶり」をかけるために、最大電力発生日に使われた電力量を
比較するグラフ(出典「原子力・エネルギー」図面集)を見せました。

これまで一日にもっとも多く電力が使われたのは、2001年7月24日の1億8300万kw
でした。しかし、2009年8月5日には1億5900万kwまで下がっています。そこでこの値
から15%減らしたらどれぐらいの電力量になるか計算してみると、1億3500万kwに
なりました。改めてグラフを見ると、ちょうど1985年と1990年の間です。

「1985年ってバブルのときでしょ」

以前行った、テーマ学習『源自物語』で、お母さんにインタビューしたときに、ブランド物
を買ったり、海外旅行に行けたりするようになったのが80年代半ばだと聞いたのを、
ある子が思い出したのでした。

(なんでバブル時代なのに、今よりずっと使用電力量が少ないんだ?)

子どもたちはとても不思議だ!と感じ始めました。

1985年の電力量のピークは、1億1000万 kw。計算してみると、2009年比約30%減
でした。家に帰って改めて1985年頃の生活をお父さん、お母さんに聞いてみるように
ホームワークを出すと、翌日、子どもたちは口々に、特に生活で困難はなく、むしろ
派手に浪費していたイメージがあると言っていたと報告してくれました。

「ということは、今より電力を30%減らしても生活は変わらないのかな」
「30%ってちょうど原発に頼っている割合だよね」
「ということは原発全部止めても大丈夫!ってことかな」

子どもたちの頭はグルグル動き始めました。

「どうしてそんなに電力量が増えたんだろう」

子どもたちの「思考」をさらに本質へと誘う「問い」を返しました。単に「数値」だけ目を
向けるのではなく、その「数値」の「背後」を解釈するように迫りました。

「家電が増えたのかなあ?」
「なるほど……もしそうだとしたらどんな資料を集めなければダメ?」

いくつかの資料を複合し、多面的に考えるように促します。

“石油がだめだから原子力、原子力がだめだから再生可能エネルギー”

短絡的に考えているだけではエネルギー問題は本質的に解決しない!
私たちのライフスタイル自体を見直して、エネルギー問題をとらえていかない限り、
今後も同じ過ちを繰り返してしまうでしょう。

他人事ではなく、responsibility を持って発想する……それが“balanced”?

とちょっぴり見えてきたかなというところでしょうか。次週からいよいよ後半戦へ突入。
これまで「広げて」きた考えを、「収斂」してゆくフェイズに入ります。

RI

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続 多摩川「石」見っけ隊 in 宿河原

多摩川「石」見っけ隊、今週は場所を変え、中流の宿河原にてフィールドワークを
行いました。

「石灰岩が全然ない!」「なんでだろう?」
「普通の石ばっかりでつまんない。奥多摩の方が面白かったなぁ。。」

調査を始めるとすぐに、子ども達から疑問や感想の声が聞こえてきます。
さすが、チビッコ隊員たち。
奥多摩との違いについて意識しながら、てきぱきと調査を進めていました。

RIMG0013.jpg RIMG0021.jpg

そして、スクールに戻り、フィールドワークの振り返りです。
子ども達に疑問や発見を発表してもらい、奥多摩との調査結果と比較する中で、
皆の意見に共通する事柄が見えてきました。

それは、

①「宿河原にはなぜ石灰岩がないのだろう?」
②「(宿河原の方がより下流に近いので、)小さい石ばかりかと思ってたけど、
  意外に大きな石もあったよね。」

という2つの疑問です。

「石灰岩は柔らかいので、流されるうちに砕けて、溶けてなくなってしまったのかなぁ。」
「奥多摩には大きな岩があったけど、宿河原にはなかったよ。
 岩が川を転がるうちに削れてできたのが、あの大きな石かも。」

謎は深まるばかり。
ただ、流水と石の生成との関係がキーポイントになりそうだというイメージを
持っていることがわかりました。

そこで、そのイメージを整理するために、「石ころ地球のかけら」という絵本を読むことに。

多摩川に多くみられる石は、岩が砕けてやがて砂や泥になり、それが海に流れ着いて
堆積し、再び石になったもの。
自分達が見つけた石は、そんな旅の途中の姿であることを理解し、子ども達は
ますます石への興味を深めたようです。


来週以降は、実験を通じて、石の生成についての疑問を解決していきます。
実験結果をお楽しみに。

HY

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『続 ありがとうを探せ!』

[1・2年生]

今週は『ありがとうを探せ第二弾。』
先週蚕糸の森公園を探し回って疑問に思ったことをまとめ、管理人の先本さんを訪ねてインタビューを行いました。

蚕糸の森へ向かう為、玄関を出ると植木屋さんがTCSの植木をカットしてくれていました。
それを見て「あ!ありがとう発見!!スクールをきれいにしてくてありがとうだ。」と喜ぶ子どもたち。いいアンテナを持っています。

PIC_0108.JPG

管理人室に着き、先本さんを呼んで頂きました。先本さんと子どもたちは前テーマの「蚕糸の森見っけ隊」でお世話になったことがあり面識があります。先本さんは子どもたちを見て嬉しそうに「やあ、君達か。どうしたんだい?」と暖かく迎えてくれました。
「蚕糸の森公園について先本さんにいくつか聞きたい事があります。」と子どもたち。以下のインタビューに応じて頂きました。

PIC_0112.JPGPIC_0111.JPG

① Q.何時くらいに掃除の人は来ますか?
A. 8:30ころから始めている。
② Q.大きな滝の水はいつ流れるんですか?
A 11時から15時です。
③ Q.蚕糸の森ではどんな種類の仕事があるんですか?
A. 掃除、池や川の水の管理、それから防災公園になっているので防災訓練もしています。また電灯の点検、ポンプの点検、木の管理などもしています。来てくれた人を気持ちよくすることが管理人さんの一番の仕事なんですよ。
 
Q.木の管理って何ですか?
  A.木を切ったり、枝を折ったり拾ったりしています。
④ Q.管理人さんはいつ仕事をしているんですか?
  A.8時半から17時15分です。
⑤ Q.公園にはいくつ看板があるんですか?
A. 注意看板、犬の散歩に関する看板、立ち入り禁止や安全のための看板、木や花の名前の看板そして蚕糸の森の名前の由来の看板などです。
⑥ Q.ビワや梅の木があるのはなんでですか?
A. それはみんなに木の名前を知って貰うためです。その為に沢山の木を植えているんだよ。田舎の人は木の名前をよく知っているけど東京では知らない人もいますからね。
Q.ビワの実がなってるけど食べないんですか?
A.公園では取ったりしないでそのままにしています。鳥たちや虫たちが食べます。地面にたくさん落ちている時はきれいにしますよ。

先本さんはまた分からないことがあったらいつでもおいでと言って下さり、みんなで大きな声でお礼をお伝えしました。

毎日遊ばせてもらっている公園も沢山の人たちのお仕事があって心地よく遊ぶことができている。当たり前のようで、その背後でみんなのために働いてくれている人たちがいることを知れて私たちにとって意義深いインタビューとなりました。

また、今週は東高円寺駅前のニコニコロード(商店街)にも『ありがとう』を探しに行って来ました。 グループに別れてニコニコロードを探索します。 みんな楽しみながら次々に色々な『ありがとう』を発見していきます。

郵便屋さんや宅急便の配達のお兄さん、蕎麦屋のメニューを書き換えてくれている店員さん、自動販売機にジュースを補充してくれている人、またローソンやスーパーで元気に接客している人などなど。

子どもたちはたくさんの『ありがとう』が目にとまるようになってきています。

子どもたちが歩いていると自転車でよけて道をあけてくれる方もいました。『よけてくれてありがとう!』 少しずつ色んな方の行動が当たり前でないことに気付き始めているようです。

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スクールに戻ってから発見した『ありがとう』を発表してもらっている時のこと、 ある子が『なんで蕎麦屋とか花屋をやっているんだろう?なんで蕎麦を売っているんだろう?なんで働くの?』と言いました。 素直に、働く意味がイマイチ理解できていないという様子でした。

私は『うん、なんでお蕎麦屋さんは蕎麦を売っているんだろうね?みんななぜ働いているんだろう?どう思う?』とみんなに問いかけました。

するとある子が『それはさ、人は働かないとお金が稼げないからなんだよ。お金がないと何も買えないじゃん。だから自分が生きるためにお金が要るから働くんだよ。』と言いました。 そしてまたある子が『違うよ。人においしい蕎麦を食べさせたいからやってるんだよ。魚屋も人を喜ばせるために働いてるんだよ。先本さんも言ってたじゃん。だからお店はみんな他の人のためにあるんだよ。』『そうか、たぶん両方なのかもね。自分のためと人のために働いてるんだよ。』『そっか。』『そっか。』

私はこのやり取りを見ていてとても嬉しくなりました。目の前で子どもたちが『働くとは』という疑問を考えながら意見を出し合い、自分たちで行ってきたインタビューや観察を通して感じた知恵などもそこに混ぜて自分たちなりの結論に辿りついたからです。またその結論もあながち間違ったものではなく、むしろ私もそうだなと思っています。

来週からは自分の生活を振り返り、日々の身近な『ありがとう』を振り返ってみます。

YI

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