東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学1年生から6年生)

ホームTCSの概要TCSの教育入学案内TCSコミュニティNPO法人東京コミュニティスクール

2012年03月 アーカイブ

2012年03月02日

悩ましいストーリー作り


[6年生]


今週も、ストーリーに悩む一週間でした。


(この辺りから、ネタバレになるので映画の内容に関することは、あまり詳しく書けないのですが…)


また週末を挟んで、
各自でストーリーを練ってきた子ども達。
聞いてみると、


「結末はこうしたいんだけど、そう繋げるためにどういうストーリーにしたらいいか悩んでいるんだ。」

「陰謀ものが書きたいんだけど、ストーリーが浮かばないの……。」

「タイトルは思いついたんだけど、どういうストーリーにするかはまだ決めれてない。」

「このストーリーじゃ、“さるかに合戦”のまんまで面白くないよ…。」


と、シーン、テーマ、キャラクターなど、
こんな作品を創りたいという思いはあるようなのですが、なかなか具現化できていない様子。


それに、思い浮かんだとしても、
「これではつまらない。」
と、悩む姿。


起承転結などの構成、この作品を一言で表すテーマ、キャラクターや相関図といった人物設定。
この3つの柱を考えることで、ストーリーを深めることに挑戦しました。


悩みながらも印象的だったことは、みんなでアイデアをシェアする中で、
「この役は○○が合いそう。」
「主人公がこうするのは、こういう理由があるっていうのはどう?」
「それいい!」
「楽しい映画になりそう!」
と、自然と互いの作品に関心を持ち、共に良くしようという雰囲気があったことです。


来週は、シナリオを完成させ撮影開始だ!

EN


TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

記事づくりが始まった!

[5年生]

学びは「変」だからできる!という編集コンセプトが固まり、いよいよ
記事づくりです。与えられたページ数は、8ページ。ここにどんな記事
を載せるか、まず考えました。

表紙と裏表紙をのぞくと6ページ。TCSの学びの魅力をアピールする記事
を書くために、今年、行ったテーマ学習の中で、印象に残り、なおかつ、
TCSらしい学びを子どもたちが行ったものは何か?と探ってゆきました。

すると……「宇宙紙芝居」が浮上してきました。

「変な意見を出したからできたよね」
「そう、ふつうだったら変なこというと否定されちゃうんだけどそうなら
なかった」
「だからユニークな話が生まれたんだよね」
「ねえ、これってTCSっぽくない?」

大人も含め、子ども自身も、今ある姿を「変える」ことが「学び」だと
わかっています。確かに、それは間違っていないのですが、だからとい
って、無理矢理、変えようとしても変わるものではありません。自分自身
で「変わる」という思いがないとダメなのです。

しかし、特に親はじっくり待つことができず、変えようとあせる!
(実はそういう親自身が、自分の学びを止めて、変われないことが多いの
ですが……)身勝手な大人の態度への強烈なアンチテーゼを表現したいと
子どもたちは思い始めました。

とはいえ、ただ「大人は変えようとするな!僕たちは自分で変わる!」と
訴えるだけでは、何を生意気なことを言っている!と反発されるだけです。
さあ、ここでどんな記事にするか……頭をひねらなければなりません。

説得力を増すにはどうするか……

「証拠が必要だよね……」

その通り。読み手に「ああなるほど、そういうことだったのか」と納得感
をもたらす材料が必要です。ガミガミ周りから言われても変わらないのに、
どうして自ら変わっていこうとし、さらに、素晴らしいクリエイティヴィ
ティを発揮するのか……そのことを探り、記事にするために「宇宙紙芝居」
を製作したときの過程を思い出し、分析を進めました。

まず、一人ひとりが自分なりのストーリーを作ってくる。そして、それぞれ
発表してゆく。そのときに聞いている人は good and better でコメントを
述べる。悪い部分を否定する前に、まず、どんなところがよかったか「発見」
し、そのうえでもっとこうしたらよいと思う部分を言うのだ!ただ「つまら
ない」というのは御法度!こうしたらもっとよくなると“私は”考えた!と
納得できる理由または対案をきちんと提示することが、重要なのだ。

「変な意見を楽しめるんだよね!」

そう、子どもたちは鋭い。変な意見こそ創造の種。それを知ってるつもり・
わかったつもりで潰さず、だからといって、なんでも「いいネー」で済まさ
ず、 good and better で磨いてゆく話し合いを進めると、自ずと「変わる」
ということが見えてきました。

ただ、TCSの子どもの“話し合い”がさらにユニークなのはここからです。

「あちこちねじれるんだよね」

ある子がとても面白い表現をしました。そう、あちこち話は移り、いろいろ
な意見が飛び交い、ねじれにねじれる。でも、そんな話し合いを続けている
うちに、爆発的に盛り上がる瞬間が訪れる。ねじれにねじれた話がひとつに
まとまり、価値あるアイデアとして結晶するのです。

「ねじれても広がって、広がりながらまとまるんだ」

なるほど……この「自己生成的話し合い」こそ、自ら変わってゆくために
不可欠な要素なのですね!これで、単に「自分で変わるんだ」と主張するの
ではなく、きちんと「根拠」づけた「記事」が書けそうになりました。

編集員たちは黙々と原稿づくりに精を出し始めました。いったいどんな記事
ができるのか、楽しみです!

RI

TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

やるべきことがある中で、友達の遊びの誘いを断る?断らない?

[3・4年生]

マイケル・ブンサンデル教授によるハンバーグ白熱教室は早くも第二講目。
今回のお題は「やるべきことがある中で、友達の遊びの誘いを断る?断らない?」です。

週末に宿題をたくさん抱える状況で、友達から魅力的な遊びのお誘いが
あった場合に、あなたならどちらを優先するのかという内容で子ども達に
問いかけます。

「うーん、悩むなぁ。。」
ワークシートに自分の意見を書いてもらう最中にも正直な感想がこぼれます。

ワークシートが書き終わったのを見計らい、どちらの立場を取るか確認してみました。
結果は、圧倒的に「断る」が多く、「断らない」はたったひとりだけです。

(ほぉ、もう少し「断らない」という意見が出てくると思ったんだけどな。)

意見は同じでも、その理由となると十人十色になるのが、この議論の面白いところ。
多数派の考えを聞いてみると、

「やるべきことをやらないといけないと思う。やりたいことはやるべきことが
 終わってから!」
「宿題忘れで先生に叱られたくないし、自分だけ宿題忘れで目立つのも嫌だ。」
「やるべきことをやっていない状況で遊びに出かけたら、なんかムズムズすると
思うんだよなぁ。まるで借金を抱えているみたいな感じ。」
「また別の機会に遊べるだろうから、多分断ると思う。」

という意見が。
予想通り、この時点で様々な価値判断基準が浮かび上がってきます。

そんな中、ひとり「遊びを優先する」と論陣を張る男の子にも意見を求めると、
「宿題より遊ぶ方が楽しいし、他の子と比べる必要はないと思う。」とのこと。
「先生に叱られるかもしれないよ?」と問い返すと、「先生に謝りまくる!」と
即答です。

(ふむ、どうやって価値観を揺さぶっていこうかな?)

「先週も宿題忘れをしていたとしたら?」
「今回の誘いを断ると、次いつあるかわからないかも。」
「クラスメイトも一緒に参加するといったら?」
「母親が口うるさく宿題のことを聞いてくる家庭だったとしたら?」

追加条件を次々に提示することで、子ども達に揺さぶりをかけます。

「次いつあるかわからないとしたら、今回のチャンスを逃したくないと思うかも。
 けど、叱られたくもないし、うーん。。」

やりたいこととやるべきことの狭間で苦悩する子ども達。
大人でも同じような状況に遭遇した方は多いのではないでしょうか。

theme_20120302_2.JPG

議論後には、自身の価値判断基準を自己分析することにもチャレンジしてもらいました。

翌日は「赤信号の横断歩道を渡る?渡らない?」というお題で白熱した議論を
繰り広げられ、ハーバード白熱教室もいよいよ折り返し地点を迎えます。


HY

TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

火山ってどういうものなんだろう?

[1・2年生]

今週も引き続き自然の持つ〝こわさ〟と〝恵み〟について探究していきました。
まずは火山について発生のメカニズム、そしてその脅威と存在する場所について様々な資料を読み込んでいきました。
今まで知らなかった火山が噴火する原因について書かれている資料を読みながら驚きと興奮の様子の子どもたち。
先週学んだ地球内部のエネルギー運動が火山の噴火と関わっていることを知り、自分が学んだこととのつながりを感じ探究が盛り上がっていきます。また、火山が与える被害についてみんなの予想を出し合いました。

P1220531.JPGP1220529.JPG

『家がマグマで燃える』
『降ってくる岩で建物がこわれる』
『灰で気分が悪くなる』
『土砂くずれが起きる』

などなど。そして実際にはどのような被害があるのか資料を読み込みます。

みんながよく知っていたマグマや溶岩だけではなく噴石や火山灰・ガスによる影響があることも分かってきました。

また地球上の様々な土地に火山が存在していることを地図や映像で確認していくにつれ、今まで思っていた以上に火山が沢山あることに驚く子どもたち。

そして同時に火山によって育まれてきた起伏にとんだ地形が現在の風景を作り上げてきたこともだんだん分かり始めました。

「あっ!これは火山の恵みだー!」と子どもたち。
また地熱があって温泉があることや、火山灰がおいしい野菜を育ててくれること、おいしい湧き水が出ること、それに地熱を利用して電気を作ることも出来るという恵みにも触れることが出来ました。


そして学んだことを各自で火山のネガティブ(こわさ)&ポジティブ(恵み)マップにしてイラストと一緒にまとめました。

P1220528.JPGP1220530.JPG

それぞれのマップが出来上がり満足げな様子の子どもたち。

P1220524.JPG

それから内容をみんなでシェアしました。
他の子が書いてきた項目で自分が気付いていなかったものを自分のマップに書き加えながらさらに豊かな内容に。
そしてある子は箇条書きではなく独自のイメージマップでまとめてきてくれました。
イメージマップでまとめるようには伝えられていないにもかかわらず自ら作ってみたchallengingな姿勢とクリエイティブな素養に喜びと驚きが込み上げました。
そして彼は嬉しそうに自分が書いたイメージマップについてみんなに説明してくれました。

「これは書いてある場所も考えてこうしたんだよ。火山が噴火すると地震が起きることもあるから、そうすると地割れが起きることもあるでしょ。だから火山から地震がつながってて、そこから地割れがつながってるように書いてるんだー。」
「なるほどー!」とみんな。

彼のようにクリエイトを楽しむこととどんどんチャレンジしてみることが大切なのだなと改めて私も教わりました。
他の子たちもしっかりそれぞれにいいマップを一生懸命作ることができましたし、みんなよく頑張っています。来週も楽しくchallengingに探究するぞ~!

YI

TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2012年03月09日

撮影開始!


[6年生]

映画作りも後半。
シナリオができたら、撮影開始!
慣れないビデオカメラを用いての撮影です。

早速カメラをまわし撮影に入る監督や、
撮影に使う小道具の制作から入る監督など動きは様々。


実際に撮影を開始して、子どもたちが実感したことは、
撮影するには周到な準備が必要だということ。
「すぐ撮影できる。」と子どもは言うけれど、
「撮影するに当たって何が必要?そのコップはどこから持ってくる?
毒だと分かってもらうためにどうしたらいいかな?
どこで撮影する?どの方向から撮る?」
など質問していくと、
「んー、どうしよう。」
「考えていなかった。」


詳細な計画が出来ていないと、撮影の時もイメージを伝えられず、
「ここ、どうしたらいいかなぁ。」
と悩み出し、出演者を待たせる場面も起きてしまいました。


その一方、
「まだストーリーが決まらないよ。」
と、まだ撮影に入れていない監督もいました……。
さぁ、いよいよ最終週を迎えます。
こだわりつつも時間管理をしなければならない!


EN


TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

どんなレイアウトにする?

[5年生]

「変だからいい」
「誰かが変えるのではなく自分で変わる」
「ねじれても広がる」

TCSのテーマ学習で自分たちがどのように学んでいるかについて、
記事、そして内容を魅力的に伝えるキャッチーなタイトルも固まって
きました。記事の内容は、何度も読み直し、書き直して、さらに
磨いていかなければなりませんが、「小冊子」を作る上で意識しなけ
ればならないもう一つのポイントはレイアウトです。

表紙はインパクトがあった方がいい……やっぱり写真がほしい……
どんな写真にしよう? どれぐらいの大きさにしよう?
小冊子のタイトルをどんな字体にしようか……

みんなで頭を悩まします。ホームワークとして、家にある雑誌を見て
どんなレイアウトになっているか調べました。すると……字がたくさん
書かれているものもあれば、ほとんど写真だけのものもありました。
この結果、見えてきたことは、レイアウトはこういうものだ!と決まっ
ているわけではなく、どんな意識を持った読者にアピールするかで、
小冊子のスタイルが変わってくることでした。

「やっぱりこの小冊子は、スクールの学びに関心をもってもらうため
のものだよね」
「そう、こういう学びを子どもがしているなんてすごいなあ、応援し
たいなあって思わせたいよね」

そのためにはやはりある程度「文」で説明しなければならない。でも、
「百聞は一見にしかず」ということわざがあるように、ただ言葉を
連ねれば伝わるわけではありません。そんなときに参考にしたのが、
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスの井庭崇先生と研究室の学生たち
が作った「学びのパターン」という小冊子でした。

「これ面白い!」

選び抜かれた端的な言葉とキャッチーなタイトル、そしてイメージを
喚起する、シンプルながらチャーミングなイラスト。それも大学生が
作ったということで彼らは親近感を持ったようです。

「だらだら書いちゃダメだよね」

写真やイラストを載せたいと思うからこそ、読み手をひきつける「文章」
をどう書いたらよいかに意識が向きます。なぜなら、限られたスペース
を、写真、イラスト、文章、そして何も書かれていない空白の部分に
よって分割しなければならないので、自ずと書ける字数が“少なく”なって
しまうからです。長く書く文よりも、実はコンパクトにぴしっとまとめる
文章を書くことの方がずっと難しいことに子どもたちは直面します。

うまくレイアウトできれば、読み手をひきつけられますが、失敗すれば、
読む気を失わせるだけです。極めて知的で、創造的であり、成果がはっ
きり問われるスリリングな作業。これこそ、今回の学びで理解してもらい
たい「編集」というものの本質なのです。

「宇宙紙芝居のあらすじをきっと読む人は知りたがるよね。だからあら
すじのページはちょっと字が多くなっても仕方がない。」
「そうだね。でも、字だけじゃなくてできあがった紙芝居の写真も載せて
おこう」

「あらすじのページのおかげで、学びのスタイルについて紹介するページ
もわかりやすくなったよ」
「そう、学びのスタイルの説明もシンプルにできるようになったしね!」

文の中味がシンプルになると、デコレーションもしやすくなります。
イラスト中心で、文章は少なめだけど簡潔かつインパクトのある言葉で、
スペースもゆったりとって、色づかいも工夫し、読み手の“イメージ”を
ふくらませるようにうまく仕掛けられたページができあがってきました。
子ども自身の筆跡と子ども自身の描いたイラストとがいい味を出して
います。これは、教育に関心のある大人の読者を間違いなく面白がらせる
でしょう。

子どもたちがどんな学びをしているかというダイナミックな感じを出し
たいページは、スペースをゆったりとって、イラストを用い、文章を
端的にまとめる……でも、学びの全体像について説明するページは、文章
中心に詳しく説明する……

子どもたちは、すべてのページを同じレイアウトで単調にまとめるので
はなく、伝えたい意図・狙いに応じて「めりはり」をつけた方がよいと
気づきました。なかなかやりますな。いよいよ小冊子の完成も間近です。

RI

TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

優先座席に座る?座らない?

[3・4年生]

ハンバーグ白熱教室もいよいよ最終週。
今週は以下のお題について議論を繰り広げました。

 第四講目「立入禁止区域に入って遊ぶ?遊ばない?」
 第五講目「優先座席に座る?座らない?」
 第六講目「下校中に友達からアイスをおごられたら、もらう?もらわない?」

ここでは、第五講目の様子を取り上げたいと思います。
電車内で優先座席だけ空いているのを見つけたときに、周囲にお年寄りや
体の不自由な方がいなければ、あなたならその優先座席に座るだろうかと
いう内容で子ども達に問いかけます。

お題の内容を伝えた途端に、子ども達は優先座席にまつわる実体験を
次々に話し出しました。

「以前、電車で席を譲ろうとしたんだけど、断られたことがあるんだよね。。」
「席を譲るには勇気がいるんで、なかなか自分から声をかけることができないなぁ。」
「私はバス通学なんだけど、優先座席が周囲のお客さんからの注目を浴びやすい位置に
あるので、座ることそのものに抵抗感があるかも。」
「僕は普段から席を譲るよ!」

自らが直面したことがある問題だったようで、過去のどの議論より具体的な意見が
飛び出します。

そんな中、

「そもそも優先席って何のためにあるんだろう?」

と、元々の目的に立ち返って、考え直すことにしました。

世界では優先席がある国の方が実は少数派であることや横浜市営地下鉄の
全席優先座席の事例を紹介すると、とても驚いた様子の子ども達。
ちなみに、横浜市営地下鉄の事例とは、全席を優先座席にしたものの、
期待した効果があがらず、結局、「最優先席」という名の特別席を設けると
いうもので、子ども達からも「意味ないじゃん!!それなら、普通席と優先座席の
パターンと全然変わらないよ。」という声で一杯でした。

議論を通じて、子ども達と再確認できたのは、

「優先座席があろうがなかろうが、自然に席を譲り合える雰囲気が
うまれたらよいな」

ということ。
わざわざ優先席を設けないといけないという日本の状況に少し恥ずかしさを
覚えたようです。

計6回の議論を終えた子ども達。
いよいよ来週からはテーマ発表会の準備に入ります。


HY

TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

台風ってなんだろう?

[1・2年生]

今週は台風と雪について、様々な資料を赤エンピツ片手にじっくりと音読して読み込みます。

台風のメカニズムや台風が引き起こす二次的な災害、例えば高潮や鉄砲水、洪水などについても探究していきました。
起こる土地によっても影響が全く違うことに驚く子どもたち。 するとすぐに色々な疑問が生まれます。

「鉄砲水ってなに?なんで起きるの?なんで鉄砲なの?」 「よし、じゃあ調べてみよう!」
とそこからさらに探究が広がります。子どもから浮かび上がる疑問を元に深めていくことができるのもテーマ学習の醍醐味。

資料をよく読むと、鉄砲水が集中豪雨による放水や土砂・岩石によってせき止められた川の水が決壊し一気にすごい勢いで流れ出す災害だということが分かりました。
しかし子ども達は文章からだけではイメージすることがイマイチできずにまだモヤモヤしている様子。

そこで一緒に映像を見ることにしました。
百聞は一見にしかず。メカニズムについて知った上で映像を見ることができたので子どもたちも疑問を解消することができ、満足した様子。

また台風にも恵みがあること、そして台風が多い土地で生きてきた先人の知恵についても学ぶことができました。台風がよく通過する日本では古くから堤防やダムなどを作り、治水の技術を発達させてきたことが分かりました。

そして学んだことを災害のネガティブポジティブマップに記録し振り返ります。みんな自分でマップにまとめられるようになってきたねー!いいぞ、いいぞーー!その調子。

来週末はいよいよテーマ発表会。これまでの学びを色んな人に分かりやすく伝えるために来週もがんばるぞー☆

YI

TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2012年03月11日

TCSワークショップ 3/25
「『探究型』を探究する」(2)

探究型学習をデザインする指導者のためのワークショップ
「探究型」を探究する (2) Concepts


 小学生を対象とした全日制スクールを運営するNPO法人東京コミュニティスクール(TCS)は、20年後の社会を担う子どもたちに相応しい学校教育のイノベーションを実現するために2004年に設立されました。
 その中で、「探究型学習(inquiry-based learning)」を特長とし、世界中から新しい時代の教育として大いに注目されている国際バカロレア(IB: International Baccalaureate)の初等教育プログラム(PYP: Primary Years Programme)から多くのことを学ぶとともに、それを基軸に、日本の子どものための「探究型学習」の研究、開発、実践を続けてきました。
 今回のワークショップ第二弾では、探究型学習を実践する上で最も重要な要素の1つとしてTCSやIB-PYPで謳われている「Concepts(コンセプト)」を深く理解するとともに、具体的な活用方法とその意義について、体験を通じ、インタラクティブなスタイルで学んでいただきます。
 探究型学習がうまくいかなくて悩んでいる方、世界に通用するレベルの探究型学習をデザインしたい方、探究という学び方に興味のある方など、現役の教員に限らず教育に興味関心のある方であれば、どなたでも参加できます。

【テーマ】 「探究型」を探究する (2)Concepts

【日 時】 2012年3月25日(日) 9時00分~16時30分

【会 場】 東京 ユビキタス協創広場 CANVAS 2階

東京都中央区新川2-4-7 内田洋行本社※会場へのアクセス

【WSリーダー】 久保 一之(くぼ かずゆき) 市川 力(いちかわ ちから)

※プロファイルは、下記をご参照ください。

【対 象】 教育関係者、一般

【定  員】 25名(要申込)

【参加費】 9,000円(資料代、昼食代込み)

※満席となりました。ご希望の方はキャンセル待ちにて承ります。


お問合せ・お申込みは、

 東京コミュニティスクール セミナー事務局 まで

TEL:03-3313-8717  FAX:03-3313-8790
e-mail: s11@tokyocs.org

※メールアドレスの「@」を半角に直してください

【お申込み方法】 件名を「参加希望ワークショップ0325」とし、
参加を希望するすべての方について、以下の事項をお知らせください。
    1.氏名(ふりがな)
    2.所属
    3.e-mailアドレス(できればPCアドレスをお願いします)
    4.日中の連絡先(緊急用)
    5.講座を知ったきっかけ(ホームページ、知人、新聞・雑誌名、SNS名等)

主催: 特定非営利活動法人東京コミュニティスクール  
後援: 株式会社グローバルパートナーズ、株式会社知の探究社
協力: 株式会社内田洋行
--------------------------------------------------

WSリーダー プロファイル

久保 一之(くぼ かずゆき)
KAZU_casual_small.bmpNPO法人東京コミュニティスクール創立者・理事長
小学生から大学・社会人までの教育に幅広く携わる中で、探究型の学びの研究開発・実践・普及活動、学校教育の国際化支援等に特に力を入れて活動。国際バカロレアの初等教育プログラム(IB-PYP)の研究を通じて日本の小学校教育の未来像を提案している。
株式会社グローバルパートナーズ代表取締役社長、株式会社ビジネス・ブレークスルー コンサルタント、ビジネス・ブレークスルー大学 准教授・同大学院 講師、株式会社知の探究社 取締役副社長。


市川 力(いちかわ ちから)
Riki_classroom_small_up2.jpgNPO法人東京コミュニティスクール校長
米国にて13年間日本人駐在員の子ども対象の学習塾を運営。現地の学校で行われていたプロジェクトベースの学びに触れ、『学び続ける力』を育てる教育実践に強い関心を抱く。2004年8月より東京コミュニティスクール初代校長に就任。自ら現場に立ち、初等教育における探究型学習の研究・開発・実践を行っている。主な著書は、「探究する力」(知の探究社)、「英語を子どもに教えるな」「教えない英語教育」(ともに中公新書ラクレ)。講演多数。


--------------------------------------------------

会場案内
東京 ユビキタス協創広場 CANVAS 2階

住所) 東京都中央区新川2-4-7 内田洋行本社
URL) http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas.html

map_CANVAS.bmp

交通のご案内(地下鉄をご利用の場合)
東京メトロ 日比谷線「八丁堀駅」下車、「A4」出口より徒歩4分
東京メトロ 日比谷線・東西線「茅場町駅」下車、「1番」出口より徒歩5分
JR京葉線「八丁堀駅」下車、「B1」出口より徒歩5分
※お車でのご来館はご遠慮ください。

2012年03月13日

テーマ学習発表会3/18

TCSテーマ学習発表会のご案内


東京コミュニティスクール(TCS)のテーマ学習では、1年間に6つの探究領域を学びます。ひとつの探究領域のもとでクラス毎にテーマが設定され、約6週間単位で活動が行われていきます。
(発表までの6週間、子どもたちが学んできた様子の詳細は、探究テーマ一覧表よりご覧ください。)

テーマ学習の成果を発表するテーマ発表会では、保護者だけでなく、一般の方々にも参加していただける機会になっています。(ご希望の方は、下記要領にてお申込みください。)

子どもたちは、どのようなプロセスで、どのようなことを学んでいるのか・・・。
ぜひ、直接子どもたちの様子を見に来てください。


               記

【日時】 2012年 3月18日(日) 9:00~12:00

【スケジュール】
      9:00 テーマ発表会スタート
 9:00~ 9:05 イントロダクション
 9:05~ 9:30 「表裏一体」(1・2年生)
 9:30~10:10 「人の心を動かすストーリー」(6年生)
10:10~10:40 「正義はどこにあるか?」(3・4年生)
10:40~10:50 休憩
10:50~11:15 「Dear Editor」(5年生)
11:15~11:55 エキシビション&合格発表
11:55~12:00 総評


【会場】 東京インターナショナルスクール  体育館
     東京都港区三田3-4-22
     ※(入り口は都道301号線側にございます。地図はこちら

【お申込み・お問合せ】
 東京コミュニティスクール
 E-mail:school@tokyocs.org
 TEL:03-3313-8717
 ※迷惑メール防止のため、「@」を全角にしています。お手数ですが、半角に変更してから送信してください。

  お申込みの際は、
   件名に、「テーマ学習発表会参加希望」とし、
   本文に、以下の事項をお知らせください。
     1.参加者氏名(すべて記入ください)
     2.(保護者の方は)お子さんの現学年
     3.E-mailアドレス
     4.電話番号(最も連絡のとりやすい番号)
     5.TCSを知った経緯(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
     6.質問事項等(あれば)


2012年03月16日

撮影追い込み、そして上映会


[6年生]

さぁ、いよいよ最終週!
上映会まで日がありません……。
映画制作だけでなく、エキシビションのプレゼン準備もありやることはたくさん。
瀬戸際に立たされた子どもたちは、創作の追い込みに勤しみました。


予算も無い、ロケ地も無い、機材も無いという無いもの尽くしの映画作り。
そんな制約の中で、監督たちは工夫を重ねます。


撮影追い込み、そして上映会01 撮影追い込み、そして上映会02


「画用紙に青色を塗れば、海が出来る。」
「落ちて行くところは、空を撮りながら回れば落ちる感じがでるかなぁ。」
「パソコンで見つけた電車の画像も合わせて映せば(教室が)車両に見えると思うんだ。」


今回、監督たちが最も悩んだことは、Cooperationでしょう。
撮影は一人ではできず、出演者・カメラマンなど誰かの助けを借りなければいけません。
出演者は代役はきかない、しかし出演者も監督なので自分の作品の撮影もあり、
かつ複数の作品に出演しているとなるとブッキングが頻発……。
撮影準備はできていても出演者が参加できず、撮影もできないという、
もったいない時間を過ごすこともありました。


日が過ぎるに連れて、残された時間も少なくなるわけで。
監督たちには日に日に焦りが募っていきました。
そんな中で、
「この時間は空くから手伝うよ。」
「◯分だけちょうだい。」
「カメラマンやるよ。」
など、みんなが映画制作できるように、アイデアを出し合う姿が見られました。
それに、他の人の手を写して本人に見立てたり、
予め録音した声を共演者の芝居に重ねてその場にその人がいるかのようにしたりと、
限られた状況の中での工夫もしていました。


そんか様子を見て、制約があるからこそ悩み、
だが制約があるからこそオリジナルの演出が出せるのではと感じさせられました。
それに、直前までシナリオを作り込もうとする監督や、
台詞は役者の自然な言葉に委ねる監督など演出タイプが様々であったことも印象的でした。


そうして、当初の計画からはずれ込み、
一回のNGも惜しいほど時間に追われながら、
テーマ最終日の放課後というギリギリまで粘ってなんとか撮影を終えることができたのでした!

そして、テーマ発表会。
6人の監督による上映会です。

母ガニの余命を描いた作品、
場面を海に変え魚同士の合戦を描いた作品、
時代を現代に設定しさるかに合戦の話を読むことから起きる不思議な展開を描いた作品、
親の仇を打つための子どもの復讐劇などなど。
6作品全て「さるかに合戦」をモチーフにしたとは思えないほど、バラエティとんだ作品が生まれました。

オーディエンスからは、笑いや驚きなど歓声が聞こえました。
「電車の画面を使っていたのがいいと思った。」
「本当に木に登っているように見えた。」
など、演出についてのコメントもいただけました。

監督、お疲れ様でした!

EN


TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

スピーチの原稿を作ろう

[3・4年生]

週末のテーマ発表会に向け、まずはこれまでの議論全体を振り返ることに。

過去の議論での意見を整理してみると、

「『決まり』に偏ってるなぁ。」
「僕はみんなと違って、『自己』もあるよ。」
「たしかに、普段でも『他人』を意識することが多いかも。。」

と各々の判断基準が段々と浮き彫りになってきました。

ただ、これで終わっては自分の判断基準の傾向を知ったに過ぎません。

今回のテーマ学習の目標は、「正義」の意味を考え続けること。
その判断基準で本当によいのか、そしてどうすれば悔いのない判断ができるか、
さらに子ども達に問いかけます。

「うーん。。」

みな、頭を悩ませます。

そもそも、これまで自分の判断基準について意識したことがなかった
彼ら彼女らにとって、この問いはレベルの高いものだったのかもしれません。
しかし、自分自身を見つめるよい機会でもあります

自分の判断基準に固執することでどんな問題があるのか、他の判断基準にも
メリットが見出せないか、子ども達とともに真剣に考えます。

「今回のテーマはこれまでで一番難しいかも。。」

3年生のある男の子がぼそりとつぶやきました。
より抽象度の高いテーマを扱う高学年のテーマ学習に向け、避けて通ることは
できない試練といえるでしょう。

今回の発表は原稿用紙を持たず、スピーチにチャレンジすることに決まっています。
発表会まで時間の無い中、個人作業として原稿作成に必死に取り組む子ども達。
なんとか、スピーチの練習の時間を捻出しなければいけません。

卒業式の準備やその他もろもろでバタバタした状況の中、発表に向けての
ラストスパートです!

HY

TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

テーマ発表会に向けて

[1・2年生]

いよいよ今週末はテーマ発表会。今まで学んできた5つの災害(地震・火山・津波・台風・雪)について一人一災害を担当してもらい模造紙を使ってアウトプットをまとめます。いよいよ今週末はテーマ発表会。今まで学んできた5つの災害(地震・火山・津波・台風・雪)について一人一災害を担当してもらい模造紙を使ってアウトプットをまとめます。模造紙の片面には被害(ネガティブ)と対策を書き、裏面には発見することができた恵み(ポジティブ)やその土地で工夫をしながら生きてきた先人の知恵をまとめます。

今回のアウトプットは、このテーマで何度か練習したイメージマップを用い、最初から最後まで子どもたちに作ってもらいます。がんばれがんばれー!

それぞれの模造紙の中心部には子どもが描いた災害の絵があり、そこからイメージマップが広がっていきます。手直しに悔しい思いをする場面もありましたが、無事全員自力で完成させることが出来ました。
丁寧にアウトプットを完成させたら次はプレゼンテーションの練習です。
いよいよ今週末はテーマ発表会。今まで学んできた5つの災害(地震・火山・津波・台風・雪)について一人一災害を担当してもらい模造紙を使ってアウトプットをまとめます。 1年前とは比べ物にならないくらい堂々と大きな声が出るようになった1年生たち。2年生がいいお手本になってくれてプレゼン練習にも身が入ります。いざ練習を始めると伝えたいことが多すぎて半分くらい削らないと大幅に時間がオーバーしてしまうことが分かり、最も伝えたいことをまとめることに一生懸命になりました。

そしてあっという間に時間は過ぎ、週末を迎えました。できる限りの練習はできたはず。あとは本番で思いっきり発表するのみだね!乞うご期待☆

YI

TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2012年03月17日

「正義はどこにあるか?」 ~ふりかえり~

[3・4年生]

今回のテーマ発表の形式は、3・4年生にとっては初めてのスピーチです。

計6回にわたって繰り広げられた議論を分担し、

・担当テーマにおける自分の意見とその理由
・議論を通じて感じたこと
・自分の判断基準の傾向
・自分の傾向を踏まえ、悔いのない判断をするためにどうすれば
 よいか宣言する

という発表の流れの型に沿って、聴衆の前で堂々と自分の主張を述べることが
できました。

質問コーナーでのやりとりでも、授業の中で学んだ意見の述べ方
「まず結論から述べ、後からその理由を説明すること」を意識し、
論理的に答えようとする姿勢が見られました。

ただ、一方で物足りなさを感じたことも否めません。
それは最後の宣言で耳障りのよい言葉が並び、自分事として引きつけて
真剣に悩んだ結果の「覚悟」みたいなものが感じられなかったからです。

今回の議論のテーマはあくまでケーススタディに過ぎません。
子ども達も議論そのものに楽しく取り組んではいたものの、自分事として
考えるというレベルにまでは至らなかったのが正直なところです。

しかし、このことを悲観的に捉えている訳ではありません。
テーマ学習を通じて学んだ議論の「型」は決して授業の中だけで使うもので
はなく、普段の生活でいかすべき武器なのです。
今後、スクール生活においても「答えのない問い」に直面することが
多々あるでしょう。
悔いのない判断をするためにはどうすればよいか、自分の武器を駆使し、
議論を通じて、解決していってもらいたいと願います。

HY

TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2012年03月19日

2011年度春休み課題図書

 【新2・3年生】             【新4・5年生】
      


 【新6年生】





アマゾンのアソシエイトに参加しております。 TCSに紹介料が入りますので、教材・商品をご購入の際は是非こちらから!!

※TCSのウェブに掲載されていない商品を購入する際にもご利用ください。商品リンクよりは低率ですが、TCSに紹介料が入ります。




2011年度春休み課題図書

東京コミュニティスクール2011年度春休み課題図書をUPしました。

ご購入の際はこちらからどうぞ。


2011年度春休み課題図書

2012年03月23日

「人の心を動かすストーリー」〜ふりかえり〜

6年間の「意思表現」領域における集大成だった本テーマ。


お話を読み込む、あらすじを決める、台詞や状況も含めたシナリオを書く、撮影をイメージして必要なものを用意する、カメラという機材を使いこなす、出演者への交渉や演技指導、限られた環境で工夫して演出する、スケジュール管理などなど……。
映画作りには多くの要素があり、考えるべき・やるべきことがたくさんありました。


予想以上にストーリー作りに時間を要し、少しの時間も惜しむほどに、追い込まれた6週間でした。


「人の心を動かす」作品をつくることは簡単にはいかないと感じていた様子の子どもたち。
それに、個人の作品だとしても、映画作りは一人ではできません。
個人での判断・計画・準備が求められると同時に、仲間と助け合うことが必要となります。
また、不要な音が入ったり、笑って演技ができなかったり、撮影したシーンを間違えて消してしまったり、必要な道具が見つからなかったりとアクシデントも多々ありました。


「これでいいや。」
「もう終わりだ。」
「どうしたらいいかわからないよ。」
と、子どもたちの弱音を何度も聞きました。


けれど、そういいながらも彼らなりに工夫を重ね、悩みながらなんとか作品を完成させることができました。
そして、オリジナリティ溢れる6作品が生まれたのです。


「人の心を動かす」ことはそう簡単にはいかないかもしれません。
しかし、大切なことは人を動かすことに少しでも近づけようとすることなんだと感じさせられたテーマでした。


「表裏一体」~ふりかえり~

[1・2年生]


1,2年生の今期最後となる本テーマ学習では、最終的なゴールとして〝私たちは自然の恵みと恐れの中で生きている〟ということを子どもたちが感じ取り、探究の過程においても様々な物の見方が存在するということに気付いてくれることを目標に取り組んできました。

私たちが住む地球で起こる自然災害といえば、どうしてもその及ぼす被害について考えることが多いでしょう。もちろん被害について考え、調べることでその脅威を知ることは大切です。そうすることで防災対策を立てたり緊急時の行動について想定することができますし、地球上にある自然災害の種類やメカニズムについて学ぶことができます。しかし一方で見方を変えてみると地球は人間が住みやすいために存在しているわけではないということも言えるかもしれません。子どもたちからも授業中にそういう発言がありました。

また、自然災害が与える影響の中には結果として自然の恩恵とも言える事象があるということがこのテーマを探究していくことで分かりました。
それは例えば火山灰が栄養価の高くおいしい野菜栽培に適していることや、地熱を利用し発電することや温泉として利用することができるということなどです。

一つの物の見方に固執するのではなく立場や角度を変えてみることで全く違った見方があるということ(perspective)を学ぶのにとてもいい機会だったのではと思っています。また今回子どもたちは〝なぜだろう?〟(causation)という視点を大切に取り組んできました。なぜ火山は噴火するんだろう?なぜ地震は起こるのかな?活断層ってなに?断層と何が違うの?というように問いを立てて探究を深めていきました。

1、2年生にとっては初めてとなるイメージマップ作りや個人でのプレゼンテーションなどチャレンジが多いテーマではありましたが、みんな前向きにチャレンジや探究を楽しむ姿勢があり、さすがでしたね!よくがんばりました。1年生についてはこの1年で本当によく成長したなと思わせられる堂々とした発表でした。もちろん2年生もリーダーシップを発揮してよく引っ張ってくれました。

テーマ学習を通して学ぶ考え方(thinking skill)をこれからも日々の場面で応用し活用していってほしいです。また来期のテーマも楽しくがんばろう!!!



NPO Tokyo Community School 
特定非営利活動法人 東京コミュニティスクール 


〒164-0001 東京都中野区中野1-62-10 
TEL: 03-5989-1869  FAX: 03-5989-1649 
e-mail: school@tokyocs.org