[6年生]
さぁ、いよいよ最終週!
上映会まで日がありません……。
映画制作だけでなく、エキシビションのプレゼン準備もありやることはたくさん。
瀬戸際に立たされた子どもたちは、創作の追い込みに勤しみました。
予算も無い、ロケ地も無い、機材も無いという無いもの尽くしの映画作り。
そんな制約の中で、監督たちは工夫を重ねます。
「画用紙に青色を塗れば、海が出来る。」
「落ちて行くところは、空を撮りながら回れば落ちる感じがでるかなぁ。」
「パソコンで見つけた電車の画像も合わせて映せば(教室が)車両に見えると思うんだ。」
今回、監督たちが最も悩んだことは、Cooperationでしょう。
撮影は一人ではできず、出演者・カメラマンなど誰かの助けを借りなければいけません。
出演者は代役はきかない、しかし出演者も監督なので自分の作品の撮影もあり、
かつ複数の作品に出演しているとなるとブッキングが頻発……。
撮影準備はできていても出演者が参加できず、撮影もできないという、
もったいない時間を過ごすこともありました。
日が過ぎるに連れて、残された時間も少なくなるわけで。
監督たちには日に日に焦りが募っていきました。
そんな中で、
「この時間は空くから手伝うよ。」
「◯分だけちょうだい。」
「カメラマンやるよ。」
など、みんなが映画制作できるように、アイデアを出し合う姿が見られました。
それに、他の人の手を写して本人に見立てたり、
予め録音した声を共演者の芝居に重ねてその場にその人がいるかのようにしたりと、
限られた状況の中での工夫もしていました。
そんか様子を見て、制約があるからこそ悩み、
だが制約があるからこそオリジナルの演出が出せるのではと感じさせられました。
それに、直前までシナリオを作り込もうとする監督や、
台詞は役者の自然な言葉に委ねる監督など演出タイプが様々であったことも印象的でした。
そうして、当初の計画からはずれ込み、
一回のNGも惜しいほど時間に追われながら、
テーマ最終日の放課後というギリギリまで粘ってなんとか撮影を終えることができたのでした!
そして、テーマ発表会。
6人の監督による上映会です。
母ガニの余命を描いた作品、
場面を海に変え魚同士の合戦を描いた作品、
時代を現代に設定しさるかに合戦の話を読むことから起きる不思議な展開を描いた作品、
親の仇を打つための子どもの復讐劇などなど。
6作品全て「さるかに合戦」をモチーフにしたとは思えないほど、バラエティとんだ作品が生まれました。
オーディエンスからは、笑いや驚きなど歓声が聞こえました。
「電車の画面を使っていたのがいいと思った。」
「本当に木に登っているように見えた。」
など、演出についてのコメントもいただけました。
監督、お疲れ様でした!
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