東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学1年生から6年生)

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2010年02月 アーカイブ

2010年02月03日

テーマ発表会2/3終了

終了しました
TCSテーマ学習発表会のご案内


東京コミュニティスクール(TCS)のテーマ学習では、1年間に6つの探究領域を学びます。ひとつの探究領域のもとでクラス毎にテーマが設定され、約6週間単位で活動が行われていきます。
(参照:探究テーマ一覧表

テーマ発表会は、その6つのテーマ学習ごとに設けられており、保護者だけでなく、一般の方々にも参加していただける機会になっています。
(ご希望の方は、下記要領にてお申込みください。)

子どもたちは、どのようなプロセスで、どのようなことを学んでいるのか・・・。
ぜひ、直接子どもたちの様子を見に来てください。


               記

【日時】 2010年2月3日(水) 9:30~11:45(予定)


【場所】 セシオン杉並
     (東京メトロ丸の内線「東高円寺」駅 徒歩5分)
     (東京都杉並区梅里1丁目22−32)
     地図は、こちら


【進行】(予定)
   9:30~10:00  木次根(1、2年)「ありがとうにありがとう」
  10:00~10:30  木次根(3年)「あなただけに伝えたい」
  10:30~11:00  陽月海心(5、6年)「銀河鉄道に乗って」
  11:00~11:30  七選組(4年)「源『自』物語」
               (プレゼンテーション、アンケート結果発表)
  11:30〜11:35  総評
  11:35〜11:45  片付け

※発表までの6週間、子どもたちが学んできた様子の詳細は、探究テーマ一覧表よりご覧ください。


【お申込み・お問合せ】
 東京コミュニティスクール
 E-mail:school@tokyocs.org
 TEL:03-3313-8717
 ※迷惑メール防止のため、「@」を全角にしております。お手数ですが、半角に変更してから送信してください。

  お申込みの際は、
   件名に、「テーマ学習発表会参加希望」とし、
   本文に、以下の事項をお知らせください。
     1.参加者氏名(すべて記入ください)
     2.(保護者の方は)お子さんの現学年
     3.E-mailアドレス
     4.電話番号(最も連絡のとりやすい番号)
     5.TCSを知った経緯(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
     6.質問事項等(あれば)

見学日3月終了

終了しました

2010年3月 スクール見学日のご案内 (予約制)

東京コミュニティスクール(TCS)では、子ども達やスクールの様子を実際に見ていただきたいという考えから、毎月見学日を設けています。

これまで、保護者の方だけでなく、TCSに興味をお持ちの一般の方や、全国の学校関係者の方々、ボランティア希望やTCSのような学校をつくりたいという方々など、多くの方が見学に来てくださっています。

なお、基本的にどのクラスも見学していただくことができますが、予約制のため、ご希望の方はお問合せくださるようお願いいたします。

≪東京コミュニティスクール見学日≫

2010年 3月 9日(火) 8:30~15:30
 終了

※ご都合がよければ、ぜひ朝の会(8:30~)から終日(~15:30)見学してください 。
※お申込みが多い場合、調整させていただくことがあります。


【お問合せ・お申込み】
東京コミュニティスクール(担当:若林・馬道)
TEL:  03-3313-8717
E-mail: school@tokyocs.org
※迷惑メール防止のため、「@」を全角にしています。お手数ですが、半角に変更してから送信してください。

   件名を 「スクール見学希望」とし、
   本文に以下の事項をお知らせください。
     1.見学希望日
     2.見学希望者氏名(すべてご記入ください)
     3.(保護者の方は)お子さんの現学年
     4.E-mailアドレス
     5.電話番号(最も連絡のとりやすい番号)
     6.TCSを知った経緯(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
     7.見学予定時間・・・可能なら朝の会(8:30)より終日おいでください
     8.質問事項等(あれば)

※TCSへのアクセスはこちら

2010年02月04日

【報告】TCSが私学研修会にて公開授業

去る2月4日(木)、東京コミュニティスクール(TCS)が私立小学校の先生方による研修会「生活科研究部一斉研修会」にて公開授業を行いました。
これは、東京都の私立小学校55校が加盟する「東京都私立初等学校協会」の中にある、生活科・総合を主に研究する先生方が一堂に集まり、教科の指導法・教材研究などを行う研修会です。


【報告】TCSが私学研修会に参加_01公開授業は、TCS校長市川力とTCS七選組(4年生)の子ども達により行われました。
当初TCSで授業をする計画でしたが、研修会に参加される先生方の多さからTCSで収容できる人数ではないため、ある私立小学校の教室をお借りしました。
教師と児童ごと出張して、30名近い先生方の前で授業。
子ども達は初めての場所で「お城みたい!」と興奮しながらも、授業が始まればいつも通り、活発に自分の意見を言い合い、市川や仲間とのやりとりを楽しんでいるようでした。


授業内容は、テーマ学習「To Be or Not To Be」の初回。
今までのテーマ学習の振り返りから入り、今回のテーマへと繋ぎます。


今回の「To Be or Not To Be」は、選択肢を意識して、論理と感性両面から納得できる意思決定をし続けることを目標としています。
この日の授業では、日々の生活をふりかえって、自分が普段、どのように判断しているのか確認していき、これから6週間続く追究の「手がかり」をつかむ、探究型の教師にとっていちばんの見せ場を披露することになりました。


【報告】TCSが私学研修会に参加_02  【報告】TCSが私学研修会に参加_03


公開授業後、先生方からあがった感想は、
「子ども達が、本などではなく実体験からくる感想をお互いに述べ合い、理由を言っていることにびっくりした」
「他の子どもの意見をしっかり聴いて建設的に議論を進めていて素晴らしかった」
といったものでした。
TCSの学びの「普遍性」を示し、一般の学校現場へと広まる大きな一歩となりました。


※詳細はTCS2009年度探究テーマ一覧(4年生⑥タームの欄)をご覧ください。


2010年02月05日

表現し、創作し学ぶこと

下の写真をご覧ください。テーマ発表会で紙芝居を披露し終えた後の
子どもたちは、なんと充実感に満ちた表情をしているのでしょう!

「このテーマを通じて学んだことを一言でまとめると?」

という保護者からの質問に対し「地球は素晴らしい星」「宇宙は広い」
「人間の愚かさ」という各人各様の答が出てきました。一番伝えたいこと
がみんな違っているのに、それが合わさると、見事に作品から伝わってきた
メッセージになっていたので、みんなで意見を調整しながら、より充実した
作品を創り出したことがわかり、観客の感動はより深まったようです。

表現し、創作し学ぶこと_01  表現し、創作し学ぶこと_02

保護者からのフィードバックは

TCSの歴史に残る極上の出来。
感動巨編。ストーリーもストーリーに込められたメッセージも絵も
ナレーションもセリフも何もかも素晴らしかった。
セリフのタイミングが素晴らしかった。
最後までわからない展開に引き込まれた。
みんなが何を大切に考えているかがわかった。
宇宙、生態系、水、戦争……色々重要なキーワードが出てきた。
次は、宇宙から見た地球を描いたストーリーや、次の星でまた同じ星を
作りだしてしまう人間はどうしたらいいのか考えてみてほしい。

まるで映画のチラシの宣伝文のような大賛辞をみなさまから頂戴しました。
実は、紙芝居の読み合わせ練習は、一日しかできませんでした。それにも
かかわらず、あれだけ情感を込めて、淀みなく、紙芝居を読みきることが
できたのは、自分達が練りに練って生み出した作品だったからでしょう。

発表を終えた後、ふりかえりの時間に、子どもたち一人ひとりにテーマ学習
を終えて感じたことを綴ってもらいました。

「今思うと、このテーマが始まったばかりの時にJAXAに行ったのが、とても
前に感じてしまう。この紙芝居にはぼくらが学んだ遺伝のことも、宇宙に出た
ときの想像もうまくストレートに入れられて面白かった。『ビグバグドーナッツ
緑星』というタイトルも、みんなのアイデアは違ったけれど、一致したところも
あり、大胆に3人のアイデアを全部組み合わせてできた。こんな風にみんな
一つ一つ違う意見を持っていて、それを合わせることが難しかった。だから
自分でもこんなにすごい紙芝居ができたのにビックリ!この紙芝居でぼくが
一言で伝えたかったことは……たぶん人間の愚かさかな。人間は新しい星
に行っても同じ事を繰り返すだけかも……。」

SFという形式でいかに表現するか追究していくうちに、「人間の過去をふり
かえり、未来への強い思いを抱く」という探究領域「時空因縁」で育てたい
意識が芽生えました。また、紙芝居を創作するためにコマ割を行い、絵を
描いてゆくうちに、宇宙について知る必然性が生じ、それが宇宙への興味・
関心を高めました。表現し、創作して学んだからこそ、知識を獲得する意義に
目覚め、その結果、より深い理解へと到達したと言えましょう。

えっ?肝心の紙芝居が見たい?そうですよね。子どもたちは、You Tubeで
見られるようにビデオ収録しようと言っています。近日中に公開の予定です。
しばしお待ちください!

RI

TCS2009年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

源自物語  完!!


今日はテーマ発表会です。
今まで学んできた歴史的事象と家族の歴史とをみんなに発表します。


源自物語  完!!_01源自物語  完!!_02

世の中が戦争の時、おじいちゃんは庭で遊んでたこと
大阪万博にお母さんが行ってたこと、月面着陸で盛り上がった頃
おじいちゃんも初のメキシコ上陸を果たしたことなどを紹介しました。

緊張してたようですが、うまく紹介できていたようで、
客席からは笑いも起こっていました。

さて、スクールに戻ってきてからはテーマ全体を通してのふりかえりです。
まずは皆さんに書いていただいたメッセージを読む事にしました。
源自物語  完!!_03
やはりお父さん・お母さんからのメッセージは嬉しいものです。
みんな読みながら笑顔になっていました。
「巻物楽しみにしてます」の言葉に「大変だけど頑張らなきゃね」
という言葉が聞かれました。


そのあとはみんなで話し合い。
「インタビューするの大変だったなぁ」「日本ってほんと戦争ばっかりしてると思った」
「おじいちゃんとかから色んな話聞けて楽しかった」など。
そして話を聞かせてもらったお父さん・お母さん・おじいちゃん・おばあちゃんに
感謝の気持ちを伝えるために手紙を書くことになりました。
源自物語  完!!_04源自物語  完!!_05

今回こうしてインタビューを行ったことで、今まで聞けなかった家族の話を聞くことができて
自分が今ここに存在していることの素晴らしさや家族の歴史などを感じれたと思います。
これを機にこれからもたくさんの話を聞いて欲しいなと思います。


テーマはこれで終わりますが、3月までに巻物にして仕上げる予定です。
みんなでいい巻物に仕上げようね!


LM


TCS2009年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

法則を探すこと。手を動かしてみること。

テーマ発表の本番を迎えました。

テーマ発表の時間ぎりぎりまで練習を重ねてきた成果、
思いが伝えることができるでしょうか?

自分達がやってきた暗号の法則をひとつひとつ説明をしていきます。
解き方を説明し、その解き方で皆に暗号を解いてもらうように
「みなさん解いてみてください」
と投げかけました。
暗号を解くには手を動かすことが何よりも重要なのです。

法則を探すこと。手を動かしてみること。_01法則を探すこと。手を動かしてみること。_02

「何だろう?」
みんながかぎの表を使って、
「分からないな?」「解けた!」「難しいよ!」
と、いろいろな声が聞こえました。

途中に答えを隠してある紙がはがれないというアクシデントがありながら、
発表が続きました。

法則を探すこと。手を動かしてみること。_03法則を探すこと。手を動かしてみること。_04

最後にはここまで発表した暗号の解き方を使った応用問題。

暗号の法則を組み合わせていく問題、2進法ならぬ3進法も開発し、お披露目しました。


その後のリフレクションでは、今後、プレゼンテーションをどのようにしていくかを
アンケートを元に考えていきました。

「法則が暗号を解くかぎになっていることは伝わったな」
よいと褒められた点はよりよくしていくことも重要です。

「問題にもっとメリハリをつけてもう少し絞った方がよいのか」
プレゼンテーション能力をまだまだ磨く必要があります。
いかに、分かりやすく単調にせずにメリハリをつけていくかが今後の課題です。

プレゼンテーションの難しさを感じたようでした。
今後のテーマ発表につながっていければと思います。


今回のテーマは暗号ということで「算数」の要素がとても強くありました。
その後の子どもの様子として、算数の問題をやる際にも、「法則を探してみる」という視点が
養われたこと、さらに、分からない問題も手を動かしてみて解いてみるという変化が見られ、
算数の問題への取り組み方が変わってきました。
今後の算数の学習にもつながっていきます。



TK


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「ありがとう」、伝わったよ!


「ありがとう」、伝わったよ!_01今回のテーマ発表会は、
この一年の中では目覚しい成長振りを見せてくれ、
みんなからもたくさんお褒めの言葉を頂きました。

「大きな声で、早さも気にしながら、
そして他の人がしゃべっている時もちゃんと立っている。」

そんな色々の事を3人とも立派にこなすことができたのです!


みんなからのふりかえりシートでパーフェクト評価が出るたびに、
「イェーーーイ!!」と多いに盛り上がりました。
「ありがとう」の気持ちを伝えるために書いたスクールの友達への手紙でしたが、
出来上がるまでは、ふさわしい言葉を探したり、丁寧な字で本番用に書き写したり、
練習でも大きな声でしっかり読まなきゃ伝わらないと、何度も繰り返したり・・・
と、1,2年生にとってはハードな体験だったと思います。
「ありがとう」、伝わったよ!_02
でも、その成果があって、ちゃんとみんなに
「ありがとう」の気持ちが伝わったのです!
ふりかえりシートでは、この発表をした1、2年生に対して
「ありがとう」という言葉を書いてくれた人達がいて、
(「ありがとうを教えてくれてありがとう!」などなど・・・)
みんなで数えてみたら8つも「ありがとう」を頂きました。


3人ともがんばった記念に「イェーーーイ!!!」でパチリ!
「ありがとう」、伝わったよ!_03 「ありがとう」、伝わったよ!_04

そして、みんながこのテーマで一番楽しかったという、「公園にありがとうを伝えるためにした
ゴミ拾い」を最後にもう一度体験し、このテーマは幕を閉じたのでした。
これからも、もっと「ありがとう」を広げて行こうね!

ゴミ拾いの途中で、
子どもが見つけた「ありがとう」です・・・
「ありがとう」、伝わったよ!_05



YT


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2010年02月08日

「人の心を動かすストーリー」~概要~

タイトル:人の心を動かすストーリー
探究領域:意思表現


メッセージを伝える手段としての「映画」
どんなメッセージを伝えていくか
自分の伝えたいメッセージを伝えるためにはどうしたらよいか。
「音楽」「言語」「映像」を如何に効果的に組み合わせていくか。映画制作を通して学んでいきます。
パソコンで誰でも簡単に動画編集ができる時代ですが、あえてアナログにこだわって
編集なしの映画作りをしていきます。
映画の公開日は3月20日
そのときに一人でも多くの人にメッセージが伝わるように、納得のいく映画作りをしていきます。


AU


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メディアdeリテラシー

タイトル:メディアdeリテラシ-
探究領域:意思表現


世の中は情報に溢れています。
それらの情報はすべて編集され伝っているのです。
TVもラジオも映画も新聞も
普段の何気ない会話だってそうです。


そう。実は気づいてないかもしれないけれど
私達は編集された情報を得て、自分で編集して
何かを伝えているのです。


このテーマでは情報はどのように編集されていて
情報をどのように編集するのかを学び、
編集力のスキルアップを目指します。


LM


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「To Be or Not To Be」~概要~

タイトル:To Be or Not To Be
探究領域:自主自律


タイトルから予想される通り、いくつかの選択肢を意識しながら、責任の伴う
意思決定をどう行ったらよいか追究してゆきます。ここでのポイントは、従来の
道徳の授業に見られがちな、価値観を提示し、確認して終わりではなく、判断
の軸となる価値観を見出し、形成してゆくところです。そのうえで、自らが納得
した人生を歩むには、なぜ意思決定が必要なのかというところまで掘り下げま
す。自分の判断の仕方を徹底的にふりかえり、他者の判断との違いを理解し
ながら、どう判断し、なぜ判断するか模索し、普段の生活において、一貫性と
持続性のある意思決定ができるようになることを目指します。


RI


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からだに栄養 こころに栄養 ~概要


タイトル:からだに栄養・こころに栄養
探究領域:自主自律


いよいよ来年度4月からは高学年になる3年生。
低学年最後の探究領域は、「自主自律」。
健康で生活していくことは私たちの生活には最も大切なこと。
元気がなければ何もできません。
元気で健康な生活するためにはどういったことが必要なのでしょうか?
「からだ」と「こころ」という視点から探っていきます。
健康な生活をできるように考え続けていくことの大切さを体感する中で、自分自身を律する力を付けていきます。


TK


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「我感じる、ゆえに我あり」~概要~

タイトル:我感じる、ゆえに我あり
探究領域:自主自律

みんな、ちゃんと見て生きてる?
ちゃんと聴いてる?ちゃんと嗅いでる?
ちゃんと味わってる?ちゃんと触って感じてる?
人間は8割~9割を視覚に頼って生きているといわれています。
だから他の4つの感覚は意識しづらいですよね。
1、2年生の子ども達は一体普段どれくらい感覚を使って生きているのでしょう?
今回のテーマでは、自分達がどれくらいのレベルで五感を使っているのか
意識化するところから始まり、そこからさらにそれぞれの感覚を研ぎ澄ませていく。
その中でそれぞれの感覚のつながり、特徴などを探究していきます。
もっと研ぎ澄ませたら、新しい世界が見えてくるかも???


YT


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2010年02月12日

映画って…

今回6年生がTCSでの集大成として取り組むテーマは『映画』
「人の心を動かすストーリー」を映画で表現します。

このテーマは下級生にとって憧れの強いテーマのようで
昨年6年生が作った映画を見て自分もいつかは…と楽しみにしている子がたくさんいます。

映画と言っても、どこから手をつけていいのやら見当もつきません。
そこでまず手始めに、今まで自分がどんな映画をみたことがあるかをふりかえります。
アニメや名画といわれる作品、CGをふんだんに使ったもの、とにかく泣けた!という作品
思い出せる範囲でも30本近くのタイトルが挙がりました。

そして次は自分がいい映画だと思った作品のどこが良かったかを自分の言葉でまとめてみました。

  性格が違う2人が一緒に事件を解決するところが面白い。
  常識外れの主人公のキャラクターがいい。
  話がストレートじゃなくてひねってあるところが面白い。

これから作る映画の参考になりそうな要素が浮かびあがってきました。

いよいよ次は映画を通じてどんなメッセージを伝えるか?を考えます。
ところが、これがなかなか難しい!!
「ギャグを入れたい。」とか「車が好きだから車を使いたい。」「アドベンチャーやアクション映画がいい。」というように
こんな映画を作りたい!というイメージは簡単に浮かんでも肝心のメッセージとなると、言葉に詰まります。

映画って…_01

どんなメッセージを伝えるのか?
果たしてそれは映画に値するメッセージなのか?

映画作りの入り口に立って、さっそく大きな壁にぶつかりました。

映画の公開日は3月20日。
壁にぶつかって打ちひしがれている時間はありません!

何かを創りだすには、苦しみが伴うものなのです!
この苦しみが、作品のスパイスになることを信じて前に進みます。

映画って…_02


AU


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新聞って読む?

今週から新しいテーマが始まります。
5年生の最後のテーマは「メディアdeリテラシー」
探究領域は「意思表現」です。


世の中は情報に溢れています。
それらの情報はすべて編集され伝っているのです。
TVもラジオも映画も新聞も
普段の何気ない会話だってそうです。
実は気づいてないかもしれないけれど
私達は編集された情報を得て、自分で編集して
何かを伝えているのです。


今回は、「メディア」の事を学んでいくわけではなく
「メディア」を通じて「リテラシー」を学んでいきます。


まずは子ども達に新聞を読んだことがあるか聞いてみました。

「おっさんの読むものだよ」
「僕はたまに読んだりするよ」
「電車とかで読んでる人の見ちゃうことあるよね」


新聞って読む?_01新聞を読むことは子ども達の身近なものではなさそうです。
そこでその日の新聞の一面を見比べてみることにしました。


「キリンとサントリー一緒にならなかったんだよね」
「そうそうニュースでみたよ」
「どの新聞にも同じ記事がのってるよ」
読んではいなくても記事の内容についてはかなり興味があるようです。


新聞って読む?_02その後、新聞社によって違いがあるのか、
見出しをチェックしてみることにしました。
すると、見出しの数・内容に違いがありました。
また、同じ内容の記事でも新聞によって大きさにかなりの違いが見られました。


「なんで同じ記事なのに新聞社によって大きさが変わるんだろう?」


「新聞社によって大きさを変えなきゃいけないルールがあるんじゃない?」
「情報が集まった記事が大きい!」
「新聞社の人がコレはあまり重要じゃないなぁとか決めてるんだよ!」
「読む人に関係してる記事を大きくしてるんじゃない?」


いい答えが出てきたところで、記事の内容を見比べてみることにしました。
新聞って読む?_03
毎日新聞と読売新聞の「殺人時効撤廃案」の記事です。
見出しを見て「こっちの方が弱い感じがする」
「こっちは『決定!』って感じだから強いイメージだよ」
その他にも「こっちには表があってわかりやすい」
さらに「こんな話はこっちの新聞には載ってなかったよ」
など、違いがみえてきました。


「なんで同じ記事なのに内容がこうも変わるのかな?」

「他の新聞社と同じじゃつまらないじゃん!」
「記者の思いが違うのかなぁ?」


なるほど。いい視点です。


来週はいよいよ自分達もプチ編集をしてみます。
果たしてうまくできるのでしょうか?


LM


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「意識」を「意識」する

久しぶりに“七選組”のメンバーとのテーマ学習。そのうえ、のっけから
多くの先生方を前にしての「公開授業」と、いやが応にも気分が高揚し
ます。しかし、そんな気分とは裏腹に、今回のテーマ学習は、高学年の
入口にさしかかり、自分の生き方を見つめ直す……という思索し、熟考し
自問自答と他者との議論を繰り返す「渋い」探究です。これまで行ってき
た現地・現物・現人との関わりを通じての探究とは一線を画します。

だんだんと「自己像」が固まってくるものの、それはともすると「どうせこん
なもん」「もう変えられない」というネガティヴなものになりがちです。親の
期待も高まり、見る目も厳しくなる。できて当たり前、できなかったら「まだ
こんなこともできないのか……」と言われてしまう。効力感が弱まり、不安
が頭をもたげてくる時期に、ありのままの自分を知り、変えてゆくのは自分
という「意識」に目覚め、そのために何を「意識」すればよいのか気づくこと
が目標です。

「意識」を「意識」する_01  「意識」を「意識」する_02

「どうしてもゲームやめられないんだよね」
「あるある」
「同じビデオを何度も見ていて、筋も全部わかっちゃってるのに、でもまた
見ちゃうんだよね」
「だから寝る時間が遅くなるんだよね!」
「宿題もその後やるからね……その後、寝ようと思っても頭がカーッとなって
なかなか寝られない」
「朝起きるのがつらくなるんだよね」

私が1年ちょっと前、彼らと行ったテーマ学習で、「おもちゃを発明する」ため
に行った会議の様子がよみがえってきました。あのとき、よいアイデアを出す
ためにみんなの意見を聴きあって、建設的に議論し、提案することを徹底して
学びました。探究の積み上げによって身についた「伝え合う力」は、必要な
ときにきちんと発揮できるスキルになるということをこの「円卓会議」で実感
しました。公開授業を参観された先生から「互いの意見を聴き合って、話し
合いを続けて、問題を見つけていったところが素晴らしかった!」という賛辞
を頂戴し、授業終了後には「拍手」が起こりました。

さて、円卓会議で浮かび上がった「問題点」とは、

「やっちゃいけないとわかっているんだけどやっちゃう」

ということでした。これは、

「やらなければいけないとわかっているんだけどやらない」

と表裏一体でした。そこで、公開授業の後、最初に行った授業では、いったい
私たちは、どんなことを「やるかやらないか」判断しているか洗い出しました。

「朝、起きるか、起きないか」
「歯を磨くか磨かないか」……
「スクールに間に合うように走るか走らないか」
「あいさつをするかしないか」……

というように気づく限り丹念にあげてゆくと、あっという間には90分の授業が過ぎ
それでもまだ朝起きてから昼過ぎぐらいまでを列挙するのが精一杯でした。
すると、ある子がぼーっと定規で机をたたいているのが見えました。すかさず、
「ねえ、今何してるの?」と尋ねると、その子は「はっ」として、自分がしていること
に気づきます。次の瞬間、その子の目の前にいる子に「ねえ、今何してるの?」
と尋ねると、その子も「はっ」として、シャーペンで紙に意味のない模様をいたずら
書きしていたことに気づきます。これだけ書いても、そこには書かれていない
「やっていること」があると気づきました。

「だって無意識にやってるんだもん……」

誰かがつぶやきます。

「そうか、無意識にやっていることは、意識できないから、思い浮かばないって
ことなんだね」

と私が返すと

「無意識によくないことやるから、意識しなきゃいけないんだよ」

という意見が飛び出す一方、

「でもね、あいさつは無意識でやらなきゃいけないって言われたよ。友達が落と
した消しゴムを拾うのも、無意識に体が動いた方がいいって言われたじゃん」

「問題」は、さらに深化し、「無意識」を「意識化」する必要性と、「無意識化」
した行動の良さとをどう考えるかというポイントが浮かび上がってきました。
これまで「意識」を「意識」するとさんざん言われ続けながら、どうして「意識」
できなかったのか、という「核心」に迫る、「思索する探究学習」の最初のヤマ場
を迎えました。


RI


TCS2009年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

自分自身のために・・・

今年度の最後のテーマ学習になりました。


「今回のテーマは何?」
興味津々に聞いてきました。
そこで
「じゃあクイズです。今度のテーマはいったい何のことについてやるでしょう?」
「ええっ分からないよ」「いじわる」
「ヒントは、暗号のときのように今までやってきたテーマを見比べると分かるよ」
今回のテーマについては、まだぜんぜん知りません。そこでこのような質問から入っていきました。


前回のテーマで暗号を解いてきた3年生。
手を動かして法則を考えていく楽しさを知っています。
まずは、どういうテーマをやってきたかを考え、黒板に書いていきました。


「前回は暗号についてのテーマだったね」
「その前が・・・」
「最初のテーマは、何だったの?」
「蚕糸の森見っけ隊!」
1年生の時にはじめてのテーマの名前が挙がりました。


自分自身のために・・・_01「何かこれらは、仕事でつながるかな?」
「じゃぁ、これは・・・」
実際に文字で書いてみると、頭の中が整理されて、何か法則を見つけようとします。
いろいろと模索している中で、するどい答えが出てきました。
「1年の時は、触るとか聞くとか感じることについてやって、I am special!というのも去年やったから、
今年も自分ということをやっていないから、自分についてのテーマじゃない?」


そうです。今回はまさに自分自身のことについて深く考えていくテーマ。
自分自身にとって食べ物を食べるということはどういうことなのか?
また、自分自身が本当に健康に過ごすためにはどの様にしていかなければ
ならないかということを追究して学んでいきます。
自分の未来にとっては欠かせないこと、自分自身がどうしていくべきなのかということを意識して、
自主自律の力につなげていきます。


自分自身のために・・・_02栄養のことに関してのテーマということで、自分が普段から意識していること、食べ物の好き嫌いなど
食べ物の話が出てきました。
「煮物とか好きだよ」
「昆布がかならず弁当に入っているよ」
「野菜って体にいいんだよ」
いろいろ知っていることが出てきました。
「三大栄養素って言うのがあってね・・・」
「栄養って何?」
「ないと生きていけないもの!」


「じゃあ、食べ物ってどのように栄養になっていくのだろうか?」
「消化していく・・・?」

というわけで、調べていくことになりました。

食べ物に興味を持ったので、
次の日のお昼には自分の弁当箱を見せあいをしました。


自分自身のために・・・_03自分自身のために・・・_04

自分自身のために・・・_05

次の日には、消化器について調べていきました。
「まずは口から食べる!」

始めは参考文献で調べました。すると

自分自身のために・・・_06「何か消化管ってヒトの身長の6倍から7倍なんだって」
実際に自分の身長から計算し、その長さをメジャーで測りました。
「こんな長いのが体の中に入っているんだ・・・」
「体を何周するんだろ?」
いろいろと実感できました。


次に、口について調べていきます。
「舌で味わう味覚っていくつか知っている?」
「辛味って舌で感じる痛みだから味じゃないだよ」
「鏡で口の中って見られるかな?」


自分自身のために・・・_07というわけで、鏡で自分の口を
「あっのどが開いたり閉じたりしている!」
「舌って何のためにあるんだろ?」
実際に見てみると新しい発見があります。


その後には、調べたことを丁寧にまとめていきました。
唾液の役割や、食道とはどういうものかなどをまとめていきました。

次回は、消化管の奥へ進んでいきます。食べ物はいったいどうなっていくのでしょうか?


TK


TCS2009年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

100%使ってる?


100%使ってる?_01.jpg今回のテーマは「我感じる、ゆえに我あり」
子ども達は自分達がどんな感覚で
外の世界からの情報を得ているのか自覚はありません。
そこで、まずは人間が8割~9割の情報を得ているという「視覚」を
遮断して、外に出かけてみます。
「目が見えない場合、どうやって生活するのか?」
みんなの予想としては、
「耳で聴く」「盲導犬が目の代わり」「手で触ると何か分かる」
まずは自分の靴を手で触って判別します。

自分達の部屋からここまでで既にかなりの時間がかかっています。
「ぼくの靴どれ~!!」ゆっくりでいいから触って見つけてね!
それぞれの靴を見つけ、左右逆にはいたりなんだりしながら、やっとのことで外に出ました。
この日はポカポカ陽気のとっても暖かい春のような日。
「風が来た~!!」「花の匂い!」「車が来るよ!音がする」
子ども達は視覚以外の感覚でどんどんたくさんの情報を得ながらスタッフの手を借りて歩いていきます。
コンクリートの地面から落ち葉の地面に移ると・・・・「葉っぱだ!」「木のにおいがする!」


100%使ってる?_02蚕糸の森公園を一周するうちに一人の子がしゃがんで地面を触り始めました。
「う~ん、この感じは杉十(小学校)の入口の辺だな・・・」
みんなも真似て地面を触り始めました。地面を触って感じて
自分達がどの辺にいるか見当をつけるなんてさすがです。
スクールに戻り、自分の席に無事座り、アイマスク体験は終了です。
みんなで振り返ってみました。
「色々感じて面白かった」
「木とか電信柱とかにぶつかってから気付いた」

「アイマスクをしてたら、耳とか口とか手とかがなかったら、盲導犬がいなかったら死んじゃうと思った」
「車の音がした」「土のにおいがした」「コンクリートか落ち葉か分かったよ、足の裏で分かった」
「風は顔に当たって分かった」振り返りの中で子ども達は自然にほとんどの感覚について気付いていました。


100%使ってる?_03そこで、スタッフと一緒に「人間の五感」について確認しました。
「みんな、それぞれの力(感覚)をいつも何%くらい出してる?」
子ども達の答えはほとんどが100%以上。
では、確かめてみよう!ということでアイマスクをして色々な物を
触って当てっこをしてみました。最初は順調、「けん玉!」「トンカチ!」「ボール!」
と、次々に当てていきます。でも、一人ひとり別々に「誰の手だ!」と
手の当てっこを始めた辺りから怪しくなってきました。
「訓練すればもっともっと分かるようになると思わない?」
と、いうことで五感を磨く訓練を開始したのでした!




YT


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2010年02月19日

その道のプロに聴け!

映画を通じてどんなメッセージを伝えるかがぼんやり見えてきたところで、
今回はプロの方から映画作りのいろはを学びました。

現人としてご協力いただいたのは、高校時代から自主映画の制作経験があり
現在はプロの映像作家として活躍されている石井満さんです。

  「映画は何をやってもいい!とになく自由なものであること」  
  「怒りを表すために怒った目をアップで撮ったり、鉛筆をへし折る映像を撮ったりすることで
  言葉に頼らなくても映像で伝えることが可能であること」  
  「企画が決まったら、シナリオを書く前に題材について徹底的に調べ上げるシナリオハン
  ティングという課程が大切であること」

と映画作りのヒントとなるエッセンスをたくさんいただきました。

その道のプロに聴け!_01

一通りのレクチャーが終わったところで、今度は石井さんから
「それでどんな映画を撮ろうと思ってるの?」と問いかけられました。

その道のプロに聴け!_02

プロを目の前にして自分のアイデアを話すのは
なかなか緊張するものです。

今温めているアイデアは、誰もが知っている有名な童話をモチーフにしたものなのですが
あらすじを話し終えたところで、石井さんが一言。
「メッセージが原作を超えてないよね。それだと脚色している意味がないな~。」

それでもただ突き放すだけではなく
「人を笑わそう、見てもらおうとする前に自分が納得できるものであるかが大切だよ。」
「完成した作品を見せてもらうのを楽しみにしているからね。」
と最後には、励みになる言葉をいただきました。

刺激をもらった翌日にはシナリオハンティングの為に図書館に出かけ、題材を徹底的に調べる作業に入りました。

公開日まで残り5週間。
次週はシナリオ作りに取りかかります!!


AU


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新聞再編集。

今週は新聞の再編集に挑戦してみました。

そのためには、まず新聞にどんな記事が書いてあるのか
1つ1つ読んでいかなければなりません。

新聞再編集。_01
一番興味を惹いた「殺人時効撤廃案を決定」の記事や
「小沢幹事長続投」「キリン・サントリー破談」など
子ども達にとっては難しい内容の記事ばかりで、
「なんて読むの?」「どういう意味?」などと言いながらも
一生懸命に記事を読み進めました。

その後はいよいよ新聞再編集に挑戦です。


『課題:新聞の1面をA3 1枚の大きさに編集せよ。
    条件として、記事をなくす事は認めません。』


新聞再編集。_02新聞再編集。_03
「え~~~!!難しい!!」子ども達は悲鳴を上げます。
でもすぐに、「とりあえず広告を消してみるのはどうかな?」と
アイディアを出し、作業にかかります。でもまだ全然無理です・・
「文を短くすればいいんじゃない?」「でも消すのはダメだよ」
「記事の内容がわかればいいんだもんね」
記事を読み直し、要約されているところだけを抜き出す事にしました。

使う記事が決まったので早速A3用紙に並べてみました。
しかし・・・中々入りません・・・
P1160411.JPG
「ん~どうしてもはみ出しちゃうなぁ・・」
「この記事をここから切ってここにつなげたら?」
「天気どこ入れる?」話し合いながら進めていきます。

そして、ついに
P1160415.JPGP1160413.JPG

A3用紙にまとめる事に成功!
「やっとまとめられたぁ!」「新聞社って大変だね。」

しかしその後の話し合いで、「これじゃ面白みがないよね」
という話になり、まとめる事の難しさを知った1週間でした。

来週はいよいよ新聞作りに向けて会議をしていきます。


LM


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「無意識」をどう「意識」する?

先週、自分達が列挙した「行動」を、意識してやっているか、無意識に
やっているかという観点から分類してみました。

「ほとんど無意識でやってるね」
「これでも全部じゃないのに」

挙げても挙げてもきりがない日々の行動……それを支配しているのは
圧倒的に「無意識」です。次に、内容を吟味してみると、どうしてもあまり
よくない行動がクローズアップされます。

「悪いとは思っているけどつい誰かをウザイと思ってしまう」
「机の上を乗り越えてロッカーに行く」
「気づいたらノートに絵を描いている」
「上着を出しっぱなしにしてしまう」……

一方、意識してやっている行動として真っ先に挙がったのが

「授業が退屈になったときに給食表を見ること」

「無意識」をどう「意識」する?_01 「無意識」をどう「意識」する?_02

これが子どもたちの「現状」なのです。主体的な学びは、自分の学びを
自分でコントロールできるようになって初めて可能です。いわゆる「セルフ
モニタリング能力」を高めなければなりません。しかし、現状では、「意識」
して自分の行動をよりよくしようという「意識」がまだ「弱い」のです。ただ、
あくまでも「弱い」のであって「ない」わけではありません。このままでは
まずいぞ!という気持ちは確実に芽生えてきているのです。だからこそ
「やらなければいけないことがあるのに、他にやりたいことがあってできなく
なってしまう」と感じたり、「無意識でも、意識でもよくないことを自然にやって
しまう」という現状を気にしたりするのでしょう。

ここまで、「思索するテーマ学習」として、自分の行動をひたすら見つめ直す
という学びを積み重ねているのですが、ちょっと意外だったのは、子どもたち
の反応が予想以上によかったことです。

「あっという間に時間がたつ」
「なんか面白い」
「この授業は退屈しなかったから絵を描かなかった!」

という声が上がりました。高学年になると、無邪気な「自信」が消え始める
と同時に、できないと恥ずかしい、できないからやりたくない、どうせうまく
いかなさそうという「効力感の低下」が表面化します。それを乗り越えるには
「今を生きる世界」だけにとどまらず、「これからを見通して生きる世界」へと
「意識」を拡大していく必要があります。そのために、現状を赤裸々にあぶり
だすことからスタートしたわけですが、素直に取り組もうとする七選組の子ど
もたちは「さすがだ!」と感じました。

これは、自分たちの人生に深く関わる「本質」を追究するためにテーマ学習
を積み重ねてきた成果の一つでしょう。決して「ひとごと」ではなく「自分たち
のために学ぶ」こと。それは、自分の人生、そして自分達が関わる社会を
よりよくするために重大な意義を持つので行っていること。学びと生き方が
直結しているという「意識」を子どもたちが抱いているからこそ、自分の思い
を率直に打ち明けられる安心感と関係性に包まれて、建設的な話し合いが
できるのだと痛感しました。

「どんなときも好きなことだけ頭にあるんだ……」

なぜ「無意識」の魔の手から逃れられないかということについて、もう一段
深く「自己分析」してゆくと、「好きなことを頭から排除できない」ということが
浮かび上がってきました。ここでいう「好きなこと」は「ゲーム」のようなもの
で、「快楽」「欲望」の意のままになっているということなのです。

「やりたいからやる」
「楽しいものがあるなら我慢できない」

この「欲望」に対抗する手段は、今のところ「親と決めたルールを破ったら
怒られる!」ということしかありません。これでは、「欲望」に支配された現状
を本質的に打破することはできません。「意識する」よりも前に「考え」がない
のですから、意識変革など起こるはずがありません。「刹那主義」の誘惑に
打ち克つ「考え」とは何なのか?……「快楽&欲望」とうまくつきあって、人
生を悔いなく生きるにはどうすればいいのか……?

次なる「追究」の始まりです。


RI


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食べ物の24時間の旅

「食べ物の旅」ということで、胃・腸についての学習の続きです。

食べ物の24時間の旅_01
「胃はこぶし2個分なんだ」

「十二指腸は、消化液が混ざるところなんだ」
「十二指腸って小腸の一部になるんだ」
「小腸で栄養を吸収していくんだ」

各消化器官について、調べていくうちに疑問に思ったことを
実験をして確かめてみました。
まずは、食道のせんどう運動について
「逆さになっても物をのみこめるのか?」ということを確かめました。

食べ物の24時間の旅_02食べ物の24時間の旅_03

「食道はこの長さだから、逆になるには・・・」
「本当だ。飲み込めた!」
「口から出てこないよ」

実際に体験をしてみることでその不思議さを実感していきます。
体験してみるとさらに疑問が浮かび上がってきます。

「横になったらどうなるのだろう?」
思ったら即行動。実際に確かめてみました。

食べ物の24時間の旅_04

「逆さのときよりも飲み込みづらい気がする」
「なんでなのかな?」

「食道を開きっぱなしにすると一気飲みができるのかな?」
「きっとそうだよ。何か見たことある。」
これは実際にやってみてもうまくいきませんでした。
やはり、技というかコツがあるようです。


次には胃についての大きさを実感するために、風船に水をためて擬似的なものを作ってみました。

食べ物の24時間の旅_05"食べ物の24時間の旅_06

「こぶしに2個分の大きさだったのが、こんなに膨らむんだ!」
「以外に重くなるんだ」

実際に自分の体に合わせてみると、またその大きさに驚きます。


調べていると、小腸の表面積について広げてみるとテニスコートぐらいの
広さになるということが分かりました。

「どれくらいの大きさになるのだろう?」
「テニスコートの広さってどれくらいなるんだ?」
「適当に測って何倍とかにすれば分かるんじゃない?」

最後はめんどくさがって、手を抜こうという気持ちから出た言葉でした。
しかし、何事もやってみないと分からない。
とりあえず測りにいくことにしました。

いまいち表面積を広げるというイメージがつかなかったようですが、
実際に測ってみると、その大きさに驚いていました。
体の中にそんなにも広いものが折りたたんであるということはまさに神秘としか言いようがありません。

実際に動いて確かめて、実感値を増やしていくことは、学びで重要であると肌で感じた子どもたちでした。



TK


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よ~く、感じて!

よ~く、感じて!_01今週は、視覚の訓練として、「アハムービー」というものを
利用してみました。何秒かの内に、画像の一部が
変わっていくのですが、なかなか分かりません。
みんな、目(視覚)に意識を集中させ、目を皿のようにして見ています。
「分かった!!」気づいた時の喜びはかなりのものです。
三人ともそれぞれ、他の人より先に気付けたムービーがありました。
中には、スタッフも分からなかったものに気付いた子も!

「このテーマは、競争ではなく、よ~く、見たり聴いたり、五感をいつもより働かせることが大切」
という話を先週確認していたので、早く分かった子も、まだ分からない子達を励まします。
でも、我慢できなくて、きわどいヒントを与えてしまう場合も!

振り返りでは、「見ているつもりなんだけど、見ていないところがあるって分かった。」
「他のところが変わったと思い込んでいると、本当のことが見えなくなると分かった。」
中には、「全員で見てるのに、分からないなんて、考えが甘いと思った!!」
などという体育会系の意見もありました。


さて、続きましては触覚の訓練です。
目の粗さの違う、8種類の紙やすりをアイマスクをして順番に並び替えます。
よ~く、感じて!_02 よ~く、感じて!_03

指先に意識を集中させて触ります。あんまり強く触っても、かえって分かりにくくなってしまいます。
何度か繰り返すうちに、順番どおりに並べられる回数が増えてきました。
ところが、ここで不思議なことが!アイマスクを外して、視覚と触覚とで並べ替えをしてみたら、
触覚だけで並べ替えた時よりも正確でなくなってしまったのです。
「二つの感覚を使っているのになんで??」子ども達はこの疑問を持ったまま、進んでいます。
足の裏でも感じてみました。アイマスクをして、手で触ったのと同じ番号の紙やすりを
足の裏で感じて探します。これが予想以上に当てることができて、スタッフもびっくりです。

よ~く、感じて!_04

今回のテーマは、毎回必ず授業の記録をとり、1冊のポートフォリオにまとめています。
字をたくさん書くこと、気付いたことなどを挙げていくことも、1,2年生にとっては
簡単にできることではありませんが、みんながんばっていますよ!


YT


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2010年02月26日

お蔵入り・・・

映画のシナリオ作りに入るために、題材について色々と
調べてはみたものの、原作を超えるような
キラッと光る「何か」はなかなか見つかりません。
お蔵入り・・・_01

「よく考えたんだけど、やっぱり自分が好きな車を使って映画撮りたいな。」
子どもがつぶやきました。

今回のテーマでは映画で何を撮るかよりも、映画を使って何を伝えるかが重要です。
そこで本当に自分が伝えたいメッセージは何だろうというところに立ち返りました。

『今を楽しもう!』
これがメッセージとして挙がってきました。
「今を楽しもうって、スクールの子は楽しそうにしてるんじゃない?」
と問いかけると、

「そうなんだけど、例えばサッカーでチーム分けすると
これじゃ勝てないからヤダとか文句を言ったり、
それにつられて自分もやらないって言い出す子がいたり、
新しいことをやろうとするといつもいやだーって言って、
やれば楽しいってなるのに勿体ないんだよね。
そうか、じゃあ『今を楽しもう』じゃなくて
『もっと今を楽しもう!』だな。」

本当に伝えたいメッセージが決まった瞬間でした!
そして童話をモチーフにした企画第1号はお蔵入りが決定。

改めて伝えたいメッセージを伝えるためのストーリーを考えます。

お蔵入り・・・_02ここで書かれたのが車を主人公にしたストーリーでしたが、
これでメッセージが伝わるか?という問いには書いた本人が首を傾げます。
本人もよく分からないんじゃ、見てる人はもっと分からない!
企画2号もお蔵入りが決まりました。。。

気持ちを新たに企画3号に取り掛かりますが、車を主人公にしていることは
変わらず、そしてメッセージを伝えるにはやはり弱い。

車を使いたいという思いが先行して、メッセージは二の次になっているようだったので
車を使うというアイデアをあえて捨て、メッセージを伝えるためにストーリーを考えるように話をしました。

本当のメッセージを見つけて、映画制作にはずみがつくと思いきや
次はストーリー作りに四苦八苦。

「プロもこうやって悩んでるのかな・・・。」
思わず出たぼやきには、創作の苦しみの中でも前に進もうとする
プロの片鱗が見えた・・・かな?!
お蔵入り・・・_03


AU


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生みの苦しみ・・・

さて、今回のテーマではこれまで1年間でやってきたテーマを
新聞としてまとめる事になっています。


生みの苦しみ・・・_01今までのテーマをポートフォリオを見ながら
みんなで振り返ってみる事にしました。
「天気」「裁判」「ロストエナジー」「遺伝」「宇宙」
「運動会の天気予想したの楽しかったよね!」
「裁判の時は本当に毎回空気が重くてさぁ・・」
「ピットイン方式がいいんだよなぁ」
「あの体操作るの苦労したけど面白かったよね!」
「宇宙の紙芝居はギリギリまでやったけどうまくいったよね!」


振り返ったところで次にしなければいけない事は
「誰に」「何を伝えたいか」を明確にする。
そこでまずはがっつりと話し合いです。
「誰に伝えたい?」・・・「下の子達だよ!」
それはすぐに決まりましたが、問題は「伝えたい事」
3人の想いをまとめなければいけません。

生みの苦しみ・・・_02「おもしろいと思ってほしい」
「自分達の思いを知ってほしい」
「やってみたいなと思ってほしい」

「そうだよね。とってもいいと思う。
 でもなんで?なんでそう思ってほしいの?」
なんでだろう・・そういわれると・・
子ども達は自分達の想いを伝えるために苦しみました。


生みの苦しみ・・・_03生みの苦しみ・・・_04

「ひとりじゃ何もできないんだよ」「辛いこと・楽しいことがあるんだ」
「突き進めぇ~~!!」「やっていくと何かが見える」「力を合わせる」

自分が思うことを言って、それに対して意見して、まとめていく。
決まったかと思えば、「やっぱり違う感じ」という事で練り直し・・
頭がパンクしそうになりながらも、自分達の想いを伝えるために
頑張ってまとめていきます!!


そして  ついに
3人の想いが1つにまとまりました!!!

来週はいよいよその想いを込めて記事を書いていきます。
3人の想いはみんなに伝わるのでしょうか?



LM


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半パンデイズ

「欲望」と「誘惑」のままに動いてしまう行動特性が明らかになったものの、
どうしたら打ち克つことができるのか……

ひとまず、自分がやっていることの分析は脇に置いて、他者の判断から
学んでみることにしました。題材としたのは、重松清の『半パンデイズ』
です。この作品は、中学入試にも多く出題されますが、それもそのはず、
子どもから大人へと成長してゆく過程で繰り広げられる微妙な人間関係
が見事に描かれています。作品に感情移入して、わがこととして読み込
める豊かな心を持った子どもかどうか見極めるのに適した作品と言える
でしょう。

半パンデイズ_01 半パンデイズ_02

「ねえ、おっちゃん、どうして何回も万引きしてるのに逮捕されないの?」

今週、読んだ部分は、クラスの中で目立たず、影の薄い存在だった二人が
万引きに走り、補導されてしまうというストーリーです。二人が、捕まった後
もこれまでと変わらず学校に来ている部分を読んで、不思議に思った子が
思わずつぶやいた「疑問」でした。

「そうだね。大人だったら警察で取調べを受けて、裁判を受けるまで出て
こられないかもね。でもさあ、学校に来ている二人の様子はどう?」

朝礼のときに校長先生から「万引きはよくありません」という一般的な話が
あっただけ。でも、そのとき多くの児童が、いっせいに二人のいるクラスの方
をちらっと見た。「ここだけの話なんだけど、あいつら万引きしたらしいぜ……」
ひそかにうわさが広がっていて、隠したところでみんな知っている。二人は
先生も含めみんなから静かに距離を置かれてしまった。それを察知した二人
も関わることをやめる。それを象徴したシーンが、教室の外のベランダに
ひっそりと立つ二人の姿だった。

なんで二人は万引きをしたのか?
万引き以外の選択肢は考えられなかったのか?

子どもたちに問いかけ、意見を出し合いました。

「お金を持ってなかったからでもないし、欲しいものがあったわけでもないよね」
「スリルを味わうというのとも違うみたい」

文章を何度も読み直し、二人の心理を想像してゆくと……

クラスでサッカーや野球をやるときは、人数合わせに加えてもらうだけ。もし、
ミスしようものなら「下手くそ!おまえのせいだ!」と責められる。勉強もできる
わけではないので、授業中も参加する場はない。体も大きいわけではなく、女子
にもけんかで負けてしまう。そんな気の弱かった奴が、薄ら笑いを浮かべ、生意
気な態度をとったり、背筋が寒くなるような言葉で脅しにかかったりするように
なってしまった。

「どうせ、っていう気持ちかなあ?」
「あっ、そうかあ、どうせおれたちはできないことばかりですよってことか!」
「でも、だからなんで万引きなの?」
「うーん~、そこはちょっとわからないけど……ただ、この二人は、また万引き
しそうだよね」

「どうせ」という大事なキーワードを子どもたちは「発見」しました。「どうせ」という
心理の根幹には何があるのか?

「面白くなさそう…なんでやるの?…“どうせ”無理…」

というネガティヴな気持ちの連鎖に支配され、素直にやってみようとせず、ちょっと
うまくいかないと、もうダメ……とあきらめてしまう。これでは、どうしても一時の
「欲望」や「誘惑」に流され、衝動的な行動に走らざるを得ません。

次週は、今週とは対照的に、うまくいかない状況で悪戦苦闘しながら成長して
ゆく主人公の話です。現実の自分のふがいなさに悩み、くじけそうになりながら
前進し続ける主人公が、どんな「意思決定」をし、その根底にはどんな「価値観」
があるのか分析します。


RI


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自分の食事と栄養は・・・

自分達がどんなものを食べているのか?
そのことを把握しないと自分の栄養に関して考えられません。
ということで、先週から6日間自分の食事を調べてきました。
今回は、行事でスキー合宿に行ってきたので、そこでのデータも取りました。

その日の食事写真を見ながら、思い出し書き出し、三大栄養素を色別に分けてみて
考えることにしました。


自分の食事と栄養は・・・_01自分の食事と栄養は・・・_02

「野菜が少ないな」
「いろいろなものを食べられた」
「この日のお昼には全く野菜を食べていない」

全体的に色の偏りについてはさほど感じられなかったのですが、スキー合宿ではさすがに
バイキング形式なので、好きなものをとると偏りが出ます。

足りなくなるものといえば、緑色で表した、野菜などから取れる「ビタミン」です。
「やっぱり野菜は気をつけてとらないといけないんだな」

栄養素についての学習のまとめをしました。
自分の食事と栄養は・・・_03
「炭水化物は、脳の中のエネルギーになったりするんだぁ」
「炭水化物は、糖になるよ」
「だから疲れたときはチョコがいいっていうんだ。なるほど!」


調べて知ってみると知識がつながっていきます。


どんな給食を作っていくかのイメージ作りをしました。

自分の食事と栄養は・・・_04
「らくらくに作れるものにしよう」
「元気がでるというものにしたい」
「バランスがいいもの」
「栄養ばっちり」

自分の食事と栄養は・・・_05
「みんなにおいしく食べてもらいたい」
「あとアレルギーで食べられないって人もいるよ」
「知らなければ」
「どうすればよいだろうか?」
「調査しよう!」

そうすると、即座にアンケートを書き始めました。

調べてみると、普段の生活を補う形で栄養のバランスをよいものにするために考えられています。
給食があるときとないときの栄養素のグラフを見ると・・・

「こんなにも違うんだ」
「足りないものを補うためにも給食は役に立っているんだな」
「みんなの生活で足りないものを食べてもらいたい」


具体的な情報をアンケートを作りました。
次に日の朝にみんなにお願いをして答えてもらいました。
その結果から、みんなが喜んでもらえるような給食を作ることができるでしょうか?


TK


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一つの感覚にしぼってみると?


一つの感覚にしぼってみると?_01今週は、鳥の鳴き声を題材とした
「聴覚」の訓練から始まりました。
まず『鳥の鳴き声図鑑』という絵本を見ます。
色々な鳥の鳴き声がカタカナで表現されていて、面白い本です。
次のページには、鳥の絵が載っていて、どれがどの鳥の鳴き声か
当てるだけでも子ども達は盛り上がります。

ではCDで、実際の鳥の鳴き声を聴いてみましょう!
「カラス、カラス!」カラスの鳴き声は前のテーマでたくさん聴いているから、
さすがに「ハシブト」か「ハシボソ」か、まで分かります。
「スズメかなあ・・・ツバメかなあ・・・?」耳に集中して何回か聴いていると違いが分かってきます。
「公園の鳥」のページには、スクール周辺でおなじみの鳥達がたくさん出ています。
「蚕糸の森へ行ってみようよ!」  
と、いうことで暖かくなったおもてへ飛び出す元気な1,2年生たち。
一つの感覚にしぼってみると?_02 一つの感覚にしぼってみると?_03
「し~~~!」音に集中し、抜き足差し足で公園を進む子ども達。
耳を澄ますと今まで意識していなかった色々な鳥の鳴き声が聴こえて来ます。
「ふつう歩いている時は、鳩の声は聴こえなかったけど、耳を澄ませば聴こえてくるってわかった。」


今週は他に、「味覚」と「嗅覚」の訓練もしました。
一つの感覚にしぼってみると?_04 一つの感覚にしぼってみると?_05
「味覚」訓練では、アイマスクをして鼻をつまんで色々味わいます。
塩を「あまい」と表現した子がいて、みんなで後でもう一度なめてみると・・・
確かに「あまい!!」よ~く感じてみると今まで気付かなかった味に気が付きます。
それから、面白かったのが飴玉実験です。鼻をつまんで食べると全く何の味か分からないのに、
鼻をつまんでいる手を離した瞬間に「パイナップルだ!」などと分かるのです。
「匂いで感じると何か美味しいってわかった。」


一つの感覚にしぼってみると?_06さて、お次は「嗅覚」訓練です。
怪しい写真ですが・・・
みんな真剣に嗅覚に集中しています!!
歯磨き粉、大根、にんじん、葉っぱ、みそ、ゆず、のり、
ほうじ茶、きゅうり、白菜、ケチャップ・・・・
食べ物が多かったこともありますが、
「味覚」と「嗅覚」がかなり強くつながっているということに
子ども達は気付いたようです。

来週からは、今まで確認し、訓練してきた五感を日常の生活に生かして
いきたいと思います。五感全開でいこう!!



YT


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