今回のテーマは「我感じる、ゆえに我あり」
子ども達は自分達がどんな感覚で
外の世界からの情報を得ているのか自覚はありません。
そこで、まずは人間が8割~9割の情報を得ているという「視覚」を
遮断して、外に出かけてみます。
「目が見えない場合、どうやって生活するのか?」
みんなの予想としては、
「耳で聴く」「盲導犬が目の代わり」「手で触ると何か分かる」
まずは自分の靴を手で触って判別します。
自分達の部屋からここまでで既にかなりの時間がかかっています。
「ぼくの靴どれ~!!」ゆっくりでいいから触って見つけてね!
それぞれの靴を見つけ、左右逆にはいたりなんだりしながら、やっとのことで外に出ました。
この日はポカポカ陽気のとっても暖かい春のような日。
「風が来た~!!」「花の匂い!」「車が来るよ!音がする」
子ども達は視覚以外の感覚でどんどんたくさんの情報を得ながらスタッフの手を借りて歩いていきます。
コンクリートの地面から落ち葉の地面に移ると・・・・「葉っぱだ!」「木のにおいがする!」
蚕糸の森公園を一周するうちに一人の子がしゃがんで地面を触り始めました。
「う~ん、この感じは杉十(小学校)の入口の辺だな・・・」
みんなも真似て地面を触り始めました。地面を触って感じて
自分達がどの辺にいるか見当をつけるなんてさすがです。
スクールに戻り、自分の席に無事座り、アイマスク体験は終了です。
みんなで振り返ってみました。
「色々感じて面白かった」
「木とか電信柱とかにぶつかってから気付いた」
「アイマスクをしてたら、耳とか口とか手とかがなかったら、盲導犬がいなかったら死んじゃうと思った」
「車の音がした」「土のにおいがした」「コンクリートか落ち葉か分かったよ、足の裏で分かった」
「風は顔に当たって分かった」振り返りの中で子ども達は自然にほとんどの感覚について気付いていました。
そこで、スタッフと一緒に「人間の五感」について確認しました。
「みんな、それぞれの力(感覚)をいつも何%くらい出してる?」
子ども達の答えはほとんどが100%以上。
では、確かめてみよう!ということでアイマスクをして色々な物を
触って当てっこをしてみました。最初は順調、「けん玉!」「トンカチ!」「ボール!」
と、次々に当てていきます。でも、一人ひとり別々に「誰の手だ!」と
手の当てっこを始めた辺りから怪しくなってきました。
「訓練すればもっともっと分かるようになると思わない?」
と、いうことで五感を磨く訓練を開始したのでした!
YT
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