東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学1年生から6年生)

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2014年10月 アーカイブ

2014年10月02日

TCS音頭を創る。

タイトル:心に響け
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:「感情の表出と価値観の共有のために人は踊る。」

[1・2年生]

ラスト2週間ということで、子どもたちも良いものを作ろうと気合が入っています。
TCS音頭で、「TCSらしさと礼」をどう表現するかという「意味」に立ち戻って、考えていきました。

TCSらしさ。
それは「自由」だという言葉が出てきました。
一見、よさそうに聞こえても、ボヤっとしていて、みんなと共有ができていないようなので、
その言葉と生活の何が結びついているのか、具体的に確認してみることにしました。
「本当に自由なの?」そういって、反応を見ると、

「自由なのはフリーだけだよ。」とか「3つの約束あるよ。」などの意見が出てきます。 全てが自由ではないことが浮彫になってきます。

思ったことを素直に出せる子どもたちが「TCSらしさってなんだろう?」と悩み、黙ります。
固まっているときは、思考が一方向にしか向いていないことが考えられます。
そこで、視点を変えるため、「TCSらしさ」という言葉を「TCSの魅力、素晴らしいところ」に置き換えてみました。すると、いろいろ出てきて、みんなの頭が回り始めました。

「たのしい、おもしろい」
「イベントがある」
「PE楽しいこといっぱい」
「ひとつのことをみんなが学んでいく」
「いろいろなことを学んでいく」

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そこから見えてくるのは、
「遊ぶ」
「学ぶ」

じゃあ学ぶって何?という話題になり、
「学ぶことは、考えたり、もやもやしたり、発見したり、あたまぐるぐるすること」など、表情も明るくなります。
そういった会話の中から、
「TCSで大切にしている変わるも入れたらどう?」
「入学式でもおっちゃんが言っていたよ。」と、「遊ぶ」「学ぶ」に加えて、
「変わる」という新たな意見が出てきました。人の話を聞き、解釈することで新たな発想を生み出していく、まさに、communicateしている様子が見えてきます。

出てきたキーワードに「礼」を加えて踊りを作ることにしました。
まずは「学ぶ」をどうしたら踊りで表現できるか。
ここでもみんな固まってしまいました。始めから、いいものを作ろうと思っているからでしょうか。
ちょっと私の考えも言ってみました。
「みんなの言っていた考えることやもやもやすることって頭を使っているよね。頭とか使えないかな?」
子どもたちは、頭の周りを手を使ってぐるぐる円を描きだしました。
そこに「これ使えないかな?」と、
頭を傾げて目と耳の間あたりに人差し指をつけるポーズをとる子が出てきました。
先週、朝の会の様子を考えているときに出てきたアイディアです。
指を使うというアイディアから、
「学びのアンテナだ!」

「頭ぐるぐる ピコン!」という動きが1年生からでてきます。
1年生だけで学んだ前々回のテーマ「蚕糸の森見っけ隊」で出てきたアイディアがつながります。

他の「遊ぶ」「変わる」「礼」についてもプロトタイプはできました。あくまでプロトタイプです。

踊りを創る上でで大切にしたいのは「できた!おしまい。」というようにはしたくないということです。前回の2年生のテーマ「目からうろこ」で2年生は「プロトタイプ」という言葉を学び、実際に作っては改良を重ね「変カ」を作り出しました。また、新たに学んだ「プロトタイプ」という言葉の意味を1年生に説明する場面も見られたほどです。今回の学びも同様だということを伝えたくて、「作っておしまい」ではなく、さらに良くなるようにしていくということを子どもたちに話しました。

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今週、私は踊りを創るということは面白いと感じました。言葉を踊りで表現にすることは容易いことではありません。だからこそ、みんなで話し合うことで、その表現したいことの意味が深まり踊りをつくることができるようになるとやっている中で感じました。
踊りには意味がある。そこに尽きるのだと思います。

TCS音頭のプロトタイプができあがりました。
来週はこのテーマ最終週です。見ている人の心に響くようにTCS音頭を磨いていこう!




MI・AN

TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2014年10月03日

水から学ぶこと

タイトル:Be Water
探究領域:共存共生
セントラルアイディア:「上善水の如し」

[3・4年生]

今年の大河ドラマは『黒田官兵衛』。ある男の子は、すっかりとりこになり、休み時間に官兵衛や秀吉、家康になりきって「官兵衛ごっこ」をしていました。その子は「官兵衛」の別名を「如水」と知っています。上善「如水」の「如水」。では、「水の如く」ということで官兵衛が言いたかったことはどういうことだったのか……。とても興味を示しました。

そこで調べてみると、「如水」官兵衛は、「水五訓(則)」(実はこれ昭和になってから作られたもののようで官兵衛作ではないというのが有力な説になりつつあるようですが……)を人生の指針としていることがわかりました。

「かっこいい〜」

今も昔も、男子連中は、こういう言葉が好きなんですな。

「障害にあひ激しくその勢力を百倍し得るは水なり」
「自から潔うして他の汚れを洗ひ、清濁併せ容るるの量あるは水なり」

水が障害に会えばせきとめられます。逆に、何の障害もなければそのまま流れ去ってしまいます。せきとめられた水が貯まれば貯まるほど潜在的な破壊力は増してゆく。阻まれた壁こそが自らのパワーを増す源泉なんて、ドラゴンボールの世界じゃないですか。

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強さだけが水の魅力ではありません。洗濯やお風呂に使われた水は、服や人の体の汚れを落とすために自ら濁ります。にもかかわらず、汚れたたままではなく、蒸発して再びキレイになって降り注ぐのです。濁ってもそのままでなく再度、清くなるから上善なわけですね。

生命の源である「水」、生活の源である「水」、洪水などの災害の源としての「水」、固体・液体・気体とさまざまに形を変えつつ、決して一定の「型」にはまらない「水」。「水」についてのさまざまなイメージと知識が子ども達の頭に渦巻いています。どんな渦巻きが起こっているのか、表現してもらうために、各自、イメージマップを書いてもらうことにしました。

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マップに書かれた内容を見ると、子どもたちにとって、もっとも印象に残ったことは、日本という国の「特殊性」でした。その内容は……

世界的に見れば、蛇口をひねっただけで「飲める水」「透明で清い水」を手に入れられるのは全然当たり前ではない。泥水と同じような水でも、水が手に入ってうれしいと感じている人々が多数いるという世界の現実でした。

一方で、湿度が高く、雨が多い国だからこその悩みもあります。山間部の多い日本の地形に、集中豪雨が生じると土砂崩れが起き、大きな被害をもたらします。また、都市部には、家やビルが密集し、アスファルトに舗装された道路がはりめぐらされていて、雨水が地面にしみこみません。ゲリラ豪雨が起きると、行き場のない水はすぐにあふれ、浸水被害が起きます。にもかかわらず、地面にしみこまないため、地下水は増えません。どんどんくみ上げるだけで補充されないのです。

「こんなに雨が降ってもそのまま流しちゃうんじゃもったいないな……」

マップを書きながらある子がつぶやきました。

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ホームワークとして、自分の家でどんな目的でどれだけの量の水を使っているか調べたときに、飲み水の割合が極めて低かったことも強く印象に残ったようでした。

「飲めるキレイな水をトイレに洗濯にもお風呂にも使えるんだもんね」

4人家族でほぼ毎日、約 300 リットルもの「飲めるキレイな水」を使えることが、「生きる最低限度」ではなく「より豊かで快適な暮らし」の礎になっていることに気づいたわけです。

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「うんことかどんな汚いものを流しても水は文句を言わないんだよね」
「蒸発してもとに戻ってくるしな」

変幻自在で泰然自若。黙々と務めを果たす「水」。そんな「水」の姿こそ「明鏡止水」だとある子が言いました。(注・もちろん最初からこの言葉をその子が知っていたわけではなく、水の姿を表す言葉・ことわざとして自分が心ひかれるものを探してきて!というホームワークで見つけてきた言葉です)。自分が汚れそうになったら「なにすんだよ!」と逆上し、自分の形に合わないものは否定。相手の形に合わせようとはしない。そんな自分と水を比べて、水はスゴい。自分も何事にも動じない「明鏡止水」の境地を目指したいと言うのです。まあ、そう言ったからといってすぐに変われるほど簡単ではありませんが、まずは大事な一歩目を踏み出したと言えましょう。

イメージマップで学んだことをたどり、整理してみて、子どもたちが強く感じたことが浮かびあがってきました。これを基に、いよいよ最終週は、プレゼンテーションのための準備です。

RI

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お客様の笑顔を獲得できるか?

[5・6年生]

「あのさ、思ったんだけど、もっと大きな声で“いらっしゃいませ”とか“ありがとうございました”とか言った方がいいよね。」
「宣伝用の看板もちょっと見づらいから書き直そうよ。」
「宣伝をやってみて分かったんだけど、大勢に向けて“駄菓子カフェやってまーす!” って声を掛けるよりも一人一人に“こんにちは!”って話しかけた方が話を聞いてくれたし興味持ってくれたよ。」
「あと店番の人は椅子に座らない方が感じがいいよ。courtesyでしょ!?」

開店準備に向けて先週の改善点をシェアし合い、作業を進めていく5・6年生。今週が最後の営業なのでなんとかベストを尽くしたいという思いが伝わってきます。

「今日はメニュー作らせて!」と5年生の男の子がはりきっています。
「このプレミアムうまい棒は人気が出ると思うんだよな〜。すっぱいブドウガムもまた仕入れられて良かったね。」

開店準備をしていると1年生の男の子がやってきました。

「あのさぁ!週末に、ぼくの住んでるマンションの人たちの家に頼まれてたチラシを配ってきたよ!これを配ってきたんだよ。」

と手に持っているチラシを一生懸命書いた文章が書かれています。

「ありがとーーう!」と5・6年生。
テーマ学習を超えて他の学年の子たちが応援してくれていることに心から喜びと感謝の思いが湧いてきます。

営業が始まるとどんどん宣伝に繰り出していきます。
しかし14時半から15時半までの間はまだ人通りが多くありません。

「あ〜。全然だめだなあ。お客さんいないよー。声かけた人も“今度行くね”って言ってくれるけどなかなかお店には来てくれないなぁ。今週いっぱいでおしまいなのに大丈夫かなあ。」

と開始早々どんより不安そうな5・6年生の男子二人。

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「大丈夫だよ。ていうかまだ始まったばっかでしょ。何言ってんの?そんなこと言ってる暇あったら宣伝行ってきてよ。」と冷静な6年生女子。

すぐに結果を求めて感情的になる暇なんてありません(笑) 男子二人が別れて宣伝を行っていると5年生のTくんが大人のお客さんを4名連れて戻ってきました。

「いらっしゃいませ!!ぼくたち、学校の学びで駄菓子カフェをやっているんです。今日のメニューはこちらです!3つ以上のお買い上げでくじ引きもできますよ。あ、それと飲み物もあるんで良かったらこちらの席で遊んでいってください!」

お客さんが来て下さると一気にさっきまでの不安は吹き飛び、テンションが上がってきます。

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5週目初日の後半は想像以上のお客様が来て下さったような気がしていましたがみるみる品薄になり店頭が寂しげになってしまいました。

営業後にふりかえってみると仕入数が少なかったことに気がつきました。 たまたまカフェの運営状況について理事長に相談をしてみたところ、お客さんの立場に立って考えてみると品薄のお店ではワクワクしないことやそれがチャンスロスにもつながってしまっているというperspectiveに気付かされました。
多く仕入れすぎると在庫を抱える不安もありますが、在庫や商品の種類が少ないと魅力的なお店にはなりません。商売をやっていく上での大事なバランスです。 その部分を意識して慎重に仕入れを行いました。

今週は何度もお店に来てくださっているリピーターも含めてたくさんの地元の方に足を運んで頂きました。
中にはTCSフェスティバルにも必ず行くとおっしゃって下さる方もいらっしゃいました。
近所の小学生たちも“楽しそうな学校でいいな〜!”と言って毎日来てくれます。
駄菓子カフェの運営を通してこうした出会いやスクールの紹介にもつながっていることがまた貴重な財産です。
またこのプロジェクトに快く参加しわがごとととして一生懸命協力してくれたTCSキッズたちとのチームワークと巻き込む側としての姿勢についても大きな学びとなりました。

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最終日には多くの地元の方々がTCSキッズの宣伝チームに連れられて足を運んで下さったり、保護者や家族のみなさまも沢山遊びに来て下さいました。

中には全ての商品を購入し、TCSキッズにプレゼントしてくださる足長おじさんのようなお客様もいらっしゃったり(ある保護者のお母さんの楽しそうな様子に誘われてという説もありますが(笑))とおかげさまで大変盛況な最終日となりました。

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後半は品数が不足し、店頭の商品がまばらになってきたので、お客様をガッカリさせないように営業中に手分けして近所で仕入れを行いながら走り回って最後までやりきりました。

最終日を営業してみて振り返ると完売した結果だけではなく、
「後半のピークの時間帯は飲み物を出すのが遅くなっちゃった。催促されちゃったなぁ。」
「商品を買い足すタイミングが難しくって品薄状態の時間がちょっとできちゃった。」
「フェスタにも活かさないとね。」とMちゃん。 気付くことができた改善点も次に活かすことでつながっていきます。

慌ただしく過ぎていった駄菓子カフェ“楽園”の営業でしたが、本当にたくさんのお客様に足を運んで頂いたことをまずこの場を借りてお礼を申し上げたいと思います。
本当にどうもありがとうございました。
また翌週、今回の運営を振り返り、良かった点と改善点について分析しプレゼンテーションに向けて準備を行います!



YI

TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

2014年10月06日

プレゼンテーション10/15

TCSプレゼンテーションのご案内

東京コミュニティスクール(TCS)のテーマ学習では、1年間に6つの探究領域を学びます。ひとつの探究領域のもとでクラス毎にテーマが設定され、約6週間単位で活動を行っていきます。
※テーマごとの6週間の学びの様子は、探究テーマ一覧表よりご覧ください。

TCSの子どもたちが、どのようなプロセスで、どのようなことを学んでいるのか、ぜひ直接その様子を見に来てください。

               記

【日時】 2014年10月15日(水) 10:00~11:40頃 

【場所】 東京コミュニティスクール 校舎
     (東京都中野区中野1-62-10)地図
     ※JR・東京メトロ「中野駅南口」より徒歩7分     

【お申込み・お問合せ】
 東京コミュニティスクール (担当:戸嶋・若林)
 TEL:  03-5989-1869
 e-mail: school#tokyocs.org
 ※メールアドレスは「#」を「@」に変更してから送信してください。

  お申込みの際は、件名を「プレゼンテーション見学希望」とし、
   以下の事項をお知らせください。
     1.見学希望日
     2.見学希望者氏名(すべて記入ください)
     3.お子さんの現学年(保護者の方)
     4.e-mailアドレス
     5.電話番号(日中最も連絡のとりやすい番号)
     6.TCSを知った経緯(知人、ネット検索、新聞名・雑誌名など)
     7.質問事項等(あれば)

2014年10月07日

TCSフェスティバルのご案内(10/17-18)

TCSフェスティバルのご案内

  今年も、TCSフェスタの季節がやってきました!
  今年のテーマは「楽知(たのち)い」。
  みんなで楽しく遊びつつ、TCSの事を知ってもらうというコンセプトです。
 
今年はパフォーマンスの他に「書く」の授業で作った作文を読んだり、 誰でも好きな事を3分間だけ語れる語るベーブースが追加されたり、 他にもTCSキッズ特製のゲームやカフェなどございます。
  新しい校舎になってTCSフェスタもさらに進化します!
  ぜひお越しください!心よりお待ちしております。「楽知み」ましょう!!

<プレイ>
テーマ学習で作ったおもちゃやイベントもあります。

<フード>
TCSキッズの作ったおもしろくて楽しい食べ物、飲み物を楽しみませんか?

<パフォーマンス>
ダンスやコントや学びのプレゼンなどおもしろいジャンルがあります!!

<よむ・かたるべー>
みんなの作文の朗読とフリートークをやります。


土曜日にも開催いたしますので、ご家族、親戚、お友達、ご近所、みなさまお誘いあわせの上、 ぜひお越しください!!

【日時】  2014年10月17日(金) 9:00~15:00
       2014年10月18日(土) 9:00~14:00

【場所】 東京コミュニティスクール 校舎
      住所 : 東京都中野区中野1-62-10
      最寄駅 : JR・東京メトロ「中野駅南口」より徒歩7分
      スクールへのアクセス
      ※ 自転車および車での来校はご遠慮ください。

【入場料】 無料!

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2014年10月10日

プレゼンテーションに向けて

タイトル:心に響け
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:「感情の表出と価値観の共有のために人は踊る。」

[1・2年生]

テーマ6週目。目の前に迫ったプレゼンテーションに向けて最終仕上げに入りたいところです。でも、自分たちの創るTCS音頭はまだまだ全員の納得いくものとはなっていません。

実際に踊りながら「もっとこうしたらいい」と改良を重ね、踊りの動きや伝えたいことが明確になっていきました。

中でも「遊ぶ」という意味を踊りにもたせることが大きな悩みとなりました。なぜなら、子どもたちの頭の中では、ボール投げ、鬼ごっこ、折り紙、お絵かきなど、具体的な遊びがあがり、どれを選択しようかという迷いに走ってしまったからです。それらをまとめて表現することも当然難しくなってしまいます。
「遊びをするときってみんなどんな気持ち?」と聞いてみると、
「楽しい」
「面白い」
「みんなと遊ぶと楽しい」などなど。
遊び方はそれぞれでも、なぜ遊ぶのか、遊ぶとどんな気持ちになるのかは、みな共通しています。この「楽しい」をヒントに「ジャンプする!」と新しい意見が出ました。
「くるくる回るのも楽しい」と一人が言うと、回ることが楽しいことだと知っている子どもたちは、すぐに実行して楽しみ始めました。

また、旧校舎で撮った1枚の写真を子どもたちに見せました。TCSキッズ全員が屋上で同時にジャンプしている写真です。どの子も生き生きとした姿で写っています。
「ジャンプしているの楽しそうだね。」と、子どもたちも納得。
こうして、「ジャンプ」と「回る」を取り入れた、遊びを表現した踊りができあがりました。

あとは、踊りの練習です。
iPadで撮影して、自分の姿を客観的にみたり、二手に分かれてお互いの姿を見せ合ったりすると、自分たちの踊りが全く揃っていないことに気がつきます。

「まだわかりにくいな。」
「初めての人は覚えにくいな。」

子どもたちの中で、盆踊りは幅広い層の方が踊ることがができるからこそ、踊りの意味を共有できるというのがポイントとなっていました。よって、プレゼンテーションデイやフェスタではたくさんの方に踊ってもらいたいという視点から初めての人でも踊れるように、一つひとつの振りを大きく見せたり、手拍子のタイミングを揃えたりするなど、動きをていねいに確認していました。

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言葉で説明すると、できあがったTCS音頭は次の通りです。

「ちょちょんがちょん」(手拍子。先祖への感謝の祈り)
「食べて 育つ」   (口に手をあてる)
「遊んで 育つ」   (ジャンプして回る)
「学んで 育つ」   (頭のアンテナを指で示す)
「みんな ありがとう」(両手を広げてから、おじぎ)
「ちょちょんがちょん」(手拍子。先祖への感謝の祈り)
練習を重ねるごとに、お互いがアドバイスしあいながら、息を合わせていきました。
このTCS音頭をどのように披露するのか、プレゼンテーションが楽しみです。




MI・AN

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プレゼンへの挑戦

タイトル:Be Water
探究領域:共存共生
セントラルアイディア:「上善水の如し」

[3・4年生]

9月から入学した子と10月になって途中から加わった子は、TCS流のテーマ発表は初めて。体調を崩し、本調子ではないままテーマに参加した子もいて、なかなか大変な状況の中で、テーマ発表を迎えることになりましたが、「仕方がない……」と済ませてしまうわけにはいきません。探究の広さと深さにばらつきのある総勢10名の発表をどうまとめるか……かりに一人1分半でも10人だと15分になってしまいます。 TEDが人気を呼んでいるのも、人がしっかりプレゼンを聞いていられる時間はどんなに長くても20分ということをふまえているからでしょう。みんながバラバラなことを話されても、同じようなことを話されても、聞いている方は退屈です。10人が別々のことを話しつつ、一筋のストーリーが流れていて、ああ、こういうことだったのか!とわかるようなプレゼンができたら言うことなしです。しかし、これは言うは易し、行うは難し。どうしたらよいかみんなで構想会議です。

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まず、考えなければならないことは、今回の「水」探究で追い求めたコンセプトです。それは『上善水の如し』ということ。まず、このコンセプトを子どもたちは一言で

水のパーフェクトなすごさ

ととらえていました。

ではパーフェクトなすごさとはどういうことなのか、さらにブレイクダウンしないといけません。万物の源であり、変幻自在な「水」。そんな「水」のスゴさを貴船神社の水守りは6つの漢字で表していました。これを手がかりに、自分たちが調べて、知って、いちばん印象づけられたことを追ってみます。

「水のスゴさはねえ、やっぱり循環だよ」
ある子が口火を切ります。

「川から海に流れ出ても、太陽の熱で蒸発して、山の方に行って雲になって雨になってまた川に流れてもどってくる。だからいつまでも水が飲める」
「下から熱を加えて水蒸気にしてまた冷やせばきれいな水にできる」

理科実験で蒸留したことを思い出し、自然な循環だけでなく、人工的に循環すれば、きれいな水を手に入れることができる。だから汚れても再びキレイになれる……どこかに流れ去ってもまた元に戻れる。形を変えて元に戻れる。まさにこれぞレジリエンス。これは水のスゴさとしてプレゼンできるな。これは、貴船神社の水守りの漢字なら、「美」と「清」に関係しそう。

こんな感じで、どんな発表にするか方向を探ってゆきました。

「水」についていろいろな面から知識を増やし、実体験した中で、水のパーフェクトな姿を伝えるのにふさわしい内容を選ばないといけない……選ぶためには、選んだ内容を並べたときの全体像も考慮すべき……こうしたことをすべてイメージできないと各自の発表分担を決められません。

アウトプットのあり方は無数ですからこれが正解だ!というものはありません。ただ、プレゼンをインパクトあるものにするためには、ストーリー性がとても大事になってきます。知識の断片を理解しているだけだと、この作業を行うわけにはいきません。だからこそどこまで自分ごととして探究してきたかがこの段階で露呈してしまうのです。(まだまだ浅かったなあ)(考えなきゃいけないことが新たに思い浮かんだぞ)というような頭の働きを強いられる……

今こそ、「上善水の如し」を体現すべきときがやってきた。水のように臨機応変に、柔軟な発想でストーリーを編もうじゃないか!

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ここまでチームという感じになかなかなりませんでしたが、ようやくみんなで動き始めた感じです。

あるときは個々に原稿をつくることに集中し、ある時は、どんな順番だとストーリーが伝わるか額を合わせて話し合い、またある時は、実際に発表を順番にやってみて、修正する。その作業と並行して、Keynoteを用いたプレゼン資料が作られてゆきます。流れるように変幻自在。頭も体も一生懸命動いている。プレゼンをなんとかしたいという原動力があるから、最後に探究のドライブがもう一段階上がるのでしょう。いったいどんなプレゼンになるのか、楽しみになってきました。

RI

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事業報告会に向けて

[5・6年生]

さて今週は今までの営業期間を振り返り、事業報告会へ向けてどんなことを伝えていくのか話し合っていきました。
このテーマでは両親から出資金として1000円を出資して頂いて駄菓子カフェ事業を行ってきました。
単なる駄菓子屋ごっこではなく事業として行なってきたからには営業結果を事業報告会として発表することが大切な学びの要素となります。

まずはどのような内容を報告書に載せるか意見を出し合っていきました。

「今回駄菓子カフェでやってきた工夫については載せないとね。宣伝でした工夫、それとくつろげるように席を用意したことも書こう。」
「楽しんでもらう工夫としてくじ引きのことも書いた方がいいね。」
「それと店のコンセプトについては実現に向けてどんなことをしてきたか写真も載せたいな。」
「売上げと原価と利益については私が表を作りたい!」
来客数や日々の売上げについては一目で分かり易いグラフを作成しました。
「営業してみて色々と出てきた改善点についてもこれから役立てるために発表した方がいいよね。だって飲み物を遅く出して待たせてしまったお客さんからすれば満足はしていないはずだし。」
苦労してきた記録のミスや接客での改善点についてふりかえって改善点をまとめていく5・6年生。

自分たちが今回引っ越したばかりの土地勘がない環境でこの事業を行う上でどのようなハードルがあり、それらをどのようにを乗り越えていったのか議論が白熱します。

報告書に盛り込む内容が決まり、どのようなストーリーで発表していくかそれぞれにイメージができるようになったらそれをKey Noteの資料として作成していきます。

i-PADでのプレゼン資料作りにも大分慣れてきている5・6年生たち。
伝えたいことが多すぎないかどうか、この内容を伝えるのに表現の仕方は適切かどうか、聴衆にはこの順番の説明でどのように伝わるか、どういう写真の位置が効果的か、字は見やすい大きさになっているかなど様々なことを意識して作業しているとあっという間にプレゼンの日が迫ってきました。

何度か3人でプレゼンの通し練習をし、いつものようにそれぞれにフィードバックを行いながら事業報告会の時を待ちます。
一生懸命試行錯誤して営業してきた結果をあとは”礼“の心を持って発表するのみ。
さあどんな報告会になるか、楽しみです。





YI

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イベント開催10/26
「山本恭輔君とプレゼンを作ろう!」

【10月26日開催】TEDxプレゼンター、山本恭輔君と一緒に
プレゼンで人の心を動かしてみよう!


TEDxでスタンディングオベーションを受けた現役高校生の山本恭輔君を迎え、小学3年〜6年生を対象としたワークショップが開催されます!(会場は、TCS中野新校舎です!)

彼は中学生の時、「TED meets NHKスーパープレゼンテーション」で8人の登壇者のうち、唯一スタンディングオベーションを受けました。Steve Jobs 顔負けのプレゼンテーションを山本君と一緒に創りたい、そんな、小学3・4・5・6年生のご参加をお待ちしています!奮ってお申し込みください。

当日、保護者の方には、プログラム最後に予定されている子どもたちのプレゼンテーションをご覧いただけます。山本君の指導を受けて、子どもたちがどんなプレゼンテーションを行うでしょうか?楽しみです!

            記

 ◆開催日    2014年10月26日(日)
 ◆開催時間  13時~16時 (開場12:45~)
 ◆対象     小学 3・4・5・6年生 (定員30名)
 ◆開催場所  東京コミュニテイスクール <アクセス>
 ◆参加費   無料(特別企画により)
 ◆持ち物   特になし(当日保護者の方のサインを頂きます)
 <主催> こたえのない学校 http://kotaenonai.org/
 <共催> 東京コミュニティスクール  http://tokyocs.org/
 ◆イベント詳細   http://urx.nu/cMlL
 ◆申込フォーム    http://urx.nu/cMl1

■山本恭輔君のTEDxOsakaでのプレゼンテーション映像
ぜひ見てみてください。
http://urx.nu/cMro

■山本恭輔 プロファイル■ 県立高校2年生
1998年2月3日生まれ。3、4才の頃からPixarのアニメーション映画に魅せられ、CGに興味を持つ。さらにCGをはじめとするデジタル技術を社会でどう活用されているかを研究していく中で、医療現場でのデジタル技術に興味を抱く。中学2年生の時には、株式会社ワタミ主催『第2回夢アワード』ファイナル、TEDxOsaka2012等に出演。NHK主催のトークイベント「TED meets NHK スーパープレゼンテーション」では、8人の登壇者のうち、ただ一人スタンディングオベーションを受ける。中学3年生の時には、少年の主張全国大会にて最優秀の内閣総理大臣賞を受賞。スーパー中高生のプレゼンイベントでのプレゼンテーションの動画再生回数は45000回を越える。他、TEDxYouth@Tokyo 2013や 日テレZIP! などにも出演し、2014年には高校生外交官にも選出される。

2014年10月16日

「築きに気づく」〜概要〜

[2年生]


タイトル:築きに気づく

探究領域:万象究理

セントラルアイディア:「構造よく力を制す」

私たちの身のまわりには建物、タワー、橋などさまざまな構造物が あふれています。
ちょっと気をつけてその構造物をながめてみると、 “形”に特徴があることに気がつきます。

なんで三角形なんだろう?
この形に意味はあるのかな?
どうしてアーチなんだ?
ケーブルでひっぱるのはなぜだろう?

その「構造」こそ、目に見えない外からの「力」を、目に見える形で 「制御」するための「工夫」と言うことができるでしょう。

今回のテーマでは、構造物として「橋」に注目します。
まず、フィールドワークによって「橋」をよく「観察」し、「構造」の特徴や「形」に気づき、「構造」の「意味」を知ります。
そのうえで、学んだ「構造」を活かし、実際に自分で「ミニチュアブリッジ」を作ります。
いかに少ない量で、より強い橋を作るかがポイント。
美しいデザインにも気を配れたら言うことなしです。

構造よく力を制す!
小さな設計家&建築家の活躍が始まります。



YI

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2014年10月17日

「心に響け」〜ふりかえり〜

タイトル:心に響け
探究領域:意思表現

[1・2年生]

楽しいから踊るのではなく、それ以上のものがあることを発見してからTCS音頭を子どもたちが日頃から思っている「私たちは成長しているよ。本当にありがとう。」という気持ちを自分たちの成長に関わっているTCSのコミュニティのみんなに伝えようと創りました。

「ちょちょんがちょん」(手拍子。先祖への感謝の祈り)
「食べて 育つ」   (口に手をあてる)
「遊んで 育つ」   (ジャンプして回る)
「学んで 育つ」   (頭のアンテナを指で示す)
「みんな ありがとう」(両手を広げてから、おじぎ)
「ちょちょんがちょん」(手拍子。先祖への感謝の祈り)

これはこの1・2年生のメンバー一人ひとりの意見によっていろんな方向に向きながらこの思いに到達しました。

ただ「遊ぶ」という言葉にしてもそれを踊りで表すことはすぐにはできませんでした。子どもたち自身がその言葉について話し合いをし意味を深く理解する中で踊りのアイディアがいくつも生まれる。一つ一つの動きをそのようにして創ってきたのがこのTCS音頭です。

プレゼンテーションではTCS音頭を踊り、また見ている方達を誘いながら巻き込んで初めて見た人も加わって踊ることができました。始めは緊張をしている表情でしたが、みんなで声を合わせて踊っているうちに楽しそうな表情へと変化していったのが印象的でした。その後のリフレクションにてリフレクションシートを見ていると、「2回目の声を出している時に子どもたちの楽しく踊っているのが伝わってきて、こちらも楽しい気持ちになりました。」という言葉がありました。そこに対して「心に響いたってことかな」と子どもが言い、自分たちの楽しいという気持ちが伝わったと子どもたちが実感していました。

今後は歌詞について「TCS音頭にしたら?」とアイディアをいただいたので、フェスタに来たお客さまと思いを共有できるようフェスタに向けてさらによくしていきます。

今回身体を使った表現を探究したことを今後の意思表現の領域の探究で生かしていくことを願います。



MI

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「静かなともだち」〜概要〜

タイトル:静かなともだり
探究領域:万象究理
セントラルアイディア:「見方を変えれば見えてくる。」

[1年生]

私たちの身の周りにはたくさんの「静かなともだち」がいます。
「静かなともだち」とは葉っぱ!

普段なにげなく見ている葉っぱはどんなもの?

葉っぱひとつをいっても、
どんな形をしているの?
大きさはどれくらい?
他の葉っぱとの違いは?
似ているところは?
これだけではなくいろいろな見方があります。

葉っぱをKey conceptのPerspectiveを意識して見方を変えていきながら観察することで、葉っぱの今まで気付かなかった部分が見えてきます。

観察→表現を繰り返しながら、葉っぱを通して様々な見方を探究していきます。

まずは「静かなともだち」を発見していきます。
今回の舞台は紅葉山公園です。紅葉山だから紅葉しかないのかな?

葉っぱを採集しにLet´s 葉ンティング!



MI

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「てこでも動かない?」~概要~

タイトル:てこでも動かない?
探究領域:万象究理
セントラルアイディア:「小さな力を大きな力に変えることができる。」

[3・4年生]

小さな力を大きな力に変える。いったい、どうやって?
一見、魔法のように思えても、そこには何らかの仕組みがあるはずです。

小さな力に、その仕組みが関わることで、大きな力へと変化する。
今回のテーマでは、仕組みの大元となる「原理」を納得いくまで追究します。
小さな力を大きな力に変えることのできる「てこ」「滑車」「輪軸」「歯車」の
原理について、実験を重ね、法則性を理解し、計算で値を予測できるようにして
いきます。

学んだ原理を活かして、子どもたちが取り組むミッションは2つあります。
ひとつは、子どもでも軽々と大人を持ち上げられる装置をつくること。
もうひとつは、新たな装置の開発です。
これまでのテーマ学習において、彼らは様々なアイディアを出し提案してきました。
今回は、さらなるレベルアップを目指し、アイディアを形にすることに挑戦します。

原理を知り、モデル化し、計算を通じて予測することは、
物理的な力だけでなく、社会の仕組みを動かす際の重要な観点となります。
「小さな力を大きな力に変えるための工夫」こそ
人類による技術発展のカギであったことをぜひとも実感してほしいと願っています。

AN

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「Be Water」ふりかえり

タイトル:Be Water
探究領域:共存共生
セントラルアイディア:「上善水の如し」

[3・4年生]

水道の水が飲める国は、多くあるわけではなく、日本は雨がよく降る地域にあるから、水がふんだんにあり、蛇口をひねればきれいな水道水を手に入れられること。しかし、だからこそ水害も多く、水の恐ろしさに直面して生活しなければならないこと。どうしたら水を浄化できるのかやってみたこと。自分が汚れて、他を清めてくれる水は素晴しいこと。だからこそ尊いものとして水が考えられ、人間も水のあり方を自分の生き方に反映させるとよいこと。それが「上善水の如し」ということ。そんな発表を子ども達は無事やりとげました。

しかし、なんとなく物足りなさも残るプレゼンテーションでした。それは、このレベルの発表は、既に「食わせ者」のときに行っていたからです。上級生から、「食わせ者」と「Be Water」とは似ている部分があるけど、どんな違い・発見があったかという質問が飛び出しましたものの、あまりシャープに応えられませんでした。水についていろいろ探究したし、知識も増えたけれど、どう生きてゆくかというイメージが明確ではありません。決して、彼らが考えなかったわけではありません。「上善」と呼ぶ意味がわかるほど、水は多面的で、水のように柔軟なマインドを持って生きたい!それがかっこいい生き方だ!ということを強く感じていたのでした。ただ、じゃあ具体的にどう生きたらそうなるのか、そこまでは至っていなかったというわけです。でも、よく考えてみたら小学3・4年生にそこまで求めるのは酷なのかなという思いもありました。しかし、プレゼンテーション後のふりかえりで、まだまだ自分たちは甘かったかなという思いを子ども達が感じていることがわかりました。

「終わりが始まり」

水のように生きる。水のように「上善」を目指す。それが簡単にわかれば苦労はしません。探究に一区切りついた途端にもやもやがあふれ出します。そのもやもやを抱いて、考え続けてゆくことの大事さを知っているのですから大したものです。

「あれっ?もしかしたら」

という感覚を抱くのはもっと先のことでしょう。思いを持ち続けて生きる。そんな一歩を踏み出しました。

RI

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「Orderless World」〜概要〜

タイトル:Orderless World
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア:「文明の歴史から私たちの現在と未来が見える。」

[5・6年生]

近年、インターネットの普及とウェブの技術的な進歩により、いつでもどこでも世界中の情報を手に入れ、また簡単に自ら情報を発信することができるようになりました。

しかしその一方で、消費しきれない情報があふれる情報過多な状況が生み出され、実感の伴わない知識ばかりが増えているのではないか。
わかったつもりや知ったつもりで、安直に「世界」を捉えてしまっていないだろうか。
そんな問題意識が今回のテーマの出発点です。

今テーマでは、「文明」を切り口に歴史を紐解き、他の国・地域の人々や社会の持つ伝統、価値観、視点にどのような影響を与えたのかを考察していきます。
自分達の周りに違う世界が広がっていることを知ることは自分達(日本・日本人)を理解することにつながるでしょう。

文明の成立した背景とその特徴は?
過去の文明は現代社会にどんな影響を与えてるだろう?
文明はどうやって発展してきたの?

文明の歴史を学ぶことで、はたして一体どんな未来が見えてくるのか。
その時、我々はどんな生き方を選択するのか。
時間と空間を越えた壮大な探究の始まりです。

HY

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「お客様の笑顔を獲得せよ」〜ふりかえり〜

[5・6年生]


タイトル:お客様の笑顔を獲得せよ

探究領域:社会寄与

セントラルアイディア:「すべての顧客に対して責任がある。」

プレゼンテーションデイでは、今回自分たちで事業を行ってきた結果報告の場として事業報告会形式で発表を行ないました。
今回の引っ越したばかりの校舎で事業を行なっていくにあたって大きな要素となった”宣伝”に関する工夫やコンセプトである”楽しくて気軽に来れるお店”を実現するために行なってきた方策について活き活きと自分たちの言葉で堂々と語ることができました。


しかし営業してきた内容をふりかえってみると、さまざまな方やTCSキッズたちの協力のおかげで利益を出すことはできましたが、子どもたちはすべてのお客様に満足してもらえたとは思っていません。このテーマ学習のタイトル通り”お客様の笑顔を獲得することができたのか?”子どもたちは利益を出すことだけではなく、お客様に満足してもらうということをつねに意識していました。  

そこで営業結果を客観的にふりかえってみたことで浮かび上がっていた改善点についてもこれからの学びやフェスティバル運営に活かしていけるように語ることにしました。

・サーブや商品を出すタイミングが遅れてしまった
・記録や会計上のミスがあって集計作業で苦労した
・引き継ぎミスで予約された商品を他のお客様に売ってしまった
・閉店前に商品がつきてしまい、チャンスロスしてしまった。

お客様の立場になって考えてみると、もしこのような接客を受けてしまったらそのお店に再度足を運ぶ気にはならないだろう、チャンスロスはビジネスチャンスを失うだけではなくお客さんの信頼を失うことにもなってしまう、だから全てのお客様に満足してもらうことはできなかったとプレゼン後に話していました。


こういう感想を子どもたちが持ったのは、セントラルアイディアである”全てのお客様に対して責任がある”のこの”責任”とは何なのかについて考え、そして”責任”を果たすことの難しさを肌で実感じたからでしょう。

そして同時に宣伝してくれたお客さんにお店に来てもらった時に感じた達成感や、お客様がリピーターとして再来店してくれた時の喜び、またこの事業で行なってきた工夫やふりかえることで見えた改善点など事業の醍醐味の入り口を経験できたことはこれからにつながる貴重な学びとなったことでしょう。
さあ、次に彼らがどのような形でこの学びを活かすことになるのか楽しみです。



YI

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2014年10月21日

「T Cube」発足!
Kick off MTG開催 10/25

T Cube(TCS定例会)Kick off Meeting を開催します!

東京コミュ二ティスクールTCS のもうひとつの顔は、探究コミュ二ティスペース。
大人だって探究したい! ということで、大人の TQ倶楽部 名づけて、
T3(T Cube)を つくっちゃいました。

Third Thursday night TQ = T×T×T = T3 (T Cube)
〜第三木曜日の夜は、大人がたくらまナイト〜

毎月第3木曜日の夜は探究三昧

TQプロデューサー市川(T Cube顧問)とともに
TCSに集まって、面白いことを企みませんか?!

まずは、キックオフミーティングを下記要領にて開催します。
多くの方からのお申込みを、お待ちしております!

       記

日時: 2014年10月25日(土)16:00 〜 20:00
場所: 東京コミュニティスクール(中野区中野1-62-10 地図
会費: 3,000円(飲食代)
問合せ・申込み: tcube@tokyocs.org

※ T Cube入会(無料)登録には、TCS・NPOご入会が必要です。
  >> TCS・NPO会員になるには?

2014年10月24日

いつも見ている葉っぱ。

タイトル:静かなともだち
探究領域:万象究理
セントラルアイディア:「見方を変えると見えてくる。」

[1年生]

タイトルを言う前から
「まゆゆ、葉っぱやるんでしょ?」
と言われ、子どもたちも葉っぱについてやるのだと知っているようでした。

まずは葉っぱについて知っていることを話し合ってみると、
「葉っぱって自然。」
「緑!」
「葉っぱってかわいそう。」
と次々に知っていること・思っていることを話していきます。

色については、緑だけではなく赤・黄色・オレンジ・ピンク・紫などの葉っぱを見たことあるよと話が広がりました。
一人は「なんで紫なんだろう?」とずっと見続けていたこともあったそうです。

葉っぱってかわいそうと思うのは、虫に食べられてしまうからだそうです。
虫に食べられてしまい、丸い穴が空いたり、半分になってしまったりした葉っぱを見たことがあったからそのように思っていたそうです。

葉っぱの色や形について出てきたので、次は葉っぱの形について聞いてみると、
「もみじはねお星様みたい。」
「手のここ(手のひらをみせながら)みたいだよ。」
「上がサボテンのちくちくみたい。」
ともみじだけでもいろいろな言葉で表現してくれました。

形について話していると、手で「こんな形」と作ってくれるので模造紙に書いてもらいました。

すると他の子も書きたい!となったのでみんなで何も見ずに葉っぱを書いてみます。
すると子どもたちは普段からなにげなく見ている葉っぱや、自分の創造した葉っぱを書き出しました。

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葉っぱについて話したり、自分のイメージをしている葉っぱを書くだけじゃつまらないですよね。

実際に本物の葉っぱを見るために、紅葉山公園へ採集に行きました。
GEDC0224.jpg

なんて近くに素晴らしい場所があるのでしょう。
紅葉山公園は昔は紅葉山だったことからその名がついたのですが、今では紅葉だけではなくたくさんの種類の樹木が生息しています。
そこから気になった葉っぱを次々に採集しました。
採集した次は採集した葉っぱをとっておくことができるように押し葉にします。

子どもたちは
「押し葉にするのはじめて!」
「どんなふうになるんだろう。」
「色が変わったらどうしよう。」と言っていました。

次回はこの押し葉を注意深く観察していこうと思います。

何も見ないで書いた時とはどのように変わるのでしょうか。

本当に来週が楽しみです。




MI

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橋をじっくり観察しよう!

[2年生]

タイトル:築きに気づく

探究領域:万象究理

セントラルアイディア:「構造よく力を制す」

このテーマでは身の周りにたくさんある構造物のうち、『橋』に焦点を絞って徹底的に観察します。
そうすることで力を制する『形』と『構造』に気づき、実際に頑丈な橋を製作することを目指していきます!

初日はいつもの通り、メタメタマップで先行知識をマイニング。

「みんな”橋”って聞いてどんな”橋”がイメージに浮かぶ?」
と問いかけてみると元気よく一斉に手が上がりました。

「えっとね、横がこうなっててね、真ん中でパカって開くんだよ。”ねこのタクシー”に出てくるような橋なんだけどね。。。」
「ねえ、今説明してくれた橋を絵に描けるかな?」
「うん。もちろん!」
ということで、それぞれにイメージしている橋の映像を描いてもらうことになりました。

絵を描いた上でその橋の特徴を聞いてみると思っていた以上に子どもたちが橋に関心を持っていることが分かりました。

「あのね、ぼくがイメージする橋は、こういう吊り橋で山にあって、木でできてる橋。すき間から下が見えるし、揺れると面白いんだよー!」
「ぼくは柱が橋の下にこういう感じであって、この上を車が通ってる橋。この柱で力をささえてるんだ。」
「ウチがね、頭で考えてる橋はね、アーチのこういう橋なの。えっとね、このはしっこの石が力をささえてるんだよ。それでね、本で読んだんだけどね、橋をわたる時に願いごとをするとかなうらしいんだよ。みんな知ってる?」
「私はね、中国の水上遊園地にあった石わたりみたいな橋。」

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それぞれの子の頭に浮かんだ橋が見事に違う種類であることが非常に面白いところで、描いてくれた絵がまるで橋の絵本のように桁橋や吊り橋、アーチ橋、はね橋と大まかな特徴をとらえていることに驚きました。

そこで質問を変えて”橋”の役割についてたずねてみると、
・国と国とをつなげる
・川に橋をかけてとなりの街に行けるように
・つりをするため
・きれいな景色を見るため
・トラックで違う街にものを運ぶため
いくつかのコンセプトが返ってきました。

再度子どもたちの描いた絵を見ながら、それぞれの橋についてどうやって車や人の重さを支えていると思うか、彼らの予想を聞いてみました。

「このはしっこの柱の下を地面に深くうめてたり、ひょっとしたらコンクリートでかためてるんじゃないかな?」
「この吊り橋はロープみたいなので支えてるんだよ。」
「この橋は下から柱で支えてるんだ。」
「このアーチのはしっこの石が深ーくまでささってるんだよ。それでささえてるんじゃないかな。」
と柱やロープに力を支える秘訣があるのではと仮説をそれぞれに話してくれました。

「よし!じゃあ明日は実際にいろんな橋を徹底的に観察してみよう!隅田川へ行くぞ〜!」

翌日は橋を観察するために隅田川へ。
残念ながら天気はくずれていますが、子どもたちのテンションは絶好調です。

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今回のフィールドワークでは両国〜お台場までの区間を水上バスに乗って隅田川を渡り、その間にある清洲橋、永代橋、勝鬨橋などの江戸時代に建設され、重要文化財となっている橋やレインボーブリッジなど10カ所以上の橋を徹底観察していきます。

名付けて橋ハンターズ。
橋のデザインだけでなく、せっかく船でじっくりと下から観察できるので橋の裏側や横面など普段なかなか見ることができない特徴もハンティングしていくことがミッションです。



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「わーー!橋のうらがかっこいいーーー!ばってんとか三角がいっぱいあるよーー!」
「あ!おれね、週末にレインボーブリッジ見たんだけどレインボーブリッジも似てた気がするぅ!」
「私こういうタイコみたいな形の橋好きー。」
「なんか橋の裏側とかアーチのところもよく見ると三角とかばってんが多いねぇ。」

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じっくり観察していると雨脚が強くなったので、少し休憩。

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男の子たちが特に興奮したのがやはりレインボーブリッジです。

「大きいなー!すごいよレインボーブリッジ。中に電車が走ってるよ!」
「その上に車も通ってるし、すごく長い!あとさ、横も下も三角がたくさんあるね、やっぱり!かっこいいなぁ。」
「おっちゃんから言われてた、下の真ん中のところ見えるかなぁ。うん。この場所からだと見えそうだぞ!!あっ!三角の向きが真ん中のところでちょうどばってんになって向きが変わってるーー!すっげーー。」
と大興奮の子どもたち。
さて、翌日のフィールドワークふりかえりが楽しみです。

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さて、スクールでふりかえりを行なってみるとある男の子が言いました。

「昨日帰ってから思い出しながら見てきた橋の絵を描いてみたんだ!フィールドワーク楽しかったなぁ!」
ホームワークを出されていないのに自らスケッチしてくるとはこれぞ正にホームワーク。 Kくんさすがです。
しかも定規を使って丁寧に描いていて素晴らしい!他の子たちもみんな関心した様子で絵をのぞき込んでいます。
子どもたちにフィールドワークで気づいたことや不思議に思ったことをそれぞれ聞いてみると、

・橋の形はにじを半分にしたような形が多かった。しかも上と下にあった。
・橋のうらには小さな三角がたくさんあった
・レインボーブリッジの下はギザギザ
・レインボーブリッジは下だけじゃなくてよりかもめが通るところも三角になっていたし、横も三角だった
・あんなに大きな力(ゆりかもめ、車、人)をどうやってささえてるんだろう?
・橋の両はじをばってんで押さえて橋がバラバラにならないようにしてるんじゃないかな?
・柱と柱の間に横棒があったんだけど、あれはなんであるんだろう?グラグラしないためかな?
などなど次から次へと発見や疑問が飛び交いました。
そしてもちろん誰かの発言からさらに疑問や仮説がふくらんでいくことがしばしばあります。

「柱と柱の横棒ってさ、ひょっとしたらぼくたちが座ってるこの椅子の足をつないでる丸い部分と同じような役目なんじゃないの?だってこの椅子グラグラしないし。」
「この椅子の足が座るところの外側に出てるのも意味がなんかあるんじゃないの?ひょっとして柱の位置とかも意味があるんじゃない?」
子どもたちは橋の観察とこのディスカッションをとおして「形」と「構造」に興味を持ち始めたようです。
さあ、こうなってくると俄然来週が楽しみです!


YI

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原理は便利

タイトル:てこでも動かない?
探究領域:万象究理
セントラルアイディア:「小さな力を大きな力に変えることができる。」

[3・4年生]

テーマ「てこでも動かない?」を前回やったのは、2年前。
今の3・4年生が1・2年のとき、3・4・5年生が
「子ども一人の力で車を動かせるか」に挑戦したテーマ学習でした。

「今度は、トラックを動かすとか?」「それとも、電車?」
前回のテーマ発表の記憶を辿りつつ、同じことはやらないだろうと予測しながら
発言している様子です。

今回のミッションは、
「前半の3週間で原理を知ること、後半の3週間で発明をすること」です。
「発明」と聞いて、エジソンの蓄音機やリリエンタールの飛行機のこと、
発明に失敗は欠かせないなど、各々が知っていることをどんどん発言していきます。
発明のために、欠かせないのは「原理の発見」です。
でも、今回は、発見された原理を理解することからスタートし、
知った原理を使って何かを作るということをしていきます。

そもそも原理って何なのだろう。
「法則のあるもの?」「あーしたら、必ずこーなるみたいな?」
「工夫や思いつきみたいなもの?」
「それとはちょっと違うかな、誰が考えても同じことになるものじゃないと。」
子どもたち同士で話し合いが交わされていきます。
あるものが原理によって変化する。何度やっても、同じように変化する。
その変化を及ぼしているものが「原理」にあたります。
「それなら、原理を発見するために、工夫が必要ってことじゃない?」
仲間の発言をうまくつないでいます。

利用したい原理は、「小さな力で大きな力を生み出すことができる」原理です。
「ちりも積もれば山となるってこと?」
「1円がたくさん集まって1000円になる。」
小さな力が集まって大きな力になるではなく、
このテーマでは、「小さな力を大きな力に変える」ことを目指していきます。
ちりもつもればの発想ではないことを理解した子どもたちが、原理と思うことを
あげていきました。

てこ、天秤、滑車、ギア

「エレベーターは滑車の原理を使ってる!」「アリエッティに出てくる!」
「エレベーターは釣り合う重りと巻き上げ機の滑車を使って負担を軽くしてる。」
「そのページ、みんなに欲しい」
図鑑でエレベーターの原理が描かれているページを一人が見せると、
iPadでそのページが見られるようにして欲しいとの要望があがります。

IMGP4397.jpg  RIMG8708.jpg

また、定滑車と動滑車があれば、もっと軽くできると、
本で読んだことを 説明する子も出てきました。
子どもたちの知っていることが見えてきた分、
不十分なことも明らかになってきました。

前半のミッションは、原理を知ること。
理解したことを示すため、指一本でおっちゃんを持ち上げる装置を作ることに。
エレベーターの原理を利用して、滑車を使えばいいことはなんとなくわかってきました。
では、本当に滑車は小さな力を大きな力に変えることができるのか、
その威力を確かめてみることにしました。

エレベーターを横に見立てて、段ボール箱におっちゃんを乗せて、
ロープで引っ張ります。前に進めば、上に上がっていることと同じと考えられます。

IMG_9730.jpg
まずは、ロープを直接引っ張ってみます。
びくともしません。



IMG_9737.jpg 次は、動滑車と定滑車の2つの滑車を使ってみます。

目一杯、力を振り絞って、なんとか少し動く程度です。
滑車ってほんとはそんなにすごくないのかも?!


IMGP4373.jpg
さらに、
動滑車と定滑車を2つ加え、4つの滑車を用いてみます。


「あ、軽い!」
みるみるうちにロープをたぐり寄せ、おっちゃんを動かすことに成功です。

実験で大切なことは観察です。
自分が実際にロープを触っていなくても、
見ていることで学べることはたくさんあります。
どんな風に見ていたのか、実験装置を紙に描くことで確かめていきます。

IMGP4366.jpg  IMGP4376.jpg

「おっちゃん一人でも引っ張るのが大変だから、エレベーターの重りって、
すごく重いんじゃないのかな?」
「滑車がないとき、2このとき、4このときって、全部進み方が違った。」
「(定滑車側で)棒を持ってた方は、引っ張る人は軽くても、こっちは逆に
重くなってた。」などなど、
気がついたことを思い思いに述べていきました。

これが最初の実験です。
自分たちだけで実験しようとすると、揉めごとが起こり、
段ボールが破壊されるなど トラブルが起きる状態です。

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今後、正確性や測定の観点をもつことで気がつくことが増えていくことでしょう。

「原理を使えば、生活に活かせるんじゃない?」
「そうだよ、ドアノブとか、ハサミ、釘抜きも。図鑑に描いてあるよ。」
「ドリルも、てこの原理とか?」

おっちゃんを指一本で持ち上げるため、どんな原理を使おうか、
その理解に来週も励んでいきます。

AN

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「文明」って何だろう?

タイトル:Orderless World
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア:「文明の歴史から私たちの現在と未来が見える。」

[5・6年生]

「今回のテーマのタイトルは"Orderless World"です。」

私の第一声にざわつく教室。

「あれっ、"Borderless World"のBの文字が無くなってる!」
「手紙やメールを出して、切手とか集めるんじゃないの?」

先輩達の活動を覚えていて、てっきりそれを踏襲するものとばかり思っていた子ども達。
想定外のことに、彼らの頭の上にクエスチョンマークが飛び交うのが見えるようです。

テーマの内容を一新するに至った経緯と今回のミッションを告げると、チャレンジングな課題であることは何となく伝わったものの、今後の展開についてはまだまだイメージが湧かない様子。

まずは、今回のキーワードとなる「文明」を切り口に子ども達のprior knowledgeを探ることにしました。

「マヤ文明って聞いたことあるよ。前に世界遺産の番組で特集されてた。」

普段からいろんなことに興味関心を持っている6年生の女の子が口火を切ります。

「ほお、ちなみにマヤ文明ってどこで発展したの?」と私が問い返すと、
「うーん、インドかな?よくわかんないなあ・・・」と途端に声が小さくなります。

見聞きした情報は多いものの、少し掘り下げて聞いてみると、まだまだ知識はあやふやのようで。

「言葉を話せるっていうのはあるんじゃない。あと、手を使ってものを作れるとか、建物や武器みたいな。」

今度は6年生の男の子が発言します。

(おっ、早速、「文明」を構成する要素に関することが出てきたな。)

そう心の中で思っていると、間髪入れずに別の男の子が意見をかぶせてきます。

「そうなのかなあ。この前テレビで観たんだけど、言葉を持たずに踊りで思いや感情を伝える部族がいるんだって。だから部外者には意味がわからないらしい。だけど、あれも文明に含まれると思うんだよなあ。」

さすが、高学年!このやりとりには唸らざるを得ません。
言葉を話さないからといって、「文明」がないと言い切れるのか。
そもそも人間社会を単純に「文明」と「未開」の対立概念で捉えること自体が危険なのではないか。
早くもテーマの核心に迫る問いが浮かび上がってきます。

そんなやりとりが続く中、今度は文明が滅ぶ/滅ばないの話題に。

「文明って、ものじゃないから無くならないよね。じゃあ、文明が滅ぶってどういうことなの?って感じ。」
「うーん、それはその文明のことを信じる人がいなくなることなんじゃないかな。」
「僕は新しい文明が始まることが前の文明の終わりだと思う。」

「文明」という捉えどころのない言葉について質問したところで、全然意見が出て来ないんじゃないか。
正直、授業が始まる前まではそんな心配をしていましたが、それは杞憂でした。
子ども達が持つ豊かなprior knowledgeでみるみる模造紙が埋め尽くされていきます。

「でも、やっぱり『文明』の言葉の意味がよくわからないんだよなあ」というつぶやきが聞こえてきます。

「似た言葉に『文化』ってのがあるけど、その違いは何だと思う?」と視点を変えて問いかけると、それには
「『文化』はそれぞれの国の暮らし方ってことじゃないの」と即答が。

「そっか、きっと『文明』って『文化』と『発明』のそれぞれ一字を取ったものなんじゃないかな。」

なぜ、こんなシャープな意見が出てくるんだろう。
他の意見に刺激を受け、新しく生まれた考えが連鎖していく感覚。
これだから子ども達との議論は楽しくて止められません。

あっと言う間に時間が過ぎていき、最終的に「文明に発生条件はあるのか?」という疑問に行き着くことに。

そこで、ジャレド・ダイアモンド博士の大ベストセラー『銃・病原菌・鉄』を参考資料に、「文明とは何ぞや?」を紐解いていくことにしました。

HY

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2014年10月25日

【2015年度新1年生入学考査】

2015年度入学考査のご案内

2015年4月に進学予定のお子さんを対象とした入学考査を実施します。

ご希望の方は、下記要領に従ってお申込みください。お申込みを受付け後、順次入学願書等のご案内をいたします。

ご不明な点やご相談等ありましたら、お気軽にお問合せください。(募集要項

             記

   【日  時】 2014年11月7日(金)8時30分~13時40分頃予定
          ※朝の会(8時30分〜)より参加していただきます。

   【場  所】 東京コミュニティスクール
          (東京都中野区中野1-62-10 YDC中野ビル)

    ※考査には、お子さんの校長面接の他、ご両親との面談(別日程)があります。
    ※考査中の保護者の方の見学はご遠慮いただいています。

   【考 査 料】  5,400円

   【提出書類】 入学願書および入学願書別紙1
           ※お申込み受付後、順次お送りします。

   【申込締切】 2014年10月31日(金)

   【申込方法】  メールまたはお電話にて、東京コミュニティスクール事務局まで
     件名を「2015年度入学考査希望」とし、
     下記内容をお知らせください。
       1.お子さんの氏名
       2.保護者の氏名
       3.e-mailアドレス
       4.電話番号・・・日中の連絡先
       5.緊急時の電話番号・・・当日緊急時に連絡できる番号

   【お申込み・お問合せ】 東京コミュニティスクール事務局(担当:若林)
     e-mail: school#tokyocs.org
    ※メールの場合は、上記アドレスの「#」を「@」に変えてお送りください。
     Tel: 03-5989-1869
     Fax: 03-5989-1649

2014年10月31日

よ〜く観察してみよう!

タイトル:静かなともだち
探究領域:万象究理
セントラルアイディア:「見方を変えると見えてくる。」

[1年生]

先週は押し葉にするために厚い本に挟んだまま終わってしまい、今週はそれをラミネートする作業から始まりました。

実際に自分たちがとった葉っぱは水分が抜け、平たくなっていました。
子どもたちは
「ここがピンクになっている!」
「薄くなったな」
「ここ折れちゃった。」
など言い、先週の葉っぱをしっかりと覚えていて比べていました。
そしてこれから自分たちが取った葉を残すためにラミネートをすると思うとわくわくしている様子でした。

それが仕上がったら、
次はアートの時間に書いた葉っぱについてみんなで話しました。
アートの時間に2種類の木から取った8枚の葉っぱを書いた子どもたち。

それぞれ気付いたこと・発見したことがあったようなので聞きました。
まず子どもたちは
「同じ木なのに違う葉っぱがあった!」と何人もの子が言います。
これは同じ木でも形の異なる葉をもつハクモクレンやカクレミノを書いたこともあって、子どもたちはそのことがとても驚いたようでした。

次に
「ハート形の線があったよ。」
「星形の穴があったよ。」
「カブトムシの穴があったよ。」
「お部屋があってね、トイレとかあったよ。」
などものに例えていて、葉っぱの細かい所まで見ているのが伝わってきます。

線については、上記の「ハート形の線」や「お部屋」の他にも
「ふにゃふにゃした線」
「グリーンの光っている線」
など線の発見が多かったので葉脈について学ぶ機会だと思い、葉っぱの構造を学びました。
するとすぐに子どもたちは自分の持っているラミネートの押し葉を見ながら

「ここが主脈だから、これが側脈か。」
「細脈は電気に当てると見えるかも。」
「ギザギザしているのが鋸歯って言うんだ。これも、これもこれもしてる。あ、していないのもあるぞ。これは何だ?」と
実際の葉っぱを見ながら、さらに疑問が出てきます。

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また自分たちの葉っぱにはないものは、すぐに紅葉山公園に探しに行って確かめました。

葉っぱの構造を確かめたあとは、今度はルーペを使って注意深く観察しながら葉っぱを書くことに挑戦です。

子どもたちはルーペで見ることが楽しそうで、何度ものぞきながら書いていました。

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こっち側(主脈で分けて)だけぐちゃぐちゃになっちゃった。」
「細かすぎて書くの大変。」
前よりも細かいのが見えることで書くことにも苦戦している様子もありました。
また、「1,2,3,4,・・・」と葉脈を数えて絵に同じ本数を書いている子もいました。
そうしたことで出来上がったものは前よりも線が多く、子どもたちの見えた葉っぱが表現されていました。

来週からは今回注意深く観察したことを活かしながら、さらに葉っぱを追究していきたいと思います




MI

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つよい”形”

[2年生]

タイトル:築きに気づく

探究領域:万象究理

セントラルアイディア:「構造よく力を制す」

2週目は先週のフィールドワークで発見した橋の構造に迫っていきます。
隅田川の橋を観察したところ、いくつもの橋で三角形やバッテンがたくさん使われていることに気がついた子どもたち。
まずはその三角形という形の秘密に迫りました。
なぜ四角ではなくて三角形なのか? その疑問をシンプルな実験で確かめてみました。

このように割り箸を輪ゴムで固定して三角形と四角形を作ってみると・・・

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三角形はグラグラしない     

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四角形はグニャっと曲がる

ある子が言いました。
「三角形が強いのって、ひょっとしたら一つの辺をほかの二つの辺がささえてるから力が加わってもささえられているんじゃないかな?四角はほかの辺が力をささえきれてないでしょ?ほら!だからこうやってグニャッとなるんだと思うよ。」

そしてフィールドワークで発見したもう一つのたくさんあった形である、四角形の対角線にもう一本棒を入れてみました。
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すると同じ四角形でもだいぶ頑丈に補強されることに気がつきました。

「全然ただの四角と違うね!グニャッて曲がらなくなったよ。」
「うん頑丈になった!」

”三角形”と”四角形”という”形”によるつよさの違いと四角形の対角線を補強することで強度が増すことを実体験した子どもたち。

さらにハガキ1枚を橋に見立てて、何枚の10円玉を載せることができるのか実験していきました。

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端っこを折ったり、上下をさかさまにしたり、三角形の形に折ったりと同じハガキの形を変えるだけで驚くほど載せられる枚数が変わってきます。

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子どもたちは大盛り上がりしながら夢中になって実験に取り組んでいます。

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強度ある頑丈な構造物をつくるためには”形”とその組み合わせ=構造の工夫が必要です。
いくつかの実験を通して強い”形”に気がつき始めたところで、さらに橋の特徴を簡易な実験でたしかめてみることに。

スポンジで作ったアーチ橋と段ボール&ガムテープで桁橋と吊り橋を作ってみました。

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すると柱にあたる両端の部分がしっかりと固定されていること、つまり引っ張る力が橋をささえていることが分かりました。

いよいよ来週からは実際に細いヒノキ材を使って橋作りにチャレンジしていきます。
子どもたちは”早く橋を作りたいー!”とはりきっています。
どんな橋作りになるか楽しみです。

YI

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軽々重い物を持ち上げたい!

タイトル:てこでも動かない?
探究領域:万象究理
セントラルアイディア:「小さな力を大きな力に変えることができる。」

[3・4年生]

小さな力を大きな力に変えることを目指し、
おっちゃんを指一本で持ち上げる装置を作ることに挑戦します。
先週は、エレベーターの原理を参考に、滑車を使った実験をしました。
ほかに参考にできるものを観察すべく、 科学技術館に足を運びました。
車や大きな鐘を持ち上げる装置、
いかにも重そうな金属球を運ぶための仕掛けがいくつも展示してある一室で じっくり観察です。

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科学技術館は、 科学技術・産業技術に関する展示物を中心に、実験型ワークショップ、科学教室、講演会も数多く開催されていて、1階~5階まで見どころ満載なところです。 1日いても見切れないくらいですが、ちょっと見るくらいでは「楽しい」だけで終わってしまうことも。
しかし、今回の私たちは「おっちゃん持ち上げ装置」に使えそうな原理・仕組みを得るために 見学に来たという明確な目的があります。 そのため、5階のメカ室(基本的な機械要素(歯車、バネ、ネジ等)やそれを応用した装置がある部屋)だけに見学場所を絞り、装置を一通り楽しんだあとは、自分が参考にしたい装置がどんな仕組みで 動いているのかをひたすら観察していきました。

  20141030160024560_0001.jpg
翌日、装置を図解していきました。

「このギアどうやって動かしてるの?」
「棒がくっついてて動かせた。」





IMGP4521.jpg 「こんな感じかな。」 レゴを使って確かめてみます。
「棒を使うってことは、輪軸と関係ある?」
「これって小さな力で小さなギアを動かしてるだけじゃない?」
「ギアよりも滑車の方が軽いからいいんじゃない?」などなど
疑問や確かめたいことがでてきます。


20141030155944929_0003.jpg IMGP4523.jpg
「この図だと、おっちゃんが宙に浮いてることになるよ。」
「あ、ほんとだ。どこにもつながっていない。」
力がどのように伝わっていくのかは重要なポイントです。

20141030155944929_0001.jpg「とにかくバカでかい滑車があれば、簡単に持ち上げられると思う。」
「大きくなくても数があればできるんじゃないの?」
「それじゃ、ちりも積もればになるからダメだよ。」

ちりも積もれば発想は、小さなものが集まって大きな力を生み出すこと。
つまり、○+△+□+・・・・といろんな力を合わせて大きくしていく足し算発想。


滑車を増やすということは、力を倍増させていくということ。
小さな力が滑車によって、大きなものを持ち上げる力に変化する。
誰かの力を借りるのではなく自分の力を増やしていくので、 この場合は足し算ではなく、かけ算発想。

エレベーター実験や科学技術館の装置を動かしてみることで
小さな力でも大きなものを動かせることを実感することができました。
次は、その変化をもたらしていると思われるギア、滑車、輪軸(てこ)が、
どのような働きをしているのかを探っていくことで、 このかけ算発想に迫ります。

IMGP4525.jpgまずは、定滑車の実験。
40ℊの重りが、ひとつの定滑車で吊るされると、
どのくらいの力で持ち上げる(吊り合う)ことが
できるか?
「滑車があるから軽くなる?」「20ℊ?」
「40ℊじゃない?」意見が分かれます。

40ℊで吊り合うことがわかると、定滑車ひとつでは力が変わらないことがわかります。


来週は、動滑車の実験から入ります。そして、いよいよ「おっちゃん持ち上げ装置」を
作ります!


AN

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どうやって文明は生まれるの?

タイトル:Orderless World
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア:「文明の歴史から私たちの現在と未来が見える。」

[5・6年生]

『銃・病原菌・鉄』

この作品は、生物学者のジャレド・ダイアモンド博士がフィールドワークで訪れたニューギニアの人々との交流から人類の発展について興味を持ち、その研究の成果としてまとめたものです。

「なぜヨーロッパ人がニューギニア人を征服し、ニューギニア人がヨーロッパ人を征服することにならなかったのか?」

その素朴な疑問に対し、事実をひとつずつ積み上げていく過程は観る者の心をぐっとひきつけます。
スクリーンに投射された映像を食い入るように見る子ども達。

比較的早くに人が住み始めたニューギニアがなぜ文明化しなかったのか。
そこには大きく分けて二つの要因があったようです。
一つは家畜にできる動物がいなかったということ。
もう一つは貯蔵可能な穀物が育つ環境ではなかったということ。

端的に言えば、農業の生産性の向上が余剰生産物を生み、やがて農業に従事しない人たちを生み出します。
その人たちが何かの専門家となり、別分野の開拓につながったというのです。
そして高度な文明が発達したかどうかの分かれ目は地理的条件のみ。

「なんだ、文明が発達した地域ってただ運がよかっただけなのかあ。」

特に6年生は昨年「遺伝」のテーマを学んだだけに、DNAによる人種的優秀性のような西洋的発想に真っ向から反論する内容に新鮮な驚きを抱いているようでした。
日本が世界的にも希有な歴史を持ち、独自の文化を育んできたのも、周りを海に囲まれたこの特殊な地理的環境によるものなんだなあと私自身改めて考えさせられます。


今回のテーマで最も重要視しているLearner Profileは"Knowledgeable"です。

思いつきのアイデアや感想で終わることなく、しっかりとした知識の基盤の上に、自分達なりの考えを築いてもらいたい。
これにはそんなメッセージが込められています。

早速、我々は次の活動として、古代四大文明(エジプト、メソポタミア、インダス、黄河文明)の調査をおこなうことにしました。
各自担当を決め、ホームワークで調べてくることに。

そして、翌日・・・

「家に帰って、5時間も調べちゃったよ〜。」
「すごいことがわかったよ。聞いて、聞いて!!」

授業を開始するやいなや、調査してきたことを発表し、みんなに伝えたいという思いで、クラスの熱気が一気に高まります。
ホームワークに取り組むにあたり、私の方でも参考になりそうな本やホームページを準備しておいたのですが、その範囲に留まることなく、自主的に調査を進めてきたようです。

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黄河文明を担当した5年生の男の子。
甲骨文字の写真を紹介してくれました。

「この字、『木』なんじゃないの?」
「これ、絶対『人』って字だよ!漢字成り立ち辞典で見たことあるもん。」

亀の甲羅や牛の骨に刻まれた象形文字の中には容易に想像つくものも多数見受けられます。
漢字の起源が黄河文明にあったとは。子ども達も驚きを隠せません。

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6年生の男の子はエジプト文明で天文学や測量の技術が発達したことに興味を持ったようです。

「どっちも農耕に関係あるらしいよ。ナイル川が一年に何回か氾濫するから、その時期を知っておく必要があるんだって。太陽とシリウス星の位置関係を見て、それを判断してたんだけど、そこから発達したのが天文学。」
「へえ、農地の大きさを測るために測量術が生まれたのかあ。それが算数につながってるんだね。」

そこへすかさず、メソポタミア文明を調査してきた女の子がカットインしてきます。

「メソポタミア文明は医学が進んでたんだって。当時から痛み止めや仮歯の技術があったらしいよ。」
「何それーーーー。信じられない!」

そんなやりとりを続けていると、あっという間に3枚の模造紙が埋まっていきます。

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古代文明で発明されたものの中に現代につながっているものがある。
そんな驚きが彼らのもっと知りたいという欲求を刺激したようです。

今回のテーマで取り扱う内容は正直子ども達にとって興味がわきやすいものではないでしょう。
学んでいく中で少しずつでも興味が芽生えてくれれば、そんな気持ちでのんびり構えていたのですが、思った以上の反応を見せてくれました。

模造紙に調べてきた内容を整理していくと、類似点が多いことに気づきます。
文明を構成する共通的な要素が次第に明らかになってきたようです。

HY

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