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橋をじっくり観察しよう!

[2年生]

タイトル:築きに気づく

探究領域:万象究理

セントラルアイディア:「構造よく力を制す」

このテーマでは身の周りにたくさんある構造物のうち、『橋』に焦点を絞って徹底的に観察します。
そうすることで力を制する『形』と『構造』に気づき、実際に頑丈な橋を製作することを目指していきます!

初日はいつもの通り、メタメタマップで先行知識をマイニング。

「みんな”橋”って聞いてどんな”橋”がイメージに浮かぶ?」
と問いかけてみると元気よく一斉に手が上がりました。

「えっとね、横がこうなっててね、真ん中でパカって開くんだよ。”ねこのタクシー”に出てくるような橋なんだけどね。。。」
「ねえ、今説明してくれた橋を絵に描けるかな?」
「うん。もちろん!」
ということで、それぞれにイメージしている橋の映像を描いてもらうことになりました。

絵を描いた上でその橋の特徴を聞いてみると思っていた以上に子どもたちが橋に関心を持っていることが分かりました。

「あのね、ぼくがイメージする橋は、こういう吊り橋で山にあって、木でできてる橋。すき間から下が見えるし、揺れると面白いんだよー!」
「ぼくは柱が橋の下にこういう感じであって、この上を車が通ってる橋。この柱で力をささえてるんだ。」
「ウチがね、頭で考えてる橋はね、アーチのこういう橋なの。えっとね、このはしっこの石が力をささえてるんだよ。それでね、本で読んだんだけどね、橋をわたる時に願いごとをするとかなうらしいんだよ。みんな知ってる?」
「私はね、中国の水上遊園地にあった石わたりみたいな橋。」

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それぞれの子の頭に浮かんだ橋が見事に違う種類であることが非常に面白いところで、描いてくれた絵がまるで橋の絵本のように桁橋や吊り橋、アーチ橋、はね橋と大まかな特徴をとらえていることに驚きました。

そこで質問を変えて”橋”の役割についてたずねてみると、
・国と国とをつなげる
・川に橋をかけてとなりの街に行けるように
・つりをするため
・きれいな景色を見るため
・トラックで違う街にものを運ぶため
いくつかのコンセプトが返ってきました。

再度子どもたちの描いた絵を見ながら、それぞれの橋についてどうやって車や人の重さを支えていると思うか、彼らの予想を聞いてみました。

「このはしっこの柱の下を地面に深くうめてたり、ひょっとしたらコンクリートでかためてるんじゃないかな?」
「この吊り橋はロープみたいなので支えてるんだよ。」
「この橋は下から柱で支えてるんだ。」
「このアーチのはしっこの石が深ーくまでささってるんだよ。それでささえてるんじゃないかな。」
と柱やロープに力を支える秘訣があるのではと仮説をそれぞれに話してくれました。

「よし!じゃあ明日は実際にいろんな橋を徹底的に観察してみよう!隅田川へ行くぞ〜!」

翌日は橋を観察するために隅田川へ。
残念ながら天気はくずれていますが、子どもたちのテンションは絶好調です。

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今回のフィールドワークでは両国〜お台場までの区間を水上バスに乗って隅田川を渡り、その間にある清洲橋、永代橋、勝鬨橋などの江戸時代に建設され、重要文化財となっている橋やレインボーブリッジなど10カ所以上の橋を徹底観察していきます。

名付けて橋ハンターズ。
橋のデザインだけでなく、せっかく船でじっくりと下から観察できるので橋の裏側や横面など普段なかなか見ることができない特徴もハンティングしていくことがミッションです。



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「わーー!橋のうらがかっこいいーーー!ばってんとか三角がいっぱいあるよーー!」
「あ!おれね、週末にレインボーブリッジ見たんだけどレインボーブリッジも似てた気がするぅ!」
「私こういうタイコみたいな形の橋好きー。」
「なんか橋の裏側とかアーチのところもよく見ると三角とかばってんが多いねぇ。」

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じっくり観察していると雨脚が強くなったので、少し休憩。

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男の子たちが特に興奮したのがやはりレインボーブリッジです。

「大きいなー!すごいよレインボーブリッジ。中に電車が走ってるよ!」
「その上に車も通ってるし、すごく長い!あとさ、横も下も三角がたくさんあるね、やっぱり!かっこいいなぁ。」
「おっちゃんから言われてた、下の真ん中のところ見えるかなぁ。うん。この場所からだと見えそうだぞ!!あっ!三角の向きが真ん中のところでちょうどばってんになって向きが変わってるーー!すっげーー。」
と大興奮の子どもたち。
さて、翌日のフィールドワークふりかえりが楽しみです。

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さて、スクールでふりかえりを行なってみるとある男の子が言いました。

「昨日帰ってから思い出しながら見てきた橋の絵を描いてみたんだ!フィールドワーク楽しかったなぁ!」
ホームワークを出されていないのに自らスケッチしてくるとはこれぞ正にホームワーク。 Kくんさすがです。
しかも定規を使って丁寧に描いていて素晴らしい!他の子たちもみんな関心した様子で絵をのぞき込んでいます。
子どもたちにフィールドワークで気づいたことや不思議に思ったことをそれぞれ聞いてみると、

・橋の形はにじを半分にしたような形が多かった。しかも上と下にあった。
・橋のうらには小さな三角がたくさんあった
・レインボーブリッジの下はギザギザ
・レインボーブリッジは下だけじゃなくてよりかもめが通るところも三角になっていたし、横も三角だった
・あんなに大きな力(ゆりかもめ、車、人)をどうやってささえてるんだろう?
・橋の両はじをばってんで押さえて橋がバラバラにならないようにしてるんじゃないかな?
・柱と柱の間に横棒があったんだけど、あれはなんであるんだろう?グラグラしないためかな?
などなど次から次へと発見や疑問が飛び交いました。
そしてもちろん誰かの発言からさらに疑問や仮説がふくらんでいくことがしばしばあります。

「柱と柱の横棒ってさ、ひょっとしたらぼくたちが座ってるこの椅子の足をつないでる丸い部分と同じような役目なんじゃないの?だってこの椅子グラグラしないし。」
「この椅子の足が座るところの外側に出てるのも意味がなんかあるんじゃないの?ひょっとして柱の位置とかも意味があるんじゃない?」
子どもたちは橋の観察とこのディスカッションをとおして「形」と「構造」に興味を持ち始めたようです。
さあ、こうなってくると俄然来週が楽しみです!


YI

TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。



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