去る2月4日(木)、東京コミュニティスクール(TCS)が私立小学校の先生方による研修会「生活科研究部一斉研修会」にて公開授業を行いました。
これは、東京都の私立小学校55校が加盟する「東京都私立初等学校協会」の中にある、生活科・総合を主に研究する先生方が一堂に集まり、教科の指導法・教材研究などを行う研修会です。
公開授業は、TCS校長市川力とTCS七選組(4年生)の子ども達により行われました。
当初TCSで授業をする計画でしたが、研修会に参加される先生方の多さからTCSで収容できる人数ではないため、ある私立小学校の教室をお借りしました。
教師と児童ごと出張して、30名近い先生方の前で授業。
子ども達は初めての場所で「お城みたい!」と興奮しながらも、授業が始まればいつも通り、活発に自分の意見を言い合い、市川や仲間とのやりとりを楽しんでいるようでした。
授業内容は、テーマ学習「To Be or Not To Be」の初回。
今までのテーマ学習の振り返りから入り、今回のテーマへと繋ぎます。
今回の「To Be or Not To Be」は、選択肢を意識して、論理と感性両面から納得できる意思決定をし続けることを目標としています。
この日の授業では、日々の生活をふりかえって、自分が普段、どのように判断しているのか確認していき、これから6週間続く追究の「手がかり」をつかむ、探究型の教師にとっていちばんの見せ場を披露することになりました。
公開授業後、先生方からあがった感想は、
「子ども達が、本などではなく実体験からくる感想をお互いに述べ合い、理由を言っていることにびっくりした」
「他の子どもの意見をしっかり聴いて建設的に議論を進めていて素晴らしかった」
といったものでした。
TCSの学びの「普遍性」を示し、一般の学校現場へと広まる大きな一歩となりました。
※詳細はTCS2009年度探究テーマ一覧(4年生⑥タームの欄)をご覧ください。
今日はテーマ発表会です。
今まで学んできた歴史的事象と家族の歴史とをみんなに発表します。
世の中が戦争の時、おじいちゃんは庭で遊んでたこと
大阪万博にお母さんが行ってたこと、月面着陸で盛り上がった頃
おじいちゃんも初のメキシコ上陸を果たしたことなどを紹介しました。
緊張してたようですが、うまく紹介できていたようで、
客席からは笑いも起こっていました。
さて、スクールに戻ってきてからはテーマ全体を通してのふりかえりです。
まずは皆さんに書いていただいたメッセージを読む事にしました。
やはりお父さん・お母さんからのメッセージは嬉しいものです。
みんな読みながら笑顔になっていました。
「巻物楽しみにしてます」の言葉に「大変だけど頑張らなきゃね」
という言葉が聞かれました。
そのあとはみんなで話し合い。
「インタビューするの大変だったなぁ」「日本ってほんと戦争ばっかりしてると思った」
「おじいちゃんとかから色んな話聞けて楽しかった」など。
そして話を聞かせてもらったお父さん・お母さん・おじいちゃん・おばあちゃんに
感謝の気持ちを伝えるために手紙を書くことになりました。
今回こうしてインタビューを行ったことで、今まで聞けなかった家族の話を聞くことができて
自分が今ここに存在していることの素晴らしさや家族の歴史などを感じれたと思います。
これを機にこれからもたくさんの話を聞いて欲しいなと思います。
テーマはこれで終わりますが、3月までに巻物にして仕上げる予定です。
みんなでいい巻物に仕上げようね!
LM
※TCS2009年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
テーマ発表の本番を迎えました。
テーマ発表の時間ぎりぎりまで練習を重ねてきた成果、
思いが伝えることができるでしょうか?
自分達がやってきた暗号の法則をひとつひとつ説明をしていきます。
解き方を説明し、その解き方で皆に暗号を解いてもらうように
「みなさん解いてみてください」
と投げかけました。
暗号を解くには手を動かすことが何よりも重要なのです。
「何だろう?」
みんながかぎの表を使って、
「分からないな?」「解けた!」「難しいよ!」
と、いろいろな声が聞こえました。
途中に答えを隠してある紙がはがれないというアクシデントがありながら、
発表が続きました。
最後にはここまで発表した暗号の解き方を使った応用問題。
暗号の法則を組み合わせていく問題、2進法ならぬ3進法も開発し、お披露目しました。
その後のリフレクションでは、今後、プレゼンテーションをどのようにしていくかを
アンケートを元に考えていきました。
「法則が暗号を解くかぎになっていることは伝わったな」
よいと褒められた点はよりよくしていくことも重要です。
「問題にもっとメリハリをつけてもう少し絞った方がよいのか」
プレゼンテーション能力をまだまだ磨く必要があります。
いかに、分かりやすく単調にせずにメリハリをつけていくかが今後の課題です。
プレゼンテーションの難しさを感じたようでした。
今後のテーマ発表につながっていければと思います。
今回のテーマは暗号ということで「算数」の要素がとても強くありました。
その後の子どもの様子として、算数の問題をやる際にも、「法則を探してみる」という視点が
養われたこと、さらに、分からない問題も手を動かしてみて解いてみるという変化が見られ、
算数の問題への取り組み方が変わってきました。
今後の算数の学習にもつながっていきます。
TK
※TCS2009年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
今回のテーマ発表会は、
この一年の中では目覚しい成長振りを見せてくれ、
みんなからもたくさんお褒めの言葉を頂きました。
「大きな声で、早さも気にしながら、
そして他の人がしゃべっている時もちゃんと立っている。」
そんな色々の事を3人とも立派にこなすことができたのです!
みんなからのふりかえりシートでパーフェクト評価が出るたびに、
「イェーーーイ!!」と多いに盛り上がりました。
「ありがとう」の気持ちを伝えるために書いたスクールの友達への手紙でしたが、
出来上がるまでは、ふさわしい言葉を探したり、丁寧な字で本番用に書き写したり、
練習でも大きな声でしっかり読まなきゃ伝わらないと、何度も繰り返したり・・・
と、1,2年生にとってはハードな体験だったと思います。
でも、その成果があって、ちゃんとみんなに
「ありがとう」の気持ちが伝わったのです!
ふりかえりシートでは、この発表をした1、2年生に対して
「ありがとう」という言葉を書いてくれた人達がいて、
(「ありがとうを教えてくれてありがとう!」などなど・・・)
みんなで数えてみたら8つも「ありがとう」を頂きました。
3人ともがんばった記念に「イェーーーイ!!!」でパチリ!
そして、みんながこのテーマで一番楽しかったという、「公園にありがとうを伝えるためにした
ゴミ拾い」を最後にもう一度体験し、このテーマは幕を閉じたのでした。
これからも、もっと「ありがとう」を広げて行こうね!
ゴミ拾いの途中で、
子どもが見つけた「ありがとう」です・・・
YT
※TCS2009年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
タイトル:メディアdeリテラシ-
探究領域:意思表現
世の中は情報に溢れています。
それらの情報はすべて編集され伝っているのです。
TVもラジオも映画も新聞も
普段の何気ない会話だってそうです。
そう。実は気づいてないかもしれないけれど
私達は編集された情報を得て、自分で編集して
何かを伝えているのです。
このテーマでは情報はどのように編集されていて
情報をどのように編集するのかを学び、
編集力のスキルアップを目指します。
LM
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タイトル:からだに栄養・こころに栄養
探究領域:自主自律
いよいよ来年度4月からは高学年になる3年生。
低学年最後の探究領域は、「自主自律」。
健康で生活していくことは私たちの生活には最も大切なこと。
元気がなければ何もできません。
元気で健康な生活するためにはどういったことが必要なのでしょうか?
「からだ」と「こころ」という視点から探っていきます。
健康な生活をできるように考え続けていくことの大切さを体感する中で、自分自身を律する力を付けていきます。
TK
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タイトル:我感じる、ゆえに我あり
探究領域:自主自律
みんな、ちゃんと見て生きてる?
ちゃんと聴いてる?ちゃんと嗅いでる?
ちゃんと味わってる?ちゃんと触って感じてる?
人間は8割~9割を視覚に頼って生きているといわれています。
だから他の4つの感覚は意識しづらいですよね。
1、2年生の子ども達は一体普段どれくらい感覚を使って生きているのでしょう?
今回のテーマでは、自分達がどれくらいのレベルで五感を使っているのか
意識化するところから始まり、そこからさらにそれぞれの感覚を研ぎ澄ませていく。
その中でそれぞれの感覚のつながり、特徴などを探究していきます。
もっと研ぎ澄ませたら、新しい世界が見えてくるかも???
YT
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今週から新しいテーマが始まります。
5年生の最後のテーマは「メディアdeリテラシー」
探究領域は「意思表現」です。
世の中は情報に溢れています。
それらの情報はすべて編集され伝っているのです。
TVもラジオも映画も新聞も
普段の何気ない会話だってそうです。
実は気づいてないかもしれないけれど
私達は編集された情報を得て、自分で編集して
何かを伝えているのです。
今回は、「メディア」の事を学んでいくわけではなく
「メディア」を通じて「リテラシー」を学んでいきます。
まずは子ども達に新聞を読んだことがあるか聞いてみました。
「おっさんの読むものだよ」
「僕はたまに読んだりするよ」
「電車とかで読んでる人の見ちゃうことあるよね」
新聞を読むことは子ども達の身近なものではなさそうです。
そこでその日の新聞の一面を見比べてみることにしました。
「キリンとサントリー一緒にならなかったんだよね」
「そうそうニュースでみたよ」
「どの新聞にも同じ記事がのってるよ」
読んではいなくても記事の内容についてはかなり興味があるようです。
その後、新聞社によって違いがあるのか、
見出しをチェックしてみることにしました。
すると、見出しの数・内容に違いがありました。
また、同じ内容の記事でも新聞によって大きさにかなりの違いが見られました。
「なんで同じ記事なのに新聞社によって大きさが変わるんだろう?」
「新聞社によって大きさを変えなきゃいけないルールがあるんじゃない?」
「情報が集まった記事が大きい!」
「新聞社の人がコレはあまり重要じゃないなぁとか決めてるんだよ!」
「読む人に関係してる記事を大きくしてるんじゃない?」
いい答えが出てきたところで、記事の内容を見比べてみることにしました。
毎日新聞と読売新聞の「殺人時効撤廃案」の記事です。
見出しを見て「こっちの方が弱い感じがする」
「こっちは『決定!』って感じだから強いイメージだよ」
その他にも「こっちには表があってわかりやすい」
さらに「こんな話はこっちの新聞には載ってなかったよ」
など、違いがみえてきました。
「なんで同じ記事なのに内容がこうも変わるのかな?」
「他の新聞社と同じじゃつまらないじゃん!」
「記者の思いが違うのかなぁ?」
なるほど。いい視点です。
来週はいよいよ自分達もプチ編集をしてみます。
果たしてうまくできるのでしょうか?
LM
※TCS2009年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
今年度の最後のテーマ学習になりました。
「今回のテーマは何?」
興味津々に聞いてきました。
そこで
「じゃあクイズです。今度のテーマはいったい何のことについてやるでしょう?」
「ええっ分からないよ」「いじわる」
「ヒントは、暗号のときのように今までやってきたテーマを見比べると分かるよ」
今回のテーマについては、まだぜんぜん知りません。そこでこのような質問から入っていきました。
前回のテーマで暗号を解いてきた3年生。
手を動かして法則を考えていく楽しさを知っています。
まずは、どういうテーマをやってきたかを考え、黒板に書いていきました。
「前回は暗号についてのテーマだったね」
「その前が・・・」
「最初のテーマは、何だったの?」
「蚕糸の森見っけ隊!」
1年生の時にはじめてのテーマの名前が挙がりました。
「何かこれらは、仕事でつながるかな?」
「じゃぁ、これは・・・」
実際に文字で書いてみると、頭の中が整理されて、何か法則を見つけようとします。
いろいろと模索している中で、するどい答えが出てきました。
「1年の時は、触るとか聞くとか感じることについてやって、I am special!というのも去年やったから、
今年も自分ということをやっていないから、自分についてのテーマじゃない?」
そうです。今回はまさに自分自身のことについて深く考えていくテーマ。
自分自身にとって食べ物を食べるということはどういうことなのか?
また、自分自身が本当に健康に過ごすためにはどの様にしていかなければ
ならないかということを追究して学んでいきます。
自分の未来にとっては欠かせないこと、自分自身がどうしていくべきなのかということを意識して、
自主自律の力につなげていきます。
栄養のことに関してのテーマということで、自分が普段から意識していること、食べ物の好き嫌いなど
食べ物の話が出てきました。
「煮物とか好きだよ」
「昆布がかならず弁当に入っているよ」
「野菜って体にいいんだよ」
いろいろ知っていることが出てきました。
「三大栄養素って言うのがあってね・・・」
「栄養って何?」
「ないと生きていけないもの!」
「じゃあ、食べ物ってどのように栄養になっていくのだろうか?」
「消化していく・・・?」
というわけで、調べていくことになりました。
食べ物に興味を持ったので、
次の日のお昼には自分の弁当箱を見せあいをしました。
次の日には、消化器について調べていきました。
「まずは口から食べる!」
始めは参考文献で調べました。すると
「何か消化管ってヒトの身長の6倍から7倍なんだって」
実際に自分の身長から計算し、その長さをメジャーで測りました。
「こんな長いのが体の中に入っているんだ・・・」
「体を何周するんだろ?」
いろいろと実感できました。
次に、口について調べていきます。
「舌で味わう味覚っていくつか知っている?」
「辛味って舌で感じる痛みだから味じゃないだよ」
「鏡で口の中って見られるかな?」
というわけで、鏡で自分の口を
「あっのどが開いたり閉じたりしている!」
「舌って何のためにあるんだろ?」
実際に見てみると新しい発見があります。
その後には、調べたことを丁寧にまとめていきました。
唾液の役割や、食道とはどういうものかなどをまとめていきました。
次回は、消化管の奥へ進んでいきます。食べ物はいったいどうなっていくのでしょうか?
TK
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今回のテーマは「我感じる、ゆえに我あり」
子ども達は自分達がどんな感覚で
外の世界からの情報を得ているのか自覚はありません。
そこで、まずは人間が8割~9割の情報を得ているという「視覚」を
遮断して、外に出かけてみます。
「目が見えない場合、どうやって生活するのか?」
みんなの予想としては、
「耳で聴く」「盲導犬が目の代わり」「手で触ると何か分かる」
まずは自分の靴を手で触って判別します。
自分達の部屋からここまでで既にかなりの時間がかかっています。
「ぼくの靴どれ~!!」ゆっくりでいいから触って見つけてね!
それぞれの靴を見つけ、左右逆にはいたりなんだりしながら、やっとのことで外に出ました。
この日はポカポカ陽気のとっても暖かい春のような日。
「風が来た~!!」「花の匂い!」「車が来るよ!音がする」
子ども達は視覚以外の感覚でどんどんたくさんの情報を得ながらスタッフの手を借りて歩いていきます。
コンクリートの地面から落ち葉の地面に移ると・・・・「葉っぱだ!」「木のにおいがする!」
蚕糸の森公園を一周するうちに一人の子がしゃがんで地面を触り始めました。
「う~ん、この感じは杉十(小学校)の入口の辺だな・・・」
みんなも真似て地面を触り始めました。地面を触って感じて
自分達がどの辺にいるか見当をつけるなんてさすがです。
スクールに戻り、自分の席に無事座り、アイマスク体験は終了です。
みんなで振り返ってみました。
「色々感じて面白かった」
「木とか電信柱とかにぶつかってから気付いた」
「アイマスクをしてたら、耳とか口とか手とかがなかったら、盲導犬がいなかったら死んじゃうと思った」
「車の音がした」「土のにおいがした」「コンクリートか落ち葉か分かったよ、足の裏で分かった」
「風は顔に当たって分かった」振り返りの中で子ども達は自然にほとんどの感覚について気付いていました。
そこで、スタッフと一緒に「人間の五感」について確認しました。
「みんな、それぞれの力(感覚)をいつも何%くらい出してる?」
子ども達の答えはほとんどが100%以上。
では、確かめてみよう!ということでアイマスクをして色々な物を
触って当てっこをしてみました。最初は順調、「けん玉!」「トンカチ!」「ボール!」
と、次々に当てていきます。でも、一人ひとり別々に「誰の手だ!」と
手の当てっこを始めた辺りから怪しくなってきました。
「訓練すればもっともっと分かるようになると思わない?」
と、いうことで五感を磨く訓練を開始したのでした!
YT
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今週は新聞の再編集に挑戦してみました。
そのためには、まず新聞にどんな記事が書いてあるのか
1つ1つ読んでいかなければなりません。
一番興味を惹いた「殺人時効撤廃案を決定」の記事や
「小沢幹事長続投」「キリン・サントリー破談」など
子ども達にとっては難しい内容の記事ばかりで、
「なんて読むの?」「どういう意味?」などと言いながらも
一生懸命に記事を読み進めました。
その後はいよいよ新聞再編集に挑戦です。
『課題:新聞の1面をA3 1枚の大きさに編集せよ。
条件として、記事をなくす事は認めません。』
「え~~~!!難しい!!」子ども達は悲鳴を上げます。
でもすぐに、「とりあえず広告を消してみるのはどうかな?」と
アイディアを出し、作業にかかります。でもまだ全然無理です・・
「文を短くすればいいんじゃない?」「でも消すのはダメだよ」
「記事の内容がわかればいいんだもんね」
記事を読み直し、要約されているところだけを抜き出す事にしました。
使う記事が決まったので早速A3用紙に並べてみました。
しかし・・・中々入りません・・・
「ん~どうしてもはみ出しちゃうなぁ・・」
「この記事をここから切ってここにつなげたら?」
「天気どこ入れる?」話し合いながら進めていきます。
そして、ついに
A3用紙にまとめる事に成功!
「やっとまとめられたぁ!」「新聞社って大変だね。」
しかしその後の話し合いで、「これじゃ面白みがないよね」
という話になり、まとめる事の難しさを知った1週間でした。
来週はいよいよ新聞作りに向けて会議をしていきます。
LM
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「食べ物の旅」ということで、胃・腸についての学習の続きです。
「胃はこぶし2個分なんだ」
「十二指腸は、消化液が混ざるところなんだ」
「十二指腸って小腸の一部になるんだ」
「小腸で栄養を吸収していくんだ」
各消化器官について、調べていくうちに疑問に思ったことを
実験をして確かめてみました。
まずは、食道のせんどう運動について
「逆さになっても物をのみこめるのか?」ということを確かめました。
「食道はこの長さだから、逆になるには・・・」
「本当だ。飲み込めた!」
「口から出てこないよ」
実際に体験をしてみることでその不思議さを実感していきます。
体験してみるとさらに疑問が浮かび上がってきます。
「横になったらどうなるのだろう?」
思ったら即行動。実際に確かめてみました。
「逆さのときよりも飲み込みづらい気がする」
「なんでなのかな?」
「食道を開きっぱなしにすると一気飲みができるのかな?」
「きっとそうだよ。何か見たことある。」
これは実際にやってみてもうまくいきませんでした。
やはり、技というかコツがあるようです。
次には胃についての大きさを実感するために、風船に水をためて擬似的なものを作ってみました。
「こぶしに2個分の大きさだったのが、こんなに膨らむんだ!」
「以外に重くなるんだ」
実際に自分の体に合わせてみると、またその大きさに驚きます。
調べていると、小腸の表面積について広げてみるとテニスコートぐらいの
広さになるということが分かりました。
「どれくらいの大きさになるのだろう?」
「テニスコートの広さってどれくらいなるんだ?」
「適当に測って何倍とかにすれば分かるんじゃない?」
最後はめんどくさがって、手を抜こうという気持ちから出た言葉でした。
しかし、何事もやってみないと分からない。
とりあえず測りにいくことにしました。
いまいち表面積を広げるというイメージがつかなかったようですが、
実際に測ってみると、その大きさに驚いていました。
体の中にそんなにも広いものが折りたたんであるということはまさに神秘としか言いようがありません。
実際に動いて確かめて、実感値を増やしていくことは、学びで重要であると肌で感じた子どもたちでした。
TK
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今週は、視覚の訓練として、「アハムービー」というものを
利用してみました。何秒かの内に、画像の一部が
変わっていくのですが、なかなか分かりません。
みんな、目(視覚)に意識を集中させ、目を皿のようにして見ています。
「分かった!!」気づいた時の喜びはかなりのものです。
三人ともそれぞれ、他の人より先に気付けたムービーがありました。
中には、スタッフも分からなかったものに気付いた子も!
「このテーマは、競争ではなく、よ~く、見たり聴いたり、五感をいつもより働かせることが大切」
という話を先週確認していたので、早く分かった子も、まだ分からない子達を励まします。
でも、我慢できなくて、きわどいヒントを与えてしまう場合も!
振り返りでは、「見ているつもりなんだけど、見ていないところがあるって分かった。」
「他のところが変わったと思い込んでいると、本当のことが見えなくなると分かった。」
中には、「全員で見てるのに、分からないなんて、考えが甘いと思った!!」
などという体育会系の意見もありました。
さて、続きましては触覚の訓練です。
目の粗さの違う、8種類の紙やすりをアイマスクをして順番に並び替えます。
指先に意識を集中させて触ります。あんまり強く触っても、かえって分かりにくくなってしまいます。
何度か繰り返すうちに、順番どおりに並べられる回数が増えてきました。
ところが、ここで不思議なことが!アイマスクを外して、視覚と触覚とで並べ替えをしてみたら、
触覚だけで並べ替えた時よりも正確でなくなってしまったのです。
「二つの感覚を使っているのになんで??」子ども達はこの疑問を持ったまま、進んでいます。
足の裏でも感じてみました。アイマスクをして、手で触ったのと同じ番号の紙やすりを
足の裏で感じて探します。これが予想以上に当てることができて、スタッフもびっくりです。
今回のテーマは、毎回必ず授業の記録をとり、1冊のポートフォリオにまとめています。
字をたくさん書くこと、気付いたことなどを挙げていくことも、1,2年生にとっては
簡単にできることではありませんが、みんながんばっていますよ!
YT
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さて、今回のテーマではこれまで1年間でやってきたテーマを
新聞としてまとめる事になっています。
今までのテーマをポートフォリオを見ながら
みんなで振り返ってみる事にしました。
「天気」「裁判」「ロストエナジー」「遺伝」「宇宙」
「運動会の天気予想したの楽しかったよね!」
「裁判の時は本当に毎回空気が重くてさぁ・・」
「ピットイン方式がいいんだよなぁ」
「あの体操作るの苦労したけど面白かったよね!」
「宇宙の紙芝居はギリギリまでやったけどうまくいったよね!」
振り返ったところで次にしなければいけない事は
「誰に」「何を伝えたいか」を明確にする。
そこでまずはがっつりと話し合いです。
「誰に伝えたい?」・・・「下の子達だよ!」
それはすぐに決まりましたが、問題は「伝えたい事」
3人の想いをまとめなければいけません。
「おもしろいと思ってほしい」
「自分達の思いを知ってほしい」
「やってみたいなと思ってほしい」
「そうだよね。とってもいいと思う。
でもなんで?なんでそう思ってほしいの?」
なんでだろう・・そういわれると・・
子ども達は自分達の想いを伝えるために苦しみました。
「ひとりじゃ何もできないんだよ」「辛いこと・楽しいことがあるんだ」
「突き進めぇ~~!!」「やっていくと何かが見える」「力を合わせる」
自分が思うことを言って、それに対して意見して、まとめていく。
決まったかと思えば、「やっぱり違う感じ」という事で練り直し・・
頭がパンクしそうになりながらも、自分達の想いを伝えるために
頑張ってまとめていきます!!
そして ついに
3人の想いが1つにまとまりました!!!
来週はいよいよその想いを込めて記事を書いていきます。
3人の想いはみんなに伝わるのでしょうか?
LM
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自分達がどんなものを食べているのか?
そのことを把握しないと自分の栄養に関して考えられません。
ということで、先週から6日間自分の食事を調べてきました。
今回は、行事でスキー合宿に行ってきたので、そこでのデータも取りました。
その日の食事写真を見ながら、思い出し書き出し、三大栄養素を色別に分けてみて
考えることにしました。
「野菜が少ないな」
「いろいろなものを食べられた」
「この日のお昼には全く野菜を食べていない」
全体的に色の偏りについてはさほど感じられなかったのですが、スキー合宿ではさすがに
バイキング形式なので、好きなものをとると偏りが出ます。
足りなくなるものといえば、緑色で表した、野菜などから取れる「ビタミン」です。
「やっぱり野菜は気をつけてとらないといけないんだな」
栄養素についての学習のまとめをしました。
「炭水化物は、脳の中のエネルギーになったりするんだぁ」
「炭水化物は、糖になるよ」
「だから疲れたときはチョコがいいっていうんだ。なるほど!」
調べて知ってみると知識がつながっていきます。
どんな給食を作っていくかのイメージ作りをしました。
「らくらくに作れるものにしよう」
「元気がでるというものにしたい」
「バランスがいいもの」
「栄養ばっちり」
「みんなにおいしく食べてもらいたい」
「あとアレルギーで食べられないって人もいるよ」
「知らなければ」
「どうすればよいだろうか?」
「調査しよう!」
そうすると、即座にアンケートを書き始めました。
調べてみると、普段の生活を補う形で栄養のバランスをよいものにするために考えられています。
給食があるときとないときの栄養素のグラフを見ると・・・
「こんなにも違うんだ」
「足りないものを補うためにも給食は役に立っているんだな」
「みんなの生活で足りないものを食べてもらいたい」
具体的な情報をアンケートを作りました。
次に日の朝にみんなにお願いをして答えてもらいました。
その結果から、みんなが喜んでもらえるような給食を作ることができるでしょうか?
TK
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今週は、鳥の鳴き声を題材とした
「聴覚」の訓練から始まりました。
まず『鳥の鳴き声図鑑』という絵本を見ます。
色々な鳥の鳴き声がカタカナで表現されていて、面白い本です。
次のページには、鳥の絵が載っていて、どれがどの鳥の鳴き声か
当てるだけでも子ども達は盛り上がります。
ではCDで、実際の鳥の鳴き声を聴いてみましょう!
「カラス、カラス!」カラスの鳴き声は前のテーマでたくさん聴いているから、
さすがに「ハシブト」か「ハシボソ」か、まで分かります。
「スズメかなあ・・・ツバメかなあ・・・?」耳に集中して何回か聴いていると違いが分かってきます。
「公園の鳥」のページには、スクール周辺でおなじみの鳥達がたくさん出ています。
「蚕糸の森へ行ってみようよ!」
と、いうことで暖かくなったおもてへ飛び出す元気な1,2年生たち。
「し~~~!」音に集中し、抜き足差し足で公園を進む子ども達。
耳を澄ますと今まで意識していなかった色々な鳥の鳴き声が聴こえて来ます。
「ふつう歩いている時は、鳩の声は聴こえなかったけど、耳を澄ませば聴こえてくるってわかった。」
今週は他に、「味覚」と「嗅覚」の訓練もしました。
「味覚」訓練では、アイマスクをして鼻をつまんで色々味わいます。
塩を「あまい」と表現した子がいて、みんなで後でもう一度なめてみると・・・
確かに「あまい!!」よ~く感じてみると今まで気付かなかった味に気が付きます。
それから、面白かったのが飴玉実験です。鼻をつまんで食べると全く何の味か分からないのに、
鼻をつまんでいる手を離した瞬間に「パイナップルだ!」などと分かるのです。
「匂いで感じると何か美味しいってわかった。」
さて、お次は「嗅覚」訓練です。
怪しい写真ですが・・・
みんな真剣に嗅覚に集中しています!!
歯磨き粉、大根、にんじん、葉っぱ、みそ、ゆず、のり、
ほうじ茶、きゅうり、白菜、ケチャップ・・・・
食べ物が多かったこともありますが、
「味覚」と「嗅覚」がかなり強くつながっているということに
子ども達は気付いたようです。
来週からは、今まで確認し、訓練してきた五感を日常の生活に生かして
いきたいと思います。五感全開でいこう!!
YT
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