[5・6年生]
タイトル:銀河鉄道に乗って
探究領域:時空因縁
宇宙の長い歴史の中で「地球」という独特な特徴を持った星が生まれ、
その恩寵を受け、私たちは生かされています。しかし、未曾有の大地震に
端を発して、非常に困難な状況の中で生きざるを得なくなりました。
その結果、生存し続けるためには、地球の外にも目を向ける必然性が
高まりました。いまだ「謎」だらけの「宇宙」には、「謎」ゆえに大きな「可能性」
があると言ってもよいでしょう。未来への大きな可能性をかけて、私たちは
宇宙へ飛び出す気概を求められているのです。現在の科学でわかりつつ
あることをふまえながら、それにしばられず、大胆な仮説を立てて「想定外」
のことを発想する学びを目指します。
RI
※TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
[3・4年生]
タイトル:源「自」物語
探究領域:時空因縁
源「自」物語。読んで字の如く自分の源“ルーツ”について学ぶテーマ学習です。
お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんとの様々な繋がりを探るべく、
小学校時代の写真を元にインタビューを行います。
まず写真から発見できる情報と見えてこない沢山の情報があることを学びます。
(その頃のお父さんお母さんの日常はどうだったのかな?自分の日常とどのような違いがあるのかな?どんな出来事がこの時代に起きていたのかな?その当時流行していた物事はなんだろう?など)
そしてその疑問を解決する為にインタビューをする必然性を感じ、いざインタビュー開始!
インタビューの必要性や聞き方、質問の観点などをしっかり学びコミュニケーションスキルや
リサーチスキルを養ってもらいたいと考えています。
これらを通し、自分の知らない時代との繋がり、そして先祖から自分へと繫がれてきた生命のバトンを 認識してもらうことがこのテーマの主題です。
YI
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[1・2年生]
タイトル:「蚕糸の森」見っけ隊
探究領域:時空因縁
「ふしぎだな!」
「おもしろい!」
「なぜだろう?」
本テーマでは、こう感じるアンテナを使って身のまわりから「!(発見)」と「?(疑問)」をたくさん探していきます。
「?(疑問)」に感じたことも、すぐ答えを求めて終わりではありません。
まず考えてみることで,答えの無い問いに取り組む経験も積んでいきます。
今回の舞台は、「蚕糸の森公園」。
ここは、TCSキッズが体育やフリー、通学などでいつも使っている場所です。
探究領域「時空因縁」の始まりとして、この「蚕糸の森」を切り口に、私たちに身近な場所の特徴と価値を追究していきます。
「蚕糸の森公園」周辺を探検する中で,興味のあるものだけでなく身のまわりのどんなものにも関心を持って欲しい。
さぁ、「蚕糸の森」について知らないことはないぐらいの「!」と「?」を集めようね!!
EN
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[5・6年生]
今年度最初の探究領域は「時空因縁」。テーマ学習のタイトルは「銀河鉄道 [3・4年生]
2011年度最初のテーマ『源自物語』が始まりました。
3,4年生の中には「やったー!このテーマずっとやってみたかったんだ!」と喜んでいる子もいました。
源自物語。。。。。 それは読んで字の如く自分の源(ルーツ)を知るテーマ学習です。
自分は今どんな時代にいるのかを知る。そして自分と同じ年代の時お父さんとお母さんは何をしていたのか。
更には同様におじいさまやおばあさまの時はどうだったのかと自分から過去を遡っていくことによって
生命のバトンを認識していく事が本テーマの主眼です。
それらを学んでいく方法として子ども達が両親とおじいさま・おばあさまへのインタビューを企てます。
今週は私の小学生時代の写真を子どもに紹介しました。
20年前の写真には私がコマ遊びをしている場面が写っています。
それを見ながら子ども達から私へのインタビューを行ってもらいました。
「今ちゃんはいつも普通にコマで遊んでたの??特別な授業じゃないの?」
「誰が撮った写真ですか?」
「隣の子は誰ですか?」
「この頃、他にはどういう事をして遊んでいたの?」
など好奇心旺盛な子ども達からは次々になかなかいい質問が飛んできました。
写真から見えるものに対する質問だけではなく、その背後にある物語にも目を向けて興味を持ってくれたことが嬉しかったです。
またパソコンを使ってプロのインタビューシーンを見ながらインタビューについてみんなで考えました。
来週は子ども達のお気に入りの写真を使ってそれぞれにインタビューを行います。
どういう展開になるかとても楽しみです。
YI
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[1・2年生]
2011年度最初のテーマ「『蚕糸の森』見っけ隊」が始まりました!
1年生にとっては初めてのテーマ学習となります。
つぶやきを聞いていると,1年生の中では,
「テーマって何?」
「体育とかフリーは好きだけど,テーマはあんまり楽しくなさそう。」
という思いがあるようで。
確かに算数・日本語とか,科目ではないから何を学ぶ時間か分からないよね……。
そこで,「テーマ学習って何をするのだろう?」という話から始まりました。
入学式の時の校長おっちゃんからの話。
ー「学」という漢字の冠にある「ツ」は「ふしぎだな」「おもしろい」「なぜだろう」という3つのアンテナを表しているんだよ。そのアンテナを大切にしてほしい。ー
子どもたちはその話を覚えていて,『テーマ学習』と板書すると,
「アンテナが入ってる!」
と,「学」の字を見つけてすぐさま反応。
「そう!テーマ学習でもね,このアンテナを使うよ!
『これがある!』などの発見マーク『!』と,
『なぜだろう?』などの疑問マーク『?』を探していこう!」
「探す場所は『蚕糸の森見っけ隊』だから,『蚕糸の森』?」と2年生。
「はい,その通り!
スクールのすぐ近くにある『蚕糸の森公園』の周辺でたくさんの『!(発見)』と『?(疑問)』を見つけに行くよ!」
そこで,公園の白地図を見せると,子どもたちはここでも,
「ここは池だよね?」
「この池で◯◯がボールを取ろうとしたら,すべって靴が濡れたんだよ!」
などと,反応。
「それも『!(発見)』だね!じゃあ早速,外に行ってみよう!」
「蚕糸の森公園」に着くと,子どもたちは思い思いに動いて「!」「?」を見つけていきます。
木登りしながら,「木登りの木!」
看板を見て、「マテバシイっていう名前なんだ!」
ありを見つけると,
「どこからありが出てるのかな?」
「ありを石の上に乗せるとどうなるかな?」
似たものもたくさんあって,
「また,切り株!」
「もっと松ぼっくり集めよう!」
「鯉、何匹いるかなぁ?」
自分なりに名前をつけることもあって,
「これは(片足を乗せて遊ぶから)『片足ランド』だ!」
「ここは(落ち葉がたくさんあるから)『落ち葉ダイビング』だ!」
「この2つの木を合わせるとキツツキに見えるから,『キツツキ立体パズル』!あっ,でも宇宙戦艦ヤマトにも見えるなぁ。」
「ここも『木のトンネル』だ!」
普段見落としそうなことにも気付く子どもたちで,
「どうして,この木はこんなに斜めに生えているの?」
「この根っことあの根っこって,土の中で繋がっているのかな?」
「この水飲み場は,どうして岩でできているの?」
「あみの下に青いバケツがあるよ,なんでだろう?」
三日かけて,やっと全体をまわってみることができました。
ここには書ききれないほどの「!(発見)」と「?(疑問)」を見つけた子どもたち。
なんと,全部で130個ほど集まりました!
さぁ来週は,これらを地図に書き込んでいこう!
EN
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[5・6年生]
さあ、いよいよ今週は、宇宙紙芝居のアウトラインを固める前段階として、
どんなストーリーが展開され、どんなキャラクターを登場させるか、みんなで
考え、発想を広げるフェイズです。
これまで5年間、TCSのテーマ学習を積み重ねてきた子どもたちが、
「話して話して話し尽くす」
と特徴づけ、またTCSの見学者を圧倒する「かけあい」の瞬間が生まれます。
私とTCSの子どもたちの間で、間髪を入れず繰り広げられる“話し合い”を
“かけあい”と名づけたのは、関西学院大学の武田俊之先生です。
武田先生は、映像を用いて探究型の学びの真価を評価するシステムを開発
なさろうとしています。そのフィールドを求めてTCSにおいでになり、すっかり
TCSのテーマ学習に「はまり」、サポーターになって下さいました。
「先生と子どもが一対一で対話を積み重ねてゆくのではなく、ある子ども
どうしだけで盛り上がるわけでもなく、どこからともなく意見が生まれ、市川さん
と子どもとが入り混じって、紡ぎあわされて、延々と話が積み重なり、やがて
アイデアとしてまとまる。これは『対話』というよりも『かけあい』だね」
この醍醐味は、先生と子どもの発話をただ文章化するだけではまったく
伝わりません。しかし、この「かけあい」こそ創造的なコラボレーションであり、
静的な「問答」を繰り返すだけの「予定調和型授業」と「探究型の学び」との
決定的な違いなのです。このことを伝えるには「動画」しかない!そこで、
今回、このHPをお読みの皆さんに、子どもたちが繰り広げる「かけあい」を
ぜひともご覧いただきたい!百聞(百文でもあるか……)は一見にしかず!
です。以下のアドレスにアクセスを!
http://www.ustream.tv/channel/tcs-tv1
実は、この授業を、学習学の提唱者で、コーチング、ファシリテイトの第一人者
である本間正人さんが見学されていました。その後、授業の内容もふまえて、
Ustream対談を行いました(※詳細は、上記の「動画」での本間さんと私との
対談をご覧ください)。
今回展開された学びの特徴として、本間さんは、まず、教師が徹底して
good and better を提示する関わり
をしていて、子どもどうしのやりとりでもそうなっていたことを挙げられました。
good and better とは、まず誰かが出した提案のよいところを認め、
そのうえで改善点を示すことです。
「政治家でもなかなかできないのにあの子たちは大したもんだね」
と絶賛してくださいました。また、「かけあい」の形がgood and better である
だけでもスゴイのに、内容面でも、優れた創造的な議論がなされ、発言して
いない子も、一見、ぼーっとしているようで、
どんな意見を言おうか、どんな意見を求められるか……
と頭を超高速回転させていたのがよくわかったそうです。
「動画」最大のヤマ場は、授業終了近くになって起こります。ある男の子に
突如降臨したアイデアに、みなが触発されて、一気に創造的なコミュニケー
ションの連鎖が生じるのです。みんなのアイデアが一気にスパークし、
重力に反して浮上していく創造の竜巻の発生!これは常に頭がグルグル
回転していないと起こり得ません。ボーーッとしているように見えても、
常にエンジンはアイドリング状態になっているというのがTCSの子どもたち
なのだと思いました。
こうして思いっきり発想の渦巻きによって飛躍し、「探った」後、来週からは、
「究める」フェイズに入ります。多彩なアイデアを上空から俯瞰して、どの
「目的地」へ着陸するか「究める」のです。
「探って、究める」から「探究」なのだ!
と改めて痛感しました。とはいえ、大変なのは、これから。
意味のあるよどみ……洗練のための苦しみ……
つらいけど楽しいテーマ学習の“つらい”段階に突入します。
RI
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[1・2年生]
「蚕糸の森」見っけ隊、第二週。
蚕糸の森周辺を動き回りどんな「!(発見)」と「?(疑問)」を見つけたのか、マップ化することから始めました。
見つけたことを記入したポストイットを貼り付けるのですが、これが結構大変!
どこに何があったか、記憶だけを頼りにするには限界があり、また、それは白地図のどの辺りになるのかを認識するのも難しいようでした。
そこで、地図に水色(池)や緑色(植物)の塗ったり、メモを頼りに探りながらマップを作りました。
子どもたちは、テーマ学習の時間以外でも発見し続けていて、
「ワシのように見える岩があったよ。」
「お笑い練習所が他にもあったんだ。」
「なぜ、池に水が流れているのかな?」
と、日々ポストイットは増えていきます。
そうして、できたものを見ると,地図の大部分がポストイットで埋まりました。
数えてみると、「!(発見)」が137個、「?(疑問)」が28個も出てきました!
さぁ、これだけのものを見つけたのだから、発表してみようよ!
週末の参観日に、蚕糸の森周辺を歩きながら、一人ずつおすすめの「!(発見)」を紹介することにしました。
「ロッククライミングみたいに見える岩です。登ってみると楽しいです。」
「ここにあるまつぼっくりは、こまみたいにまわすことができます。」
「この近くで、14本の切り株を発見しました!」
他の子どもたちもつられて、一緒に岩を登ったりまつぼっくりや切り株を探す姿が印象的でした。
正門近くの電話ボックスで、
「もしもボックスと呼んでいます。大きい(ボックス)だから、ドラえもんのより使いやすいと思います。」
と紹介した子は、その後ボックス内のはしごに注目。
子どもたちが動かしているのを見て、はしごを動かすとドアが動くことに気付きました。
これには、他の子どもたちも驚いて、その後の振り返りの時でも、
「ドアを開けられても、開けたままで外に出られるのかな?」
「でも、あれだと手が不自由な人は使えないよね。」
「はしごが無くても、ドアを押せば開けられそうだよね。」
といろいろな疑問や予想が出てきました。
こうやって同じ場所でも再び訪れてみると、新たに気付くこともあるのです。
また、その道中も、
「岩のすき間から花が生えているよ!なんでだろう?風で種が飛んだのかなぁ。」
との発言が聞かれました。
身の回りから「!」「?」を見つける姿勢がつき始めていると感じました。
さぁ第三週は、今まで出てきた「?(疑問)」についてその予想を立てていこう!
そして改めて蚕糸の森公園周辺を歩くことで、、新たな「!」「?」や、既にある「?」の答えの手がかりを探しに行こう!
EN
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[5・6年生]
(http://www.ustream.tv/channel/tcs-tv1)
いくつかの「制約」(“人類の持つ可能性を伝える”“宇宙に飛び出すという設定”
“登場人物のキャラクターをIBのLearner Profile に沿って考えること”
“SF、つまり、科学的な要素と大胆な発想をおりまぜること”)をふまえながら、
子どもたちが「素の意見」を思いっきり出していました。そこには、各々の意見を
巻き込みながら、竜巻のごとく、次第に渦が大きくなってゆくダイナミズムがあり
ました。
「今日の日はさようなら」という名曲を世に送り出し、ジャズミュージシャンとして、
また英語教育家としてマルチに活躍なさっている金子詔一さんという方がいらっ
しゃいます。金子さんは、『探究する力』に強く共鳴し、ある日ふらっと見学にやっ
てきて、実際に子どもたちがどんどん発想をふくらませている様子をご覧になり
ました。
「Jazzyだね……感動したよ!」
まるで良質のJazzのように、それぞれ順番に主張しつつ、突然かけあいがおこり、
めくるめく「発想」の流れが生まれていると金子さんはおっしゃいました。
小学5・6年生になると、それまで無邪気に意見を述べていた子たちが急に話さ
なくなります。先生の質問に対し、子どもが答えるという「一対一」のやりとりに
終始し、先生も子どもも一体となったJazzyなかけあいなどまったく起こりません。
かりに意見を言う子がいたとしても限られた数人で、いつも決まった子が発言する
という状況に陥ります。その子たちの意見も「当たり前の内容」になりがちです。
「発想」を広げる活発な意見のやりとりの起こる状況を生み出すために、先生が
楽しく盛り上げると、今度は、チャラけた受け狙いの発言が目立ち始め、お互い
を批判しあう意見の応酬となり、結局、先生は沈静化せざるを得なくなってしまう
のです。
「じわじわ」と探究型の学びを積み重ねてきた「成果」が、高学年になって大いに
発揮される“Jazzyなかけあい”です。これなくして、探究の質は深まりません。
子どもたちの「発散」の渦が頂点に達し、みな上空高く舞い上がったところで、
いよいよ次のフェイズ……「俯瞰」へ突入です。
「さあ、いよいよストーリーを固めないとね……」
「発散」してたくさん出た要素を活かして面白いストーリーを創り上げる段階に入り
ます。そのために出たアイデアの全体像を「俯瞰」して、選んで、捨てて、組み合わ
せる……要素を単にたし算するだけでは散漫になるだけ……だからといってただ
適当にひき算するだけではせっかく集まった素材をムダにしかねません。
そこで、まずは一人ひとり別々にここまで集まった材料を取捨選択して、個別の
ストーリーを編んでもらいます。
「地球から脱出する理由は、絶対に大きな危機が起こってもう住めなくなったと
いうんじゃなきゃダメだよ」
「環境破壊とか、戦争とかで住めなくなったというのは嫌だな」
地球を飛び出す理由についてもさまざまな考えが出ます。
「主人公は10歳ぐらいの男の子だよ」
「何人か博士が出てきてその中に悪だくみするやつがいるんだ」
登場人物についても当然、多様な考えが現れます。
「記憶喪失は絶対に入れたい」
「タイムスリップするあめをなめて主人公は未来から現代に来たことにする」
「ブラックホールをからめようかな」
いつまでたっても個別のエピソードを選ぶだけにとどまり、エピソードどうしを
うまくつなげて、面白いストーリーに仕上げることができません。
やがて、ストーリーらしきものを語り始める子どもも現れますが、最初に確認した
「制約」をそっちのけにしたものでした。
どんなに個別のエピソードが面白くても、ストーリーがなければ、つながりのない、
つまらない紙芝居になる……まずは、端的なあらすじをまとめること……
このことを子どもたちは十分わかっているのに、なかなかうまくいきません。
それもそのはず。物事をストーリー化してまとめる力は、大人でも身につけていない
人が山ほどいる高度な能力だからです。この「ストーリー構築力」こそ、今回のテーマ
学習で子どもたちに育てたいスキルです。だからこそ、なんとかこの「難関」を乗り
越えてほしい!祈るような気持ちで探究教師は子どもたちを見守ります。
「なんか時間が長く感じる……」
熟考して、まとめる「収斂」のフェーズは、熱いやりとりがなされる「発散」のフェーズ
とは大いに異なり、静かで重苦しい瞬間を乗り越えなければなりません。それを
私は「成長をもたらす意味のあるよどみ」と称しています。まさに今、その瞬間に
さしかかりました。
前半、3週間を終えて、宇宙紙芝居のストーリーの骨格はできあがりませんでした。
あと3週間しかない……
子どもたちも次第にあせり始めます。そこで、ゴールデンウィークの課題として、
改めて、①どんな事情で地球を飛び出し、②宇宙空間でどんな事件が起き、
③他の星でどんな出来事に出会い、④どのように地球に戻るか、⑤その間、
主人公たちはどう行動し、最終的にどうなるかという流れをまとめてくるように
指示しました。
今回のテーマ学習の最大のヤマ場を子どもたちはどう乗り越えるのか……
探究教師にとって最も苦しい局面に立たされました。
RI
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[3・4年生]
今週はお父さん・お母さんの子ども時代の写真を元に連休に行うインタビューの質問事項を想定しました。
子どもたちは自分の両親の子ども時代の様子について思いを馳せることがとても楽しい様子で、写真をみんなに見せながら自分が知っている範囲での両親の子ども時代のエピソードを話してくれました。
「お母さんはバレリーナだったんだよー。」「ぼくのひいおじいちゃんは明治生まれなんだー。この白黒写真古いでしょー!」 「お母さんは給食が大好きだったんだって。」などなど。
それからプロジェクターを使って写真をみんなで見ながら疑問や質問を沢山挙げていきました。
5人の頭が集結することで一人で発想する以上のアイディアを共有できることを実感する子どもたち。
友達のアイディアを参考にしながら各自インタビュー準備を着々と進めます。
週末にはいよいよインタビュー開始!! いいインタビューが出来ますように!!!
YI
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[1・2年生]
テーマ「蚕糸の森見っけ隊」第三週。
今まで、まず外に出て身のまわりから「!(発見)」「?(疑問)」をどんどん見つけ、
それをマップ化することでどれだけのものを見つけたのかを確認しました。
さぁ次は、また外に出て、この「!」「?」を深めていく段階に入ります。
と、その前に。
発見した「?」について、その答えの予想を立ててから外に出て行くことにしました。
Inquirers(探究者)になるには、見つけたこと・ものについて振り返り、振り返ったものから考えるプロセスを経験することが必要です。
子どもたちと発見した「?」を振り返ってみると、
子どもたちからは、止まることなくいろいろな意見が出てきました!
「水道の岩に十字が彫られているのはなぜか?」
という疑問に対しては、
「キリスト教の岩を使ったのではないか?」
「岩をもらったのかなぁ」
また、「芝生で草が生えているところとそうでないところがあるのはどうしてか?」
という疑問に対しては、
「花見など、シーツをひくのにじゃまにならないようにするため?」
などの意見が出ました。
では、これらの予想を基に調査してみよう!
次の日は再び蚕糸の森公園へと出かけました。
「水はどこから来てどこへ流れているのか?」
という「?(疑問)」について、公園内を動き回って水の経路を探しました。
「ここに網がある!ここから水が出てきているんじゃないかな?」
「この上に白い機械があるんだ。そこに水が流れて岩の方に流れているんじゃないかな?」
「滝の横の穴から水が出てきている!」
「滝の水が上から流れているけどどうやって流れているのかな?」
「滝の上に管があるよ!ここから流れているんじゃないかな?」
彼らは、地下水道を通って滝に流れた水が池の方に流れることを予想しました。
そして彼らから「公園の人に聞いて確かめてみようよ!」との提案が。
早速翌日に、調査内容を記した地図を持って公園へ行き、
管理員の方から井戸の場所など丁寧にご説明いただきました。
「鯉や亀が住んでいる池とその隣の池は、実は繋がっていなくて水の種類も違うんだよ。
みんなが水遊びする池は塩素入りの水を使っていて、鯉や亀は塩素の水では生きられないからね。」
この話には子ども達もびっくり。
その後、池の中におたまじゃくしを見つけた子どもたちはその救出に精一杯でした。
その他にも、遊具の一部にあるタンクのようなものが何なのか英語の表示に見入ったり、
公園の切り株の数を500ほど数えるなど、
実際に見て探して更なる手がかりや情報を得ていきました。
さてこれからは、この疑問への調査をもっと深めていこう!
そして、新たな「!」「?」と向き合っていこう!
EN
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