タイトル:ロストエナジー
探究領域:共存共生
「ロストエナジー」で扱うエネルギー問題は、その影響が多岐に及
び、日常生活のほとんどに関わると言っても過言ではありません。
ただ、その中でも多くを占める電気エネルギーは直接目に見えるも
のではないため、意識しにくい面もあります。
「共存共生」のテーマ学習において、特に重要となるのは、テーマ
で取り扱う問題を我が事として認識できるかということ。
これがないと、結局は口先だけのきれいごとを言って終わりになっ
てしまうのです。
先週時点の子ども達の反応を見て、気になる部分があったので、今
一度、今回のミッションに立ち返ることにしました。
「なぜ、僕たちはこのミッションに取り組むの?」
「そう改めて聞かれると、うーーん・・・」
案の定、言葉が出てきません。
今回のテーマで知り得たことを通じて、価値観を少しは揺さぶられ
たかもしれませんが、まだその域を出ていないため、自分の言葉で
説明できなかったのです。
ある程度、予想していた反応とはいえ、この状態のままでいては、
いつまでたっても自分のミッションにはなり得ません。
「企業努力で今よりずっと省エネ効率の良い製品が普及
して、結果的に電気使用量が半減したら、この問題は解決と言える
のかな?」
切り口を変えた問いかけに、子ども達が反応します。
「それは違う気がする。」
「誰かが解決してくれると思って、待ってるだけだもん。」
「そうそう、やっぱり自分がやらないと何も変わらないよ。」
「『食わせ物』のテーマ発表でT君も言ってたけど、スタートはきれ
いごとで良いけど、何もしなかったらきれいごとにすらなんない。」
「多くの人たちが水についてもエネルギーについても、それをどう
使うかは自分の都合で決めるものと思ってるように感じる。」
少しずつ頭がグルグルしだしました。
「じゃあさ、結局のところ、エネルギー問題の根本原因は何なんだ
ろう?」
とさらに問いかけると、
「やっぱり便利さと快適さを求めてきた結果だと思うな。」
「そういう生活を追い求めたから、ますますエネルギーが必要にな
ったんだもんね。」
「他の家の暮らしと比べてしまう気持ちも関係してるんじゃないかな?」
「求め続けても、正直きりがないよね。」
「そもそも他と比べる必要ってあるのかな・・・」
皆がこのような気持ちを持っている限り、この問題は終わらないし、
変わらない。藤村さんのおっしゃっていた「マインドセット」そのものが
変わらないといけないのでは。そんな思いがじわじわとこみ上げてきます。
「この問題は重要なので、みんなで取り組みましょうというかけ声を
かければ皆の考えは変わるかな?」
「それだと選挙と一緒で誰かがやってくれると思うから、やらないで
しょ。」と男の子が即答。
「じゃあ、どうやってみんなを巻き込んで行くの?言ってることが正し
ければよいの?」
いよいよ今回のミッションの核心に迫ります。
「言ってることが正しくても、一方的な感じだとやりたくないってなっ
ちゃう。面白そうと思ってもらえるかが重要なんじゃないかな。」
以前のテーマでスクール改革に向けた提案に取り組み、今もその活動を
進める中で、いろんな問題にぶつかっているからこその実感のこもった
言葉です。
(ようやくミッションを進める端緒にたどりついたかな。)
では、どうすれば人のマインドセットに働きかけるインパクトのある提
案ができるだろう。
泣いても笑っても、残されたのはたった2週間。
子ども達と一緒に考え抜きます。
HY
※TCS2013年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
探究領域:共存共生
[5年生]
今年度最後のテーマ学習もいよいよ折り返し地点を迎えます。「ロストエナジー」で扱うエネルギー問題は、その影響が多岐に及
び、日常生活のほとんどに関わると言っても過言ではありません。
ただ、その中でも多くを占める電気エネルギーは直接目に見えるも
のではないため、意識しにくい面もあります。
「共存共生」のテーマ学習において、特に重要となるのは、テーマ
で取り扱う問題を我が事として認識できるかということ。
これがないと、結局は口先だけのきれいごとを言って終わりになっ
てしまうのです。
先週時点の子ども達の反応を見て、気になる部分があったので、今
一度、今回のミッションに立ち返ることにしました。
「なぜ、僕たちはこのミッションに取り組むの?」
「そう改めて聞かれると、うーーん・・・」
案の定、言葉が出てきません。
今回のテーマで知り得たことを通じて、価値観を少しは揺さぶられ
たかもしれませんが、まだその域を出ていないため、自分の言葉で
説明できなかったのです。
ある程度、予想していた反応とはいえ、この状態のままでいては、
いつまでたっても自分のミッションにはなり得ません。
「企業努力で今よりずっと省エネ効率の良い製品が普及
して、結果的に電気使用量が半減したら、この問題は解決と言える
のかな?」
切り口を変えた問いかけに、子ども達が反応します。
「それは違う気がする。」
「誰かが解決してくれると思って、待ってるだけだもん。」
「そうそう、やっぱり自分がやらないと何も変わらないよ。」
「『食わせ物』のテーマ発表でT君も言ってたけど、スタートはきれ
いごとで良いけど、何もしなかったらきれいごとにすらなんない。」
「多くの人たちが水についてもエネルギーについても、それをどう
使うかは自分の都合で決めるものと思ってるように感じる。」
少しずつ頭がグルグルしだしました。
「じゃあさ、結局のところ、エネルギー問題の根本原因は何なんだ
ろう?」
とさらに問いかけると、
「やっぱり便利さと快適さを求めてきた結果だと思うな。」
「そういう生活を追い求めたから、ますますエネルギーが必要にな
ったんだもんね。」
「他の家の暮らしと比べてしまう気持ちも関係してるんじゃないかな?」
「求め続けても、正直きりがないよね。」
「そもそも他と比べる必要ってあるのかな・・・」
皆がこのような気持ちを持っている限り、この問題は終わらないし、
変わらない。藤村さんのおっしゃっていた「マインドセット」そのものが
変わらないといけないのでは。そんな思いがじわじわとこみ上げてきます。
「この問題は重要なので、みんなで取り組みましょうというかけ声を
かければ皆の考えは変わるかな?」
「それだと選挙と一緒で誰かがやってくれると思うから、やらないで
しょ。」と男の子が即答。
「じゃあ、どうやってみんなを巻き込んで行くの?言ってることが正し
ければよいの?」
いよいよ今回のミッションの核心に迫ります。
「言ってることが正しくても、一方的な感じだとやりたくないってなっ
ちゃう。面白そうと思ってもらえるかが重要なんじゃないかな。」
以前のテーマでスクール改革に向けた提案に取り組み、今もその活動を
進める中で、いろんな問題にぶつかっているからこその実感のこもった
言葉です。
(ようやくミッションを進める端緒にたどりついたかな。)
では、どうすれば人のマインドセットに働きかけるインパクトのある提
案ができるだろう。
泣いても笑っても、残されたのはたった2週間。
子ども達と一緒に考え抜きます。
HY
※TCS2013年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。