タイトル:紅葉山見っけ隊
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア: 身のまわりには、限りない「!(発見)」と「?(疑問)」がある。
「あそこはね、うどん屋さんが入っているんだよ。ママと行ったことあるんだ!」
「でも大きい建物だからほかにもお店があるんじゃない?」
子どもたちは公園に併設している建物の存在に気がついてはいましたが、紅葉山探検を進めるにつれてだんだん気になり始めてきたようです。
そこで今週はまず建物になにがあるのか観察するために中に入ってみることにしました。
紅葉山公園に併設するこの建物、『なかのZERO』には本館と西館があります。 まずは公園から蒸気機関車の脇を通り、窓ガラスを眺めながらダンス練習をしているお兄さんたちの横をすり抜けて西館に入ってみました。
「ねえ、あそこの部屋に入ってみたい!」
「行ってみようよ!こんにちは〜!」
子どもたちと入って行ったのは絵画展をやっている美術室。
たくさんの絵画が展示されている空間に子どもたちが入るのをあたたかく迎えて下さいました。
「あら、こんにちは。ゆっくりしていってくださいね。(笑)」
次に4Fへ進むとプラネタリウムがありました。
「わー!プラネタリウムだー!」
「なあに?プラネタリウムって??」
「えっとねえ、星を見られる部屋なんだよ。」
中をのぞいてみたいところでしたが、週末と祝日のみの営業とのことでした。
階段を降りるとピアノの音色が響いてきました。
「あ!だれかがピアノ引いてるんじゃない?どこだろう?」
音楽室と書かれた部屋ではお姉さんがピアノを練習していました。
「プラネタリウムと絵をたくさん飾ってある場所とピアノをひくお部屋もあるんだねぇ。」
「あ!みてみて〜!ここに♬はーるがきーたー はーるがきーたー♪が書かれているよ〜!すごーい!」
先日オペラの達人である加藤さんから教わった歌が書かれたきれいな刺繍が飾られているのを発見してオペラ調で歌い始める1年生たち。このノリの良さがたまりません!
「じゃあ隣の大きい建物に行ってみようよ!」
「あそこはね、知ってるよ。本屋さんがあるんだよ。」
「あとうどん屋さんね! 」
ゼロホールにある中野中央図書館を本屋さんとして認識している子どもたち。さあどんな発見があるのでしょうか?
中に入ると当然ですがたくさんの本があります。真っ先に子どもの本のコーナーに足が進みます。
「ね、だから言ったでしょ?本屋さんだったでしょ?」
「本はたくさん置いてあるよね。でもここが本屋さんだってそうして分かるの?」と私。
「だってみんな本をえらんでからあそこで買ってるでしょ!」
「え!?買ってるの?本当に?じゃあこっそりお客さんが本を買っているのかどうか観察してみようよ!」
入り口の近くでじっと貸し出しカウンターを凝視している1年生5人と私。ややあやしいですが静かに見ております。
するとあるお客さんがカウンターにやってきました。
よく見ているとその人は、本を差し出してからお金を支払わずに受け取っているようです。
「ほら!やっぱり本を買ったから本屋さんだよ。」
「え?あの人は今本を買っていた?買うってどういうこと?」
「買うっていうとさ、お金で買うっていうことだよ。」
「そうだよね。じゃあ今の人はお金を払ってたかな?」
「うーん。どうだったっけなあ。。。」
「お金だしてなかったよ!私おぼえてる!」
「ひょっとしてここ図書館なんじゃない?私家の近くの図書館に行ったことあるけど図書館では本を借りれるんだよ!」
「ああ、そうか!じゃあぼくもここ図書館だと思う!あのお姉さんに聞いてきていい?」
ということで児童書カウンターのお姉さんにインタビューを始めるHくん。
「ここは本屋さんなんですか?」
「いいえ、ここは図書館ですよ。ここでは図書カードを作ってもらったら好きな本を借りて読むことができるんですよ。あなたたちも借りることができますからね。夕方は絵本や紙芝居を読む時間もあるから遊びに来てくださいね。」
「ありがとう。このiPadはなんですか?」
「これはですね、読みたい本があるかどうか調べたりできるんですよ。触ってもいいですよ(笑)」
お姉さんのおかげでここが”みんな”の図書館であることが発見できました。
それからスクールへ戻り、ふりかえりを行いました。
ふりかえりでは”売ると買う”、”貸すと借りる”、”自分のものと誰かのもの、みんなのもの”について子どもたちの持っているイメージを聞いていき、”みんなのもの”や”みんなの場所”の捉え方や関わり方についてそれぞれの考えをシェアしていきました。
「公園もみんなの場所だよ。図書館もだし、温泉もそうだよ!」
「電車もそうだよ。みんないるから静かにしなきゃいけないんだ。」
「図書館の本はみんなのものだから大事に使わないといけないよ。」
「じゃあ、自分のものは大事にしなくてもいいのかな?」
「え!?(笑)そんなはずないじゃーん!」
「公園のものも”みんなのもの”だから勝手に持っていっちゃだめ。葉っぱとかBB弾とかはちょっとだったらいいと思うし、大事にするならいいんじゃない?けどすぐ捨てたりさ、大事にしないなら持ってっちゃだめだよ。」
紅葉山見っけ隊のフィールドワークの際にも木の枝や落ちているBB弾などを持って帰るかどうするか何度か話し合ったこともあるテーマです。
これからもいろんな場面で考え続けることになるのでしょうね。
さて紅葉山公園の全貌が見えてきた3週目。来週はどんな発見が待っているのでしょうか?
YI
※TCS2015年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア: 身のまわりには、限りない「!(発見)」と「?(疑問)」がある。
[1年生]
「あのさ、公園の入り口のところにある建物ってなんのところ?」「あそこはね、うどん屋さんが入っているんだよ。ママと行ったことあるんだ!」
「でも大きい建物だからほかにもお店があるんじゃない?」
子どもたちは公園に併設している建物の存在に気がついてはいましたが、紅葉山探検を進めるにつれてだんだん気になり始めてきたようです。
そこで今週はまず建物になにがあるのか観察するために中に入ってみることにしました。
紅葉山公園に併設するこの建物、『なかのZERO』には本館と西館があります。 まずは公園から蒸気機関車の脇を通り、窓ガラスを眺めながらダンス練習をしているお兄さんたちの横をすり抜けて西館に入ってみました。
「ねえ、あそこの部屋に入ってみたい!」
「行ってみようよ!こんにちは〜!」
子どもたちと入って行ったのは絵画展をやっている美術室。
たくさんの絵画が展示されている空間に子どもたちが入るのをあたたかく迎えて下さいました。
「あら、こんにちは。ゆっくりしていってくださいね。(笑)」
次に4Fへ進むとプラネタリウムがありました。
「わー!プラネタリウムだー!」
「なあに?プラネタリウムって??」
「えっとねえ、星を見られる部屋なんだよ。」
中をのぞいてみたいところでしたが、週末と祝日のみの営業とのことでした。
階段を降りるとピアノの音色が響いてきました。
「あ!だれかがピアノ引いてるんじゃない?どこだろう?」
音楽室と書かれた部屋ではお姉さんがピアノを練習していました。
「プラネタリウムと絵をたくさん飾ってある場所とピアノをひくお部屋もあるんだねぇ。」
「あ!みてみて〜!ここに♬はーるがきーたー はーるがきーたー♪が書かれているよ〜!すごーい!」
先日オペラの達人である加藤さんから教わった歌が書かれたきれいな刺繍が飾られているのを発見してオペラ調で歌い始める1年生たち。このノリの良さがたまりません!
「じゃあ隣の大きい建物に行ってみようよ!」
「あそこはね、知ってるよ。本屋さんがあるんだよ。」
「あとうどん屋さんね! 」
ゼロホールにある中野中央図書館を本屋さんとして認識している子どもたち。さあどんな発見があるのでしょうか?
中に入ると当然ですがたくさんの本があります。真っ先に子どもの本のコーナーに足が進みます。
「ね、だから言ったでしょ?本屋さんだったでしょ?」
「本はたくさん置いてあるよね。でもここが本屋さんだってそうして分かるの?」と私。
「だってみんな本をえらんでからあそこで買ってるでしょ!」
「え!?買ってるの?本当に?じゃあこっそりお客さんが本を買っているのかどうか観察してみようよ!」
入り口の近くでじっと貸し出しカウンターを凝視している1年生5人と私。ややあやしいですが静かに見ております。
するとあるお客さんがカウンターにやってきました。
よく見ているとその人は、本を差し出してからお金を支払わずに受け取っているようです。
「ほら!やっぱり本を買ったから本屋さんだよ。」
「え?あの人は今本を買っていた?買うってどういうこと?」
「買うっていうとさ、お金で買うっていうことだよ。」
「そうだよね。じゃあ今の人はお金を払ってたかな?」
「うーん。どうだったっけなあ。。。」
「お金だしてなかったよ!私おぼえてる!」
「ひょっとしてここ図書館なんじゃない?私家の近くの図書館に行ったことあるけど図書館では本を借りれるんだよ!」
「ああ、そうか!じゃあぼくもここ図書館だと思う!あのお姉さんに聞いてきていい?」
ということで児童書カウンターのお姉さんにインタビューを始めるHくん。
「ここは本屋さんなんですか?」
「いいえ、ここは図書館ですよ。ここでは図書カードを作ってもらったら好きな本を借りて読むことができるんですよ。あなたたちも借りることができますからね。夕方は絵本や紙芝居を読む時間もあるから遊びに来てくださいね。」
「ありがとう。このiPadはなんですか?」
「これはですね、読みたい本があるかどうか調べたりできるんですよ。触ってもいいですよ(笑)」
お姉さんのおかげでここが”みんな”の図書館であることが発見できました。
それからスクールへ戻り、ふりかえりを行いました。
ふりかえりでは”売ると買う”、”貸すと借りる”、”自分のものと誰かのもの、みんなのもの”について子どもたちの持っているイメージを聞いていき、”みんなのもの”や”みんなの場所”の捉え方や関わり方についてそれぞれの考えをシェアしていきました。
「公園もみんなの場所だよ。図書館もだし、温泉もそうだよ!」
「電車もそうだよ。みんないるから静かにしなきゃいけないんだ。」
「図書館の本はみんなのものだから大事に使わないといけないよ。」
「じゃあ、自分のものは大事にしなくてもいいのかな?」
「え!?(笑)そんなはずないじゃーん!」
「公園のものも”みんなのもの”だから勝手に持っていっちゃだめ。葉っぱとかBB弾とかはちょっとだったらいいと思うし、大事にするならいいんじゃない?けどすぐ捨てたりさ、大事にしないなら持ってっちゃだめだよ。」
紅葉山見っけ隊のフィールドワークの際にも木の枝や落ちているBB弾などを持って帰るかどうするか何度か話し合ったこともあるテーマです。
これからもいろんな場面で考え続けることになるのでしょうね。
さて紅葉山公園の全貌が見えてきた3週目。来週はどんな発見が待っているのでしょうか?
YI
※TCS2015年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。