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”気”と”元気”

タイトル:からだに栄養 こころに栄養
探究領域:自主自律
セントラルアイディア:「心身の元気は生きる勇気。」

[3・4年生]

今週は”元気”という言葉に注目し、”気”がつく言葉についてみんなで考えてみることから始まりました。

「気がつく言葉っていっぱいあるね。たとえば”平気”とかさ。」
「気味が悪いとも言うよ。」
「気味が悪いってどんなイメージかな?」
「なんだろう?怖いとまではいかないけどなあ。。。月夜にちょうちんってイメージかな。(笑)」
「”気分がいい”とか”悪い”!」
「”気分”てなに?具合がいい、悪いってこと?」
「うーん。似てるけどちょっと違うなあ。ぼくにとって気分が悪いっていうと人とケンカした時かな。」
「私は気分が悪いって言うと”吐きそう”な時に使うな。」
「ああ!そっか、でもよく考えたらおれは両方の場合で使うかな。」
「”気をつける”、とか”気を使う”っていう言葉もあるよ!」
「その場合の”気”ってどういう意味なんだろう?」
「意識するってことだよ。」
「じゃあ”気”って意識のことなのかな?」
「うーん。そう言われるとなんか違う気もするような。”心”って感じかな?」

子どもたちからはたくさんの”気”がつく言葉や表現が飛び交い、それを元にお互いの概念を共有してイメージを広げていきました。

大気・空気・勇気・根気=レジリエンス&じわじわ・本気・天気・気圧・湿気・気象・気絶・意気・殺気・電気・悪気・陰気・弱気・強気・気が長い/短い・気が大きい/小さい・気が進む・気まぐれ・やる気・気合い・気楽・一気に・気を失う・意気地なしなどの子どもたちから出てきた”気”のつく言葉や表現から彼らは”気”という言葉に生命力・エネルギー・たましい・力・カメハメ波・心・がんばる気持ちといったイメージを持ったようです。

”元気”や”気”という言葉はなかなか外国の方、特に西洋の人たちには説明することが難しい概念ですが、私たち日本人にとっては自然に備わっている感覚なのですね。
ただ、そのイメージを他の人と共有したり言語化するというのはなかなかする機会がありませんのでみんなで話し合ってみると自分にはなかった見方を発見したり、再確認にもなりました。

さて、”元気”の話です。
これまで”元気な状態”になるには適切な量の適切な食べ物、水、酸素を摂取することが欠かせないことを学んできましたが、このような一般的な”元気な状態”になるために必要な要素以外にも人によって異なる”元気になる”要素があるようです。

「ぼくはねえ、感動すると元気になる。」
「感動か。それってどんな感動なのかな?」
「たとえば、”るろうに剣心”であまり人に剣を向けない主人公がすごく悪くてイヤな相手をやっつける場面を見て感動したんだけど、その時すごく元気になったんだよ。」
「なるほどね。それって、その場面を見てどう感じたのかな?」
「そうだなあ。自分が主人公になったつもりで、自分もやってみたい!とか主人公の勇気がすごいって思ったんだよ。それで感動してウオーって元気になったの。」
「なるほどなあ!”自分がやってみたい!”って思ったり、”勇気”に感動させられて元気が出たんだね。」
「私は猫にいつも元気をもらう。宿題して疲れても”つくし”を見ると充電されるんだよ。猫は”かわいい”からね。」
「ぼくはね、電車から元気をもらうよ。」
「出ましたー!(笑)で、それってどういうことなの?」
「あのね、北海道に行った時にローカル線に乗って海が目の前に見える場所で雪が降ってたのね。そこでしかも対向列車が来たんだよ!そのかっこよさとタイミングがすっごかったから超”元気”になったんだよ。」
「なるほどー。ただ電車を見れば元気になるわけじゃないんだね。色んなことが重なり合って”かっこいい”って思ったら元気が湧いてくるんだなぁ。」
「あ、あのおれははスティーブジョブスの本を読むと元気になる。なんでかと言うと他の人と違う考え方がかっこいいから。」
「ちなみにどんな風に他の人と違うの?」
「普通の人は便利さを追求するでしょ?でもね、ジョブスは便利さと低コストを追求したんだよ。」
「そっか、マイヒーローはたしかに元気の源だよな〜!」と4年生たち。
「おれは野球でナイスプレイした時。敵がナイスプレイしても元気になるよ。盛り上がってウキウキするんだ。まあ、味方とか自分がナイスプレイするともっと元気になるけどね。」
「下ネタで笑ったり、笑わせるのも元気になるよ。笑いが元気になるってことなのかなぁ?」

みんなに共通する元気の素とそれぞれの元気の素がどうやらあるということが見えてきました。
さあ、どうすればより”元気”に生きていくことができるのでしょうか?
来週も探究は続きます。

YI

TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。



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