タイトル:One for All, All for One
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:「情けは人のためならず」
まずは先週のゴミ拾い活動のふりかえりから始めることにしました。
「自分たちの活動が周りの人や環境にどんな影響を与えたと思う?」
私からの問いかけに子ども達が次々に反応します。
「いろんな人が『ありがとう』『ご苦労様』って言葉をかけてくれたよね。」
「そうそう、高校生や毎回出会うタクシーの運転手さんとか。」
「たくさんの人に見られてるんだなあって、ちょっと緊張しちゃったな。」
今回、私も多くの方が我々の活動の様子をにこやかに見守ってくれていることに気づきました。
行く先々で何度も感謝の言葉を頂いた場面が彼らには一番印象に残っているようです。
「テーマを始める前に比べて、公園や道のゴミが減ってる気がするんだよねえ。」
「私もそう思う。」「俺も!」
この意見には同意の声があがります。
「なんでそう思うの?」
「だって、この前、駅からスクールに来る途中で、おじさんとおばさんが『最近、このあたりゴミが少なくなったわねえ』と話してるのを聞いたんだよ!」
もしかしたら地道な活動が実を結んでいるのかもしれない。
そう思うと、さらにやる気が湧いてきます。
「そういえば、城山公園に行った時に、ランニング中のおじさんもゴミを拾うの手伝ってくれたじゃん。」
「実は、わたし、この前の週末にゴミ拾いしてたんだけど、近所のおばあさん達も私の様子を見て、ゴミ拾いを始めちゃったんだよ〜。」
なんと、これはすごい!
自分から率先して行動を起こすことで、周りの人達を動かすことがある。
そんな貴重な経験を得たようです。
どちらかといえばポジティブな意見が多い中、少し視点を変えて、今回の活動を通じて感じた疑問やもやもやを尋ねてみることに。
「駅前で拾ったビニール傘なんて、全然綺麗だし、まだまだ使えるよねえ。もったいない。」
「紅葉山公園なんて前の週にゴミ拾いしたばかりなのに、もうゴミが捨ててあったでしょ。これじゃあ、やってもやってもきりがないよなあ。」
なぜ、使えるものまで捨てるのか?
どうすればまちのゴミを減らせるのか?
素直な疑問が頭をもたげます。
人間が生活を営む限り、ゴミを完全にゼロにすることはできない。
けど、まちにゴミを捨てることがなくなれば、我々の活動そのものが要らなくなるはず。
子ども達が一番問題視していたのは「タバコのポイ捨て」でした。
「タバコのポイ捨て禁止のポスターを作ったらどうだろう?」
活動中もしきりにこのアイデアを口にしていた女の子が真っ先に意見を出してくれました。
ところが、周りの反応はあまり芳しくありません。
「タバコ禁止のマークがある場所に吸殻が落ちているってことは、誰もルールを守ってないということだもんなあ。ポスターも無視されそう。。」
「ポスターを目立たせるためには、枚数が必要でしょ。それがごみになっちゃ意味がないし。。」
「うーん・・・」
思いつきのアイデアですぐに解決できることであれば、社会問題として取り上げられるはずもありません。
「ほんと、なんでポイ捨てしちゃうんだろう。」
「今タバコが吸いたいという気持ちをおさえられないんだろうなあ、きっと。」
「ちゃんとした場所に捨てに行くのも面倒くさいんじゃないかなあ。」
「自分くらいならって思ってるかも。」
いろいろ考えていると、弱い方や楽な方に流されてしまいがちな人間の性が浮き彫りになってきます。
なかなか良いアイデアが浮かばず、もやもやした気持ちが残るばかり。
とは言え、目の前にはゴミが捨てられている現実がある。
今回のテーマ学習も半分を迎え、子ども達の前に大きな壁が立ちはだかりました。
HY
※TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
探究領域:社会寄与
セントラルアイディア:「情けは人のためならず」
[2年生]
自分たちの仕事の質をさらに上げるためにどうすればよいか。まずは先週のゴミ拾い活動のふりかえりから始めることにしました。
「自分たちの活動が周りの人や環境にどんな影響を与えたと思う?」
私からの問いかけに子ども達が次々に反応します。
「いろんな人が『ありがとう』『ご苦労様』って言葉をかけてくれたよね。」
「そうそう、高校生や毎回出会うタクシーの運転手さんとか。」
「たくさんの人に見られてるんだなあって、ちょっと緊張しちゃったな。」
今回、私も多くの方が我々の活動の様子をにこやかに見守ってくれていることに気づきました。
行く先々で何度も感謝の言葉を頂いた場面が彼らには一番印象に残っているようです。
「テーマを始める前に比べて、公園や道のゴミが減ってる気がするんだよねえ。」
「私もそう思う。」「俺も!」
この意見には同意の声があがります。
「なんでそう思うの?」
「だって、この前、駅からスクールに来る途中で、おじさんとおばさんが『最近、このあたりゴミが少なくなったわねえ』と話してるのを聞いたんだよ!」
もしかしたら地道な活動が実を結んでいるのかもしれない。
そう思うと、さらにやる気が湧いてきます。
「そういえば、城山公園に行った時に、ランニング中のおじさんもゴミを拾うの手伝ってくれたじゃん。」
「実は、わたし、この前の週末にゴミ拾いしてたんだけど、近所のおばあさん達も私の様子を見て、ゴミ拾いを始めちゃったんだよ〜。」
なんと、これはすごい!
自分から率先して行動を起こすことで、周りの人達を動かすことがある。
そんな貴重な経験を得たようです。
どちらかといえばポジティブな意見が多い中、少し視点を変えて、今回の活動を通じて感じた疑問やもやもやを尋ねてみることに。
「駅前で拾ったビニール傘なんて、全然綺麗だし、まだまだ使えるよねえ。もったいない。」
「紅葉山公園なんて前の週にゴミ拾いしたばかりなのに、もうゴミが捨ててあったでしょ。これじゃあ、やってもやってもきりがないよなあ。」
なぜ、使えるものまで捨てるのか?
どうすればまちのゴミを減らせるのか?
素直な疑問が頭をもたげます。
人間が生活を営む限り、ゴミを完全にゼロにすることはできない。
けど、まちにゴミを捨てることがなくなれば、我々の活動そのものが要らなくなるはず。
子ども達が一番問題視していたのは「タバコのポイ捨て」でした。
「タバコのポイ捨て禁止のポスターを作ったらどうだろう?」
活動中もしきりにこのアイデアを口にしていた女の子が真っ先に意見を出してくれました。
ところが、周りの反応はあまり芳しくありません。
「タバコ禁止のマークがある場所に吸殻が落ちているってことは、誰もルールを守ってないということだもんなあ。ポスターも無視されそう。。」
「ポスターを目立たせるためには、枚数が必要でしょ。それがごみになっちゃ意味がないし。。」
「うーん・・・」
思いつきのアイデアですぐに解決できることであれば、社会問題として取り上げられるはずもありません。
「ほんと、なんでポイ捨てしちゃうんだろう。」
「今タバコが吸いたいという気持ちをおさえられないんだろうなあ、きっと。」
「ちゃんとした場所に捨てに行くのも面倒くさいんじゃないかなあ。」
「自分くらいならって思ってるかも。」
いろいろ考えていると、弱い方や楽な方に流されてしまいがちな人間の性が浮き彫りになってきます。
なかなか良いアイデアが浮かばず、もやもやした気持ちが残るばかり。
とは言え、目の前にはゴミが捨てられている現実がある。
今回のテーマ学習も半分を迎え、子ども達の前に大きな壁が立ちはだかりました。
HY
※TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。