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プレゼンにむけてラストスパート

タイトル:Orderless World
探究領域:時空因縁
セントラルアイディア:「文明の歴史から私たちの現在と未来が見える。」

[5・6年生]

テーマもいよいよ大詰め。
「プレゼンテーション」と銘打つからには、これまで学んだことを単にまとめるだけではなく、自分達なりの考えを打ち出す必要があります。
模造紙が完成すれば、「はい、終わり」という訳にはいきません。

今回、彼らに提示したのは「文明の歴史をふまえ、どんな未来を創りたいか」というお題。

これまで過去の文明について一所懸命学んできたけど、そもそも自分達に直接関係してくる現代社会についてあまりよく知らないのではないか。
そんな問題意識から、まずは現代社会がどのような特徴を持っているかについて考えていくことにしました。

・日本は少子高齢化で人口減少の一途をたどるが、世界は人口爆発
・大量生産大量消費の価値観が根付き、それがゴミ問題につながっている
・電気に過度に依存する社会
・フードロスの問題がある一方で、物が不足している地域や国が存在する
  →貧富の二極化(南北格差)
・グローバル化による様々な影響
  世界企業は競争の激化、東南アジアからの出稼ぎ など
・・・

これまで学んできたことやニュースや本で得た知識を元にメタメタマップには多くの社会問題が挙げられていきます。

現代社会がいかに産業革命の影響を強く受けているか
なぜ産業革命はヨーロッパを起点に発生することになったのか
そこには古代文明の発生とどんな関係があるのか

今回のテーマ学習を通じて、現代社会にみられる特徴と過去の文明の歴史とをつなげて考えられるようにはなりました。
その次のステップとして、上記をふまえ、どんな未来を創りたいかを考えることをホームワークに課しました。

そして翌日、彼らの表情はどこか冴えません。
内容が難しすぎて、ホームワークができていないとのこと。

「どのあたりに苦戦してるの?」と問いかけてみると、

「正直、誰でも言えることしか思いつかないんだよね・・・」
「そうそう。あと、逆に現実的にありえそうもないこととか。」
「そんなことをプレゼンで発表するのも何か違う気がするし。」

と子ども達。

個別具体の事例は思いつくが、社会全体の未来像を考えるとなると、誰でも思いつく一般論か荒唐無稽なアイデアの両極端に留まってしまう。
学者のような無責任な未来予測に何の意義も感じないし、自分達はそんなことをしたい訳ではない。
真剣に課題に向き合うからこそ、意見に対する責任感が逆に子ども達を苦しめる結果となっていました。

クラスに重苦しい空気が漂います。

とはいえ、プレゼンに向け、何らかの形でアウトプットを作り上げないといけません。

「この悩みや迷いもプレゼンで正直に語るしかないよね。」

ようやく3人は腹をくくりました。
メンバーの体調不要による休みもあり、作業の進捗が遅れており、時間がいくあっても足りない状況の中、残業でラストスパートをかけます。
ワークスペースは締め切り前の編集プロダクションのような雰囲気。

「やっとできた!」

先週分の遅れをリカバリーすべく模造紙の作成に取り組んでいた男の子が声を上げました。

結局、その後、合同での発表練習にあてることができた時間はたったの30分。
各自、家で個人練習してきて、本番当日を迎えることになりました。

HY

TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。



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