タイトル:てこでも動かない?
探究領域:万象究理
セントラルアイディア:「小さな力を大きな力に変えることができる。」
定滑車ひとつでは、持ち上げる力は変わらないことが、先週の実験で
明らかになりました。では、動滑車をひとつ加えると、どうなるか。
今週は、動滑車の実験からスタートです。
20ℊの動滑車に20ℊの重りをつけます。
引っ張る紐の先が何ℊで吊り合うかを考えます。
10ℊ?20ℊ?と予想を立ててから、実際に重りをつけていくと、
20ℊで吊り合いました。
これは、一人で荷物を持つときに必要な力が、2人で持ったときに半減するのと同じ仕組みです。
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動滑車が2つの場合。
荷物を持つ考え方でいけば、4人で持っていることに
なるため、引っぱる力は4分の1になります。
「滑車の数が増えれば、もっと軽くなるってことか。」
実際にどのくらい力が軽くなるのか、
おっちゃん持ち上げ装置の図面に記入していきます。
動滑車3つの装置は、引っぱる力は11.6kℊ。
30cm引っぱると5cm上がる計算です。
動滑車4つの装置は、引っぱる力は8.75kℊ。80cm引っぱると10cm上がる。
動滑車8つの装置は、引っぱる力は4.375kℊ。160cm引っぱると10cm上がる。
さらに用紙の端に4720円との計算がかかれています。
どの滑車を使うか自分でネットで調べ、購入した場合の料金を記入したといいます。
筆算をみると、単価297円×滑車16個になっていることがわかります。
さぁ、動滑車を使えば、計算上は、小さな力が大きな力に変わるはず。
ブランコの支柱を使う案が出されたことから、近くの公園に行って実験装置を作りに行きました。
おっちゃんを持ち上げる前に、自分たちだけで実験してみます。
滑車を取り付けたり、iPad撮影するための場所を探したり、
それぞれ違う動きをしていきます。
公園を利用している子どもや大人たちは不思議に見ています。
「なんか恥ずかしいんだけど。」「ほかの小学校の子が嫌がらせする。」 新人2人が不満を言います。
本当にそうなのでしょうか。見方を変えて、巻き込んでしまれば一緒に楽しめるかも。
さっそく、別の子が何をしているのか説明し始めます。
声をかけてくれる大人にも質問に応えていくと、どの方も温かく見守ってくれています。
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まずは、動滑車3つで引っぱってみます。
持ち上がるけど、けっこう、重い。
動滑車をもうひとつ加えてみます。
「手が痛い!」
持ち上げるのに苦戦しています。
「滑車が斜めになってる。」
「ロープがからまってて力が伝わってないんじゃない?」
理由を探ります。
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「動滑車が動いてないよ!」
周りで観察している子が気がつきます。
ロープが滑車から外れてしまっています。
問題は動滑車の設置の仕方にあるようです。
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翌日。
動滑車がバラバラにならないよう、固定してみました。
今日は、いよいよおっちゃんを乗せての実験です!
どのくらい引っぱったら、おっちゃんが浮くかを測るために、印をつけたところで握ります。
片手で動かそうと下に引きます。動きません。
両手で力いっぱい引いてみます。ちょっとは動いたかな程度。
動滑車は固定されていても、ロープが途中で止まってしまっています。 しかも、固定するために滑車の向きを変えたため、からまっていることもロープが動かない原因のようです。
ひとつひとつの動滑車すべてが機能しないと力は分散されません。
そこで、今までくっつけていた動滑車を離してみることにしました。
比較的すべりやすい滑車を4つ選び、定滑車2つ、動滑車2つで設置してみます。
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再び、おっちゃんを持ち上げることに挑戦です。
一人が思い切りロープを引きますが持ち上がりません。
近くで見ていた子が思わず助っ人に入ります。
2人でもダメです。
3人ならどう?
3人がかりでようやく持ち上がりました。
2つの動滑車も上に上がっています。
持ち上げる力は4分の1になったのでしょうか?
「これで滑車増やせばいけるかな?」
どうすればうまくいくか、今回の実験を振り返り、作戦の練り直しです。
AN
※TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。
探究領域:万象究理
セントラルアイディア:「小さな力を大きな力に変えることができる。」
[3・4年生]
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定滑車ひとつでは、持ち上げる力は変わらないことが、先週の実験で
明らかになりました。では、動滑車をひとつ加えると、どうなるか。
今週は、動滑車の実験からスタートです。
20ℊの動滑車に20ℊの重りをつけます。
引っ張る紐の先が何ℊで吊り合うかを考えます。
10ℊ?20ℊ?と予想を立ててから、実際に重りをつけていくと、
20ℊで吊り合いました。
これは、一人で荷物を持つときに必要な力が、2人で持ったときに半減するのと同じ仕組みです。
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荷物を持つ考え方でいけば、4人で持っていることに
なるため、引っぱる力は4分の1になります。
「滑車の数が増えれば、もっと軽くなるってことか。」
実際にどのくらい力が軽くなるのか、
おっちゃん持ち上げ装置の図面に記入していきます。
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動滑車3つの装置は、引っぱる力は11.6kℊ。
30cm引っぱると5cm上がる計算です。
動滑車4つの装置は、引っぱる力は8.75kℊ。80cm引っぱると10cm上がる。
動滑車8つの装置は、引っぱる力は4.375kℊ。160cm引っぱると10cm上がる。
さらに用紙の端に4720円との計算がかかれています。
どの滑車を使うか自分でネットで調べ、購入した場合の料金を記入したといいます。
筆算をみると、単価297円×滑車16個になっていることがわかります。
さぁ、動滑車を使えば、計算上は、小さな力が大きな力に変わるはず。
ブランコの支柱を使う案が出されたことから、近くの公園に行って実験装置を作りに行きました。
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滑車を取り付けたり、iPad撮影するための場所を探したり、
それぞれ違う動きをしていきます。
公園を利用している子どもや大人たちは不思議に見ています。
「なんか恥ずかしいんだけど。」「ほかの小学校の子が嫌がらせする。」 新人2人が不満を言います。
本当にそうなのでしょうか。見方を変えて、巻き込んでしまれば一緒に楽しめるかも。
さっそく、別の子が何をしているのか説明し始めます。
声をかけてくれる大人にも質問に応えていくと、どの方も温かく見守ってくれています。

まずは、動滑車3つで引っぱってみます。
持ち上がるけど、けっこう、重い。
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「手が痛い!」
持ち上げるのに苦戦しています。
「滑車が斜めになってる。」
「ロープがからまってて力が伝わってないんじゃない?」
理由を探ります。

「動滑車が動いてないよ!」
周りで観察している子が気がつきます。
ロープが滑車から外れてしまっています。
問題は動滑車の設置の仕方にあるようです。

翌日。
動滑車がバラバラにならないよう、固定してみました。
今日は、いよいよおっちゃんを乗せての実験です!
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片手で動かそうと下に引きます。動きません。
両手で力いっぱい引いてみます。ちょっとは動いたかな程度。
動滑車は固定されていても、ロープが途中で止まってしまっています。 しかも、固定するために滑車の向きを変えたため、からまっていることもロープが動かない原因のようです。
ひとつひとつの動滑車すべてが機能しないと力は分散されません。
そこで、今までくっつけていた動滑車を離してみることにしました。
比較的すべりやすい滑車を4つ選び、定滑車2つ、動滑車2つで設置してみます。
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再び、おっちゃんを持ち上げることに挑戦です。
一人が思い切りロープを引きますが持ち上がりません。
近くで見ていた子が思わず助っ人に入ります。
2人でもダメです。
3人ならどう?
3人がかりでようやく持ち上がりました。
2つの動滑車も上に上がっています。
持ち上げる力は4分の1になったのでしょうか?
「これで滑車増やせばいけるかな?」
どうすればうまくいくか、今回の実験を振り返り、作戦の練り直しです。
AN
※TCS2014年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。