[1・2年生]
今年度最後のテーマ学習が始まりました。
4月には「テーマって何?」「楽しいのかな?」と言っていた1年生も6つ目のテーマとなり、「次のテーマは何をするのかな?」と興味津々。
前情報から、
「次のテーマは“働かざるもの食うべからず”だよ!」
「ってことは“働く”んだ!」
「お手伝いしたいな、外行きたいな。」
と予想を巡らす子ども達。
そのため、『One for All, All for One』というテーマタイトルを書き出すと、前予想とは違うので驚き。
「One は一つ……All は全部?」
「“ともだちはいいもんだ”の歌詞( みんなはひとりのために、ひとりはみんなのために)みたい。」
セントラルアイディア『私たち一人一人はコミュニティに寄与することができる』を書き出すと、
「コミュニティ?」「寄与?」と更に子ども達の頭の中にハテナが飛んで。
「コミュニティと言えば、東京コミュニティスクール?」
「パンづくりコミュニティ、という看板を見たことがある。」
「『寄与』の寄は、奇跡と同じ漢字?あっ、うかんむりが足らないのか。」
「それで、働きに行くの?」
「人のために動くっていうことかな?」
分からないことだらけかもしれないけれど、どういう意味だろうと考えることが大事。その後もテーマタイトルとセントラルアイディアを基に、子ども達と話し合いました。
「なぜ人のために動くの?」と尋ねると、
「お金をかせぐため。」
「良い人と思ってもらうため。」
「誰かに喜んでもらうため。」
「人のために動くことも大事だけど、それで自分のためにならないことはないのかな?」
「自分のためにもならないといけないと思う。」
「例えば、お金をあげたら人のためにはなるけど、損をするから自分のためにはならない。」
「けど、相手が喜んでくれたら嬉しいから自分のためにもなるかもしれないよ。」
「人のためになると思ってしたことが、そうでないこともあるよね。」
「それは、ありがた迷惑だ!」
ただ動けばいいのではない、人のためにも自分のためにもなることをするんだという意識が芽生えたところで、早速翌日から動き出しました。
コミュニティの中でまずできそうなこととしてまずやってみたことが、スクール前の公園のごみ拾い。
「よし、寄与するぞー!」
と、意気込んで出かけたものの、ごみが落ちていない……。普段から公園の管理者の方がきれいにしてくださっているのでしょう。
池の中にある葉っぱを拾おうとしますが、ゴミ袋と長靴(降雪の翌日だったため)しか持ち合わせていない子ども達に十分に拾えるはずもなく。ズボンや靴下、手袋が濡れて、最後に水遊びのような状態にもなり……。
動いた後は振り返り。
自分の“行”いを“伝”える、“行伝シート”を制作して自分たちの動きや意識を振り返りました。
「数個はゴミを拾ったよ!」
「少しはきれいになった。」
「でも、これじゃあ、寄与と言えないような……。」
「そもそも寄与って何なんだ?」
「分かるようで分からない。」
と、子ども達。
そこで改めて『寄与』という言葉の意味を探るべく、国語辞典と漢字成り立ち辞典を用いて調べてみることに。
「寄与の寄は、“家に寄りかかる”というところから、“頼る”という意味があるらしい。」
「寄与の与は、“象牙を4本の手で捧げる”かたちなんだって。」
『寄与』には、社会や人の役に立つという意味の中に、頼って頼られて、という支え合いの関係を指すことが見えてきました。
さぁこれからの6週間、どうしたらコミュニティに寄与したと言えるのか、一緒に動きながら考えていこう!
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※TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。