[1・2年生]
コミュニティに寄与するために何をするか。
そうした矢先にグッドチャンスが訪れました。
なんとテーマ学習前の時間が伸びたため、掃除が潰れてしまった。
スクールという身近なコミュニティにも寄与できるチャンスではないか?!
ということで、スクールの掃除から始めました。
みんなで分担してテーマで使っている部屋以外の掃除を行います。
「これ、どうやって片付けたらいいかな?」
「ここも汚いから掃除しよう。」
「ここ、修理しよう。」
「手伝おうか?」
いつもなら気付かないだろうところまで自分なりに気付き、どうしたら寄与できるだろうか意識しながら取り組もうとしていました。
そして振り返り。2枚目の行伝シートの制作に入りました。
「TCSをきれいにできた。」
「掃除できたけどもっときれいにできたと思う。」
「もっと良い掃除の仕方があったと思う。」
「楽しかった。でも面倒だと思ったところは適当にやってしまった。」
「ちゃちゃっとやってはいけない。」
「けど、時間をかければいいってもんでもないよね。」
前回よりは、TCSをきれいにできたし、できることもあったから寄与したと思うけれど、十分ではなく質の向上が重要だと感じる子ども達。
この行伝シート、実はいくつかの項目に分かれて記録しています。
『志(何を目標にして臨んだか)』
『動(何をしたか)』
『意(どんな意識で動いたか)』
『良(良かった点は何か)』
『改(改善点は何か)』
『寄与(寄与できたか)』
行伝シートを眺めていると、気付くことが。
前回より寄与できた、という割には『良』が少ないのです。
それに、『良』の内容を見ていると、
「キッチンをピカピカにできた。」
「けん玉を修理した。」
など、もの・場所に関することばかり。
コミュニティに寄与することは、ものや場所だけでなく人に関してのグッドポイントも出てくるはずでは……?
そのことを伝えると、「あ〜そうだ〜。」と頭を抱える子もいました。
それに、「少しでもできたからOK、もう改善点は無い」とする姿勢も見えることがありました。
できる範囲のことでは挑戦にはなりません。
「もっと向上していこう」と自らを変えようとする姿勢が無ければ、これ以上動き続けても成長は見られないでしょう。
今の自分をどうしたらもっと高められるか、その視点を持って今後も動いていって欲しいと思います。
コミュニティに寄与する際の条件として挙げたうちの一つは『義務の遂行』であること。
っていうけど、『義務の遂行』って何だ!?
そこでまたまた辞書で調べることに。
「ことばの学びみたい。」と子ども達。
そうです、テーマは他の学びとも連動するのです。
『義務』は“しなければならないつとめ”であり、
『遂行』は“困難であっても正しい行いをやり遂げる”という意味が見えてきました。
「大変であっても正しいことを徹底的にやり遂げるんだ」という意識が出て来たところで、子ども達の希望によりごみ拾いリベンジを行いました。
今回は場所を変え、木の茂みの中やなんと側溝の蓋(編み目状)の下にあるごみまで拾おうとする子ども達。もう彼らの中では、気になって仕方が無い、正しいから大変であっても取り組むんだという気持ちが芽生えたのかもしれません。
さぁ、来週も更なる寄与を目指して動きます。
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※TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。