[6年生]
テーマも残り2週。今週からは天気図を読み解く作業に入ります。
気象データをきちんと理解しない限り、天気の予想も当て勘の域を
超えることができません。
高気圧だとどうして雲ができにくいか、逆に低気圧だとなぜ雲が
できやすいか
あたたかい空気と冷たい空気がどのようにぶつかって前線ができ、
どのように雲ができるか
低気圧から寒冷前線と温暖前線がどのように伸びているか
それぞれの前線はどんな動き方をするか
情報の多さに頭がパンクしそうになりながらも必死に食らいついてきます。
この地道な作業を通じて、子ども達の天気図に対する見方が次第に
変わってきました。
「あっ、確かに温暖前線の進行方向側に雨マークがついている場所が
あるよ。雨雲ができてるんだ!」
「寒冷前線の端の方に雷マークもあるよ。これは積乱雲の仕業に違いない!」
興奮した口調で、次々に新たな発見が出てきます。
天気図には何が書かれていて、それは天気の変化とどう関係があるのかを
学ぶことで、これまでは単なる記号でしかなかったものに意味が
見出されたのです。
さて、天気図の見方を学んだ子ども達はいよいよ、天気図や気象衛星からの
写真などの気象データを分析、統合して明日の天気を予測する作業に入ります。
学びの成果を実際に試す機会がやってきました。
「沖縄付近に前線が停滞してるね。前線に沿って、雨雲も広がっているし。
もう梅雨に入ったのかな?」
「昨日、一時的に雨が降ったけど、この寒冷前線に伴う雨雲が関東地方を
通り過ぎたせいだね。きっと。」
日本気象協会と気象庁のホームページを駆使し、何度もしつこく天気図を
見比べます。
「朝鮮半島付近にある低気圧が日本に近づいてくるんじゃないかな?」
「たしかに。けど、低気圧の速度から考えて、雨が降るのは明日の後半だと
思うよ。だから、明日の天気の予想は『晴れのち雨』にしよう!」
肝心の結果はと言うと、午前中の晴れ模様が嘘のように、お昼過ぎに
雨が降り始めました。
すぐに雨は止んだので、「晴れ一時雨」といったところです。
「やった!ほぼ予想が当たった!」
予想がほぼ的中し、子ども達も興奮を隠しきれません。
まぐれ当たりでないことを証明するためにも、その次の日と週末の
運動会の日についても天気を予測することにしました。
また、予測の精度を上げるため、気象庁のお天気相談所の方に
教えていただいた高層天気図についても、ホームページでその見方を
学ぶことにも取り組みました。
「最初は『西から東に天気が変わる』ってことしか知らなかったから、
大阪や名古屋の天気を見ていただけだったのに。
これって結構すごいことだよね。」
男の子がぼそっとつぶやきました。
これまでの学びの成果を自分なりに実感している様子です。
来週金曜はとうとうテーマ発表会です。
ラストスパート、頑張っていこう!
HY
※TCS2012年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。