[3・4年生]
「『正義』という言葉からイメージすることやものを挙げてみよう!」今回のテーマ学習を通じて目指すべき学習者像、そして達成目標を子どもたちと
共有した後、この問いを発しました。
いったいどんな答えが返ってくるのか、興味津々です。
「仮面ライダー!」
一人の子の発言をきっかけに、次々に意見が出てきます。
「ヒーロー」
「ウルトラマン」
「ワンピース」
「ガンダム スーパー戦隊」
「ALSOK」
「サンデル教授」
・・・
そんな中、「悪が本当の正義なんじゃないかな?」という意見が出てきました。
「なぜそう思うの?」と問いかけると、
「悪がいないと正義が引き立たないでしょ。それに、悪が弱かったら、格好悪い。」
とのこと。
(なるほど、物事を別の視点から見た面白い意見だなあ。)
あっという間に、子ども達の発言で模造紙がいっぱいになります。
今回の学びの中心となるコンセプトについて、現時点で子ども達が持っている
先行知識やイメージが明らかになってきました。
事前に想定したとおり、具体的なヒーローものの作品が先に挙がってくる傾向が
見られます。
![20120227_3.jpg](http://tokyocs.org/20120227_3.jpg)
![20120227_2.jpg](http://tokyocs.org/20120227_2.jpg)
イメージマップが完成したところで、子ども達の「正義」に対する固定観念を
揺さぶるため、「正義」の漢字の語源を伝えました。
日本の漢字研究の第一人者であった白石静先生の解釈によると、
「正」は城邑に向かって人が進む形で、攻める、攻めて征服するの意味で、
征のもとの字であり、征服した人々に重圧を加えて税の負担を強制することを
正当とし、正しい道理としたことが語源になっているそうです。
「正義って、立場によって見え方が変わると思わない?」
「確かに!」
達成目標で掲げているとおり、今回の学びの根幹となるのは「正義」の意味を
問い続けること。
自分にとっての「正義」とは何なのか?
今回のテーマ学習には、答えのない問いに対し、悔いのない意思決定をし、
自分らしい人生を歩んでほしいというメッセージが込められていることを
伝えました。
答えのない問いにぶつかった際に、価値観の異なる人と意見を交わし、
問題解決や意思決定をしていくこと、それが議論であり、議論をうまく進めて
いくためには基本的な技術(型)を学ぶ必要があります。
子ども達に、議論を進めていく上でのルールと意見の述べ方の基本型を提示し、
いくつか例題をだし、議論の練習を繰り返しました。
![20120227_4.jpg](http://tokyocs.org/20120227_4.jpg)
来週からいよいよハンバーグ白熱教室が開講します。
一体どんな議論になるでしょうか。
HY
※TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。