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ストーリーで語れ!

[3・4年生]

My Hero についての本、資料を読み込み、自らの「問い」を深めて
ゆくことで、どんどん Hero 像が明らかになってきます。今週は、

「拡散」から「収束」へ転ずるフェイズ

です。

たくさん出てきた「問い」を整理して、 My Hero についての本を
まとめる作業に入ります。あこがれのヒーローについて、自ら語る
なんてこんなエキサイティングなことはありません。

「どう語ったら効果的か?」

いきなり本質に迫る問いを投げかけます。

あのね、ボクのヒーローはスゴイんだぞ!だってね……こんなところ
もあって、こんなところもあって、こんなところもあるからだよ!
って語ればよいか?いやそれではあまりに芸がない!ということは
子どもたちもよくわかっています。聞き手が

「なるほど!あなたのヒーローはスゴイね!」

と共感するような“本”をまとめたい!と子どもたちは思っています。

では、どうするか……

“何”を語るかをまず決めなければならない……ということで、本の
目次を作ることにしました。

ヒーローの魅力を伝えるには、どんな項目を選ぶべきか頭をひねり
ます。

「やっぱり、ふつうの人ではないところがヒーローなんだよね」

ある子がつぶやきます。

「じゃあ、どんなところがふつうの人と違うの?」

と問い返すと

「あきらめないところ」

と答えます。なるほど……それはいい視点です!いつ、どんな状態
に陥ったときに、“あきらめずに”乗り越えていったのか……
そこにはワクワクする物語があります。

ここで明らかになってくるのは、ヒーローとはいえ、完全無欠でも、
いつも善であるわけでも、さらには、無敵だということもないのです。
理解されなかったり、うまくいかなかったり、へこみそうになったり
ということの連続で、決して「順風満帆」に人生を歩んでいるわけ
ではないのです。

苦難をどう乗り越えたのか?
どう変化・成長していったのか?

ヒーローを語る上で、この2つのポイントはぜひとも押さえておき
たいということがわかってきました。

どこがスゴイのか、そのスゴさをどうやって身につけたか、その
スゴさは簡単に身についたのか、それとも幾多の苦難を乗り越えた
のか……というふうに書くべき「項目」が「目次」として固まって
きます。

「目次」が固まれば、後は、そのことについて詳細に述べるだけ……
じゃあ、これで学びは終了?いえいえ、これからが「本番」です。

「項目」とその内容の「詳細」が固まったとしても、それをただ説明
するだけでは、聞き手をワクワクさせる「ストーリー」にはなりません。
ただ時系列的に「項目」を並べ、集めた事実を「説明」するのではなく、
「プロット」を編んでエピソードを語ってこそ「ストーリー」です。

次週は、なぜそこまで自分が My Hero にホレるのか、どんなところ
をスゴいと思っているのか語る「ストーリー」を構築してゆきます。

RI

TCS2011年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。



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