[6年生]
駄菓子屋だがっちゃんが閉店し、最終週はテーマ発表会に向けて動き出しました。
最終の在庫管理表を作成したり、それを基に売上・利益等の計算をしたり、
在庫処理をしたり、オフィス(教室)が散乱していたので整理整頓したり。
ここまでの営業を振り返ると、良いことも悪いこともいろいろなことがあったことを改めて実感しました。
テーマ発表会では、今までやってきたことをストーリーで伝える「事業報告会」に挑戦します。
まず、昨年度"龍華菓子"の報告書を参考にしながら、どんな内容で報告するか考えました。
「ここで載せるのは、売上のグラフかなぁ?それとも利益のグラフかなぁ」
「うちらで言うと、工夫したことって袋売りしたことかなぁ」
「Reflective、Thinkers、Communicatorsってどう表現したらいいかなぁ」
と、紙に手書きでどんなことを書くかラフ案を作成して並べながらの会議。
話し合えば話し合うほど、
「このシートって何が言いたいのかな?」
「このシートって要るかなぁ?」
「"目的"はもう少し前に持ってきたほうがいいと思う。」
「通行調査で分かったことを伝えるんであれば、もう一枚シートが要るかなぁ。」
と、どんどん変わっていき。
そしてまずできたストーリーを基に報告書類作成に取り掛かりました。
今回は、パワーポイントでの発表。
子どもたち自身が慣れない手つきでパソコンを使って作業します。
ラフ案と違って、文言にも気を遣い、
「伝えたいことが端的に的確に伝えられる表現になっているか」
を一枚一枚注意しながら作成していきました。
実際に作ってみると、会議同様、
「そうしたら、この情報も必要かなぁ」
「売上のグラフを入れたいんだけど、どうしたらいい?」
このシートのメッセージと、それが前後と繋がっているかを確認しながら、
作業を進める度に内容がブラッシュアップされていきました。
そして、テーマ発表会当日。
発表前には、今まで何度もテーマ発表会をやってきたにも関わらず、
「ここのところ、うまく説明できるかなぁ……。」
「質疑応答の時に突っ込むからね、と言われたよ……。」
と緊張気味の子もいました。
そして、6年生の番。
子どもたちは事業報告会に相応しく、フォーマルな格好で登場しました。
「どんな駄菓子屋にするか決めるために、通行調査やインタビュー調査を行いました。」
「そして、小中学生と大人をターゲットとしました。」
「だがっちゃんのコンセプトは"子どもが笑顔で接客するお店"です。」
「売上が下がった理由として、"商品の品数が少なかった"、"宣伝をまともにしていなかったかも"、"会議で開店時間が遅くなった"などが考えられました。」
「売上を上げるために、くじを作ったり工夫しましたが、一番効果があったと思うのは袋売りでした。」
「総売上は36,054円で、今までの駄菓子屋の記録を更新しました。」
報告会終了後は、質疑応答。
質疑応答の仕切りも子どもたちで行いました。
予想通り(!)鋭い質問がどんどん飛び交います。
「出資した親には配当は無いのですか?(無いなら)意義あり!」
「買いに行って、笑顔で接客された日とそうでない日がありました。
本当にコンセプトは達成できたのでしょうか?」
「業績のそれぞれの言葉(商品原価・粗利益・販管費など)を説明してください。」
「お客様の笑顔を獲得できたと思いますか?」
「楽しんで商売できましたか?」
質問の中には、子どもたちも答えに詰まるところがあり、
自信が無いとどんどん声が小さくなり、更に突っ込まれ……。
けれど、子どもたちはたじろぎながらも、できるだけ答えようと奮起します。
「常連さんができてうれしかったけれど、新たな常連さんも獲得したかったです。」
「残っているふがしを全部買うというお客様がいて、全て売ったと思ったら一本隠れていて、チャンスを逃したと思いました。」
「楽しく営業できたと思います。」
こうして、何とか事業報告会は終了。
子どもでも容赦せず鋭く迫る――これが、TCSカルチャーの一つ。
これに耐える中でタフさを身につけていくのではと感じました。
そして、事業報告会で終わりではありません。
振り返りシートを使って、更に"Reflective"していこうと思います。
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