[5年生]
5年生の新テーマは「罪と罰」です。
『正しい』判断と行動をするために、
「私たちは何をすべきなのか?」
「そもそも、『正しい』とはどういうことか?」
といったことを裁判を通じて
探っていきます。
東京高等・地方裁判所に到着したのは正午前。
みんなが空腹を訴えていたので、
先に地下の食堂で昼食をとるつもりでした。
しかし、子供たちは、ロビーカウンターの
公判リストを見つけるなり、いっせいに目を通し始める。
彼らの裁判に対する関心の強さが伝わってくる。
女子と男子の二つのチームに分かれ、
早速、傍聴の予定作りに入る。
彼らに予め伝えておいたのは、
「新件、審理、判決の三つを全て傍聴する。」
ということだけ。
「ねえ、恐喝未遂って何?」
「過失傷害は?」
といったこちらへの質問や、
「覚せい剤の裁判じゃ面白くなさそう。」
「そうだね、別のを探そう。」
といった会話をしながら作業が続き
予定が出来上がる。
昼食を終え、男女二チームに別れいよいよ傍聴へ。
男子チームの初傍聴は、殺人未遂事件。
入廷してきた被告人に、
彼らの視線はくぎ付け。
やや緊張した面持ちである。
彼らが始めて目にする本物である。
次の傍聴で、目の当りにしたのが、
被告への判決の言い渡しである。
「懲役2年、執行猶予3年」
と裁判長が読み上げる。
被告に向けて行った、
執行猶予の説明と
最後の諭すような裁判長の語りは、
傍聴席にいる小学生を意識しているようだった。
民事裁判の判決を最初に選んだ女子チームは、
順調に進んでいなかったようだ。
たまたまこの日は、研修のための傍聴に
学生や修習生が大挙して訪れていた。
そのため、満席で入れない法廷が多く、
思うように傍聴できなかったとのこと。
当然のことながら、
「もう一度傍聴に来たい。」と主張。
その望みをかなえられるよう努力する
と約束し帰途に。
最初の週は、裁判所という現場を訪れ、
法廷の雰囲気や流れに触れました。
次回は、弁護士に会いに行く予定です。
TY
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