[1・2年生]
発表に向けて、ひたすら練習の日々が始まりました!
話し合いを重ねていく上で、
「ひと・自分・ものを大切にしている場面を表現しよう!」ということになり、
『給食』・『体育』・『そうじ』という、3つのシーンを演じることにしました。
でも、パントマイムって、見るのは楽しいけれど、どう動いたらいいのだろう?
どうしたら、もっと上手になれるのだろう?
そこで、現人の登場です!
パントマイム達人の 羽鳥尚代さん、通称ハトちゃんに来ていただきました。
羽鳥さんは、世界を股にかけて活動していらっしゃるパントマイミストの方です。
「自分が伝えたいメッセージを他者に伝達するために、パントマイムを使った表現を磨く」
という、本テーマの趣旨を理解していただき、ご協力してくださいました。
しかも、杉並区(新高円寺)でもレッスンをして活動されているとのこと!
自己紹介後、ハトちゃんの質問から始まります。
「心に響くってどういうこと?」
「心に通じる!」
「五感を使って……相手に伝える?」
と、子ども達も自分なりに意見を出します。
「そうだね。みんなが見ていて「そうだよね」ってわかってもらえるようにすることだよね!」
とハトちゃんは、子どもたちの発言に応えます。
そして、パントマイムとは何かというお話もしてくださいました。
「パントマイムは、無言劇(黙劇)。『あらゆるものまね』という意味があるんだよ。
だから、まずものまねをしてみない?」
そこから、「ものまねゲーム」の始まり!
タオル(かたち)の「まね」、
箱をたたいたとき(音)の「まね」、
ハトちゃんや子ども達(ひと)の「まね」、
そして、自分が「まね」される対象になることに挑戦しました。
子ども達はノリノリで、「まね」することを楽しんでいました。
でも、「まね」をする対象が動いていないのに、動いていたりと、
視点を変えると、それは「ただ」楽しく体を動かしているようにも見えて……。
そのことは、ハトちゃんに発表の演技を披露する際にも関係しました。
ゆっくり大きく動くことができず、表情も変わらず、だれが主役なのかわからない。
練習を積み重ねられないでいたので、内容をまだ覚えてられていないこと、
そして、内容の複雑さも問題かもしれません。
しかし、技術というよりもっと重要なポイントがあることにハトちゃんの言葉で気付くことができました。
「パントマイムに重要なことは何だと思う?
それはね、『気持ち』だよ。
ただ体を動かすのでは、ジェスチャーにしか過ぎない。
パントマイムは『気持ち』を表現するんだよ。
だから、今演じている状況の気持ちになって動こうね。」
その言葉は子ども達の心に「響き」、ハトちゃんが来た日から「気持ちを表現する」が私達のキーワードになりました。
現人は、そこにいなくても、心に残るから不思議です。
練習を重ねて、内容は伝わる動きができるようになってきました。
ここからは、「そのものになりきる」ことが要となります。
「この鍋の中にはお味噌汁がある。ではこれをおたまですくってお椀につぐとき、何に気をつけたらいいだろう?」
「10キロ以上走った後は、どんな状態だろう?」
といった問いに対して、想像してなりきれば、
体や表情の動きだけで「気持ち」まで響かせることができるでしょう。
さぁ、いよいよテーマ発表会本番。
どこまで表現を深めることができるか、がんばろう!
(そして、楽しもうね!)
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