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すべては「力の大きさと支点からの距離」の関係

[4年生]

今週も実験です。

前回の実験で動滑車がどのような役割をしているのか?を考えていきます。

本で調べてみると、やはり半分に力が分散するはず。
しかし、期待通りの結果が得られない。

「なぜなんだ?」
どこに原因があるのかを考えていきました。

「ひもはあまり関係はないんじゃないかな?」
「前回、少し毛羽立っているのを取ったら、変わらないし」
「滑車が固定されていないのがいけなかったんじゃない?」
「しっかりと固定をすると図に近づくよ」

どのようにすれば成功するのかという仮説を立てていきました。

実際にやってみると、様々なことが起因して、期待通りの結果が得られないということはよくあること。
この世にはさまざまな変数があるのだということを実感していきます。
そこが実験のおもしろさでもあるわけです。


実験の例図を見てみると、粘土を使っているものもあり、
なぜそのようなことをするのかを探っていきました。

「何もない状態でつりあわせている」
「何でだ?」
「そうか!動滑車の重さとつりあわせているんだ」
「そこは考えてなかったな」

『子ども達は、問題があったときに、「なんで?どうして?」と考える姿は
まさに科学者。
何か研究所のような雰囲気になってきました。


ということで、それらの反省を生かして、また装置を作ってみて実験をしてみました。

PB104092.jpgPB104093.jpg

結果としては、前回よりは納得性のある結果が出てきましたが、それでもぴったりとした計算どおりにはなりません。

PB104094.jpg align="left" hspace="2" />PB104095.jpg

結果からなぜそのようなになったのか考察をし、問題を出していきました。
また、『問題→仮説→検証→結果・考察』というくりかえしになってきます。

しかし、今回は課題を残し、実験の難しさを感じつつ、視点を変えて、他の原理を学ぶことにしました。

輪軸も滑車も『てこ』につながっていることは、学びました。
その原理はやはり『力の大きさ×支点からの距離』
そこでどこが支点になっているのかを考えていきました。

原理を理解したところで、少し難しい問題も解いてみました。

みんな『てこ』の原理につながっている。
『力のモーメント:力の大きさ×支点からの距離』
という法則でつながっているというその不思議さに奥深いものを感じます。

さらに、つなげ方によって違うという応用編を原理を使って探っていきます。

「半分の半分の半分はだ!」
「何倍になっているのか?」を問うと
「8分の1だ!」
「なんだ。かけ算になっている」
「こっちの装置は、どうなっているのか?」
「6本のものにつながっていて」


最後に残された歯車についても学んでいきました。
『てこ』の原理で輪軸に形が似ている
歯車も『てこ』の原理が使えそうだということに気づきました。
円の大きさで考えるとやはり動かない中心から考え、モーメントが使えるのですが、
しかし、何か違う特徴もあります。
その名の通り車に歯がついています。

「1個の歯につき、1個の歯車分進んでいくよね。では、歯の数が違うときはどういうものなのだろう?」

歯車がよくよく円の距離から考えると、2倍もの違いが出てくることが分かります。
その分進む距離が短くなる、つまり進んでいく速度が遅くなることがわかりました。


模型で確かめてみると、あらためた驚きがあります。

「だから、くりかえすことで、科学技術館の歯車はあんなに遅くなっていたんだ!」

ある子は、歯車を学んだことから 
「だから、自転車はきりかえがあって便利なんだ」
とするどい発言していました。
自転車のきりかえについて、坂道に進みやすく軽いギア(歯車)は、力が入りやすいが進まないといういうことを学びました。

それから歯車がどのように使われているかということを探るため、写真を見て、
その特徴を考えて見ることにしました。

「歯車って、逆回転になっていくよ」
「これは、違う方向に歯車がまわっている」

身近で様々なところで使われている歯車。
実際に見てみると奥の深いものです。


その後は自分たちで独自の歯車の仕組みを考え、どうやったら遅くなるのか、どうやったら速くなるのかを
模型を作って考えていました。

さて、いよいよ来週からは、今まで学んできたことを使っていき、
小さい力を大きくする装置を工夫して開発していきます。
果たしてどのような装置ができるでしょうか?



TK


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