テーマ「詩人の旅」。
6週間かけて、いろいろなところへ旅をし、自分の感動を詩に表すことを目指します。
第1週は、「詩に触れてみる」。
まず、「『詩』って何?」という問いかけから始まります。
「伝えたいことを伝える」
「短い」
「状態をあらわす」
「リズムがある」
「お話ではない」
「五七五は?」
などの意見が子どもたちから出てきました。
でも、それでもまだ、「詩」のイメージはぼんやりしたまま。
「じゃあ、とにかく、詩を書いてみよう!」ということで、
さっそく次の日、新宿御苑に行ってきました。
ここでの約束は、「詩の題材(これになりきって詩を書くぞという対象)を1つは必ず見つけること」。
天気が崩れる日が続く中、この日は春の暖かな陽に包まれた良い天気に恵まれました。
池の近くに座って鯉を見たり、芝生に寝転がって昼寝をしたり、全員でじゃれあったり。
絵を描いている人をじっと見ていたり、桜・たんぽぽなどの植物を観察したり。
耳を澄ますと、鳥の鳴き声や電車などいろいろな音が聞こえてきていろいろな発見がありました。
広い公園の中をゆっくりのんびりと過ごしていると、
「詩、書いていい?」と子どもたちの声。
もちろん、OK!
それぞれが、それぞれのタイミングで詩をメモしていました。
その次の日は、新宿御苑を振り返り、
書いた詩を推敲したり、新しく詩を書いていきました。
「自分が選んだ題材になりきって、詩を書いてみよう!」
これが、なかなか難しいようです。
「どうしたら書けるの?」
「これでいいや。」
と戸惑いや諦めの声も聞こえました。
それでも、少しずつ自分から生まれる言葉に向き合います。
「桜を生きものと感じたみたいだけど、それはどうして?」と聞くと、
「風が吹いていたから。」
「じゃあ、自分が桜だったら、風が吹いてきたらどんな気持ちになるだろう?」
すると、素直な言葉の詩が出来上がりました。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
風さんいつもありがとう さくら 気もちい
風さんいつも風をふかしてくれてありがとう
花びらをおとしてくれてありがとう
花びらがさく時間はちょっとだけど それでも 風さんありがとう
花びらだけではないけど 一年じゅうふかしてくれて気もちいよ
風さんありがとう
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
来週以降も、詩人の旅は続きます。
詩人の技も盗みつつ、詩を書くことに挑戦です。
EN
※TCS2010年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。