先週に引き続き、修行の日々です。
『職人の心得』を作業前に唱和します。気持ちのよい大きな声で、毎回忘れないように確認していきました。その声はかなりの気合を感じられる威勢のよいこえです。
道具の使い方をマスターすることは職人にとっては欠かせませんが、マスターする上で道具に対しての知識というものも大切になっていきます。
その上で正しく使うことが職人への階段を登る一歩です。
両刃ののこぎりを見せて何が違うか比較したところ、
「あっ、刃の大きさが違う」
「何で違うんだろう?」
のこぎりといっても、木目に沿って木を切っていく切る縦引き用、木目に対して直角の方向に切っていくと横引き用の刃があります。
そのことを知り、何が違うのか体感していました。切りやすいようになっており、正しく使うことに大切さを実感できました。
玄能(かなづち)に関しても、頭の部分を見ると、少し丸くなっている部分とまったいらになっている部分があります。
「なぜだろう?」という疑問が出てきて、調べました。
何のために使うのか知った後は、
のこぎりもまっすぐにきれいに切れるように、釘もまっすぐ打てるようにひたすらに練習しました。
次の日、『仕上げをするときに木を美しくきれいにするにはどうしたらよいか?』と問いかけると、
「ヤスリを使う!」と今まで木工をやったことのある経験者から出てきました。
仕上げをするために大切なヤスリ。どれだけきれいになるかを徹底的に追究しました。
「ほら、つるつるなったよ」
「やればやるほどきれいになるな」
のこぎりで少し曲がってしまったものについて誤差を修正するために、平らにするためにも使います。
そこのことを想定して使ってみると大変時間がかかることが分かりました。
職人には、丁寧で確実な技術が必要です。
今週の最後には、板をまっすぐ切れるかコンテストを行いました。
一人一人、真剣に木を切っていきます。
そこでは、着実に技術が向上していることが確認できました。
さぁ、いよいよ来週から本番です。
ここ東京コミュニティスクールから、椅子の注文を受けて、その製作に取りかかります。
しっかりとした技術を発揮し、お客様の声に応えられるようなしっかりとした商品を作れるか?
職人達の挑戦が始まります。
TK