気象データの意味をしっかり理解しない限り
天気を予想するという実用上の必要のために
学んだ知識を用いることはできません。
活用できる知識を形成してゆくために
学んだことを自分の言葉でまとめ
図を使って表現する作業を今週もじっくり行いました。
高気圧だとどうして雲ができにくいか
逆に低気圧だとなぜ雲ができやすいか
あたたかい空気と冷たい空気が
どのようにぶつかって前線ができ
どのように雲ができるか
低気圧から寒冷前線と温暖前線がどのように伸びているか
それぞれの前線はどんな動き方をするか
わかったつもりでも、いざ書いて説明するとなると
なかなかうまくいかない様子。
子どもたちの頭が破裂しそうになり
蒸し暑い教室の空気との相乗効果で睡魔に襲われています。
そんな困難を乗り越えて
なんとかA3の1枚にまとめ終わると
理解が深まった実感が子どもたちにみなぎります。
さあ、いよいよ、これらの知識を「統合」して
天気図を眺めて、明後日に行われる運動会の天気を予想する作業に入ります。
「すごいよ!雨雲が温暖前線の前に広がっている」
理解した知識と実際の天気が統合されます。
「きっとあの低気圧が近づいてくるよ」
日本気象協会のHPを駆使して
複数の天気図を何度もしつこく見比べて
気圧の移動や前線のでき方を予想します。
「日曜日はちょうど東京の真上に低気圧の中心が来そう!」
「でも、今の雨雲の動きだと、東京には到達しないと思う」
ちなみに日本気象協会の公式の予報では
運動会当日の天気はくもり。
ウェザーニュースでは、くもりのち晴れ。
しかし、どうも湿ったあたたかい空気が流れ込むようで
蒸し暑い天気になりそう……。
「寒冷前線の手前に雲ができるはずなのにそうなってないよ!」
天気図と気象衛星の写真、雨雲レーダーのデータとが一致しません。
子どもたちは「原理」と実際の天気の「ズレ」を知ります。
知れば知るほどわからなくなることが増えるのが
探究型の学びの真骨頂。
とりあえず運動会の天気は大丈夫そうだと予想した子どもたち……。
さあ、この予想は果たして当たるのか?
来週は、どうして予報が当たったのか、または、はずれたのか
天気図と雲の動きをもとに「検証」する作業に入ります。
RI