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「似て非なるもの」G5G6テーマ学習 レポート1

【探究領域】自主自律
【セントラルアイディア】私たちが生きていることは奇跡である。

<テーマ学習>レポート

テーマ名を聞いてもピンとこず。
「自分のことがテーマってこと?」といった発言から、
自主自律領域であることをヒントにどんなテーマなのかを想像していきました。

I am Special, YOU are Special.は、自分の性格とか自分を書いたりする・・・
からだに栄養・こころに栄養は、自分の体と心のこと・・・
To Be or Not To Beは、自分の判断基準を考えた・・・
あとはなんだ?

ちょっとした沈黙のあとで、「五感のグルメ?」「目からうろこ?」と出てきたところは、さすがは5・6年生。
そう、タイトルやアクティビティは違っても、2年生の自主自律は自分がどう感じるのかをテーマに考えてきました。

そうなると、今回は自分のどんなことだろう?

実は、プレゼンでやることはここ何年恒例になっていて今回も歌で表現していくよと伝えると、

「そんなテーマあったっけ?」
そうか、あまり印象にないのかなと思っていたら、
「遺伝子?」といった発言があがり、「遺伝子って何?」と、遺伝子について知っていること、イメージしていること、疑問に思うことを出していく展開になっていきました。

3・4年生のときは、栄養がどのように体に取り込まれていくのかについて詳しくなりましたが、今回は、体のもっと奥にある遺伝子について知っていくことになります。

 

「遺伝子って螺旋状ってテレビで見たことがある。」
「螺旋状って何?螺旋階段みたいなやつ?」
「くねくねっていうより、ねじれた梯子って感じだったような。」
「色がカラフル!でも本当なのかな?」
形については、図鑑やテレビなどで目にしたことがあるものの、それ以上はよくわからないというのが実状。

ただ、「遺伝」は、自分が受け継いだもの・伝わったものをいう認識は全員一致していました。自分が親と似ていると思っている場合もあれば、他者から似ていると言われても自分はそうは思っていない場合も。また、兄弟姉妹がいる子は、全員が「(兄弟と)似ているところはない!」と言っておりました。

「ぼくの血液型はAだけど、ほかにもA型の人っているでしょ。それって不思議じゃない?」
違う親から産まれているのに、同じ血液型が受け継がれていて不思議だといいます。そういった素朴な疑問を出しておくことは、とても大事。6週間のどこかで、つながってくることでしょう。

遺伝・DNA・細胞という言葉がなんだか関連しそうではあるものの、どうつながっているのかは不明。
「はたらく細胞に遺伝子は出てこないよ。」
「じゃあ、関係ないんだよ。」「そっかー。」なんて会話も。
「でも、人間は細胞でできているでしょ。生き物は細胞から始まったって。」
「細胞って何?生き物?」
「細胞って傷を治したり、栄養を運んだりするもの。血も細胞。」
「え、細胞って何なの?どんな形なの?」

細胞の役割について知っている人はいても、その形や特徴についてはわからない。
何かについて、どこまで知っているかを確認するとき、詳しく知りたいときに役に立つのが、Inquiry Keysであります。
探究していく上で、考え方の鍵となる6つのInquiry Keys。
高学年だからこそ、ぜひ意識して使えるようになってもらいたい。そのうち、自然と使えるようになったら、もう鬼に金棒です。

 

Functionで説明できても、すべてを説明したことにはなりません。どの側面について知っていて、自分の疑問はどの部分なのか。一人ずつ書いてみることに。浮かばないところは、これから意識していけばいい「考え型」になるわけです。

「Perspectiveは、自分は似てないと思うのに、人から見れば似ているってことか。」

つぶやきながら、これって何に当てはまる?など聞きながら、個々にかいてみたものがこちらです。

 


・遺伝子っていつ生まれたの?生きもの?いつからあるの?(Change)
・なんで遺伝子は親から受け継がれる?自分の仲間(子ども)を見つけやすいから?(Causation)
・遺伝子が細胞の中にあるなら、遺伝子は細胞が変化したやつなんじゃない?(Change)
・細胞と細胞がからまって遺伝子ができるの?(Form)
などなど、
どのInquiry Keysがあてはまるかは、見方によってはひとつとは限りません。自分の疑問はどれにあてはまるのかを考えることにも意義があります。

話題は、遺伝子から細胞に。
「遺伝子ポケモンって何にでもなれるけど関係あるのかな。」
「サンゴの生きた細胞を人間に入れたら、サンゴ人間になるってことじゃない?」
海藻を食べたら、海藻人間になるってこと?
「死んだ細胞は大丈夫。生きた細胞だと違うんじゃないの?」
生きた細胞を食べると、サンゴ人間?
「いや、注射だよ。」
「魚の生きた細胞を人間に注射したら、人魚になるってことか。」

 

自分の中に細胞がある。それなら、自分が死んだら細胞も死ぬのかなといった疑問も出てきました。一緒に生きているといった感覚で捉えているようでありました。

そこで、早速、理科実験にて、細胞観察。植物の細胞と自分の細胞を取り出して、顕微鏡で見ることに。

 

自分は細胞でできている。でも、そのひとつひとつは、とても小さく、顕微鏡で見ても小さいものだとわかります。
玉ねぎもヒトも細胞からできている。見え方は玉ねぎの方がくっきりとしていますが、基本単位は生物体として同じなのであります。


「自分の細胞見られるのって、なんだか恥ずかしい。」
誰の細胞をとるのか決めかねていた6年女子からの発言。自分の体の中身ですから、気持ちはわかります。一方で、ぜひ自分の細胞を見てみたい!という興味津々の意見があるのもわかります。

 
自分と細胞は共同体なのではなく、自分の体が細胞でできていることが判明。ただ、その細胞と関係がありそうな遺伝子については謎につつまれたままであります。スタート地点を明確にし、先行研究を辿っていくことで、これから、発見・疑問・モヤモヤを繰り返していきます。

AN

——
(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
2021年度 年間プログラム(PDF) 運用版
テーマ学習 2021年度実施内容

 

 

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