【探究領域】自主自律
【セントラルアイディア】私たちはかけがえのない存在である。
<テーマ学習レポート>
「テーマの最初っていつもみんなで好きなこと話せるから面白い。」
これは、初日のクラスを終えた時の2年男子の一言。
(1年生4月数えて)5ターム目にして、そんな「型」を感じとってしまうなんて恐るべし。
学年や領域に限らず、もしかしたら教科においても同じかもしれませんが、他者との関わり合いの中で学ぶには、それぞれ持っている情報を知ることから始めています。
まずは、セントラルアイデア(テーマで目指していく概念)から、イメージすることを言葉にしていきました。
テーマ学習はトピックを学ぶのではなく概念を学ぶことを目指しています。なんとなく意味がわかりそうなテーマタイトルの文言よりも、意味のわかりにくいセントラルアイデア「私たちはかけがえのない存在である。」から、どんなアンテナを動かすか、動かそうとするかを見ていきました。
「かけがえのない私」って本があるのを知ってる。
「人がいっぱいって感じ。」
「かけがえる=声をかけると似てる?かけがえないって声をかけないってこと?」
「いや、それだとなんか変?声をかけたら返してくれるってことじゃない?」
「世界にひとりしかいないから大切ってこと。」
「生まれない人もいるから、世界だけじゃないかも。」
「世界には同じ人いるかも。「りなちゃん」が3人いて、TCSにもいるから4人。」
正誤の判断はせずにとにかく自分の思ったことが出せる。そんな安心感から面白い発想が次々に出てきます。
ここで話題を「世界に自分は一人しかいないの?」に変えていきました。喋り方、親、胃の中などなど、一緒の部分はあっても100%同じ人はいないと言います。
それならということでちょっと無茶振り。自分は世界に一人だけといえるところを一人ずつに語ってもらいました。90秒で自己紹介です。
なんともまぁ、全員話せちゃうからすごいです。実は、これは最終アウトプットと同じでして、プレゼンでも自分たちのことを一人90秒で語ることにしています。6週間の変化を自ら実感できるのもテーマ学習ならではです。
自分たちが話した内容を整理していくと、名前、生年月日、学年、住所、好きなことやものなどでした。
「これだと100%一緒の人もいるかもしれないよ」と言うと、そんなことない!と言う子と、そうかもしれないと揺らぐ子も。ただ、ここでは、まだ自分を語り尽くせていない現状があること、そのためにこれからテーマ学習の中でどんどん自分を発見して記録していくといった学習の見通しを共有することができました。
そのあとで、「ぼく、自分の顔かけるよ。」とある1年男子。顔はみんな違うということから、言葉じゃなくて絵なら自分を表せるとの意見。
それなら、自分で自分のことどれだけ描けるかやってみよう。と何も見ないで自分の顔をかいてみました。
自画像を描くことも今後やっていくことのひとつ。今どの程度自分を知っているかを知る機会となりました。
なんか変。年とっちゃった。自分から離れちゃった。難しい。との声があり。
何も見ないでここまで描けるのもなかなかのもの。(できあがりに撮った写真は自分たちで撮影したものです。)でも、「自分から離れちゃう」というのもそれぞれに納得。
こうした「今持っている情報や知識」を認識し、もっと知りたいという意欲が湧いてきたところで、次回に続きます。
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(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
2019年度 年間プログラム(PDF) ・ テーマ学習一覧表(実施内容)