【探究領域】自主自律
【セントラルアイディア】栄養は生きる営み。
<テーマ学習 レポート> week1
2020年度、新しい1年間が始まりました!
昨年度末のテーマ学習ではスクールでたっぷり議論を交わした後にテレラーン(オンラインスタイルの学び)に切り替わりましたが、今回はなんと最初からオンライン。どこまでできるかという実験と捉え、楽しんで参りたいと思います!
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新鮮な顔ぶれとなった3・4年生たちが、今年最初に探究していくテーマ。それが「からだに栄養、こころに栄養」であり、セントラルアイディアは「栄養は生きる営み。」であります。
体や栄養というキーワードから、仕組みを紐解く”万象究理”領域を彷彿とさせますが、今回の領域は”自主自律”。”からだの栄養”に大きく関係する体内の器官や機能、栄養素を可視化していくと同時に、「同じ働きを持っている私たちなのに、”こころの栄養”は人によって異なるのだ」ということに着目。無自覚な食べるという行為を切り口にしながら、からだとこころ、ひいては自分と他者との相互関係を探究していきます。
というわけで、1週目はまず先行知識を聞き出すところからスタート!「栄養ってさ、からだの健康を維持するためのものじゃない?」
「元気に毎日健康になれるものかな、筋肉とかつくったりね。」
「からだをキレイにしたり体づくりを手伝ってくれるかんじがするな。」
「そうそう、食べるものが偏るとからだによくないし健康じゃなくなるよね。だから野菜とか肉はバランスよく食べないと病気になっちゃう」
「え、でもベジタリアンって一切お肉食べない人もいるよ?」
「たしかに。。。」
「馬だって草しか食べないのにあんなに筋肉もりもりなのはなんでだろう?」
「食物繊維とかタンパク質とか摂ってるから大丈夫なんじゃない?」
「あ、そうそう野菜を食べて出すのは、うんち。肉や魚を食べて出すのは、うんこ。らしいよ」
「きゃ〜〜!」
とまぁ、話が広がる広がる。こちらは”栄養”というキーワードをポンと投げ込んだだけですが、食べるということに触れ、栄養素に触れ、排泄にまで触れるだなんて!しょっぱなから出てくるこのモヤモヤたちが、これからの探究のタネになると考えると、なかなかにいい状態であります。やるな、3・4年生たち!
だからこそ先ほどの子ども達の会話に立ち戻ってみると、その中で一番多く出てきた単語を見つけました。それは、「健康」という言葉です。
ほぉ〜、ではここでクエスチョン。
「自分のこと健康だと思う人!」
「いやいや、自分は健康じゃないよ〜って思う人!」
自己申告で「健康」14名、「健康じゃない」2名という結果に!
そう考えてみると、子ども達然り、私たち大人も当たり前のように「健康」と表現していますが、そもそもこれって一体どんな状態なんでしょうか?
子どもたちがイメージはこちら。
「だから、健康に暮らしていくためにはいっぱい食べて、いっぱい運動して、いっぱい寝るってことだね!」と、まとめてくれたのがA君とSさん。それはもう「キラン」と音が出そうなくらい、ドヤ顔で決めてくれました(笑)
だからこそこのタイミングを逃さず、こちらもツッコんでいきます。
「なるほど。そうだよね、せっかく美味しいもの食べたら体に溜めておきたいよね。じゃなんで君たちはさっきトイレ行ったの?出しちゃうなんてもったいなくない?」
実はテーマが始まってすぐに「トイレいってきます」という子がいたことをみんなも覚えているからこその質問です。
「からだに必要な栄養を抜き取って、余りを液体にするんじゃない?」
「体にいらなくなったものを出すんだよ、きっと」
「赤いもの食べまくったら赤いおしっこが出たよ」
じゃあ、ちょっとおしっこ確認してくる!ということで
即席のおしっこ観察隊結成。各が自分のおしっこ状態をみんなにシェアしてくれました(笑)
こうやって、普段はあまり話題にしない”食べて出す”という行為について考えてみると、なぜ食べ物がうんちやおしっこに変わるのか?という素朴な疑問が生まれてきます。
KM
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(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
・2020年度 年間プログラム(PDF)運用版
・テーマ学習一覧表(実施内容)