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「静かなともだち」1年生 テーマ学習 レポート1

【探究領域】万象究理
【セントラルアイディア】見れば見るほど見えてくる。

<テーマ学習 レポート> week1

スクールではハイブリッド授業(*)が始まり、あっという間に6月に突入。
(*)TCSスタイルの出校とテレラーン(オンライン)スタイル選択制)

それに伴い、テーマ学習も先週から2つめのテーマが始まりました!

探究領域は、”万象究理”。こどもたちがよく「きゅーりきゅーり!」と連呼することも多いのですが(笑)、森羅万象の”性質”や”仕組み・法則”にスポットを当て、そこからどんなことが学べるだろうか?と頭をぐるぐるさせていく領域になります。

そこで今回は、私たちの身の回りにある”植物”、その中でも特に樹木の”葉っぱ”に焦点を当て、とにかく観察を繰り返していきます。といっても、ただただじーっと見るだけでは、観察にはならないというもの。

観察って一体なんだろう?
これからどんな観察をしてゆくのだろう!? 

とにかく足を運び、自分の五感全部を使って対象物と向き合っていくことで、多様な”見方”があることに気づいていく。そんなフィールドワークの基礎ともいえるべき要素が、このテーマ学習「静かなともだち」には、たっぷりと詰まっているのです。

そこで、まず試しに子どもたちに「静か」のイメージを聞いてみると、

足音を出さない、声をださない、なんにもしていない、という「動き」のイメージ。あるいはどこにもいない、だれもいないといった「環境」のイメージ。そして、森のなかを歩く、草の中に入るといった「状況」のイメージと、まぁ一人ひとりが持っている世界観がバラバラ。もうこの時点で、すでにいろんな見方が混ざっていることがよ〜くわかりますね!

だからこそ、一人ひとりが持っている”先行知識”を引き出すべく、「植物」、そして「葉っぱ」について知っていることをみんなでワイワイ語ってみました。

ここですごく印象的だったのが、「植物は、人間みたいに動かない」と主張する一人のキッズ。続けて他の子も「下に小さい穴が空いていて、そこから水を吸い取るんだよ。上からお水をあげても上だけが栄養とっちゃうからね」と続けます。それを受けて、「植物は動かないけど生きていると思うよ!だって、赤ちゃんと同じでタネから生まれてきているからね」と話し始める子。「あ!虫を食べる”食虫植物”っていうのもいるんだよ!葉っぱがパタンってしまっちゃうの」なんて、子どもたち自らがどんどんと話を広げてゆきます。

おぉ、葉っぱの話が出てきたぞ!とこの瞬間を逃さず
「じゃあ、葉っぱってどういうもの?」と問いかけると、、、
もう子どもたちの勢いはとどまることを知りません(笑)。

緑や黄色、赤、オレンジ、茶色などいろんながあること。

ザラザラ、ギザギザ、フワフワ、つるつる、などいろんな触感があること。
季節が変わると温度に耐えきれず、枯れてパリパリになるという変化があること。子どもたち自身は気づいていませんが、すでに多様なものの見方を自分の中でもっていて、それを言葉で表現しようと一生懸命であります。

しかし、実は球根の話からチューリップの”形”に話題がうつったとき、みんなチューリップの形を知っている!と口を揃えていうものの、実は本当にみたことがあると答えた子はわずか。ほとんどがテレビや図鑑などでしかみたことがないと話してくれました。

まさに、”知っている”と思っていることも、実は二次情報の受け売りであることもなきにしもあらず。だからこそこのテーマでは、自分の足を運び、自分の目で確かめる、一次情報の獲得を目指してゆきます。

ということで、早速近くの紅葉山公園に出かけ、お気に入りの葉っぱを1枚以上採集してみることにしました。久しぶりの外出で、みんなのテンションは上がりっぱなし(笑)


(だいたいここの崖を登りたがる、、、笑)


(なんだこれー!と興味津々)

翌日、拾ってきた葉っぱのお気に入りポイントをみんなに語る、ミニプレゼンを実施しました。

なかでも、

「とんがってる先っちょが、ユニコーンの角みたいでお気に入り」

「これ、陽にあてると炎みたい」

「ほんとだ!スポットライトを当てたみたいだね!」と子どもたち。

とても豊かな比喩表現を使うことができる1年生たちの表現力にびっくりしました。これからも、五感をたくさん使って葉っぱの特徴を言語化していくことにも挑戦していきますよ〜!

ここから、”観察”の日々がいよいよ始まっていきます!

MK

(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
2020年度 年間プログラム(PDF)運用版
テーマ学習一覧表(実施内容)

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