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「画竜点睛」5年6年生 テーマ学習 ふりかえり

【探究領域】意思表現
【セントラルアイディア】魂は細部に映る。

<テーマ学習レポート> ふりかえり

意思表現領域の集大成として迎えた、「画竜点睛」。総合芸術と言われる「映画制作」に挑戦する、なかなかにハードなテーマでした。

どうしたら自分たちの気持ちや考えを伝えられるか、ではなく「私たちはどうしたら気持ちや考えをわかり合えるのか?」という、作り手と受け手・双方の視点にたった意思表現を探究し続けた。まさにそんな6週間だったように思います。

例えば、ストーリー決めの際。サマープロジェクトの模造紙から写真や絵が実際に飛び出してくるという6年生男子のストーリーに大絶賛。と同時に、「これを見ているキッズが喜びそうだね!」と下級生たちの反応をイメージし、「みんなを喜ばせたい・驚かせたい」という作り手側の強い原動力を意識したところ。

あるいは、世界観を表現するキャラクター制作の際。新聞紙やガムテープ、針金、テグスなどを駆使し、「より本物っぽく見せるためには立体感や足のパターン、目の種類もあったほうがいいよね」と、何度もプロトタイプを作り上げ、そのための努力を惜しまなかったところ。

一方で、個々人が”監督”や”助監督”の役割意識を強く持つがあまり、自分の仕事が少なくて貢献できていないのではないか、みんなに話しても受け入れてもらえないなど、チームメンバー同士の意思疎通にコンフリクトが生じ、葛藤していたところ。

伝えるだけじゃなく、分かり合うために。

そこに向き合えば向き合うほど、「もういいや!」「できない」「つかれた」なんていう弱音が、子供たちから何度も吐かれていたのも事実です。

しかし、キャラクターたちに息を吹き込み、動かし、物語を紡いでいく。その中でいつの間にか制作に没頭し、制作を楽しみ、プレゼンで上映することを心待ちにしていた彼らから、消費する喜びではなく、自分たちの手で作り上げ、それで誰かの心を動かす喜びに勝るものはない。そこに意思表現の醍醐味があったと強く感じます。

プレゼンでみなさんからいただいたアンケートにも、

「もっと続きがみたくなるくらい面白かった」

「チーム力の良さと、それぞれのプロフェッショナル感が作品からにじみ出ていた」

「細かなところまで気をつかっているね」というフィードバックがあり、子供達も嬉しそう。

スタッフである私も、実は小学生時代に映画をつくろうとして断念した経験あり(笑)。大学時代には映画制作を専攻しましたが、今回和頼粘土のみんなと映画をつくりあげられたことが、とても嬉しく楽しい6週間でした!

しかし、子どもたちはまだまだ満足しておらず、、、
「もっと撮影したい」「もっと細部にこだわればよかった」「次は効果音も自分たちで録音したい」など、さらにもっとよくしたいというリフレクションが多かったですね。ぜひ作品をブラッシュアップしてほしい&これからもいろんな場面で、「魂は細部に映る」ということを心に留めておきたいなと思っています。

 

MK

(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
2019年度 年間プログラム(PDF)テーマ学習一覧表(実施内容)

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