【探究領域】共存共生
【セントラルアイディア】禍福は糾える縄の如し。
<テーマ学習レポート> week 2
2週目は子どもたちが1週目に話してくれた”自然のこわさ”の中にも出てきた地震・台風・火事などの自然災害について少しでもイメージが広がるように本所防災館を訪問し、防災体験ツアーに参加させて頂きました。
ツアーの最初に災害に関する映画「君の命を守りたい」を視聴しました。この映画を通して実際に日本で起きた大災害である関東大震災・阪神淡路大震災・東日本大震災の存在を知り、大地震とそれがきっかけで起きる人災である火事の恐ろしさについて考えさせられました。
震災による被害の多くは火事で起きていること、それらの原因としては火の消し忘れや電源の切り忘れなど人間の意識と行動に基づいていることを知りました。停電後に電気が復旧した際、消し忘れた暖房機器が作動し、倒壊した家具などにあっという間に火が燃え移ってしまう映像はあまりにも身近に想像できるものでした。
またこのようなマグニチュード8クラスの大災害が約200年ごとに起こっていること、そして今後30年以内に関東で大地震が起こる確率は70%であることを知りました。
それは明日かもしれない!
だからこそまず私たちが考え、備えなくてはいけないのは【自分をどうやって守るのか?】ということだとこの映画は教えてくれました。
それから実際に台風などの暴風雨のすごさを実感するために暴風雨体験を行いました。
子どもたちが体験したのは風速10m、雨量30mmで、私が体験したのは風速30m,雨量50mmの暴風雨でした。
もし、私たちが住んでいる東京のような大都市で水害が起きた場合には様々なことを考えなくてはなりません。
河川の氾濫や暴風雨に対する備えも必要ですが、道路や地下の冠水なども忘れてはいけないことに気付かせてくれました。
もしも、扉が水で塞がれてしまったらどれくらいの水の力(水圧)がかかるのかを実際に体験しました。
わずか10cmの水量でも扉はなかなか開けられません。(8割の子は45秒以内に開けることができました)しかし、20cmの水量となるとほとんどの子がいくら全力で押しても開けることはできませんでした。(一人だけ成功)
子どもたちと振り返って出てきた意見は、
◎水が溜まっているドアには近づかない。
◎アンダーパスには近づかない。
◎川や海には近づかない。
◎地下には近づかない。
地震が起きた場合の行動についてアドバイスを聞いた上で地震体験(震度6弱)を行いました。
最後は火災と煙からの避難訓練です。
◎煙は必ず上へ向かうということから、しゃがめば綺麗な空気があるからまずはしゃがんで落ち着くこと。
◎煙は周りを見えなくするだけではなく、吸ったら体に悪いガス(一酸化炭素)が多く含まれているのでハンカチや服の袖で口を隠す。
➡︎そうしないと意識を失ってしまう恐れがある。
◎非常口を探して脱出する。
しかし、「実際にTCSで災害が起きたら?」
「もしも通学中に災害が起きたら?一人だったら?電車やバスの中だったら?」
「家で災害が起きたら?」
防災館で学んだことの一つに公助=自治体による援助もありますが、私たちが真剣に考えなくてはならないのは自助つまり自分で自分を守ることが大切だということです。
さあこれから災害のメカニズムと防災の探究が始まります!
YI
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(参考) TCSテーマ学習について、以下よりご覧ください。
2019年度 年間プログラム(PDF) ・ テーマ学習一覧表(実施内容)