【学年】1年生2年生
【探究領域】意思表現
【セントラルアイディア】 メッセージは抽象化によって凝縮して伝えることができる。
<テーマ学習レポート>
テーマ3週目は、前週にまちなかで集めてきたピクトグラムを<分類>していくところから。思考を整理するためのグラフィックオーガナイザーを使って、可視化していきます。
分類したあとは、チームごとにどんな基準でわけたのか発表タイム。
そのあとで、共通点を探してみると、、、
「人間がかいてある」「まるの形が多い」「ダメ、禁止のサインが多い」「矢印も多いね」などが挙がってきました。チームごとに全部違うサインを分類したはずなのに、改めてみるとサインにはいくつかの共通点があるらしいことがわかってきました。
しかし、中には「そもそも絵ではない」「いくら考えても意味がわからない」というものも。言語化はできていないものの、共通点や相違点を見つけていく中でそのどれにも当てはまらないもの=「これはサインじゃないのでは?」という気づきが、無意識にすでに起こっていますね!
とみんなが気づいたところで、ピクトグラムに必要ないくつかの技も学びました。実は、「色」や「形」、「線」などにいろんなメッセージが込められているのです。
そんな技を知ったあとは、思考を一段階深いものにしていくために、自分が気になったサインをいくつか選び、そこに込められた意味を解読。
抽象化されたものから具体的な事例に結びつけ、自分なりに言語化するという作業に、始めは「ん?どういうことだ?」と戸惑っていた子も、気づけば「紙ちょうだい!思いついた!」と、ガシガシ書いているのが印象的でした。
例えばこのサイン。
Q:一言で言うと?
A:「ここで傘を乾かしてください」だと思う。
Q:じゃあ、具体的に説明すると?
A:「雨が降っていたら、まずここで機械をつかって傘を乾かしてから中に入ってください。じゃないと床がびちょびちょになってしまいます。逆に、晴れているときは使わなくてもいいですよ。」ってことじゃないかな。
絵に描いてある要素を見ながら、雨、機械、乾かす、というイメージを受け取ったキッズたち。そこまでは誰でも見ればわかります。
しかし、「床がびちゃびちゃになる」ことや、ましてや「晴れている日は使わなくてもいい」なんてことは、描いてありません。だけどこれこそが、まさに作り手がサインに込めた背景や意図だったりするわけです。そこを想像し言語化しようとする1・2年生たちのperspective、実に素晴らしいです!
こちらも同じように、タバコのサイン。どれも禁止の意味なので同じメッセージのように思えますが、キッズと一緒に丁寧にみていくと、「たばこを吸っている絵」、「タバコを捨てる瞬間の絵」、「タバコが捨てられている絵」になっているのでは?と、仮説が生まれてきました。
それによって、タバコを吸っちゃダメなのか、捨てちゃダメなのかで意味が変わってくる!という発見。
このように、これまでたっぷりといろんなサインを受信してきたキッズの頭はスポンジ状態。来週からは、吸収した知識を使っていくというフェーズに突入です。
MK
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(参考)2019年度TCSテーマ学習一覧より他のテーマ学習内容をご覧いただけます。